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最新の研究成果に基づいて定期的に更新している、
科学的根拠に基づくがん情報の要約です。

小児星細胞腫の治療(PDQ®)

  • 原文更新日 : 2017-01-27
    翻訳更新日 : 2017-04-17

Childhood Astrocytomas (PDQ®): Treatment PDQ Pediatric Treatment Editorial Board

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、小児星細胞腫の治療について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。


本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Pediatric Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

小児脳腫瘍 小児星細胞腫 退形成性星細胞腫 退形成性多形黄色星細胞腫 アンジオセントリックグリオーマ(angiocentric glioma) 星芽腫 第三脳室の脈絡叢グリオーマ びまん性星細胞腫 びまん性中心性グリオーマ 膠芽腫 毛様細胞性星細胞腫 毛様類粘液性星細胞腫 多形黄色星細胞腫 上衣下巨細胞星細胞腫

小児星細胞腫に関する一般情報

PDQ小児脳腫瘍の治療要約は、主に神経系腫瘍に関する世界保健機関(WHO)の分類に従って構成されている。 [1] [2] 神経系腫瘍の分類の詳しい説明と各種の脳腫瘍に対応する治療要約へのリンクについては、小児脳腫瘍および脊髄腫瘍の治療の概要に関するPDQ要約を参照のこと。

小児および青年のがん患者の生存において、劇的な改善が達成されている。1975年から2010年の間に、小児がんの死亡率は50%を超える低下を示した。 [3] 小児および青年がん生存者には、治療から数ヵ月または数年経過後もがん療法の副作用が持続または発現することがあるため、綿密な追跡が必要である。小児および青年がん生存者における晩期障害の発生率、種類、およびモニタリングに関する具体的な情報については、小児がん治療の晩期障害のPDQ要約を参照のこと。

原発性脳腫瘍は、小児の最も一般的な充実性腫瘍をともに構成する多様な疾病からなる1つのグループである。脳腫瘍はその組織像によって分類されるが、腫瘍部位およびその拡がりの範囲は治療および予後に影響する重要な因子である。腫瘍の診断と分類には、免疫組織化学的分析、細胞遺伝学的ならびに分子遺伝学的所見、および細胞分裂能の測定が用いられることが多くなっている。

グリオーマは、脳および脊髄にみられるグリア前駆細胞から発生すると考えられている。グリオーマは、臨床病理学的および組織学的サブタイプに従って命名される。例えば、星細胞を起源とする星細胞腫および乏突起膠細胞由来の乏突起膠細胞腫瘍のほか、乏突起膠細胞、星細胞、および上衣細胞が混在した混合グリオーマがある。星細胞腫は、小児のグリオーマで最も多く診断されるタイプである。脳腫瘍のWHO分類に従うと、グリオーマはさらに低悪性度(悪性度IおよびII)または高悪性度(悪性度IIIおよびIV)の腫瘍に分類される。腫瘍が低悪性度の小児は予後が比較的良好であり、特に腫瘍が完全切除できる場合に予後が優れている。腫瘍が高悪性度の小児は一般的に予後が比較的不良であるが、これはサブタイプにいくぶん依存している。

解剖学

小児星細胞腫は、中枢神経系(CNS)のいずれの部位にも発生する可能性がある。腫瘍タイプごとのCNSの最好発部位については、表3を参照のこと。

脳内部の解剖図で、大脳、小脳、脳幹、脊髄、視神経、視床下部、およびその他の脳組織を示す。

臨床的特徴

小児星細胞腫の主症状は、以下により異なる:


  • CNSの発生部位。

  • 腫瘍の大きさ。

  • 腫瘍の増殖速度。

  • 小児の暦年齢および発育年齢。

乳児および幼児では、視床下部に発生した低悪性度星細胞腫により間脳症候群を発症することがあり、やせほそっているが外見的には幸せそうにみえる小児で成長障害が認められる。こうした小児は、それ以外の神経学的所見に乏しいが、巨頭症、間欠的な嗜眠状態、および視覚障害を呈すことがある。 [4]

診断的評価

星細胞腫の診断的評価は、磁気共鳴画像法(MRI)による脳または脊髄の評価に限定されることが多い。脊髄MRIはときに、脳脊髄軸転移を除外するために初回評価としての脳MRIとの併用で施行される。コンピュータ断層撮影(CT)スキャンおよびポジトロン放射断層撮影(PET)スキャンは、疑われているグリオーマの特性化には一般的に用いられない。同様に、循環している腫瘍細胞がないか、脳脊髄液を検査する腰椎穿刺は、この疾患においてはあまり実施されない。

小児星細胞腫および他の膠細胞由来の腫瘍の臨床病理学的分類

小児脳腫瘍の病理学的分類は、進展が続いている専門領域である。この領域において特別な専門知識を有する神経病理医による診断組織の検査が強く推奨される。

以下の腫瘍タイプは、起源と推定されているグリア細胞を基にしている:


  • 星細胞腫(星細胞)。

  • 乏突起膠腫(乏突起膠細胞)。

  • 混合グリオーマ(起源の細胞型に乏突起膠細胞、星細胞、および上衣細胞が含まれる)。

  • 混合神経細胞-グリア系腫瘍。

星細胞腫に対するWHOの組織学的悪性度

小児星細胞腫および他の膠細胞由来の腫瘍はWHOによるCNS腫瘍の組織型分類に従って、臨床病理学的および組織学的サブタイプに基づいて分類され、悪性度(悪性度I~IV)が決定される。 [1]

WHOの組織学的悪性度では、低悪性度グリオーマまたは高悪性度グリオーマとして呼ばれることが多い(表1を参照のこと)。

腫瘍の挙動は典型的に、一般的な生物学的変化により導かれることを支持する発表された証拠が蓄積されているため、2016年のWHO基準では一部の腫瘍の診断で分子データが利用され始めた。このことは、CNSグリア系腫瘍では、びまん性グリオーマの分類における変化において最も明らかであり、びまん性グリオーマは病理組織学的類似性よりもむしろ遺伝的なドライバー変異に基づいて一緒に分類された。 [2] 次の2つのびまん性グリオーマはもはや別の疾患実体とは考えられていない:原線維性星細胞腫および原形質性星細胞腫。類上皮性膠芽腫はIDH野生型膠芽腫の1つのサブタイプとして分類された、新たに暫定的に含められた異型である。

表1.世界保健機関(WHO)の組織学的悪性度と中枢神経系腫瘍の分類との対応

WHOの組織学的悪性度 悪性度分類
I 低悪性度
II 低悪性度
III 高悪性度
IV 高悪性度


表2.星細胞腫の2016年の世界保健機関(WHO)分類と組織学的悪性度a

タイプ WHOの組織学的悪性度
a出典:Louis et al. [2]
b2007年に、WHOは毛様細胞性星細胞腫の毛様類粘液性異型は、播種する可能性の高い侵攻性異型である可能性があると判断し、悪性度IIの腫瘍として再分類した。 [1] [2] [5] 2016年に、WHOはさらなる研究で毛様類粘液性異型の挙動が明らかにされるまでこれらの悪性度分類は行わないように提唱した。 [2]

びまん性星細胞腫:

 
-びまん性星細胞腫、IDH変異あり II
-退形成性星細胞腫、IDH変異あり III
-膠芽腫、IDH野生型 IV
-膠芽腫、IDH変異あり IV
-びまん性中心性グリオーマ、H3K27M変異あり IV

他の星細胞腫:

 
-毛様細胞性星細胞腫 I
-毛様類粘液性星細胞腫 悪性度不明b
-多形黄色星細胞腫 II
-退形成性多形黄色星細胞腫 III
-上衣下巨細胞星細胞腫 I

他のグリオーマ:

 
-アンジオセントリックグリオーマ(angiocentric glioma) I
-第三脳室の脈絡叢グリオーマ II
—星芽腫 悪性度不明b


CNSの発生部位

小児星細胞腫および他の膠細胞由来の腫瘍は、CNSのいずれの部位にも発生する可能性があるが、腫瘍タイプごとにCNS好発部位が異なる傾向がみられる(表3を参照のこと)。

表3.小児星細胞腫および他の膠細胞由来の腫瘍における中枢神経系(CNS)の好発部位

腫瘍のタイプ CNSの好発部位
毛様細胞性星細胞腫 視神経、視交叉/視床下部、視床および基底核、大脳半球、小脳、および脳幹;ほかに脊髄(まれ)
多形黄色星細胞腫 大脳の表在性部位(優先的に側頭葉)
びまん性星細胞腫 大脳(前頭葉および側頭葉)、脳幹、脊髄、視神経、視交叉、視経路、視床下部および視床
退形成性星細胞腫、膠芽腫 大脳;ときに小脳、脳幹および脊髄


小脳

に発生した星細胞腫のうち、80%を超える腫瘍が低悪性度(毛様細胞性悪性度I)で、しばしば嚢胞性である;残りのほとんどがびまん性悪性度IIの星細胞腫である。小脳の悪性星細胞腫はまれである。 [1] [2] 小脳または他の部位に発生する毛様細胞性星細胞腫についてイベントフリー生存を予測するために、特定の組織像(例えば、MIB-1標識率、退形成)の存在がレトロスペクティブに使用されている。 [6] [7] [8]

脳幹

に発生する星細胞腫は、高悪性度の場合も低悪性度の場合もあり、いずれのタイプの頻度が高いかは、脳幹内の腫瘍部位に大きく依存している。 [9] [10] 橋に浸潤していない腫瘍の大半は低悪性度グリオーマ(例、中脳蓋グリオーマ)であり、一方で専ら橋に位置しているが外方増殖性要素のない腫瘍はほとんどが高悪性度グリオーマ(例、H3K27M変異ありの遺伝子型を有するびまん性内在性橋グリオーマ)である。 [9] [10] (詳しい情報については、小児脳幹グリオーマの治療に関するPDQ要約を参照のこと。)

高悪性度星細胞腫は、局所浸潤性および広範性であることが多く、

大脳

のテント上に発生する傾向がみられる。 [11] [12] くも膜下腔を経て拡がる可能性がある。中枢神経系以外への転移が報告されているが、多発性の局所再燃が発生するまではきわめてまれである。

大脳グリオーマ症はもはや異なる疾患実体とは考えられておらず、むしろいくつかのびまん性グリオーマでみられる増殖パターンの1つであると考えられる。しかしながら、この記述は大脳半球が広範囲に侵されることを包含しており、しばしば尾側に伸展し、脳幹、小脳、および/または脊髄に影響を及ぼす。 [1] 大脳グリオーマ症が小脳に発生し、吻側に拡がることはまれである。 [13] 新生細胞は最も一般的には星細胞であるが、症例によっては乏突起膠細胞である。これらの症例は、当初は治療に反応を示す場合があるが、全般的に予後不良である。 [14]

神経線維腫症1型(NF1)

NF1の小児は、視経路にWHO悪性度Iおよび悪性度IIの星細胞腫が発生する傾向が高い;すべてのNF1患者のうち、約20%が視経路グリオーマを発症する。これらの患者では、小児が無症状であるか一見安定した神経障害および/または視覚障害を呈する場合のスクリーニングで腫瘍が発見される。

無症状の患者では病理学的確認が実施されないことが多い;生検が実施された際に、これらの腫瘍は悪性度が比較的高いびまん性の星細胞腫というよりはむしろ圧倒的に毛様細胞性(悪性度I)の星細胞腫であると判明している。 [2] [5] [15] [16] [17]

一般に、サーベイランスの神経画像検査によって偶発的に発見される腫瘍には、治療を要しない。症状のある病変またはX線撮影で進行が認められる病変は治療を要する。 [18]

結節性硬化症

結節性硬化症の患者は低悪性度グリオーマ、特に上衣下巨細胞星細胞腫を発症する傾向が強い。 [19] TSC1またはTSC2のいずれかの遺伝子における変異が、哺乳類ラパマイシン標的蛋白(mTOR)経路に影響する経路を変化させ、増殖増加につながる。上衣下巨細胞星細胞腫はmTOR経路の阻害を介する標的アプローチに対する感受性が高い。 [20]

ゲノム変化

低悪性度グリオーマ

BRAFおよびERK/MAPK経路の活性化に関与するゲノム変化は、低悪性度グリオーマの一種である毛様細胞性星細胞腫の散発例に非常に多くみられる。

毛様細胞性星細胞腫におけるBRAFの活性化は、BRAF-KIAA1549の遺伝子融合によりBRAFの調節領域を欠く融合蛋白が産生されることで最も一般的に生じる。 [21] [22] [23] [24] [25] この遺伝子融合は、テント下および正中線上の毛様細胞性星細胞腫のほとんどでみられるが、テント上(大脳半球)腫瘍で認められる頻度は低い。 [21] [22] [26] [27] [28] [29] [30] [31]

低悪性度のグリオーマを不完全切除した小児について著した1件の報告では、BRAF-KIAA1549融合の存在により、良好な臨床転帰(無増悪生存[PFS]および全生存[OS])が予測された。 [30] しかしながら、CDKN2Aの欠失、7番染色体全体の増加、腫瘍の位置などの他の因子によって、転帰に対するBRAF変異の影響は変わる可能性がある。 [32] ; [33] [証拠レベル:3iiiDiii]BRAF-KIAA1549融合が認められる小児低悪性度グリオーマが高悪性度グリオーマに進行することはまれである。 [34]

BRAF-KIAA1549融合によるBRAFの活性化は、他の小児低悪性度グリオーマ(例えば、毛様類粘液性星細胞腫)でも報告されている。 [29] [30]

毛様細胞性星細胞腫では、ERK/MAPK経路を活性化する可能性のある他のゲノム変化(例、代替BRAF遺伝子融合、RAF1遺伝子再構成、RAS突然変異、およびBRAF V600Eの点変異)がまれに観察される。 [22] [24] [25] [35] BRAF V600Eの点変異はまた、非毛様細胞性の小児低悪性度グリオーマでも観察されており、これには、神経節膠腫、線維形成性乳児神経節膠腫、および約3分の2の多形黄色星細胞腫が含まれている。 [36] [37] [38] 神経節膠腫の小児53人を対象にした1件のレトロスペクティブ研究により、約40%の腫瘍でBRAF V600Eの染色が示された。5年無再発生存率は、V600Eが変異した腫瘍(約60%)の方がV600Eの染色を示さなかった腫瘍(約80%)よりも不良であった。 [39] 同様に、BRAF V600Eが変異した間脳の低悪性度星細胞腫の小児における5年PFS率が22%であったのに対し、BRAFが野生型であった小児におけるPFSは52%であった。 [40] [証拠レベル:3iiiDiii]BRAF V600E変異の頻度は、高悪性度グリオーマに形質転換した小児低悪性度グリオーマ(18例中8例)の方が形質転換しなかった症例における変異の頻度(167例中10例)よりも有意に高かった。 [34]

アンジオセントリックグリオーマ(angiocentric glioma)では、この比較的まれなクラスのグリオーマに対するドライバー変異であると推定されるMYB-QKI融合が一般に認められることが指摘されている。 [41]

神経線維腫症1型(NF1)におけるERK/MAPK経路活性化不足と同様に、BRAFの活性化ゲノム変化は、NF1と関連した毛様細胞性星細胞腫ではまれである。 [28]

小脳以外の毛様細胞性星細胞腫では、FGFR1PTPN11、およびNTRK2融合遺伝子の活性化突然変異も特定されている。 [42] 小児の悪性度IIのびまん性星細胞腫で最も多く報告されている変化(腫瘍の最大53%にみられる)は、転写因子のMYBファミリーにおける再構成である。 [43] [44]

結節性硬化症患児の大半では、2つの結節性硬化症遺伝子(TSC1/ハマルチンまたはTSC2/ツベリン)のどちらかに突然変異が認められる。これらの変異は、いずれも哺乳類ラパマイシン標的蛋白(mTOR)複合体1の活性化を引き起こす。これらの小児では、上衣下巨細胞星細胞腫、皮質結節、および上衣下結節を発症するリスクがある。上衣下巨細胞星細胞腫はmTORの活性化により推進されるため、mTOR阻害剤はこうした腫瘍を有する小児において腫瘍退縮を誘発できる活性のある薬物である。 [45]

高悪性度グリオーマ

小児の高悪性度グリオーマで、特に多形性膠芽腫は、成人に発生する腫瘍と生物学的に異なっている。 [46] [47] [48] [49] 小児の高悪性度グリオーマでは、成人腫瘍の場合よりもPTENおよびEGFRのゲノム変化の頻度が低く、PDGF/PDGFRのゲノム変化およびヒストン遺伝子変異(主にヒストン3.3[H3F3A]であるが、ヒストン3.1[HIST1H3B]もみられる)の頻度が高い。小児の多形性膠芽腫の腫瘍は、低悪性度から高悪性度のグリオーマに段階的に変化し、ほとんどの腫瘍にIDH1およびIDH2の変異がみられる成人の続発性多形性膠芽腫の腫瘍ときわめて密接に関係していると考えられていたが、高悪性度グリオーマの15歳未満の小児では、後者の変異が観察されることはまれである。 [50] [51] [52] IDH1の変異は高悪性度グリオーマの比較的年齢の高い青年において観察される。 [49] [52] [53]

小児の多形性膠芽腫の腫瘍は、エピジェネティックパターン(DNAメチル化)に基づいて独特な染色体コピー数増加/減少および遺伝子変異により相対的に異なったサブグループに分類される。 [52] [53]

2つのサブグループでは、H3F3A(ヒストン3.3をコードする遺伝子)における反復性変異が特定可能なことから、エピジェネティック的な調節機構の崩壊が示唆され、最も多く認識されるサブグループにはK27(リジン27)で変異がみられ、他のグループにはG34(グリシン34)で変異がみられる。サブグループには以下のものがある:


  • H3F3AのK27での変異:K27クラスターは、多くが小児期中期(年齢中央値が約10歳)に現れ、主に正中線構造(視床、脳幹、および脊髄)にみられるもので、きわめて不良な予後をもたらす。これらの腫瘍にはまたTP53変異も頻繁にみられる。年齢の高い青年および若年成人における視床の高悪性度グリオーマもまた、H3F3A K27の高い変異率を示す。 [54] 2016 WHO分類では、これらのがんを単一の疾患実体であるびまん性中心性グリオーマ H3 K27M変異型に分類している。 [2]

  • H3F3AのG34での変異:2つ目のG34グループに属するH3F3A変異腫瘍クラスターは、少し年長の小児および若年成人(年齢中央値が14~18歳)にみられ、発生は大脳皮質に限局しており、いくぶん良好な予後をもたらす。 [52] [53] このG34クラスターでもTP53の変異および全ゲノムにわたる広範な低メチル化がみられる。H3F3A変異を有する患者は治療失敗のリスクが高いが、予後はK27M変異を有する患者ほど不良ではない。 [53]

H3F3AのK27およびG34での変異は、高悪性度グリオーマに特有であると考えられ、他の小児脳腫瘍で観察されたことはない。 [55] いずれの変異でも、若年成人に発生するIDH変異腫瘍に観察されるパターンと比較して独特なDNAメチル化パターンを生じる。 [50] [51] [52] [55] [56]

腫瘍にIDH1変異が認められる小児多形性膠芽腫患者は、ほとんど例外なく大脳半球腫瘍を有する年齢の高い青年(小児集団における年齢中央値、16歳)である。IDH1変異症例はしばしば、TP53変異、MGMTプロモーターメチル化、およびグリオーマ-CpG island methylator phenotype(G-CIMP)を示す。 [52] [53] IDH1変異を有する小児患者は、他の小児多形性膠芽腫患者よりも良好な予後を示す。

DNAメチル化解析により確認される小児多形性膠芽腫患者の4つ目のグループは、ヒストン変異もIDH1変異も認められないグループである。これは、他の小児多形性膠芽腫サブタイプよりも遺伝子増幅率が高い不均一な集団である。最も一般的に増幅が認められる遺伝子は、PDGFRAEGFRCCND/CDK、およびMYC/MYCNである。 [52] [53]

腫瘍組織のDNAメチル化解析により、多形性膠芽腫の組織学的診断を伴う小児腫瘍が確認されるが、他の小児グリオーマの分子的特徴を伴うことがある。例えば、1件の研究では、多形性膠芽腫が診断された患者の約14%に多形黄色星細胞腫と関連する分子的特徴(例、高いBRAF V600E変異率)がみられたことが明らかにされた。 [53]

多形性膠芽腫が診断された乳児および幼児は、より年齢の高い小児の腫瘍と比較して腫瘍の分子的特徴が異なるようである。多形性膠芽腫に対してDNAメチル化解析を実施した1件の報告では、腫瘍の分子的特徴が低悪性度グリオーマと一致した患者のグループ(多形性膠芽腫が組織学的に診断された小児患者の約7%を占めた)が観察された。この患者集団の年齢中央値は1歳で、患者は良好な予後(3年全生存率、約90%)を示した。 [53] 2つ目の報告では、生後36ヵ月未満の小児からの多形性膠芽腫について遺伝子コピー数の増加と減少、および選択された遺伝子の変異状態が調査された。 [57] 年齢の高い小児では測定可能な割合で観察された分子的変化(例、K27M、CDKN2A喪失、PDGFRA増幅、およびTERTプロモーター変異)は、これらの幼児の腫瘍ではまれであり、新たな異常(例、染色体14q32におけるSNORDの喪失)が一部の症例で観察された。

小児続発性高悪性度グリオーマ(低悪性度グリオーマが先行する高悪性度グリオーマ)はまれである(886人を対象にした研究で2.9%)。BRAF-KIAA1549融合が認められる小児低悪性度グリオーマが高悪性度グリオーマに形質転換した例はないが、BRAF V600E突然変異が認められる低悪性度グリオーマは形質転換するリスクが高い。続発性高悪性度グリオーマ患者18人中の7人(約40%)にBRAF V600E突然変異が認められ、症例14人中8人(57%)にCDKN2Aの変化が認められた。 [34]

予後

低悪性度星細胞腫

低悪性度星細胞腫(悪性度I[毛様細胞性]および悪性度II)は比較的に予後良好であり、全摘出を行える可能性がある限局性の悪性度I病変では特にその傾向が強い。 [11] [12] [58] [59] [60] [61] [62] 腫瘍の進展が生じた場合、通常は連続的な進展であり;他のCNS部位への播種はまれであるが、発生することはある。 [63] [64] 転移はまれであるが、特にNF1に関連した腫瘍では、多巣性で発生する場合がある。

小児低悪性度星細胞腫に対する好ましくない予後的特徴には以下のものがある: [65] [66] [67]


  • 年齢が若いこと。

  • びまん性の組織像、特にIDH変異あり。

  • 完全切除が不可能。

  • 間脳症候群。

  • 初発時に頭蓋内圧亢進。

  • 転移。転移が発生した場合、転移はより不良な長期の転帰に関連する。 [68] しかしながら、予後は、標準的な病理学的分類で統合される特異的な分子的特徴に大きく依存することが次第に明らかになっている。

毛様細胞性星細胞腫患者において、細胞増殖活性マーカーであるMIB-1標識指数の上昇はPFSの短縮に関連している。 [8] 毛様細胞性腫瘍に確認されたBRAF-KIAA融合は良好な臨床転帰をもたらす。 [30]

孤立性の視神経腫瘍の患児では、病変が視交叉に及んでいる患児や視経路に沿って進展している患児よりも予後良好である。 [69] [70] [71] [72] ; [73] [証拠レベル:3iiC]また、NF1小児の予後は、特にスクリーニング時に無症状の患者に腫瘍が発見された場合により良好である。 [69] [74]

高悪性度星細胞腫

若年患者の高悪性度星細胞腫は、一般に不良な予後をもたらすが、肉眼的に全切除可能な退形成性星細胞腫の患者は予後がより良好な可能性があり [60] [75] [76] 、H3K27M変異のない腫瘍を有する患者も同様である。

小児多形性膠芽腫の分子的サブタイプは予後的意義を示す。 [53] 腫瘍にヒストンK27M変異が認められる患者は最も予後不良で、3年生存率は5%に満たない。腫瘍にIDH1変異が認められる患者は、小児多形性膠芽腫症例の中で最も予後良好なようであるが、ヒストンG34変異が認められる患者およびヒストンとIDH1変異の両方が認められない患者は中程度の予後を有する(3年OS率、約30%)。分子的因子と臨床因子の両方を含めた多変量解析では、遺伝子増幅およびK27M変異の存在はより不良な予後と関連する一方、IDH1変異の存在はより良好な予後と関連した。 [53]


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小児星細胞腫の病期情報

小児星細胞腫に対して一般に認められている病期分類システムはない。本要約において、小児星細胞腫は以下のように記述する:


  • 低悪性度星細胞腫-悪性度IおよびII(例、毛様細胞性星細胞腫およびびまん性星細胞腫)。
      新規診断。
      再発。

  • 高悪性度星細胞腫-悪性度IIIおよびIV(退形成性星細胞腫および膠芽腫)。
      新規診断。
      再発。

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小児星細胞腫に対する治療法選択肢の概要

最も利用可能で受け入れられている治療法を向上させるために種々の臨床試験が実施されており、その結果として、小児がんにおける生存率がいく度も改善されてきた。小児科での臨床試験は、新たな治療法と現在標準とされている治療法とを比較するようデザインされる。こうした比較は、2つの治療群のランダム化研究で実施されるが、それ以外にも1つの新たな治療法を評価し、その結果を従来の治療法を評価して既に得られている結果と比較することによって行われる。小児のがんは比較的まれであるため、小児脳腫瘍の患児はすべて臨床試験への登録を検討すべきである。

至適治療法を決定し、これを実施するためには、小児脳腫瘍の治療経験を有するがん専門医からなる集学的チームによる計画が必要である。小児脳腫瘍に対する放射線療法にはきわめて高度な技術が必要とされ、この専門領域での経験を有し、最適な結果が確実に得られる施設で実施すべきである。

放射線療法の実施後、特に低年齢の小児に、発育および神経発達が低下するという影響が頻繁に観察されている。 [1] [2] [3] さらに、脳血管障害といった頻度の低い合併症が他にもある。 [4] このため、放射線療法の開始を遅らせるための化学療法の役割が現在研究段階にあり、予備試験の結果は良性病変および悪性病変のある小児において、化学療法の使用は放射線療法の開始時期を遅らせるか、ときには放射線が必要でなくなることを示唆している。 [5] こうした患者の長期にわたる管理は複雑であり、集学的アプローチが必要となる。

表4.小児星細胞腫に対する標準治療法の選択肢

治療群 標準治療法の選択肢

小児低悪性度星細胞腫:

 
  新規診断小児低悪性度星細胞腫 観察
手術
補助療法(切除不十分な腫瘍を対象):
観察
放射線療法
再度の手術
化学療法
標的療法(上衣下巨細胞星細胞腫を対象)
  再発小児低悪性度星細胞腫 再度の手術
放射線療法
化学療法

小児高悪性度星細胞腫:

 
  新規診断小児高悪性度星細胞腫 手術
補助療法
放射線療法
化学療法
  再発小児高悪性度星細胞腫 手術(標準治療とはみなさない)
幹細胞移植を伴う大量化学療法(標準治療とはみなさない)
BRAFにV600E突然変異を認める患者に対してBRAF阻害薬を用いた標的療法(標準治療とはみなさない)
初期相の臨床試験(標準治療とはみなさない)



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小児低悪性度星細胞腫の治療

至適管理を決定しこれを実施するために、治療はしばしば、小児脳腫瘍の治療経験があるがん専門医の集学的チームによって導かれる。

乳児および若い小児では、視床下部に発生した低悪性度星細胞腫の手術は困難となる;そのため、生検が常に実施できるとは限らない。これは、特に神経線維腫症1型(NF1)の患者に当てはまる。 [1] NF1と関連している場合、腫瘍は多巣性の場合がある。

低悪性度視経路星細胞腫の小児に対する治療法の選択肢は、生存率を改善するだけでなく視機能を安定させるために検討すべきである。 [2] [3]

新規診断小児低悪性度星細胞腫の治療

新規診断小児低悪性度星細胞腫に対する標準治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. 経過観察
  2. 手術
  3. 補助療法

観察

NF1または偶然発見された症状を伴わない腫瘤を有する患者に対して何らかの介入を行わない場合には、観察が選択肢の1つである。 [4] [5] [6] [7] 視経路グリオーマの自然退縮は、NF1を伴う小児と伴わない小児で報告されている。 [8] [9] [10]

手術

小児低悪性度星細胞腫の一次治療は外科的切除であり [1] [4] [5] [11] 、手術の実施可能性は腫瘍の部位により決定される。


  • 小脳:

    小脳に発生した毛様細胞性腫瘍の患者のうち、90~95%で全摘または亜全摘が可能である。 [11]

  • 視神経:

    視神経病変が孤立性で、症状が進行性の小児では、外科的完全切除で治癒するが、一般に患眼の視力は失われる。

  • 正中線上の構造物(視床下部、視床、脳幹、および脊髄):

    正中線上の構造物に発生する低悪性度星細胞腫は積極的な切除が可能であり、それにより長期の疾患制御を得ることができる。 [8] [9] [12] ; [13] [証拠レベル:3iiiA]そのような切除は、特に診断時に2歳未満の小児において重大な神経学的後遺症を招くことがある。 [8] ; [14] [証拠レベル:3iC]一部の深在性病変では浸潤性の性質のために、広範な外科的切除は不適切なことがあり、生検のみを検討すべきである。 [15] [証拠レベル:3iiiDiii]

  • 大脳:

    限局性で悪性度Iの大脳半球腫瘍では、外科的完全切除が実施可能な場合が多い。 [16]

  • びまん性:

    びまん性星細胞腫は、全摘が困難な場合があるため、より不良な転帰の一因となることがある。

一部の低悪性度星細胞腫は、外科的切除をより安全に行うことができる。 [17] 切除後は、直ちに(小児腫瘍学グループ[COG]の基準では切除後48時間以内に)術後MRIを施行する。完全切除例にはその後も定期的にサーベイランス検査を施行するが、術後3~6ヵ月間における価値は明らかではない。 [18] ; [19] [証拠レベル:3iiiDiii]

低悪性度グリオーマで、手術による治療後に経過観察を行った小児の転帰に関連する因子が、評価可能患者518人を含むCOGの研究で特定された。 [11] 全群における全体的な転帰は、8年無増悪生存(PFS)が78%、8年全生存(OS)が96%であった。以下の因子が予後に関係していた: [11]


  • 腫瘍部位:

    小脳および大脳腫瘍では、正中線上および視交叉腫瘍の患者と比べて高い8年PFSを示した(84% ± 1.9% vs 51% ± 5.9%)。

  • 組織型:

    約3/4の患者が毛様細胞性星細胞腫であった;これらの患者のPFSおよびOSは、非毛様細胞性腫瘍の患児と比較すると優れていた。

  • 切除の程度:

    肉眼的全切除の患者では、8年PFSが90%を超え、OSは99%であった。残存腫瘍の程度(手術報告書および術後の画像診断により評価)で比較した場合、いずれの患者も約半数が8年までに病勢の進行を示したが、OSは90%を超えていた。 [11]

    術後の残存腫瘍が検鏡下のみならず肉眼でも確認できる患者であっても、術後治療なしに長期PFSが得られることがあるため、治癒に必要な切除範囲は不明である。 [1] [6] [11]


  • 年齢:

    小児の年齢(5歳未満)が若いほど、腫瘍増悪の高い発生率を示したが、多変量解析ではOSに対する年齢の有意な影響は認められなかった。小児を対象とした別のシリーズに関する1件のレトロスペクティブ・レビューでは、低悪性度グリオーマを有する1歳未満の小児におけるPFSは、1歳以上の小児の場合と比較して劣っていることが示された。 [20]

小脳毛様細胞性星細胞腫に対する長期の機能的な結果は比較的良好である。手術単独で治療された低悪性度グリオーマ患者におけるフルスケールIQの平均値は標準的集団に近い。しかしながら、これらの患者には長期にわたって医学的、心理学的、および教育的障害がみられることがある。 [21] ; [22] [23] [証拠レベル:3iiiC]

補助療法

低悪性度グリオーマの完全切除後の補助療法は、その後に再発がみられない限り、一般に必要ない。亜全摘患者には治療法の選択肢は個々の患者で判断する必要があり、以下の治療の1つ以上が行われる:


シャントや他の脳脊髄液の分流手技が必要になることもある。

観察

腫瘍の一部が切除されている選択された患者で、特に腫瘍の再増殖速度が非常に遅いと予想される場合は、病変に向けた治療をさらに実施することなく、患者を観察してもよい。肉眼的全切除に至らない患者でも、約50%は5~8年まで無増悪を持続することがあるため、選択された患者では経過観察の戦略が支持される。 [11]

放射線療法

病勢の進行が明らかになるまで、通常は放射線療法を保留し [16] [24] 、若い小児に多く採用される戦略である化学療法を用いることで、さらに遅らせることも可能である。 [25] [26] 放射線療法が適応される低悪性度グリオーマの小児では、放射線を腫瘍の輪郭に合わせて照射し、正常脳組織を避けるアプローチ(3次元原体照射療法強度変調放射線療法定位放射線手術、および陽子線治療[荷電粒子線療法])がいずれも有効と考えられ、このような放射線療法に伴う急性および長期の毒性を潜在的に減らすことができる。 [27] [28] ; [29] [証拠レベル:3iDiii]放射線により生じる画像上の変化(これは通常、放射線療法後最初の1年間に生じるが、それ以降も生じる可能性がある)と疾患増悪を、特に毛様細胞性星細胞腫の患者では、注意深く区別しなければならない。 [30] [31] [32] [33] ; [34] [証拠レベル:2A]; [35] [証拠レベル:2C]; [36] [証拠レベル:3iiiDi]; [37] [証拠レベル:3iiiDii]; [15] [38] [証拠レベル:3iiiDiii]

視交叉部のグリオーマおよび後部視経路視交叉部のグリオーマを有する患児の大半は放射線療法により長期の疾患制御が得られるが、重大な知的および内分泌系障害および脳血管障害および晩期死亡を来すことがあり、二次腫瘍のリスクも増大する可能性がある。 [8] [39] [40] [41] [42] ; [35] [証拠レベル:2C]1件の集団ベース研究により、放射線療法は晩期死亡に関連する最も重要な危険因子であることが確認されたが、放射線療法が必要な患者はリスクが比較的高い集団を反映している可能性がある。 [42]

NF1患者では、放射線療法およびアルキル化剤が理論的に神経毒性作用および二次悪性腫瘍を誘発するリスクを高めることを考慮して、この集団に対しては最終手段として用いられる。 [43] NF1の小児は、放射線関連二次腫瘍および血管の変化による罹病に対するリスクがより高い。

再度の手術

即時放射線療法に対する代替として外科的亜全摘出術があるが、どれくらい多くの患者で疾患の安定が得られるか、およびその期間はどのくらいかは不明である。 [8]

化学療法

放射線療法に伴う長期的副作用を考慮すると、術後化学療法が最初に推奨される場合がある。

化学療法により客観的な腫瘍退縮が得られる可能性があるため、ほとんどの患者で放射線療法が必要になる時期が遅くなる。 [25] [26] [44] [45] 化学療法は、視経路グリオーマの青年において放射線療法を遅らせたり、避けたりできる可能性のある選択肢でもある。 [46] [証拠レベル:3iiDii]化学療法は視床下部グリオーマおよび間脳症候群を有する小児における腫瘍を収縮させ、治療に反応する小児において体重増加が得られることが示されている。 [47]

腫瘍進行または症状を有する切除不能な低悪性度グリオーマを治療するために最も広く使用されているレジメンは、以下の通りである:


COGは、10歳未満の低悪性度視交叉/視床下部グリオーマ(ただしNF1を有さない)の小児を、カルボプラチンおよびビンクリスチンの併用(CV)またはTPCVのいずれかのレジメンで治療した第III相ランダム化試験(COG-A9952)の結果を報告した。5年イベントフリー生存率は、CVレジメンでは39% ± 4%、TPCVレジメンでは52% ± 5%であった。2つのレジメン間で毒性作用の割合は比較的同等であった。 [50]

進行性低悪性度星細胞腫の患児の治療には、他の化学療法アプローチが用いられており、プラチナ製剤をベースにした多剤レジメン [26] [44] [51] ; [52] [証拠レベル:2Diii]、ビンブラスチン [53] [54] 、およびテモゾロミドがある。 [55] [56] 視経路グリオーマに対してプラチナ製剤をベースにした化学療法を受けた小児で報告されている5年PFS率は、約35~60%の範囲であるが [26] [44] 、ほとんどの患者は最終的に追加治療が必要になる。脳脊髄軸に播種がみられる視床下部/視交叉部グリオーマを初発時に呈する小児では、これが特に当てはまる。 [57] [証拠レベル:3iiiDiii]

視経路グリオーマに対して化学療法を受けた小児において、NF1を有さない小児はNF1を有する小児よりも疾患進行の割合が高く、乳児は1歳を超える小児よりも疾患進行の割合が高い。 [26] [44] [51] [54] 化学療法によって視力が改善されるか否かは、不明である。 [54] ; [58] [59] [証拠レベル:3iiiC]

標的療法

症候性上衣下巨細胞星細胞腫(SEGA)の患児では、小規模シリーズで、哺乳類ラパマイシン標的蛋白(mTOR)阻害剤(例、エベロリムスおよびシロリムス)により腫瘍サイズに顕著な縮小がみられ、手術の必要性がしばしばなくなることが示されている。 [60] ; [61] [証拠レベル:2C]; [62] [証拠レベル:3iiDiv]; [63] [証拠レベル:3iiiC]117人の患者を対象とした多施設共同第III相プラセボ対照試験で、これらの初期の知見が確認された;エベロリムス群では患者の35%にSEGAサイズにおける50%以上の縮小がみられたのに対して、プラセボ群では減少が認められなかった。 [64] [証拠レベル:1iDiv]エベロリムスで5年間治療された患者を対象にした研究において、腫瘤サイズの縮小は症例の約50%で観察された;多くの症例で、縮小が持続した。これらの患者ではまた痙攣発作の頻度も低下した。 [65]

再発小児低悪性度星細胞腫の治療

小児低悪性度星細胞腫は初期治療後何年も経過してから再発することがある。

個別の計画は、以下に基づいて調整する必要がある:


  • 患者の年齢。

  • 腫瘍の位置。

  • 以前の治療。

通常、再発疾患は原発腫瘍部位に認められるが、多巣性疾患または頭蓋内の他の部位および脊髄軟髄膜に広く播種した疾患が報告されている。 [66] [67] 低悪性度原線維性星細胞腫が再発したほとんどの小児において病変は低悪性度である;しかしながら、より高い悪性度の腫瘍に転換する可能性もある。 [68] サーベイランスの画像検査では、しばしば星細胞腫の再発が特定される。 [69]

再発時には、再燃腫瘍の範囲を確認するための完全な評価が適応とされる。二次腫瘍および治療に関連する脳壊死などの実体は、臨床的には腫瘍再発と鑑別できないため、再燃の確認には生検または外科的切除術が必要とされる。外科的介入の必要性は、以下の点を基に個別に決定しなければならない:


  • 初期腫瘍タイプ。

  • 最初の治療から腫瘤病変の再出現までの期間。

  • 臨床像。

再発小児低悪性度星細胞腫に対する標準治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. 再度の手術
  2. 放射線療法
  3. 化学療法

再度の手術

低悪性度星細胞腫患者が、手術での治療後に再燃した場合は、再度外科的切除を検討すべきである。 [70]

放射線療法

放射線療法を使用する理論的根拠は、第一選択治療として使用した場合も再発の時点で使用した場合も基本的に同じである(本要約の新規診断小児悪性度星細胞腫の治療のセクションの放射線療法のサブセクションを参照のこと)。放射線療法を受けたことのない患者であれば、局所放射線療法が治療選択肢となる場合があるが、患児の年齢ならびに腫瘍の範囲および位置によっては、放射線の代わりに化学療法を検討してもよい。 [71] [証拠レベル:3iA]; [72] [証拠レベル:3iiiDi]

放射線療法が適応となる低悪性度グリオーマの患児では、原体照射療法のアプローチが有効と考えられ、この放射線療法に伴う急性および長期の毒性が抑えられる可能性がある。 [31] [35]

化学療法

既に放射線を照射している切除不能部位に再発した場合は、化学療法を検討すべきである。 [73]

既に手術および放射線療法による治療を受けている患者では、化学療法を検討すべきである。化学療法によって、比較的長期の疾患制御が得られる場合がある。 [26] [74] 小児低悪性度グリオーマの再発時には、ビンブラスチン単独、テモゾロミド単独、またはテモゾロミドカルボプラチンおよびビンクリスチンとの併用が有用な可能性がある。 [26] [54] [55] [74]

ベバシズマブでは、イリノテカンと併用することで抗腫瘍活性も確認されており、一部の症例では臨床的改善または視力改善につながっている。 [75] 再発低悪性度グリオーマの小児に対するベバシズマブ + イリノテカンの第II相研究では、持続性の部分奏効が観察された患者はわずか2人(5.7%)であったが、6ヵ月PFSは85.4%(標準誤差[SE] ± 5.96%)、2年PFSは47.8%(SE ± 9.27%)であった。 [76] 再発低悪性度グリオーマの患者14人を対象としたパイロット研究でもベバシズマブをベースにした治療法が評価され、12人の患者(86%)に客観的奏効が認められた。 [77] [証拠レベル:3iiDi]; [78] [証拠レベル:3iiiDiv]治療中(治療期間中央値12ヵ月)に進行した患者はいなかったが、中央値5ヵ月でベバシズマブを停止した後に14人中13人が進行した。ベバシズマブはまた、低悪性度グリオーマの患者で放射線により生じる腫瘍増大による症状がみられる場合にも用いられている;5人中5人の患者でX線画像上の改善を認め、4人中4人の患者でステロイド投与の中止が可能であった。 [79]

標的療法

BRAF変異がかなりの割合の低悪性度グリオーマをもたらすことが同定されたことにより、複数の進行中の臨床試験でこの分子経路のさまざまな要素(MEK、V600Eなど)の阻害が活発に検証されている。予備報告では、このアプローチは再発小児低悪性度グリオーマにおけるMEK阻害剤に関する第I相研究で肯定的な結果を示した。 [80] 他のアプローチには、mTOR阻害剤を調査した研究(NCT01734512)がある。抄録形式で発表されたBRAF V600E阻害剤、ダブラフェニブの使用に関する初期の結果から、BRAF V600変異型の再燃したまたは難治性低悪性度グリオーマの小児において中央診断により41%の全奏効率(2例の完全奏効および11例の部分奏効)が実証された。 [81]

臨床評価段階にある治療法の選択肢

以下は、現在実施されている全米および/または施設の臨床試験の例である。現在実施中の臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトから入手することができる。


  • ACNS1022(NCT01553149)

    (再発、難治性、または進行性の毛様細胞性星細胞腫または視経路グリオーマの若年患者の治療における低用量または高用量のレナリドミド

    これは、再発、難治性、または進行性の若年性毛様細胞性星細胞腫または視経路グリオーマの患者の治療における低用量と高用量のレナリドミドを比較して、それぞれどの程度の効果があるか調査するランダム化第II相試験である。この臨床試験は、再発低悪性度グリオーマの小児にレナリドミドを投与し、一定の用量レベルにわたって腫瘍反応および臨床病態の長期安定が観察された第I相研究の結果を基にしている。 [82]

  • PBTC-029B(NCT01089101)

    (再発または難治性低悪性度グリオーマの若年患者の治療におけるセルメチニブ)

    これは、低悪性度星細胞腫の小児を対象としたMEK阻害剤のセルメチニブの副作用および至適用量を判定する臨床試験である(第I相部分)。第I相部分(現在完了済み)で観察された効果によると、第II相延長コホートに毛様細胞性星細胞腫およびBRAFのゲノム変化を有する他の低悪性度星細胞腫の患者、ならびに低悪性度星細胞腫が再発したNF1患者を含めるように研究が修正されている。

最新の臨床試験

再発小児星細胞腫または他の膠細胞由来の腫瘍患者を現在受け入れているNCI支援のがん臨床試験のリストを参照のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。臨床試験のリストは、場所、薬物、介入、他の基準によりさらに絞り込むことができる。

臨床試験に関する一般情報は、NCIウェブサイトからも入手することができる。


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  80. Banerjee A, Jakacki R, Onar-Thomas A, et al.: A phase 1 study of AZD6244 in children with recurrent or refractory low-grade gliomas: a Pediatric Brain Tumor Consortium report. [Abstract] J Clin Oncol 32 (suppl 5): A-10065, 2014. Also available online. Last accessed November 14, 2016.[PUBMED Abstract]

  81. Kieran MW, Bouffet E, Tabori U, et al.: The first study of dabrafenib in pediatric patients withBRAF V600–mutant relapsed or refractory low-gradegliomas. [Abstract] Ann Oncol 27 (Suppl 6): A-LBA19 PR, 2016.[PUBMED Abstract]

  82. Warren KE, Goldman S, Pollack IF, et al.: Phase I trial of lenalidomide in pediatric patients with recurrent, refractory, or progressive primary CNS tumors: Pediatric Brain Tumor Consortium study PBTC-018. J Clin Oncol 29 (3): 324-9, 2011.[PUBMED Abstract]

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小児高悪性度星細胞腫の治療

至適管理を決定しこれを実施するために、小児高悪性度星細胞腫の治療はしばしば、小児脳腫瘍の治療経験があるがん専門医の集学的チームによって導かれる。

新規診断小児高悪性度星細胞腫の治療

小児期に発生する高悪性度グリオーマの転帰は、しばしば成人における転帰よりも良好である。この差が腫瘍の特徴における生物学的差、使用した治療法、腫瘍の切除可能性、または他の因子のいずれによって生じているのか明らかではない。 [1]

成人でも小児でも、高悪性度テント上星細胞腫の治療には、手術、放射線療法、および化学療法が挙げられる。

新規診断小児高悪性度星細胞腫に対する標準治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. 手術
  2. 補助療法

手術

完全切除が可能であれば、より良好な予後が期待できる。 [2] [3] 手術、放射線療法、およびニトロソウレア(ロムスチン)ベースの化学療法により治療された患者の5年無増悪生存率は、19% ± 3%であった;全摘出患者の生存率は40%であった。 [4] 同様に、多剤化学放射線療法およびバルプロ酸に加えた補助化学療法の試験で、5年イベントフリー生存率(EFS)は13%であったが、腫瘍を完全切除した小児では、EFSが48%であった。 [5] [証拠レベル:2A]

補助療法

放射線療法

放射線療法では、腫瘍全体を大きく囲む領域にルーチンで照射される。通常、腫瘍床への放射線量は54Gy以上である。このような治療法にもかかわらず、全生存率は依然として不良である。放射線療法で治療された脊髄が原発部位の小児および視床の高悪性度グリオーマ(すなわち、正中線上のびまん性グリオーマ、H3K27M変異ありの腫瘍)の小児も同様に生存は不良である。 [6] [7] ; [8] [9] [証拠レベル:3iiiA]

化学療法

1件の試験では、補助薬としてロムスチンビンクリスチン、およびプレドニゾンを用いたプロスペクティブ・ランダム化試験で治療を受けた膠芽腫の小児は、放射線療法単独で治療された小児よりも経過が良好であった。 [10] さらに、亜全切除された腫瘍、特にメチル化O6-メチルグアニン-DNA-メチルトランスフェラーゼ(MGMT)過剰発現を伴う膠芽腫に対してテモゾロミドに加えてロムスチンを投与された小児では、わずかに治療成績の改善がみられた。 [11] IDH1変異を有する患者の1年全生存(OS)率(100%)は、IDH1野生型腫瘍の患者(1年OS率、81%)と比較して良好であり、基礎にある生物学的特徴の潜在的な重要性が強調されている。 [12]

膠芽腫を治療するためのテモゾロミドの使用は、最初は成人で研究された。成人では、放射線療法中およびその後のテモゾロミドの追加により、放射線療法単独による治療と比較して2年EFS率の改善がもたらされた。MGMTプロモーターを認める膠芽腫の成人患者がテモゾロミドから利益を得たのに対し、メチル化MGMTプロモーターを認めない患者はテモゾロミドから利益を得られなかった。 [13] [14] 高悪性度テント上グリオーマの患児に対して放射線療法と同時にテモゾロミドを投与した場合の成績は、ニトロソウレアをベースとした治療に匹敵するようであり [15] 、MGMTの過剰発現が認められない患児におけるEFSの優位性が再度実証された。

より若年の小児は化学療法または地固めの大量化学療法から有益性が得られ、放射線療法の開始を遅らせ、照射内容を変更することができ、選択された症例によっては照射の必要がなくなることもある。 [16] [17] [18] [19]

臨床評価段階にある治療法の選択肢

特定の患者には、初期段階の臨床試験が利用できる場合がある。これらの試験は、小児腫瘍学グループ(COG)、Pediatric Brain Tumor Consortium(PBTC)、または他の団体を通して利用できる場合がある。現在実施中の臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトから入手することができる。

最新の臨床試験

未治療の小児高悪性度星細胞腫または他の膠細胞由来の腫瘍患者を現在受け入れているNCI支援のがん臨床試験のリストを参照のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。臨床試験のリストは、場所、薬物、介入、他の基準によりさらに絞り込むことができる。

臨床試験に関する一般情報は、NCIウェブサイトからも入手することができる。

再発小児高悪性度星細胞腫の治療

高悪性度星細胞腫またはグリオーマ患者のほとんどでは、最終的に腫瘍が再発し、通常は最初の診断から3年以内であるが、一次治療後何年も経過してから再発する患者もいる。疾患は原発腫瘍部位、切除断端/放射線照射部、または遠隔の中枢神経系部位に再発することもある。全身に再燃をみることはまれである。

再発時には、悪性腫瘍すべてに対して再燃の範囲を確認するための完全な評価が適応とされる。二次腫瘍および治療に関連する脳壊死などの実体は、臨床的には腫瘍再発と鑑別できないため、再燃の確認には生検または外科的切除術が必要とされる。

再発小児高悪性度星細胞腫に対する治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. 手術。
  2. 幹細胞移植を伴う大量化学療法(SCT)。
  3. BRAFにV600E突然変異を認める患者に対してBRAF阻害剤を用いた標的療法。
  4. 初期相の臨床試験。

外科的介入の有用性は、以下の点を基に個別に決定しなければならない:


  • 初期腫瘍タイプ。

  • 最初の治療から腫瘤病変の再出現までの期間。

  • 再発腫瘍の部位。

  • 新鮮な腫瘍組織を得る、または術後の腫瘍床に対する治療の必要性に基づき治療法を考慮。

初期治療が失敗した患者には、新たな治療アプローチの臨床試験への参加など、他の治療法が有益である可能性がある。 [20] 造血幹細胞移植を伴う高用量骨髄破壊的化学療法は、再発時に微小残存病変を有する患者のサブセットにおいて有効な場合がある。 [21] ; [22] [証拠レベル:3iiiA]しかしながら、さまざまな標的化学療法および多剤併用化学療法を検証したこれまでの臨床試験の結果のほとんどは、登録した患者に対して説得力のある有益性を示すことができていない。 [23] [24] [25]

再発高悪性度グリオーマに対する分子標的には制限がある。BRAF V600E突然変異はこれらの患者の小規模なサブセットにしかみられず、BRAF阻害剤に対する反応は少数の症例でしか認められていない。BRAF V600突然変異が認められる再発膠芽腫患者においてBRAF阻害剤のベムラフェニブにより完全奏効が得られたことを示した症例報告がある。 [26] 1件の第I相試験では、BRAF V600E突然変異を認める進行性の高悪性度グリオーマを有する患児8人がダブラフェニブによる治療を受け、3人で完全奏効、3人で部分奏効が得られ、2人に病勢進行を認めたことが抄録にて報告された。 [27]

臨床評価段階にある治療法の選択肢

特定の患者には、初期段階の臨床試験が利用できる場合がある。これらの試験は、COG、PBTC、または他の団体を通して利用できる場合がある。現在実施中の臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトから入手することができる。

最新の臨床試験

再発小児星細胞腫または他の膠細胞由来の腫瘍患者を現在受け入れているNCI支援のがん臨床試験のリストを参照のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。臨床試験のリストは、場所、薬物、介入、他の基準によりさらに絞り込むことができる。

臨床試験に関する一般情報は、NCIウェブサイトからも入手することができる。


参考文献
  1. Rasheed BK, McLendon RE, Herndon JE, et al.: Alterations of the TP53 gene in human gliomas. Cancer Res 54 (5): 1324-30, 1994.[PUBMED Abstract]

  2. Wisoff JH, Boyett JM, Berger MS, et al.: Current neurosurgical management and the impact of the extent of resection in the treatment of malignant gliomas of childhood: a report of the Children's Cancer Group trial no. CCG-945. J Neurosurg 89 (1): 52-9, 1998.[PUBMED Abstract]

  3. Yang T, Temkin N, Barber J, et al.: Gross total resection correlates with long-term survival in pediatric patients with glioblastoma. World Neurosurg 79 (3-4): 537-44, 2013 Mar-Apr.[PUBMED Abstract]

  4. Fouladi M, Hunt DL, Pollack IF, et al.: Outcome of children with centrally reviewed low-grade gliomas treated with chemotherapy with or without radiotherapy on Children's Cancer Group high-grade glioma study CCG-945. Cancer 98 (6): 1243-52, 2003.[PUBMED Abstract]

  5. Wolff JE, Driever PH, Erdlenbruch B, et al.: Intensive chemotherapy improves survival in pediatric high-grade glioma after gross total resection: results of the HIT-GBM-C protocol. Cancer 116 (3): 705-12, 2010.[PUBMED Abstract]

  6. Kramm CM, Butenhoff S, Rausche U, et al.: Thalamic high-grade gliomas in children: a distinct clinical subset? Neuro Oncol 13 (6): 680-9, 2011.[PUBMED Abstract]

  7. Tendulkar RD, Pai Panandiker AS, Wu S, et al.: Irradiation of pediatric high-grade spinal cord tumors. Int J Radiat Oncol Biol Phys 78 (5): 1451-6, 2010.[PUBMED Abstract]

  8. Wolff B, Ng A, Roth D, et al.: Pediatric high grade glioma of the spinal cord: results of the HIT-GBM database. J Neurooncol 107 (1): 139-46, 2012.[PUBMED Abstract]

  9. Ononiwu C, Mehta V, Bettegowda C, et al.: Pediatric spinal glioblastoma multiforme: current treatment strategies and possible predictors of survival. Childs Nerv Syst 28 (5): 715-20, 2012.[PUBMED Abstract]

  10. Sposto R, Ertel IJ, Jenkin RD, et al.: The effectiveness of chemotherapy for treatment of high grade astrocytoma in children: results of a randomized trial. A report from the Childrens Cancer Study Group. J Neurooncol 7 (2): 165-77, 1989.[PUBMED Abstract]

  11. Jakacki RI, Cohen KJ, Buxton A, et al.: Phase 2 study of concurrent radiotherapy and temozolomide followed by temozolomide and lomustine in the treatment of children with high-grade glioma: a report of the Children's Oncology Group ACNS0423 study. Neuro Oncol 18 (10): 1442-50, 2016.[PUBMED Abstract]

  12. Pollack IF, Hamilton RL, Sobol RW, et al.: IDH1 mutations are common in malignant gliomas arising in adolescents: a report from the Children's Oncology Group. Childs Nerv Syst 27 (1): 87-94, 2011.[PUBMED Abstract]

  13. Stupp R, Mason WP, van den Bent MJ, et al.: Radiotherapy plus concomitant and adjuvant temozolomide for glioblastoma. N Engl J Med 352 (10): 987-96, 2005.[PUBMED Abstract]

  14. Hegi ME, Diserens AC, Gorlia T, et al.: MGMT gene silencing and benefit from temozolomide in glioblastoma. N Engl J Med 352 (10): 997-1003, 2005.[PUBMED Abstract]

  15. Cohen KJ, Pollack IF, Zhou T, et al.: Temozolomide in the treatment of high-grade gliomas in children: a report from the Children's Oncology Group. Neuro Oncol 13 (3): 317-23, 2011.[PUBMED Abstract]

  16. Duffner PK, Horowitz ME, Krischer JP, et al.: Postoperative chemotherapy and delayed radiation in children less than three years of age with malignant brain tumors. N Engl J Med 328 (24): 1725-31, 1993.[PUBMED Abstract]

  17. Duffner PK, Krischer JP, Burger PC, et al.: Treatment of infants with malignant gliomas: the Pediatric Oncology Group experience. J Neurooncol 28 (2-3): 245-56, 1996 May-Jun.[PUBMED Abstract]

  18. Dufour C, Grill J, Lellouch-Tubiana A, et al.: High-grade glioma in children under 5 years of age: a chemotherapy only approach with the BBSFOP protocol. Eur J Cancer 42 (17): 2939-45, 2006.[PUBMED Abstract]

  19. Espinoza JC, Haley K, Patel N, et al.: Outcome of young children with high-grade glioma treated with irradiation-avoiding intensive chemotherapy regimens: Final report of the Head Start II and III trials. Pediatr Blood Cancer 63 (10): 1806-13, 2016.[PUBMED Abstract]

  20. Warren KE, Gururangan S, Geyer JR, et al.: A phase II study of O6-benzylguanine and temozolomide in pediatric patients with recurrent or progressive high-grade gliomas and brainstem gliomas: a Pediatric Brain Tumor Consortium study. J Neurooncol 106 (3): 643-9, 2012.[PUBMED Abstract]

  21. McCowage GB, Friedman HS, Moghrabi A, et al.: Activity of high-dose cyclophosphamide in the treatment of childhood malignant gliomas. Med Pediatr Oncol 30 (2): 75-80, 1998.[PUBMED Abstract]

  22. Finlay JL, Dhall G, Boyett JM, et al.: Myeloablative chemotherapy with autologous bone marrow rescue in children and adolescents with recurrent malignant astrocytoma: outcome compared with conventional chemotherapy: a report from the Children's Oncology Group. Pediatr Blood Cancer 51 (6): 806-11, 2008.[PUBMED Abstract]

  23. Fouladi M, Nicholson HS, Zhou T, et al.: A phase II study of the farnesyl transferase inhibitor, tipifarnib, in children with recurrent or progressive high-grade glioma, medulloblastoma/primitive neuroectodermal tumor, or brainstem glioma: a Children's Oncology Group study. Cancer 110 (11): 2535-41, 2007.[PUBMED Abstract]

  24. Nicholson HS, Kretschmar CS, Krailo M, et al.: Phase 2 study of temozolomide in children and adolescents with recurrent central nervous system tumors: a report from the Children's Oncology Group. Cancer 110 (7): 1542-50, 2007.[PUBMED Abstract]

  25. Wetmore C, Daryani VM, Billups CA, et al.: Phase II evaluation of sunitinib in the treatment of recurrent or refractory high-grade glioma or ependymoma in children: a children's Oncology Group Study ACNS1021. Cancer Med 5 (7): 1416-24, 2016.[PUBMED Abstract]

  26. Robinson GW, Orr BA, Gajjar A: Complete clinical regression of a BRAF V600E-mutant pediatric glioblastoma multiforme after BRAF inhibitor therapy. BMC Cancer 14: 258, 2014.[PUBMED Abstract]

  27. Kieran MW, Hargrave DR, Cohen KJ, et al.: Phase 1 study of dabrafenib in pediatric patients (pts) with relapsed or refractory BRAF V600E high- and low-grade gliomas (HGG, LGG), Langerhans cell histiocytosis (LCH), and other solid tumors (OST). [Abstract] J Clin Oncol 33 (15 Suppl): A-10004, 2015.[PUBMED Abstract]

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本要約の変更点(01/27/2017)

PDQがん情報要約は定期的に見直され、新情報が利用可能になり次第更新される。本セクションでは、上記の日付における本要約最新変更点を記述する。

小児星細胞腫に関する一般情報

参考文献31としてBecker et al.が追加された。

本文に以下の記述が追加された;上衣下巨細胞星細胞腫は哺乳類ラパマイシン標的蛋白(mTOR)の活性化により推進されるため、mTOR阻害薬はこうした腫瘍を有する小児において腫瘍退縮を誘発できる活性のある薬物である(引用、参考文献45としてFranz et al.)。

高悪性度グリオーマのサブセクションは広範囲にわたって改訂された。

本文に、小児多形性膠芽腫の分子的サブタイプの予後的意義に関する記述が追加された(引用、参考文献53としてKorshunov et al.)。

小児低悪性度星細胞腫の治療

本文に以下の記述が追加された;エベロリムスで5年間治療された患者を対象にした研究において、腫瘤サイズの縮小は症例の約50%で観察された;多くの症例で、縮小が持続した。これらの患者ではまた痙攣発作の頻度も低下した(引用、参考文献65としてFranz et al.)。

本文に以下の記述が追加された;抄録形式で発表されたBRAF V600E阻害剤、ダブラフェニブの使用に関する初期の結果から、BRAF V600変異型の再燃したまたは難治性低悪性度グリオーマの小児において中央診断により41%の全奏効率が実証された(引用、参考文献81としてKieran et al.)。

本要約はPDQ Pediatric Treatment Editorial Boardが作成と内容の更新を行っており、編集に関してはNCIから独立している。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたはNIHの方針声明を示すものではない。PDQ要約の更新におけるPDQ編集委員会の役割および要約の方針に関する詳しい情報については、本PDQ要約についておよびPDQ® - NCI's Comprehensive Cancer Databaseを参照のこと。

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本PDQ要約について

本要約の目的

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、小児星細胞腫の治療について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

査読者および更新情報

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Pediatric Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

委員会のメンバーは毎月、最近発表された記事を見直し、記事に対して以下を行うべきか決定する:


  • 会議での議論、

  • 本文の引用、または

  • 既に引用されている既存の記事との入れ替え、または既存の記事の更新。

要約の変更は、発表された記事の証拠の強さを委員会のメンバーが評価し、記事を本要約にどのように組み入れるべきかを決定するコンセンサス過程を経て行われる。

小児星細胞腫の治療に対する主要な査読者は以下の通りである:


    本要約の内容に関するコメントまたは質問は、ウェブサイトのEmail UsからCancer.govまで送信のこと。要約に関する質問またはコメントについて委員会のメンバー個人に連絡することを禁じる。委員会のメンバーは個別の問い合わせには対応しない。

    証拠レベル

    本要約で引用される文献の中には証拠レベルの指定が記載されているものがある。これらの指定は、特定の介入やアプローチの使用を支持する証拠の強さを読者が査定する際、助けとなるよう意図されている。PDQ Pediatric Treatment Editorial Boardは、証拠レベルの指定を展開する際に公式順位分類を使用している。

    本要約の使用許可

    PDQは登録商標である。PDQ文書の内容は本文として自由に使用できるが、完全な形で記し定期的に更新しなければ、NCI PDQがん情報要約とすることはできない。しかし、著者は“NCI’s PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks succinctly: 【本要約からの抜粋を含める】.”のような一文を記述してもよい。

    本PDQ要約の好ましい引用は以下の通りである:

    PDQ® Pediatric Treatment Editorial Board.PDQ Childhood Astrocytomas Treatment.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: http://www.cancer.gov/types/brain/hp/child-astrocytoma-treament-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389382]

    本要約内の画像は、PDQ要約内での使用に限って著者、イラストレーター、および/または出版社の許可を得て使用されている。PDQ情報以外での画像の使用許可は、所有者から得る必要があり、米国国立がん研究所(National Cancer Institute)が付与できるものではない。本要約内のイラストの使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともにVisuals Online(2,000以上の科学画像を収蔵)で入手できる。

    免責条項

    入手可能な証拠の強さに基づき、治療選択肢は「標準」または「臨床評価段階にある」のいずれかで記載される場合がある。これらの分類は、保険払い戻しの決定基準として使用されるべきものではない。保険の適用範囲に関する詳しい情報については、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手できる。

    お問い合わせ

    Cancer.govウェブサイトについての問い合わせまたはヘルプの利用に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載されている。質問はウェブサイトのEmail UsからもCancer.govに送信可能である。

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