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最新の研究成果に基づいて定期的に更新している、
科学的根拠に基づくがん情報の要約です。

悪性中皮腫の治療(PDQ®)

  • 原文更新日 : 2018-07-27
    翻訳更新日 : 2018-10-18


医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、悪性中皮腫の治療について包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。


本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Adult Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

悪性中皮腫の治療に関する一般情報

診断と予後因子

診断に至るまでの時間および疾患の進行速度がさまざまであるため、悪性中皮腫の予後を一貫して予測するのは困難である。胸膜中皮腫患者を対象にした大規模なレトロスペクティブ・シリーズで、以下の予後因子が重要なことが明らかになった: [1] [2] [証拠レベル:3iiiA]


  • 病期。

  • 年齢。

  • パフォーマンスステータス。

  • 組織型。

予後スコアリングシステム

進行性切除不能中皮腫について次に示す2つの予後スコアリングシステムが開発されており、臨床試験に登録する患者の層別化に用いられている:Cancer and Leukemia Group B(CALGB)指数およびEuropean Organization for the Research and Treatment of Cancer(EORTC)指数。

CALGB指数

CALGB指数は、進行性中皮腫について10年間にわたる化学療法の臨床試験で治療された患者337人の臨床的特徴を用いてレトロスペクティブに開発された。 [3] [証拠レベル:3iiiA]これらの特徴が集合的に用いられて、生存期間中央値の範囲が13.9ヵ月(Eastern Cooperative Oncology Group [ECOG]パフォーマンスステータス[PS] = 0、年齢が49歳未満;またはPS = 0、年齢が49歳以上でヘモグロビンが14.6g/dL以上)から1.4ヵ月(PS = 1または2で白血球[WBC]数が15.6 × 109/L)に及ぶ6つの予後グループが定義された。

CALGB指数の予後的価値が105人の患者を対象にした第II相臨床試験でレトロスペクティブに評価された。 [4] [証拠レベル:3iii]この研究において、CALGB指数が最も良好な予後グループの患者の生存期間中央値が29.9ヵ月であったのに対し、最も不良な予後グループの患者では1.8ヵ月であった。ただし、中間の予後グループ2~4では生存期間に重複が見られた。

EORTC指数

EORTC指数もまた、9年間にわたる化学療法の5件の第II相臨床試験からの患者181人の特徴を用いてレトロスペクティブに開発された。 [5] [証拠レベル:3iiiA]多変量解析では、以下の特徴が、より不良な生存と関連していた:


  • WBC数が8.3 × 109/Lを超える。

  • ECOG PSが1以上。

  • 中央診断での組織型が未確定。

  • 非類上皮型の組織型。

  • 男性。

患者には、これらの変数それぞれに基づいて予後スコアの数値が割り付けられた(WBC数が8.3 × 109/Lを超えれば+0.55、ECOG PSが1以上であれば+0.60、組織型が未確定であれば+0.52、および男性であれば+0.60)。続いて、患者は予後スコアが1.27以下(危険因子が0~2)の低リスク患者と、予後スコアが1.27を超える(危険因子が3~5)高リスク患者の2つの予後グループに分類された。高リスク患者は低リスク患者に比べて死亡の相対リスクが2.9であった(P < 0.001);1年生存率は低リスク患者の40%に対して、高リスク患者では12%であった。

追跡と生存

疾患が限局性の患者に対しては、化学療法を併用または非併用で、放射線を併用または非併用の根治的手術(胸膜外肺全摘術または肺剥皮術を伴う根治的胸膜切除)を組み込んだ集学的治療を検討でき、観察シリーズで比較的長期の生存が得られている。 [6] [証拠レベル:3iiiA]積極的な外科的アプローチによる治療を受けた患者では、長期生存の改善に以下の因子が関連していた: [7] [8] [証拠レベル:3iiiD]


  • 類上皮型の組織型。

  • リンパ節転移陰性。

  • 切除断端陰性。

積極的な外科的アプローチを受けた患者にとって、リンパ節転移の有無は重要な予後因子である。 [7] 悪性限局性胸膜中皮腫の生存期間中央値は16ヵ月であり、病変が広範囲にわたる場合には5ヵ月であると報告されている。腫瘍が横隔膜を貫通して進展する症例では、腫瘍発生部位の判断が難しい。シリーズ間で患者選択の基準が異なるため、本疾患においては治療成績を慎重に解釈することが必須である。胸水と腹水は有症状例の主な原因であり、少なくとも患者の66%にみられる。(詳しい情報については、心肺症候群に関するPDQ要約を参照のこと。)

発がん

中皮腫患者全体の約70~80%において、アスベストへの曝露歴が報告されている。 [1] [9] [10]


参考文献
  1. Ruffie P, Feld R, Minkin S, et al.: Diffuse malignant mesothelioma of the pleura in Ontario and Quebec: a retrospective study of 332 patients. J Clin Oncol 7 (8): 1157-68, 1989.[PUBMED Abstract]

  2. Tammilehto L, Maasilta P, Kostiainen S, et al.: Diagnosis and prognostic factors in malignant pleural mesothelioma: a retrospective analysis of sixty-five patients. Respiration 59 (3): 129-35, 1992.[PUBMED Abstract]

  3. Herndon JE, Green MR, Chahinian AP, et al.: Factors predictive of survival among 337 patients with mesothelioma treated between 1984 and 1994 by the Cancer and Leukemia Group B. Chest 113 (3): 723-31, 1998.[PUBMED Abstract]

  4. Mikulski SM, Costanzi JJ, Vogelzang NJ, et al.: Phase II trial of a single weekly intravenous dose of ranpirnase in patients with unresectable malignant mesothelioma. J Clin Oncol 20 (1): 274-81, 2002.[PUBMED Abstract]

  5. Curran D, Sahmoud T, Therasse P, et al.: Prognostic factors in patients with pleural mesothelioma: the European Organization for Research and Treatment of Cancer experience. J Clin Oncol 16 (1): 145-52, 1998.[PUBMED Abstract]

  6. Flores RM, Pass HI, Seshan VE, et al.: Extrapleural pneumonectomy versus pleurectomy/decortication in the surgical management of malignant pleural mesothelioma: results in 663 patients. J Thorac Cardiovasc Surg 135 (3): 620-6, 626.e1-3, 2008.[PUBMED Abstract]

  7. Sugarbaker DJ, Strauss GM, Lynch TJ, et al.: Node status has prognostic significance in the multimodality therapy of diffuse, malignant mesothelioma. J Clin Oncol 11 (6): 1172-8, 1993.[PUBMED Abstract]

  8. de Perrot M, Feld R, Cho BC, et al.: Trimodality therapy with induction chemotherapy followed by extrapleural pneumonectomy and adjuvant high-dose hemithoracic radiation for malignant pleural mesothelioma. J Clin Oncol 27 (9): 1413-8, 2009.[PUBMED Abstract]

  9. Chailleux E, Dabouis G, Pioche D, et al.: Prognostic factors in diffuse malignant pleural mesothelioma. A study of 167 patients. Chest 93 (1): 159-62, 1988.[PUBMED Abstract]

  10. Adams VI, Unni KK, Muhm JR, et al.: Diffuse malignant mesothelioma of pleura. Diagnosis and survival in 92 cases. Cancer 58 (7): 1540-51, 1986.[PUBMED Abstract]

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悪性中皮腫の細胞分類

組織学的には、これらの腫瘍は、紡錘細胞(肉腫様)、上皮成分、または両方の成分(二相性)から構成される。間質の密集した領域間の穏やかな腫瘍細胞からなる線維形成性中皮腫は肉腫様中皮腫の亜型である。類上皮型は、ときに肺腺がんまたは転移性がんと混同される。類上皮腫瘍は中皮腫診断の約60%を占める。 [1] 胸膜の細胞診または針生検による診断を試みてもしばしば成功しない。小さな組織標本で腺がんと中皮腫とを鑑別するのは特に難しい。胸腔鏡検査は、診断目的にかなう十分な組織標本を採取するのに有用である。 [2]

手術時の腫瘍全体の検査、特殊染色または電子顕微鏡検査は診断の確定にしばしば役立つ。ほぼすべての中皮腫でパンサイトケラチン染色が陽性となる。 [1] 類上皮型中皮腫の鑑別診断に特に有用な免疫組織化学的染色法には、サイトケラチン5および6、カルレチニン、WT-1、およびD2-40が挙げられる。パンサイトケラチン染色とカルレチニンおよびD2-40がともに陽性である場合は、肉腫および他の組織型と肉腫様中皮腫を鑑別するのに最も有用である。 [1] 組織学的所見は予後予測に有用であると思われ、ほとんどの臨床研究で、上皮型中皮腫の患者は、肉腫様または二相性中皮腫の患者よりも予後良好であることが示されている。 [3] [4] [5]


参考文献
  1. Travis W, Brambilla E, Müller-Hermelink H, et al., eds.: Pathology and Genetics of Tumours of the Lung, Pleura, and Thymus. Lyon, France: IARC Press, 2004. World Health Organization Classification of Tumours.[PUBMED Abstract]

  2. Boutin C, Rey F: Thoracoscopy in pleural malignant mesothelioma: a prospective study of 188 consecutive patients. Part 1: Diagnosis. Cancer 72 (2): 389-93, 1993.[PUBMED Abstract]

  3. Chahinian AP, Pass HI: Malignant mesothelioma. In: Holland JC, Frei E, eds.: Cancer Medicine e.5. 5th ed. Hamilton, Ontario: B.C. Decker Inc, 2000, pp 1293-1312.[PUBMED Abstract]

  4. Nauta RJ, Osteen RT, Antman KH, et al.: Clinical staging and the tendency of malignant pleural mesotheliomas to remain localized. Ann Thorac Surg 34 (1): 66-70, 1982.[PUBMED Abstract]

  5. Sugarbaker DJ, Strauss GM, Lynch TJ, et al.: Node status has prognostic significance in the multimodality therapy of diffuse, malignant mesothelioma. J Clin Oncol 11 (6): 1172-8, 1993.[PUBMED Abstract]

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悪性中皮腫の病期情報

米国がん合同委員会(AJCC)の病期分類およびTNMの定義

AJCCは、悪性中皮腫を定義するためにTNM(腫瘍、リンパ節、転移)分類による病期判定を指定している。 [1]

AJCCがん病期分類システムを利用して病期判定されるがんには、びまん性悪性胸膜中皮腫に対する分類が含まれるが、限局性悪性胸膜中皮腫または胸膜の他の原発腫瘍は含まれない。 [1]

I期の患者は、進行期の患者よりも有意に予後良好である。本疾患は比較的まれであるため、病期に基づいた正確な生存に関する情報は限られている。 [2]

表1.TNM分類におけるIA期およびIB期の定義a

病期 TNM 説明
M = 転移;N = リンパ節;T = 腫瘍。
aAJCCから許諾を得て転載:Malignant Pleural Mesothelioma.In: Amin MB, Edge SB, Greene FL, et al., eds.: AJCC Cancer Staging Manual.8th ed. New York, NY: Springer, 2017, pp 457-68.
IA T1、N0、M0 T1 = 以下の部位への転移を伴うまたは伴わない同側壁側胸膜に限局する腫瘍:
-臓側胸膜。
-縦隔胸膜。
-横隔胸膜。
N0 = 所属リンパ節転移を認めない。
M0 = 遠隔転移を認めない。
IB T2またはT3、N0、M0 T2 = 同側胸膜面(壁側胸膜、縦隔胸膜、横隔胸膜、および臓側胸膜)のそれぞれに浸潤した腫瘍で、少なくとも以下の特徴の1つを伴うもの:
-横隔膜筋への浸潤。
-臓側胸膜からその下の肺実質への腫瘍の進展。
T3 = 局所進行型であるが

切除可能と考えられる

腫瘍を示す。
すべての同側胸膜面(壁側胸膜、縦隔胸膜、横隔胸膜、および臓側胸膜)に浸潤した腫瘍で、少なくとも以下の特徴の1つを伴うもの:
-胸内筋膜への浸潤。
-縦隔脂肪への進展。
-胸壁の軟部組織に進展している孤立性で完全切除可能な腫瘍病巣。
-非貫壁性心膜病変。
N0 = 所属リンパ節転移を認めない。
M0 = 遠隔転移を認めない。


表2.TNM分類におけるII期の定義a

病期 TNM 説明
M = 転移;N = リンパ節;T = 腫瘍。
aAJCCから許諾を得て転載:Malignant Pleural Mesothelioma.In: Amin MB, Edge SB, Greene FL, et al., eds.: AJCC Cancer Staging Manual.8th ed. New York, NY: Springer, 2017, pp 457-68.
II T1、N1、M0 T1 = 以下の部位への転移を伴うまたは伴わない同側壁側胸膜に限局する腫瘍:
-臓側胸膜。
-縦隔胸膜。
-横隔胸膜。
N1 = 同側気管支肺リンパ節、肺門リンパ節、または縦隔リンパ節(胸骨傍リンパ節、横隔膜傍リンパ節、傍心膜脂肪組織[pericardial fat pad]のリンパ節、または肋間リンパ節を含む)への転移。
M0 = 遠隔転移を認めない。
T2、N1、M0 T2 = 同側胸膜面(壁側胸膜、縦隔胸膜、横隔胸膜、および臓側胸膜)のそれぞれに浸潤した腫瘍で、少なくとも以下の特徴の1つを伴うもの:
-横隔膜筋への浸潤。
-臓側胸膜からその下の肺実質への腫瘍の進展。
N1 = 同側気管支肺リンパ節、肺門リンパ節、または縦隔リンパ節(胸骨傍リンパ節、横隔膜傍リンパ節、傍心膜脂肪組織[pericardial fat pad]のリンパ節、または肋間リンパ節を含む)への転移。
M0 = 遠隔転移を認めない。


表3.TNM分類におけるIIIA期およびIIIB期の定義a

病期 TNM 説明
M = 転移;N = リンパ節;T = 腫瘍。
aAJCCから許諾を得て転載:Malignant Pleural Mesothelioma.In: Amin MB, Edge SB, Greene FL, et al., eds.: AJCC Cancer Staging Manual.8th ed. New York, NY: Springer, 2017, pp 457-68.
IIIA T3、N1、M0 T3 = 局所進行型であるが

切除可能と考えられる

腫瘍を示す。
すべての同側胸膜面(壁側胸膜、縦隔胸膜、横隔胸膜、および臓側胸膜)に浸潤した腫瘍で、少なくとも以下の特徴の1つを伴うもの:
-胸内筋膜への浸潤。
-縦隔脂肪への進展。
-胸壁の軟部組織に進展している孤立性で完全切除可能な腫瘍病巣。
-非貫壁性心膜病変。
N1 = 同側気管支肺リンパ節、肺門リンパ節、または縦隔リンパ節(胸骨傍リンパ節、横隔膜傍リンパ節、傍心膜脂肪組織[pericardial fat pad]のリンパ節、または肋間リンパ節を含む)への転移。
M0 = 遠隔転移を認めない。
IIIB T1-3、N2、M0 T1 = 以下の部位への転移を伴うまたは伴わない同側壁側胸膜に限局する腫瘍:
-臓側胸膜。
-縦隔胸膜。
-横隔胸膜。
T2 = 同側胸膜面(壁側胸膜、縦隔胸膜、横隔胸膜、および臓側胸膜)のそれぞれに浸潤した腫瘍で、少なくとも以下の特徴の1つを伴うもの:
-横隔膜筋への浸潤。
-臓側胸膜からその下の肺実質への腫瘍の進展。
T3 = 局所進行型であるが

切除可能と考えられる

腫瘍を示す。
すべての同側胸膜面(壁側胸膜、縦隔胸膜、横隔胸膜、および臓側胸膜)に浸潤した腫瘍で、少なくとも以下の特徴の1つを伴うもの:
-胸内筋膜への浸潤。
-縦隔脂肪への進展。
-胸壁の軟部組織に進展している孤立性で完全切除可能な腫瘍病巣。
-非貫壁性心膜病変。
N2 = 対側縦隔リンパ節、同側の鎖骨上リンパ節、または対側の鎖骨上リンパ節への転移。
M0 = 遠隔転移を認めない。
T4、すべてのN、M0 T4 = 局所進行型で

技術的に切除不能な

腫瘍を示す。すべての同側胸膜面(壁側胸膜、縦隔胸膜、横隔胸膜、および臓側胸膜)に浸潤した腫瘍で、少なくとも以下の特徴の1つを伴うもの:
-肋骨破壊を伴うまたは伴わない胸壁における腫瘍のびまん性進展または多病巣性腫瘤。
-腹膜へ経横隔膜的に直接進展した腫瘍。
-対側胸膜へ直接進展した腫瘍。
-縦隔臓器へ直接進展した腫瘍。
-脊椎へ直接進展した腫瘍。
-心嚢貯留液を伴うまたは伴わない心膜内面を貫通して進展した腫瘍;または心筋に浸潤した腫瘍。
NX = 所属リンパ節の評価が不可能。
N0 = 所属リンパ節転移を認めない。
N1 = 同側気管支肺リンパ節、肺門リンパ節、または縦隔リンパ節(胸骨傍リンパ節、横隔膜傍リンパ節、傍心膜脂肪組織[pericardial fat pad]のリンパ節、または肋間リンパ節を含む)への転移。
N2 = 対側縦隔リンパ節、同側の鎖骨上リンパ節、または対側の鎖骨上リンパ節への転移。
M0 = 遠隔転移を認めない。


表4.TNM分類におけるIV期の定義a

病期 TNM 説明
M = 転移;N = リンパ節;T = 腫瘍。
aAJCCから許諾を得て転載:Malignant Pleural Mesothelioma.In: Amin MB, Edge SB, Greene FL, et al., eds.: AJCC Cancer Staging Manual.8th ed. New York, NY: Springer, 2017, pp 457-68.
IV すべてのT、すべてのN、M1 TX = 原発腫瘍の評価が不可能。
T0 = 原発腫瘍を認めない。
T1 = 以下の部位への転移を伴うまたは伴わない同側壁側胸膜に限局する腫瘍:
-臓側胸膜。
-縦隔胸膜。
-横隔胸膜。
T2 = 同側胸膜面(壁側胸膜、縦隔胸膜、横隔胸膜、および臓側胸膜)のそれぞれに浸潤した腫瘍で、少なくとも以下の特徴の1つを伴うもの:
-横隔膜筋への浸潤。
-臓側胸膜からその下の肺実質への腫瘍の進展。
T3 = 局所進行型であるが

切除可能と考えられる

腫瘍を示す。
すべての同側胸膜面(壁側胸膜、縦隔胸膜、横隔胸膜、および臓側胸膜)に浸潤した腫瘍で、少なくとも以下の特徴の1つを伴うもの:
-胸内筋膜への浸潤。
-縦隔脂肪への進展。
-胸壁の軟部組織に進展している孤立性で完全切除可能な腫瘍病巣。
-非貫壁性心膜病変。
T4 = 局所進行型で

技術的に切除不能な

腫瘍を示す。すべての同側胸膜面(壁側胸膜、縦隔胸膜、横隔胸膜、および臓側胸膜)に浸潤した腫瘍で、少なくとも以下の特徴の1つを伴うもの:
-肋骨破壊を伴うまたは伴わない胸壁における腫瘍のびまん性進展または多病巣性腫瘤。
-腹膜へ経横隔膜的に直接進展した腫瘍。
-対側胸膜へ直接進展した腫瘍。
-縦隔臓器へ直接進展した腫瘍。
-脊椎へ直接進展した腫瘍。
-心嚢貯留液を伴うまたは伴わない心膜内面を貫通して進展した腫瘍;または心筋に浸潤した腫瘍。
NX = 所属リンパ節の評価が不可能。
N0 = 所属リンパ節転移を認めない。
N1 = 同側気管支肺リンパ節、肺門リンパ節、または縦隔リンパ節(胸骨傍リンパ節、横隔膜傍リンパ節、傍心膜脂肪組織[pericardial fat pad]のリンパ節、または肋間リンパ節を含む)への転移。
N2 = 対側縦隔リンパ節、同側の鎖骨上リンパ節、または対側の鎖骨上リンパ節への転移。
M1 = 遠隔転移を認める。



参考文献
  1. Malignant Pleural Mesothelioma. In: Amin MB, Edge SB, Greene FL, et al., eds.: AJCC Cancer Staging Manual. 8th ed. New York, NY: Springer, 2017, pp. 457–68.[PUBMED Abstract]

  2. Chahinian AP, Pass HI: Malignant mesothelioma. In: Holland JC, Frei E, eds.: Cancer Medicine e.5. 5th ed. Hamilton, Ontario: B.C. Decker Inc, 2000, pp 1293-1312.[PUBMED Abstract]

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治療法選択肢の概要

限局性を除けば、すべての中皮腫に対する標準治療は一般的に治癒的ではない。積極的な治療的アプローチにより長期生存する患者もいるが、さまざまな治療法または集学的治療法により全生存(OS)率が有意に変わるかどうかは依然としてはっきりしていない。

早期疾患の一部の患者で行われる胸膜外肺全摘術は、無再発生存を改善する可能性はあるが、OSに及ぼす影響については分かっていない。 [1] 胸膜切除および肺剥皮術は、症候性胸水、腫瘍がもたらす不快感、腫瘍浸潤による疼痛を一時的に軽快しうる。(詳しい情報については、がん性疼痛に関するPDQ要約を参照のこと。)三者併用療法とは、化学療法、根治的手術、および放射線療法の併用を意味する。中皮腫がまれであることに加えて、患者選択、外科技術、および治療法の至適順序が複雑であることから、中皮腫の管理に定評のある経験と知識を備えた医療スタッフを擁する施設でこのような治療を行うことで、より良好な結果が示されている。肺剥皮術を伴う胸膜切除の手術死亡率は2%未満であるのに対し [2] 、胸膜外肺全摘術の手術死亡率は6~30%となっている。 [1] [3]

単一治療群における数件の第II相研究により、根治的手術後に補助放射線療法を受けた選択された患者で(歴史的対照と比較して)生存期間の延長が実証された。 [2] [4] [5] 胸膜中皮腫に放射線療法を用いると、大半の患者において疼痛を軽減することも明らかにされている;しかしながら、症状をコントロールできる期間は短い。 [6] [7] 単一治療群における他の第II相研究で、(主としてプラチナ製剤とペメトレキセドまたはゲムシタビンによる)術前補助化学療法とその後の根治的手術、続いて行う補助放射線療法が研究された。 [8] [9] [10] これらの研究でもまた、歴史的対照と比較して生存期間の延長が示された;しかしながら、この優位性はランダム化研究ではまだ確認されていない。


参考文献
  1. Rusch VW, Piantadosi S, Holmes EC: The role of extrapleural pneumonectomy in malignant pleural mesothelioma. A Lung Cancer Study Group trial. J Thorac Cardiovasc Surg 102 (1): 1-9, 1991.[PUBMED Abstract]

  2. Rusch V, Saltz L, Venkatraman E, et al.: A phase II trial of pleurectomy/decortication followed by intrapleural and systemic chemotherapy for malignant pleural mesothelioma. J Clin Oncol 12 (6): 1156-63, 1994.[PUBMED Abstract]

  3. Sugarbaker DJ, Mentzer SJ, DeCamp M, et al.: Extrapleural pneumonectomy in the setting of a multimodality approach to malignant mesothelioma. Chest 103 (4 Suppl): 377S-381S, 1993.[PUBMED Abstract]

  4. Rusch VW, Rosenzweig K, Venkatraman E, et al.: A phase II trial of surgical resection and adjuvant high-dose hemithoracic radiation for malignant pleural mesothelioma. J Thorac Cardiovasc Surg 122 (4): 788-95, 2001.[PUBMED Abstract]

  5. Batirel HF, Metintas M, Caglar HB, et al.: Trimodality treatment of malignant pleural mesothelioma. J Thorac Oncol 3 (5): 499-504, 2008.[PUBMED Abstract]

  6. Bissett D, Macbeth FR, Cram I: The role of palliative radiotherapy in malignant mesothelioma. Clin Oncol (R Coll Radiol) 3 (6): 315-7, 1991.[PUBMED Abstract]

  7. Ball DL, Cruickshank DG: The treatment of malignant mesothelioma of the pleura: review of a 5-year experience, with special reference to radiotherapy. Am J Clin Oncol 13 (1): 4-9, 1990.[PUBMED Abstract]

  8. Krug LM, Pass HI, Rusch VW, et al.: Multicenter phase II trial of neoadjuvant pemetrexed plus cisplatin followed by extrapleural pneumonectomy and radiation for malignant pleural mesothelioma. J Clin Oncol 27 (18): 3007-13, 2009.[PUBMED Abstract]

  9. Flores RM, Krug LM, Rosenzweig KE, et al.: Induction chemotherapy, extrapleural pneumonectomy, and postoperative high-dose radiotherapy for locally advanced malignant pleural mesothelioma: a phase II trial. J Thorac Oncol 1 (4): 289-95, 2006.[PUBMED Abstract]

  10. Weder W, Kestenholz P, Taverna C, et al.: Neoadjuvant chemotherapy followed by extrapleural pneumonectomy in malignant pleural mesothelioma. J Clin Oncol 22 (17): 3451-7, 2004.[PUBMED Abstract]

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限局性悪性中皮腫(I期)の治療

限局性悪性中皮腫(I期)に対する標準治療法の選択肢

限局性悪性中皮腫(I期)に対する標準治療法の選択肢には以下のものがある:

[1]

  1. 孤立性の中皮腫:広範囲な無病断端を確保するために、近接の構造を含めた一括切除。最大限の治癒の可能性を確実なものとするために、無茎性ポリープ状病変は外科的切除で治療される。 [2]
  2. 胸腔内中皮腫:
    • 術後放射線療法を伴うまたは伴わない、症状緩和目的の手術(すなわち、胸膜切除および肺剥皮術)。

    • 胸膜外肺全摘術。

    • 症状緩和目的の放射線療法。

臨床評価段階にある治療法の選択肢

限局性悪性中皮腫(I期)に対して臨床評価段階にある治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. 切除後の胸腔内化学療法。 [3] [4]
  2. 集学的療法。 [4] [5] [6]
  3. その他の臨床試験。

最新の臨床試験

NCIが支援しているがん臨床試験で現在患者登録中の試験を検索するには、臨床試験アドバンスト・サーチを使用のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。このサーチでは、試験の場所、治療の種類、薬物名やその他の基準による絞り込みが可能である。臨床試験に関する一般情報も入手することができる。


参考文献
  1. Antman KH, Li FP, Osteen R, et al.: Mesothelioma. Cancer: Principles and Practice of Oncology Updates 3(1): 1-16, 1989.[PUBMED Abstract]

  2. Martini N, McCormack PM, Bains MS, et al.: Pleural mesothelioma. Ann Thorac Surg 43 (1): 113-20, 1987.[PUBMED Abstract]

  3. Markman M, Kelsen D: Efficacy of cisplatin-based intraperitoneal chemotherapy as treatment of malignant peritoneal mesothelioma. J Cancer Res Clin Oncol 118 (7): 547-50, 1992.[PUBMED Abstract]

  4. Rusch V, Saltz L, Venkatraman E, et al.: A phase II trial of pleurectomy/decortication followed by intrapleural and systemic chemotherapy for malignant pleural mesothelioma. J Clin Oncol 12 (6): 1156-63, 1994.[PUBMED Abstract]

  5. Sugarbaker DJ, Mentzer SJ, DeCamp M, et al.: Extrapleural pneumonectomy in the setting of a multimodality approach to malignant mesothelioma. Chest 103 (4 Suppl): 377S-381S, 1993.[PUBMED Abstract]

  6. Vogelzang NJ: Malignant mesothelioma: diagnostic and management strategies for 1992. Semin Oncol 19 (4 Suppl 11): 64-71, 1992.[PUBMED Abstract]

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進行性悪性中皮腫(II期、III期、およびIV期)

標準治療法の選択肢:

  1. 胸水ドレナージ、胸腔チューブによる胸膜癒着術または胸腔鏡下胸膜癒着術などの対症療法。 [1] (詳しい情報については、心肺症候群に関するPDQ要約を参照のこと。)
  2. 選択した患者に対する症状緩和目的の切除。 [2] [3]
  3. がんに関係して疼痛のある患者には、症状緩和目的の放射線療法が検討される。 [4] [5]
  4. シスプラチンペメトレキセド、およびベバシズマブを用いる第一選択併用化学療法により、単剤のシスプラチンと比較して生存率が改善することが示された。 [6] [7] [証拠レベル:1iiA]
  5. 集学的療法の臨床試験。 [8] [9] [10] [11]
  6. 腔内療法。小規模の臨床研究において、胸腔内または腹腔内への化学療法剤の投与(例えば、シスプラチンマイトマイシンシタラビン)により、腫瘍の一時的な縮小および胸水ないし腹水の一時的なコントロールをもたらすことが報告されている。 [12] [13] [14] 腔内療法の役割を明確にするには、さらに研究が必要である。

現在実施中の臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトから入手することができる。

進行性悪性中皮腫に対する治療試験

  1. 進行性悪性中皮腫を治療するための化学療法に関する多くの第II相試験が報告されている。 [6] [15] [16]
  2. 1件の第III相ランダム化試験で治癒目的の手術に適格ではなく、化学療法を初めて実施する悪性中皮腫の患者における、抗葉酸剤であるペメトレキセドおよびシスプラチンの安全性および効力が実証された。 [17] [証拠レベル:1iiA]
    1. この試験ではペメトレキセド(500mg/m2)およびシスプラチン(1日目に75mg/m2)投与群と、シスプラチン単独(1日目に75mg/m2、静脈内[IV]投与で21日ごと)投与群を比較した。456人の患者がこの試験に登録され、226人の患者がペメトレキセド + シスプラチンの投与を受けた;222人の患者がシスプラチン単独の投与を受けた;8人の患者は治療を受けなかった。
      1. 117人の患者の登録後、毒性作用を軽減するために葉酸およびビタミンB12が追加された。
        • 初回の化学療法の1~3週間前より治療終了後1~3週間まで、葉酸(経口で350~1,000μg)が毎日投与された。

        • ビタミンB12の注射(筋肉内注射で1,000μg)が、初回の化学療法の1~3週間前に実施され、治療終了まで約9週間ごとに繰り返された。

      2. ペメトレキセド投与前日、当日、および翌日に、デキサメタゾン(4mg)または等価のコルチコステロイドが、発疹予防のためにすべての患者に対して経口で1日2回投与された。
      3. ランダムに割り付けられ治療を受けたすべての患者の解析では、ペメトレキセドおよびシスプラチンの併用が、シスプラチン単独と比較して、統計的に有意な生存率の改善と関連していた。
      4. 併用群におけるこの優位は、ビタミンを補充したサブグループにおいても示された。
        • 生存期間中央値は併用群で13.3ヵ月およびシスプラチン単独群で10.0ヵ月であった(P = 0.051)。

        • ペメトレキセド + シスプラチンレジメンの主な有害作用は、骨髄抑制、疲労、吐き気、嘔吐、および呼吸困難であった。

        • ほとんどのグレード3~4の有害作用は、ビタミン補充により、効力を何ら減ずることなく、大幅に減少した。

  3. 250人の患者を対象とした第III相ランダム化試験がEuropean Organization for Research and Treatment of Cancer(EORTC-08983[NCT00004920])により実施され、悪性胸膜中皮腫患者の第一選択治療においてシスプラチン単独とチミジン合成酵素阻害薬の1つであるラルチトレキセドおよびシスプラチンの併用とが比較された。 [18] シスプラチン(80mg/m2、静注)は1日目に単独またはラルチトレキセド(3mg/m2)と併用して投与された。
    • 毒性による死亡は起こらず、観察されたグレード3または4の毒性は主に好中球減少および催吐で、併用群では2倍の頻度で報告された。

    • 測定可能な病変を認めた患者213人で、シスプラチン単独に対する奏効率は13.6%であったのに対し、併用群における奏効率は23.6%であった(P = 0.056)。生活の質における差は観察されなかった。

    • 併用群は生存率の増加と関連した。全生存(OS)期間中央値はシスプラチン単独群で8.8ヵ月であったのに対し併用群で11.4ヵ月で、1年生存率は40% vs 46%であった(P = 0.048)。 [18] [証拠レベル:1iiA]

  4. 1件の第III相オープンラベルランダム化比較試験(IFCT-GFPC-0701[NCT00651456])で、化学療法へのベバシズマブの追加が評価され、3剤レジメンでのOSの改善が示された。 [7] この試験では、切除不能な悪性胸膜中皮腫で以前に化学療法を受けておらず、Eastern Cooperative Oncology Groupのパフォーマンスステータスが0~2で、ベバシズマブ(抗血小板薬、抗凝固薬、非ステロイド性抗炎症薬の使用を含む)が禁忌でない患者448人が対象とされた。患者は、増悪または毒性作用がみられるまで21日サイクルで最大6サイクルの静注ペメトレキセド(500mg/m2) + シスプラチン(75mg/m2)(PC)にベバシズマブ併用(15mg/kg)(PCB)または非併用にランダムに割り付けられた。
    1. 主要アウトカムはintention-to-treat集団でのOSであった。
    2. OSは、PCB(中央値、18.8ヵ月;95%信頼区間[CI]、15.9-22.6)の方がPC(中央値、16.1ヵ月;95%CI、14.0-17.9;HR、0.77;0.62-0.95;P = 0.0167)よりも有意に長かった。
    3. 全体では、PCBを投与された患者222人中158人(71%)およびPCを投与された患者224人中139人(62%)でグレード3~4の有害事象がみられた。
      • PCBで治療された患者では、PCで治療された患者よりもグレード3以上の高血圧(222人中51人[23%] vs 0人)および血栓性病変の発生(222人中13人[6%] vs 224人中2人[1%])が多かった。 [7] [証拠レベル:1iiA]

悪性腹膜中皮腫

1件の多施設登録研究により、びまん性悪性腹膜中皮腫に対する腫瘍減量手術と腹腔内温熱化学療法(HIPEC)の併用が評価された。 [19] 401人の患者のうち、187人(46%)が完全またはほぼ完全な腫瘍減量術を受け、372人(92%)がHIPECを受けた。HIPECを受けた患者のうち、311人(83%)がシスプラチンおよびドキソルビシンを投与された。追跡期間中央値は33ヵ月であった(範囲、1~235ヵ月)。患者401人のうち、127人(31%)でグレード3~4の合併症がみられ、9人の患者(2%)が周術期に死亡した。

平均入院期間は22日であった(標準偏差、15日)。全生存期間中央値は53ヵ月(1~235ヵ月)で、3年および5年生存率はそれぞれ、60%および47%であった。多変量解析では、以下の4つの予後因子が独立して、生存の改善と関連していた:


  • 上皮型の亜型(P < 0.001)。

  • リンパ節転移を認めないこと(P < 0.001)。

  • 腫瘍減量術の完全性(CC)スコアがCC-0またはCC-1(P < 0.001)。

  • HIPEC(P = 0.002)。

この種の解析は強力な患者選択バイアスの影響を受けやすい。

最新の臨床試験

NCIが支援しているがん臨床試験で現在患者登録中の試験を検索するには、臨床試験アドバンスト・サーチを使用のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。このサーチでは、試験の場所、治療の種類、薬物名やその他の基準による絞り込みが可能である。臨床試験に関する一般情報も入手することができる。


参考文献
  1. Boutin C, Viallat JR, Rey R: Thoracoscopy in Diagnosis, Prognosis and Treatment of Mesothelioma. In: Antman K, Aisner J, eds.: Asbestos-Related Malignancy. Orlando,Fla: Grune & Stratton, 1987, pp 301-21.[PUBMED Abstract]

  2. Butchart EG, Ashcroft T, Barnsley WC, et al.: The role of surgery in diffuse malignant mesothelioma of the pleura. Semin Oncol 8 (3): 321-8, 1981.[PUBMED Abstract]

  3. Martini N, McCormack PM, Bains MS, et al.: Pleural mesothelioma. Ann Thorac Surg 43 (1): 113-20, 1987.[PUBMED Abstract]

  4. Bissett D, Macbeth FR, Cram I: The role of palliative radiotherapy in malignant mesothelioma. Clin Oncol (R Coll Radiol) 3 (6): 315-7, 1991.[PUBMED Abstract]

  5. Ball DL, Cruickshank DG: The treatment of malignant mesothelioma of the pleura: review of a 5-year experience, with special reference to radiotherapy. Am J Clin Oncol 13 (1): 4-9, 1990.[PUBMED Abstract]

  6. Chahinian AP, Antman K, Goutsou M, et al.: Randomized phase II trial of cisplatin with mitomycin or doxorubicin for malignant mesothelioma by the Cancer and Leukemia Group B. J Clin Oncol 11 (8): 1559-65, 1993.[PUBMED Abstract]

  7. Zalcman G, Mazieres J, Margery J, et al.: Bevacizumab for newly diagnosed pleural mesothelioma in the Mesothelioma Avastin Cisplatin Pemetrexed Study (MAPS): a randomised, controlled, open-label, phase 3 trial. Lancet 387 (10026): 1405-14, 2016.[PUBMED Abstract]

  8. Mattson K, Holsti LR, Tammilehto L, et al.: Multimodality treatment programs for malignant pleural mesothelioma using high-dose hemithorax irradiation. Int J Radiat Oncol Biol Phys 24 (4): 643-50, 1992.[PUBMED Abstract]

  9. Weissmann LB, Antman KH: Incidence, presentation and promising new treatments for malignant mesothelioma. Oncology (Huntingt) 3 (1): 67-72; discussion 73-4, 77, 1989.[PUBMED Abstract]

  10. de Perrot M, Feld R, Cho BC, et al.: Trimodality therapy with induction chemotherapy followed by extrapleural pneumonectomy and adjuvant high-dose hemithoracic radiation for malignant pleural mesothelioma. J Clin Oncol 27 (9): 1413-8, 2009.[PUBMED Abstract]

  11. Sugarbaker DJ, Mentzer SJ, DeCamp M, et al.: Extrapleural pneumonectomy in the setting of a multimodality approach to malignant mesothelioma. Chest 103 (4 Suppl): 377S-381S, 1993.[PUBMED Abstract]

  12. Markman M, Kelsen D: Efficacy of cisplatin-based intraperitoneal chemotherapy as treatment of malignant peritoneal mesothelioma. J Cancer Res Clin Oncol 118 (7): 547-50, 1992.[PUBMED Abstract]

  13. Markman M, Cleary S, Pfeifle C, et al.: Cisplatin administered by the intracavitary route as treatment for malignant mesothelioma. Cancer 58 (1): 18-21, 1986.[PUBMED Abstract]

  14. Rusch VW, Figlin R, Godwin D, et al.: Intrapleural cisplatin and cytarabine in the management of malignant pleural effusions: a Lung Cancer Study Group trial. J Clin Oncol 9 (2): 313-9, 1991.[PUBMED Abstract]

  15. Ong ST, Vogelzang NJ: Chemotherapy in malignant pleural mesothelioma. A review. J Clin Oncol 14 (3): 1007-17, 1996.[PUBMED Abstract]

  16. Andreopoulou E, Ross PJ, O'Brien ME, et al.: The palliative benefits of MVP (mitomycin C, vinblastine and cisplatin) chemotherapy in patients with malignant mesothelioma. Ann Oncol 15 (9): 1406-12, 2004.[PUBMED Abstract]

  17. Vogelzang NJ, Rusthoven JJ, Symanowski J, et al.: Phase III study of pemetrexed in combination with cisplatin versus cisplatin alone in patients with malignant pleural mesothelioma. J Clin Oncol 21 (14): 2636-44, 2003.[PUBMED Abstract]

  18. van Meerbeeck JP, Gaafar R, Manegold C, et al.: Randomized phase III study of cisplatin with or without raltitrexed in patients with malignant pleural mesothelioma: an intergroup study of the European Organisation for Research and Treatment of Cancer Lung Cancer Group and the National Cancer Institute of Canada. J Clin Oncol 23 (28): 6881-9, 2005.[PUBMED Abstract]

  19. Yan TD, Deraco M, Baratti D, et al.: Cytoreductive surgery and hyperthermic intraperitoneal chemotherapy for malignant peritoneal mesothelioma: multi-institutional experience. J Clin Oncol 27 (36): 6237-42, 2009.[PUBMED Abstract]

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再発悪性中皮腫

再発悪性中皮腫患者の治療には通常、初回治療で以前に試みられたものとは異なる手技および薬物が用いられる。標準治療アプローチでは、生存の改善または長期間の症状コントロールが得られていない。疾患再発が限局性の選択された患者は、追加的な胸壁切除の候補になりうる。単一施設で注意深く選択された患者47人を対象にした1件の試験により、胸壁切除が安全に実施できることが示された;最初の切除から再発までの期間により、期待される生存利益を予測できるようであり、意思決定の考慮事項として加えられる。 [1] [証拠レベル:3iiiA]

再発患者は、新しい標的療法、生物学的薬剤、化学療法剤、または理学的アプローチを評価する第I相および第II相臨床試験の候補である。 [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] 以前に化学療法を受けたことがない再発悪性中皮腫患者は、シスプラチン + ペメトレキセドまたはシスプラチン + ラルチトレキセドを用いる第一選択化学療法の候補である。(詳しい情報については、本要約の進行性悪性中皮腫[II期、III期、およびIV期]のセクションを参照のこと。)しかしながら、手術を受けその後に悪性中皮腫が再発した患者、または一次治療の一環として化学療法を受けず、その後に再発した悪性中皮腫患者は化学療法の候補である。

1件の大規模ランダム化研究で、以前にペメトレキセドを含まない1回の化学療法レジメンを受けた患者243人において、ペメトレキセドと最適な支持療法が比較された。 [10] [証拠レベル:1iiA]ペメトレキセドの投与を受けた患者において生存利益は示されなかったが、無増悪生存率、無増悪期間、および奏効率はペメトレキセド群の方が優れていた。

最新の臨床試験

NCIが支援しているがん臨床試験で現在患者登録中の試験を検索するには、臨床試験アドバンスト・サーチを使用のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。このサーチでは、試験の場所、治療の種類、薬物名やその他の基準による絞り込みが可能である。臨床試験に関する一般情報も入手することができる。


参考文献
  1. Burt BM, Ali SO, DaSilva MC, et al.: Clinical indications and results after chest wall resection for recurrent mesothelioma. J Thorac Cardiovasc Surg 146 (6): 1373-9; discussion 1379-80, 2013.[PUBMED Abstract]

  2. Rusch V, Saltz L, Venkatraman E, et al.: A phase II trial of pleurectomy/decortication followed by intrapleural and systemic chemotherapy for malignant pleural mesothelioma. J Clin Oncol 12 (6): 1156-63, 1994.[PUBMED Abstract]

  3. Markman M, Kelsen D: Efficacy of cisplatin-based intraperitoneal chemotherapy as treatment of malignant peritoneal mesothelioma. J Cancer Res Clin Oncol 118 (7): 547-50, 1992.[PUBMED Abstract]

  4. Zucali PA, Ceresoli GL, Garassino I, et al.: Gemcitabine and vinorelbine in pemetrexed-pretreated patients with malignant pleural mesothelioma. Cancer 112 (7): 1555-61, 2008.[PUBMED Abstract]

  5. Boutin C, Viallat JR, Van Zandwijk N, et al.: Activity of intrapleural recombinant gamma-interferon in malignant mesothelioma. Cancer 67 (8): 2033-7, 1991.[PUBMED Abstract]

  6. Ong ST, Vogelzang NJ: Chemotherapy in malignant pleural mesothelioma. A review. J Clin Oncol 14 (3): 1007-17, 1996.[PUBMED Abstract]

  7. Gregorc V, Zucali PA, Santoro A, et al.: Phase II study of asparagine-glycine-arginine-human tumor necrosis factor alpha, a selective vascular targeting agent, in previously treated patients with malignant pleural mesothelioma. J Clin Oncol 28 (15): 2604-11, 2010.[PUBMED Abstract]

  8. Papa S, Popat S, Shah R, et al.: Phase 2 study of sorafenib in malignant mesothelioma previously treated with platinum-containing chemotherapy. J Thorac Oncol 8 (6): 783-7, 2013.[PUBMED Abstract]

  9. Calabrò L, Morra A, Fonsatti E, et al.: Tremelimumab for patients with chemotherapy-resistant advanced malignant mesothelioma: an open-label, single-arm, phase 2 trial. Lancet Oncol 14 (11): 1104-11, 2013.[PUBMED Abstract]

  10. Jassem J, Ramlau R, Santoro A, et al.: Phase III trial of pemetrexed plus best supportive care compared with best supportive care in previously treated patients with advanced malignant pleural mesothelioma. J Clin Oncol 26 (10): 1698-704, 2008.[PUBMED Abstract]

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本要約の変更点(07/27/2018)

PDQがん情報要約は定期的に見直され、新情報が利用可能になり次第更新される。本セクションでは、上記の日付における本要約最新変更点を記述する。

悪性中皮腫の病期情報

病期情報が2017年度用に更新された(引用、参考文献2としてAmerican Joint Committee on Cancer)。

本要約はPDQ Adult Treatment Editorial Boardが作成と内容の更新を行っており、編集に関してはNCIから独立している。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたはNIHの方針声明を示すものではない。PDQ要約の更新におけるPDQ編集委員会の役割および要約の方針に関する詳しい情報については、本PDQ要約についておよびPDQ® - NCI's Comprehensive Cancer Databaseを参照のこと。

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本PDQ要約について

本要約の目的

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、悪性中皮腫の治療について包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

査読者および更新情報

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Adult Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

委員会のメンバーは毎月、最近発表された記事を見直し、記事に対して以下を行うべきか決定する:


  • 会議での議論、

  • 本文の引用、または

  • 既に引用されている既存の記事との入れ替え、または既存の記事の更新。

要約の変更は、発表された記事の証拠の強さを委員会のメンバーが評価し、記事を本要約にどのように組み入れるべきかを決定するコンセンサス過程を経て行われる。

悪性中皮腫の治療に対する主要な査読者は以下の通りである:


    本要約の内容に関するコメントまたは質問は、NCIウェブサイトのEmail UsからCancer.govまで送信のこと。要約に関する質問またはコメントについて委員会のメンバー個人に連絡することを禁じる。委員会のメンバーは個別の問い合わせには対応しない。

    証拠レベル

    本要約で引用される文献の中には証拠レベルの指定が記載されているものがある。これらの指定は、特定の介入やアプローチの使用を支持する証拠の強さを読者が査定する際、助けとなるよう意図されている。PDQ Adult Treatment Editorial Boardは、証拠レベルの指定を展開する際に公式順位分類を使用している。

    本要約の使用許可

    PDQは登録商標である。PDQ文書の内容は本文として自由に使用できるが、完全な形で記し定期的に更新しなければ、NCI PDQがん情報要約とすることはできない。しかし、著者は“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks succinctly: 【本要約からの抜粋を含める】.”のような一文を記述してもよい。

    本PDQ要約の好ましい引用は以下の通りである:

    PDQ® Adult Treatment Editorial Board.PDQ Malignant Mesothelioma Treatment.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/mesothelioma/hp/mesothelioma-treatment-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389420]

    本要約内の画像は、PDQ要約内での使用に限って著者、イラストレーター、および/または出版社の許可を得て使用されている。PDQ情報以外での画像の使用許可は、所有者から得る必要があり、米国国立がん研究所(National Cancer Institute)が付与できるものではない。本要約内のイラストの使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともにVisuals Online(2,000以上の科学画像を収蔵)で入手できる。

    免責条項

    入手可能な証拠の強さに基づき、治療選択肢は「標準」または「臨床評価段階にある」のいずれかで記載される場合がある。これらの分類は、保険払い戻しの決定基準として使用されるべきものではない。保険の適用範囲に関する詳しい情報については、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手できる。

    お問い合わせ

    Cancer.govウェブサイトについての問い合わせまたはヘルプの利用に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載されている。質問はウェブサイトのEmail UsからもCancer.govに送信可能である。

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