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最新の研究成果に基づいて定期的に更新している、
科学的根拠に基づくがん情報の要約です。

小児がんのゲノミクス(PDQ®)

  • 原文更新日 : 2017-02-03
    翻訳更新日 : 2017-04-17

PDQ Pediatric Treatment Editorial Board

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、小児がんのゲノミクスについて、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約では、特定の小児がんの分子的亜型およびそれに伴う臨床的特徴、診断時または再燃時に各亜型の特徴をなす反復性ゲノム変化、ならびにそのゲノム変化の治療上および予後上の重要性について記載する。脳腫瘍、腎腫瘍、白血病、リンパ腫、肉腫、およびその他のがんに伴うゲノム変化について考察する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。


本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Pediatric Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

がんのゲノミクス

小児がんのゲノミクスに関する一般情報

この数十年で、世界中の研究チームによって、ほとんどの種類の小児がんにおけるゲノムの全体像を解明する上で目覚しい進歩がなされている。10年前に、活性化チロシンキナーゼのような標的となるがん遺伝子を高い割合の小児がんで同定することが期待できるようになった。しかしながら、小児がんにおけるゲノムの全体像は変動が大きく、多くの例で、一般的な成人のがんとはかなり異なることが現在明らかになっている。

迅速な治療を必要とするゲノム異常の例を以下に示す:


  • 未分化大細胞型リンパ腫の症例に伴うNPM-ALK融合遺伝子。

  • 神経芽腫の一部症例に伴うALK点変異。

  • 小児グリオーマの一部症例に伴うBRAFおよび他のキナーゼのゲノム変化。

  • 髄芽腫の一部症例に伴うヘッジホッグ経路の変異。

  • 急性リンパ芽球性白血病(ALL)の一部症例に伴うABLファミリー遺伝子の転座による活性化。

一部のがんでは、特有な生物学的特徴および特有な臨床的特徴(特に進行度に関して)を有する組織像の中で、ゲノム的に定義された患者のサブセットを識別する際に、ゲノム所見が詳細に解明されている。一部の例で、これらの亜型の識別は、髄芽腫のWNTサブグループにより例示されるように、早期に臨床へ応用されている。WNTサブグループは、その転帰が優れているために、長期合併症を低減しながら好ましい転帰を維持することを目標として、治療の低減が評価可能となるように、今後の髄芽腫の臨床試験で個別に検討される。しかしながら、他の一部のがんで、反復性のゲノム異常の予後的意義は未だ確定していない。

ゲノム研究からの重要な知見は、小児がんの分子的特徴がその臓器の組織(細胞)と相関する程度である。ほとんどの成人のがんと同様に、小児がんにおける変異は、ランダムに発生することはないが、むしろ特定の集団において疾患カテゴリーに関係している。少数の例として以下のものがある:


  • ほぼ例外なく正中線の高悪性度グリオーマにおけるH3.3およびH3.1 K27変異の存在。

  • ラブドイド腫瘍におけるSMARCB1欠失。

  • テント上上衣腫におけるRELA転座の存在。

  • さまざまな小児肉腫における特有な融合蛋白の存在。

複数の小児がんにまたがる他の検討項目は、がん臓器の正常な組織の発達に関連する遺伝子の変異の関与およびエピゲノム制御に関連する遺伝子の関与である。

構造変化は多くの小児がんで重要な役割を果たしている。発がん性の融合遺伝子またはがん遺伝子の過剰発現をもたらす転座は、特に白血病および肉腫で中心的な役割を果たす。しかしながら、主に構造変化を特徴とする他の小児がんで、機能性融合遺伝子は産生されない。これらの反復性の構造多様体によりがん遺伝子が発生する機序は、骨肉腫(TP53の最初のイントロンに限定される転座)および髄芽腫(構造多様体によりGFI1またはGFI1Bのコード配列が活性化エンハンサーエレメントの近位に並置して転写活性化がもたらされる[エンハンサーの乗っ取り(enhancer hijacking)])で同定されている。 [1] [2] しかしながら、他の小児がんで反復性の構造変化(例、神経芽腫にける染色体セグメントの変化)で、がん遺伝子を生じる機序を解明する必要がある。

全ゲノムまたは全エクソーム配列決定法の小児がんコホートへの適用により、小児がんの病因に対する生殖細胞変異の関与に関する理解が深まりつつある。これらの配列決定法を小児がんコホートへ適用した研究から、病原性生殖細胞変異の発生率で約10%の推定値が得られている。 [3] [4] [5] 病原性生殖細胞変異が明らかに患者のがんに関与している例(リー-フラウメニ症候群との関連で生じるTP53変異など)があるが、患者のがんへの生殖細胞変異の関与がほとんど明らかではない例(小児がんの素因における役割が未確定のBRCA1およびBRCA2のような成人がんの素因遺伝子における変異)もある。 [4] [5] 生殖細胞変異の頻度は腫瘍の種類により異なり(例、神経芽腫で低く、骨肉腫で高い) [5] 、同定された生殖細胞変異の多くが既知の素因症候群に相当する(例、胸膜肺芽腫でDICER1、ラブドイド腫瘍および小細胞性卵巣がんでSMARCB1およびSMARCA4、副腎皮質がんおよびリー-フラウメニ症候群のがんでTP53、網膜芽細胞腫でRB1など)。特定のがんに対する生殖細胞変異の関与については、以下の疾患特異的セクションで考察している。

本書の各セクションは、特定の小児がんにおけるゲノムの全体像に関する現時点での知識および小児がんに対する正確な投薬の概念を適用する方法を検討する上で不可欠な知識について、読者に簡潔な要約を提供することを目的としている。


参考文献
  1. Northcott PA, Lee C, Zichner T, et al.: Enhancer hijacking activates GFI1 family oncogenes in medulloblastoma. Nature 511 (7510): 428-34, 2014.[PUBMED Abstract]

  2. Chen X, Bahrami A, Pappo A, et al.: Recurrent somatic structural variations contribute to tumorigenesis in pediatric osteosarcoma. Cell Rep 7 (1): 104-12, 2014.[PUBMED Abstract]

  3. Mody RJ, Wu YM, Lonigro RJ, et al.: Integrative Clinical Sequencing in the Management of Refractory or Relapsed Cancer in Youth. JAMA 314 (9): 913-25, 2015.[PUBMED Abstract]

  4. Parsons DW, Roy A, Yang Y, et al.: Diagnostic Yield of Clinical Tumor and Germline Whole-Exome Sequencing for Children With Solid Tumors. JAMA Oncol : , 2016.[PUBMED Abstract]

  5. Zhang J, Walsh MF, Wu G, et al.: Germline Mutations in Predisposition Genes in Pediatric Cancer. N Engl J Med 373 (24): 2336-46, 2015.[PUBMED Abstract]

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白血病

急性リンパ芽球性白血病(ALL)

小児ALLの遺伝学は広範にわたって研究されており、細胞遺伝学的特性および分子的特性の解析に基づきいくつかの特有な亜型が同定され、それぞれ固有な臨床的および予後的特徴のパターンを有している。 [1] 図1に細胞遺伝学/分子的亜型別のALL症例の分布を例示する。 [1] 図1.小児ALLの亜分類。青色のウェッジはB前駆細胞型ALL、黄色のウェッジは最近同定されたB-ALLの亜型、赤色のウェッジはT細胞系列ALLを示す。Elsevierから許諾を得て転載:Seminars in Hematology, Volume 50, Charles G. Mullighan, Genomic Characterization of Childhood Acute Lymphoblastic Leukemia, Pages 314-324, Copyright (2013).

B前駆細胞型ALLにおけるゲノムの全体像は、正常なB細胞産生を妨げるゲノム変化、また一部の例では増殖シグナルを発する遺伝子における変異という特徴を示す(例、 RASファミリー遺伝子における活性化変異またはキナーゼ経路シグナリングにつながる変異/転座)。B細胞産生の阻止につながるゲノム変化には、転座(例、TCF3-PBX1およびETV6-RUNX1)、点変異(例、IKZF1およびPAX5)、および遺伝子内/遺伝子間欠失(例、IKZF1PAX5EBF、およびERG)がある。 [2]

B前駆細胞型ALLにおけるゲノム変化ではランダムに発生する傾向はみられないが、むしろその遺伝子発現プロファイルのような生物学的特徴により説明できる亜型内で群発する傾向がある。反復性の染色体転座を認める症例(例、TCF3-PBX1およびETV6-RUNX1、ならびにMLL[KMT2A]再構成ALL)は、特有な生物学的特徴を有し、特有な生物学的亜型内での特異的なゲノム変化の以下の例のように、この点を説明している。


  • IKZF1欠失および変異は、フィラデルフィア染色体陽性(Ph+)ALLおよびPh-like ALLの症例内で最も多く観察される。 [3] [4]

  • 遺伝子内ERG欠失は、この変異および小児B前駆細胞型ALLに伴い反復性の細胞遺伝学的変異が認められないことを特徴とする特有な亜型内に発生する。 [5] [6] [7]

  • TP53変異は、染色体数が32~39の低二倍体ALLの患者に高い頻度で発生し、これらの患者におけるTP53変異は、しばしば生殖細胞変異である。 [8] TP53変異は、他のB前駆細胞型ALL患者でまれである。

キナーゼ遺伝子の活性化点変異は、高リスクB前駆細胞型ALLでまれであり、JAK遺伝子は、変異していることが明らかになる主なキナーゼである。これらの変異は、CRLF2異常を伴うPh-like ALL患者に一般に観察されるが、ダウン症候群のALL小児の15%にJAK2変異も観察される。 [4] [9] [10] いくつかのキナーゼ遺伝子およびサイトカイン受容体遺伝子は、Ph陽性ALLおよびPh-like ALL.の考察で以下に記載したように、転座により活性化される。FLT3変異は、高二倍体ALLおよびMLLKMT2A)再構成ALLの少数例(約10%)で発生し、他の亜型ではまれである。 [11]

再燃時のB前駆細胞型ALLのゲノミクスの解明は、診断時のALLのゲノミクスの解明より進展が遅れている。小児ALLは診断時にしばしば多クローン性であり、治療の選択的影響下で、一部のクローンが消滅し、特有なゲノムプロファイルを有する新たなクローンが発生することがある。 [12] 特に重要な点として、再燃時に特定の治療要素により選択されることがある新たな変異が発生する。例として、NT5C2の変異は診断時に検出されないが、NT5C2の特異的変異は、この変異について評価した早期再燃を来したB前駆細胞型ALLの44例中7例(16%)および20例中9例(45%)に観察された。 [12] [13] NT5C2変異は、再燃が遅い患者でまれであり、この変異が6-メルカプトプリンおよびthioguanineに対する抵抗性を誘導すると考えられている。 [13] 再燃時のみに変異が検出される他の遺伝子は、プリン生合成に関与する遺伝子のPRSP1である。 [14] 中国人コホートの13.0%およびドイツ人コホートの2.7%に変異が観察され、治療中に再燃した患者で変異が観察された。再燃例で観察されたPRSP1変異は、白血病細胞株でチオプリン系薬物に対する抵抗性を誘導した。CREBBP変異も再燃時に豊富にみられ、グルココルチコイド系薬物に対する抵抗性増加に関係していると考えられている。 [12] [15] 再燃のゲノミクスに関する理解が深まるにつれて、再燃を避けるように初期治療を修正すること、または抵抗性を誘導する変異を早期に検出して明らかな再燃前に介入することが可能になるかもしれない。

特異的なゲノムおよび染色体の変化を、その予後的意義に注目して以下に提示する。

反復性の染色体異常の多くが予後的意義を有することが示されており、特に前駆B細胞ALLで重要である。高度の高二倍体(染色体数が51~65)およびETV6-RUNX1融合などの一部の染色体変化は、比較的良好な転帰に関係している。歴史的に、フィラデルフィア染色体(t(9;22)(q34;q11.2))、MLL遺伝子再構成(KMT2A)、低二倍体、およびAML1遺伝子の染色体内増幅(iAMP21)など、不良な予後に関係しているものもある。 [16]

これらのゲノム変化の多くが臨床的に重要なことが認識され、造血器およびリンパ組織腫瘍の世界保健機関分類2016年版では、前駆B細胞ALLとして以下の疾患を掲載している: [17]


  • Bリンパ芽球性白血病/リンパ腫、NOS(他に特定されない)。

  • Bリンパ芽球性白血病/リンパ腫、反復性ゲノム異常を伴う。

  • Bリンパ芽球性白血病/リンパ腫、t(9;22)(q34.1;q11.2);BCR-ABL1を伴う。

  • Bリンパ芽球性白血病/リンパ腫、t(v;11q23.3);KMT2A再構成を伴う。

  • Bリンパ芽球性白血病/リンパ腫、t(12;21)(p13.2;q22.1);ETV6-RUNX1を伴う。

  • Bリンパ芽球性白血病/リンパ腫、高倍数体を伴う。

  • Bリンパ芽球性白血病/リンパ腫、低倍数体を伴う。

  • Bリンパ芽球性白血病/リンパ腫、t(5;14)(q31.1;q32.3);IL3-IGHを伴う。

  • Bリンパ芽球性白血病/リンパ腫、t(1;19)(q23;p13.3);TCF3-PBX1を伴う。

  • 暫定的疾患単位:Bリンパ芽球性白血病/リンパ腫、BCR-ABL1-like

  • 暫定的疾患単位:Bリンパ芽球性白血病/リンパ腫、iAMP21を伴う。

小児ALLにおけるこれらの染色体および他の染色体ならびにゲノムの異常について以下に記載している。

  1. 染色体の数


    • 高度の高二倍体(染色体数が51~65)

      高度の高二倍体は、細胞当たりの染色体数が51~65の場合またはDNA指数が1.16を超える場合と定義され、前駆B細胞系ALL症例の20~25%に発生するが、T細胞系ALLでは非常にまれである。 [18] 高二倍体は、細胞のDNA量(DNA指数)の測定または核型分析により評価できる。核型が正常な場合または標準的な細胞遺伝学的検査ができなかった場合は、分裂間期蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)により、隠れている高二倍体を検出できることがある。高度の高二倍体は、一般に臨床的に良好な予後因子を有する症例(1歳から10歳未満で、白血球[WBC]数が少ない患者)に認められ、それ自体が独立した良好な予後因子である。 [18] [19] [20] 1件の研究において、染色体数が51~65の高二倍体の範囲では、モダル数が大きい(58~66)患者の方が予後良好であると考えられた。 [20] 高二倍体性白血病細胞は、特にアポトーシスに陥りやすく、メトトレキサートおよびその活性ポリグルタミン酸塩代謝物を高レベルに蓄積することから [21] 、これらの症例においてよく観察される良好な転帰の説明となる可能性がある。


      高度の高二倍体を認める患者の全体的な転帰は良好であると考えられるが、その予後的な意義は、年齢、WBC数、特定のトリソミー、および治療に対する早期の反応などの因子により変化することが示されている。 [22] [23]


      4番、10番、および17番染色体がトリソミー(トリプルトリソミー)の患者は、Pediatric Oncology Group(POG)およびChildren's Cancer Groupの両者によるNCI標準リスクALLの解析で明らかにされたように、特に転帰が良好なことが示されている。 [24] POGのデータによると、NCI標準リスクの患者で、4番および10番染色体がトリソミーの場合は、17番染色体の状態にかかわらず予後がきわめて良好なことが示唆される。 [25]


      染色体転座が高度の高二倍体を伴って認められる場合があり、そのような症例では、その転座の予後的意義に基づいて患者がより適切にリスク分類される。例えば、ある研究で、フィラデルフィア染色体(t(9;22)(q34;q11.2))を有する患者の8%に高度の高二倍体も認められ [26] 、これらの(チロシンキナーゼ阻害剤以外の治療を受けた)患者の転帰は、非フィラデルフィア染色体陽性(Ph+)で高度の高二倍体を有する患者で観察されたものより不良であった。


      高二倍体ALLの一部の患者では、倍の数の低二倍体クローン(顕在化しない低二倍体)が認められることがある。 [27] これらの症例では、特定の染色体の増加および欠失パターンに基づいて解釈できることがある。これらの患者は、低二倍体の患者と同様に転帰不良である。 [27]


      近三倍体(染色体数が68~80)および近四倍体(染色体数が80を超える)は、はるかにまれであり、高度の高二倍体とは生物学的に異なると考えられている。 [28] 高度の高二倍体とは異なり、近四倍体の症例には、潜在性のETV6-RUNX1融合を有している割合が高い。 [28] [29] [30] 近三倍体および近四倍体は、過去に予後不良と関連していると考えられていたが、その後の研究でそうではない可能性も示唆されている。 [28] [30]


      高二倍体ALLにおけるゲノムの全体像は、約半数の症例における受容体チロシンキナーゼ(RTK)/RAS経路の遺伝子の変異が代表的である。ヒストン修飾因子をコードする遺伝子も少数の症例に反復性で認められる。変異プロファイルの解析により、染色体の増加が高二倍体ALLの発生機序における早期のイベントであることが実証される。 [31]


    • 低二倍体(染色体数が44未満)

      染色体が正常な数より少ない前駆B細胞ALL症例は、さまざまな方法で再分類されており、ある報告では染色体のモダル数を基に以下の4つのグループに層別化している: [27]


      • 近一倍体:染色体数が24~29(n = 46)。

      • 低度の低二倍体:染色体数が33~39(n = 26)。

      • 高度の低二倍体:染色体数が40~43(n = 13)。

      • 近二倍体:染色体数が44(n = 54)。


      低二倍体の患者のほとんどが近一倍体または低度の低二倍体のグループであり、このグループはいずれも非二倍体症例と比べて治療失敗のリスクが高い。 [27] [32] 白血病細胞の染色体数が44未満の患者は、染色体数が44または45の患者よりも転帰不良である。 [27] 近一倍体または低度の低二倍体のALL患者20人を対象にした1件の研究により、低二倍体集団におけるMRDは予後的意義を有しうることが示された。 [33]


      近一倍体および低度の低二倍体のALLで反復性のゲノム変化は、お互いのALLとも、他の種類のALLとも異なると考えられている。 [8] 近一倍体のALLでは、RTKシグナル伝達、RASシグナル伝達、およびIKZF3に対する変化が一般的である。 [34] 低度の低二倍体のALLでは、TP53RB1、およびIKZF2が関与したゲノム変化が多い。重要な点として、低度の低二倍体のALLに観察されるTP53変異は、約40%の症例で非腫瘍細胞にも認められることから、これらの変異は生殖細胞変異であること、および低度の低二倍体のALLは、一部の症例でリー-フラウメニ症候群の症状を示すことが示唆される。 [8]


  2. 染色体転座および染色体セグメントの増加/欠失


    • t(12;21)(p13.2;q22.1);ETV6-RUNX1(以前はTEL-AML1として知られていた)

      12番染色体上のETV6遺伝子と21番染色体上のRUNX1遺伝子の融合は、前駆B細胞ALL症例の20~25%にみられるが、T細胞ALLでみられることはまれである。 [29] t(12;21)(p12;q22)は、従来の細胞遺伝学的検査ではなく、FISHなどの検査法で検出される潜在性転座をもたらし、2~9歳の小児に最も多くみられる。 [35] [36] ヒスパニック系のALL小児では、白人の小児よりもt(12;21)(p13;q22)の発生率が低い。 [37]


      ETV6-RUNX1融合を認める小児では、一般的にイベントフリー生存(EFS)および全生存(OS)が良好なことを示す報告がある;しかしながら、この遺伝的特徴の予後的な影響は、以下の因子によって変化する: [38] [39] [40] [41] [42]


        治療に対する早い反応。
        NCIリスクカテゴリー(診断時の年齢およびWBC数)。
        治療レジメン。

      新たにALLと診断された小児の治療を検討したある研究では、予後因子の多変量解析により、年齢および白血球数は独立した予後因子であるが、ETV6-RUNX1はそうではないことが明らかにされた。 [38] ETV6(12p)またはCDKN2A/B(9p)の欠失といった二次性の細胞遺伝学的異常の存在は、ETV6-RUNX1融合が認められる患者の転帰に影響しないと考えられる。 [42] [43] ETV6-RUNX1融合を認める患者では、他の前駆B細胞ALLと比較して、晩期再燃の頻度が高い。 [38] [44] ETV6-RUNX1融合を認める再燃患者は、他の再燃患者より転帰が良好であると考えられており [45] 、診断から36ヵ月を過ぎてから再燃した患者は、特に予後良好である。 [46] t(12;21)(p13;q22)を認める患者における一部の再燃は、(最初のヒットがETV6-RUNX1転座であった)持続性の前白血病クローンが新たに独立して受けた2番目のヒットである可能性もある。 [47] [48]


    • t(9;22)(q34.1;q11.2);BCR-ABL1(Ph+)

      フィラデルフィア染色体t(9;22)(q34;q11.2)は、ALL患児の約3%にみられ、チロシンキナーゼ活性を有するBCR-ABL1融合蛋白の産生につながる(図2を参照のこと)。

      図2.フィラデルフィア染色体は、ABL-1がん遺伝子(9番染色体の長腕上)と切断点クラスター領域BCR)(22番染色体の長腕上)との間の転座であり、これにより融合遺伝子BCR-ABL1が形成される。BCR-ABL1は、チロシンキナーゼ活性を有する発がん性蛋白をコードする遺伝子となる。

      このALLの亜型は、前駆B細胞ALLでWBC数が多い年長の小児に多くみられ、t(9;22)(q34;q11.2)の発生率はALLの若年成人で約25%に増加する。


      歴史的にフィラデルフィア染色体のt(9;22)(q34;q11.2)は、きわめて不良な予後と関連しており(特に、WBC数が多い患者、または初期治療に対する早期反応が緩慢な患者)、その存在は第一寛解期の患者における同種造血幹細胞移植(HSCT)への適応と考えられていた。 [26] [49] [50] [51] メシル酸イマチニブなどのBCR-ABL1チロシンキナーゼ阻害薬は、Ph+ ALL患者に有効である。 [52] 強化化学療法と同時にメシル酸イマチニブの連日投与を行った小児腫瘍学グループ(COG)の研究では、5年EFS率が70%±12%であったことが示されており、チロシンキナーゼ阻害薬(メシル酸イマチニブ)登場前の時代における歴史的対照のEFS率より優れていた。 [53] [54]


    • t(v;11q23.3);MLL(KMT2A)再構成

      MLLKMT2A)遺伝子が関与する再構成は、小児ALL症例全体の約5%にみられるが、ALLの乳児では最大80%である。これらの再構成は、一般に治療失敗のリスク増加と関係している。 [55] [56] [57] [58] t(4;11)(q21;q23)は、ALL小児で最も一般的なMLL遺伝子が関与する再構成であり、小児ALLの約1~2%にみられる。 [56] [59]


      t(4;11)(q21;q23)を認める患者は、一般にWBC数が多い乳児である;このような乳児では、中枢神経系(CNS)病変がみられる可能性、および初期治療に対する反応が不良である可能性が他のALL患児よりも高い。 [60] t(4;11)(q21;q23)を認める乳児および成人は、いずれも治療失敗のリスクが高いが、t(4;11)(q21;q23)を認める小児は、乳児または成人のいずれよりも転帰が良好であるとみられている。 [55] [56] MLLKMT2A)遺伝子再構成の種類に関係なく、白血病細胞にMLL遺伝子再構成を認める乳児は、白血病細胞にMLL遺伝子再構成を認める年長患者より治療転帰が不良である。 [55] [56] 全ゲノム配列決定法により、MLL遺伝子再構成を認める乳児ALL症例は、別のゲノム変化(これらのいずれについても臨床的意義は不明である)をほとんど有さないことが明らかにされている。 [11] MLL遺伝子の欠失は、予後不良と関係ないことが示されている。 [61]


      興味深いことに、MLLKMT2A)およびMLLT1/ENLを巻き込んだt(11;19)(q23;p13.3)は、ALL症例の約1%にみられ、early B細胞系列ALLでもT細胞ALLでも認められる。 [62] t(11;19)を認める乳児の転帰は不良であるが、それより年齢が高いt(11;19)を認めるT細胞ALLの小児では転帰が比較的良好であると考えられている。 [62]


    • t(1;19)(q23;p13.3)、TCF3-PBX1、およびt(17;19)(q22;p13);TCF3-HLF

      t(1;19)は、小児ALL症例の約5%にみられ、19番染色体上のTCF3遺伝子が1番染色体上のPBX1遺伝子に融合したものである。 [63] [64] t(1;19)は、均衡型転座または不均衡型転座のいずれでも発生することがあり、pre-B ALL免疫表現型(細胞質Ig陽性)で主要な反復性のゲノム変化である。 [65] 黒人の小児は、白人の小児よりもt(1;19)を伴うpre-B ALLを有する可能性が相対的に高い。 [66]


      代謝拮抗薬を基本にした治療状況で、t(1;19)は不良な転帰と関連していたが [67] 、その有害な予後的意義は、より積極的な多剤療法によってほぼ打ち消された。 [64] [68] しかしながら、St. Jude Children's Research Hospital(SJCRH)が実施した試験によると、すべての患者が頭蓋照射療法を含まない治療を受け、t(1;19)を有する患者は、この転座が認められない小児と全体的に同程度の転帰であったが、CNS再燃リスクが高く、骨髄再燃の発生率が低かったことから、これらの患者にはより強力なCNS療法が必要となる可能性が示唆される。 [69] [70]


      TCF3-HLF融合を引き起こすt(17;19)は、小児ALL症例の1%未満に発生する。TCF3-HLF融合を認めるALLは、診断時に播種性血管内凝固症候群および高カルシウム血症を伴う。t(17;19)を有する小児の転帰は非常に不良で、21症例中20例の死亡を記録した文献レビューが報告されている。 [71] このALL亜型におけるゲノムの全体像は、TCF3-HLF融合に加えて、B細胞分化に関与する遺伝子(PAX5BTG1、およびVPREB1)における欠失とRAS経路の遺伝子(NRASKRAS、およびPTPN11)における変異を特徴としていた。 [65]


    • DUX4再構成ALL、頻発性ERG欠失を伴う

      小児B前駆細胞ALL患者について標準リスクの約5%および高リスクの10%で、DUX4の過剰発現につながるDUX4が関与する再構成がみられる。 [72] [73] 年齢の高い青年(15歳超)における頻度は約10%である。最も一般的な再構成は、IGH-DUX4融合をもたらし、ERG-DUX4融合も観察される。DUX4再構成症例の約50%は、ALLの他のサブタイプでは観察されないERGが関与する限局的な遺伝子内欠失で [72] [73] 、DUX4再構成症例では独特の遺伝子発現パターンがみられ、最初にERGにおけるこうした限局的な欠失との関係で特定された。 [5] [6] [7] IKZF1の変化は、DUX4再構成ALLの35~40%で観察される。 [72] [73] ERG欠失は非常に優れた予後を暗示しており、OSは90%を超える;IZKF1欠失が認められる場合でも、予後は依然として非常に良好である。 [5] [6] [7] ERG欠失が認められず、DUX4再構成を有する患者もまた予後が良好なようである。 [73]


    • t(5;14)(q31.1;q32.3);IL3-IGH

      この疾患単位は、造血器およびリンパ組織腫瘍のWHO分類2016年版に加えられた。 [17] 1980年代に過好酸球増加症のALL患者でt(5;14)(q31.1;q32.3)が発見されたのに続き、本疾患の基礎にある遺伝的根拠としてIL3-IGH融合が特定された。 [74] [75] IGH遺伝子座がインターロイキン-3遺伝子(IL3)へ結合すると、IL3発現の異常調節につながる。 [76] 好酸球増加症のALL小児における細胞遺伝学的異常はさまざまで、あるサブセットのみがIL3-IGH融合に起因する。 [77]


      IL3-IGHを有するALLでは、公表文献で報告されている症例数が少なすぎるため、IL3-IGH融合の予後的意義が評価できない。


    • 21番染色体の染色体内増幅(iAMP21)

      21q22に位置するRUNX1(AML1)遺伝子の過剰コピーを複数伴うiAMP21は、前駆B細胞ALL症例の約2%にみられ、比較的高い年齢(中央値、約10歳)、初診時のWBC数が50×109/L未満、わずかな女性優勢、および寛解導入療法終了時の高い微小残存病変(MRD)と関連している。 [78] [79] [80]


      英国(UK)のALL臨床試験グループによって、MRC ALL 97/99試験で治療を受けた患者においてiAMP21が存在すると予後不良(5年EFS率、29%)となることが初めて報告された。 [16] その後の試験(UKALL2003 [NCT00222612])において、iAMP21が認められた患者はより集中的な化学療法レジメンに割り付けられ、転帰が顕著に改善した(5年EFS率、78%)。 [79] 同様に、COGでもNCIの標準リスク患者において、iAMP21は有意に不良な転帰(4年EFS率、iAMP21が存在する場合73% vs それ以外の場合92%)と関連していたが、NCIの高リスク患者においてはそうではなかった(4年EFS率、73% vs 80%)ことが報告されている。 [78] 多変量解析で、iAMP21はNCIの標準リスク患者においてのみ転帰不良の独立した予測因子であった。 [78] UKALL2003およびCOG研究の結果から、高リスク化学療法レジメンによるiAMP21患者の治療により、不良な予後的意義が打ち消され、初回寛解でのSCTの必要性がなくなることが示唆される。 [80]


    • IKZF1欠失

      IKZF1欠失は、遺伝子全体の欠失および特定のエクソンの欠失を含め、前駆B細胞ALL症例の約15%にみられる。頻度は低いが、IKZF1が有害な点変異により不活性化されることがある。 [81] IKZF1欠失を認める症例は、年長の小児に発生する傾向があり、診断時のWBC数が多いことから、NCI標準リスクの患者と比較してNCI高リスクの患者に多くみられる。 [2] [81] [82] [83] BCR-ABL1症例では、高い割合でIKZF1欠失がみられ [3] [82] 、ダウン症候群の小児に発生したALLでは、IKZF1欠失の発生率が高いと考えられている。 [84] IKZF1欠失は、CRLF2のゲノム変化を有する症例およびフィラデルフィア染色体(Ph)-like(BCR-ABL1-like)ALL(以下を参照のこと)でも多くみられる。 [5] [82] [85]


      多数の報告により、IKZF1欠失の有害な予後的意義が実証されており、多変量解析を用いたほとんどの研究で、この欠失は不良な転帰の独立した予測因子であることが報告された。 [5] [81] [82] [85] [86] [87] [88] [89] [90] [91] ; [92] [証拠レベル:2Di]つまり、IKZF1の予後的意義は、ERG欠失を示す患者で明らかな予後的意義が認められないことによって例示されるように、ALLの生物学的亜型に等しく適用されない可能性がある。 [7]


    • BCR-ABL1-like(Ph-like)

      遺伝子発現プロファイルがBCR-ABL1陽性の患者と類似したBCR-ABL1陰性の患者は、BCR-ABL1-likeと呼ばれている。 [81] [85] この疾患は小児ALL患者の10~15%にみられ、年齢とともに頻度が高くなり、予後不良およびIKZF1の欠失または変異と関連している。 [9] [81] [85] [89] [93] BCR-ABL1-like ALLの患者40人を対象にした1件の研究で観察された5年EFS率が90%であったことから、患者がMRDのレベルに基づくリスクに従った治療法を受けた場合、この亜型の不良な予後的意義が打ち消される可能性が示唆された。これらの患者40人中6人が高リスクに分類され、すべての患者が同種SCTを受けた。 [94] [証拠レベル:2A]


      BCR-ABL1-like ALLの特徴はキナーゼシグナル伝達の活性化であり、50%にCRLF2のゲノム変化がみられ [95] 、これらの症例の半数に同時性のJAK変異が認められる。 [96] CRLF2のゲノム変化を有するBCR-ABL1-like ALL症例に関する追加の情報を以下に提供する。


      残りのBCR-ABL1-like ALL症例の多くに一連の転座が認められており、ABL1ABL2CSF1RJAK2、およびPDGFRBなどのキナーゼの関与が共通のテーマとなっている。 [4] [93] これらの遺伝子の組み合わせから生じた融合蛋白は、一部の症例で変化をもたらす作用を有し、in vitroおよびin vivoのいずれにおいてもチロシンキナーゼ阻害薬に反応を示すことが確認されており [93] 、これらを有する患者に対する治療戦略となる可能性が示唆されている。ただし、キナーゼ遺伝子内の点変異は、JAK1およびJAK2を除いて、Ph-like ALL症例においてまれである。 [9]


      性染色体の偽常染色体領域に位置するサイトカイン受容体遺伝子であるCRLF2におけるゲノム変化が前駆B細胞ALL症例の5~10%に確認されており、これらはBCR-ABL1-like ALL症例の約50%を占める。 [97] [98] CRLF2の過剰発現につながることが多い染色体異常として、IgH遺伝子座(14番染色体)のCRLF2への転座、およびP2RY8-CRLF2融合をもたらす性染色体の偽常染色体領域における中間部欠失がある。 [9] [95] [97] [98] CRLF2異常は、IKZF1欠失およびJAK変異の存在と強く関係している [9] [82] [95] [96] [98] ;これらは、ダウン症候群小児でもよく認められる。 [98] ただし、JAK1およびJAK2以外のチロシンキナーゼ遺伝子内の点変異は、CRLF2を過剰発現している症例においてまれである。 [9]


      数件のレトロスペクティブ研究の結果から、CRLF2異常は単変量解析で有害な予後的意義を有する可能性が示唆されるものの、ほとんどの研究ではその異常を独立した転帰予測因子として確立できていない。 [95] [97] [98] [99] [100] 例えば、ヨーロッパの1件の大規模研究において、CRLF2の発現増加は多変量解析で不良な転帰と関連していなかったが、IKZF1欠失およびBCR-ABL1-likeの遺伝子発現署名は不良な転帰と関連していた。 [89] CRLF2の過剰発現またはCRLF2のゲノム変化の存在に基づいて、CRLF2異常の予後的意義を解析すべきかどうかについては、意見の相違がある。 [99] [100]


      BCR-ABL1-like ALL症例の約9%が切断型エリスロポエチン受容体(EPOR)の過剰発現に至る再構成に起因している。 [101] この受容体で失われているC末端領域は、原発性家族性先天性赤血球増多症で変異している領域で、EPORの安定性を制御している領域である。JAK-STAT活性化および白血病発現の誘導には、EPORの残りの部分だけで十分である。


  3. 薬剤代謝経路における遺伝子多型


    化学療法薬の代謝に関与する多くの遺伝子多型は小児期のALLに予後的意義を有することが報告されている。 [102] [103] [104] 例えば、チオプリンメチルトランスフェラーゼの変異表現型(TPMTメルカプトプリン[6-MP]などのチオプリン代謝に関与する遺伝子)を有する患者は、転帰が比較的良好であると考えられるが [105] 、骨髄抑制および感染などの重大な治療関連毒性が発生するリスクも高い可能性がある。 [106] [107] TPMT多様体がホモ接合性で酵素活性が低い患者では、ごく低い用量のメルカプトプリン(標準量の約10%)しか耐容できず、過剰な毒性を避けるためにメルカプトプリンの用量を低減した治療を行う。この変異酵素遺伝子がヘテロ接合体である患者は、一般に重篤な毒性なしにメルカプトプリンに耐えられるが、実際には正常アレルがホモ接合体である患者よりも造血毒性に対する用量減量が頻繁に必要となる。 [108] [109]


    ヌクレオシド二リン酸結合部分X型モチーフ15(NUDT15)における生殖細胞多様体は、この酵素の活性を低下または消失させ、チオプリンに対する耐容性の減弱にもつながる。 [108] [110] この多様体は、東アジアおよびヒスパニック系で最も多くみられ、欧州およびアフリカではまれである。このリスク多様体がホモ接合性の患者は、ごく低量のメルカプトプリンしか耐容できず、このリスクアレルがヘテロ接合性の患者は、野生型アレルのホモ接合性の患者より低い用量(平均して約25%の用量減量)しか耐容できないが、この2つの集団では耐量範囲が広く重複している。 [108] [111]


    遺伝子多型は、抗がん剤の細胞効果において中心的な役割を果たす蛋白の発現に影響を及ぼす場合もある。例を挙げると、CEP72(微小管の形成に関与する中心体蛋白)のプロモーター領域の多型がホモ接合性の患者では、ビンクリスチンによる神経毒性のリスクが高い。 [112]


    全ゲノム多型性解析では、導入療法終了時のMRDレベルおよび再燃リスクが高いことに関連した特定の一塩基多型が同定されている。IL-15の多型は、エトポシドおよびメトトレキサートの代謝に関連する遺伝子と同様に、SJCRHプロトコルおよびCOGプロトコルに従って治療したALL患者の2つの大規模なコホートで、治療に対する反応と有意に関連していた。 [113] 還元型葉酸キャリアおよびメトトレキサートの代謝に関与する多型多様体は、毒性および転帰に関連している。 [114] [115] これらの関係から、薬物代謝の個人差が転帰に影響を与えている可能性が示唆されるが、これらの個人差を調整しようとした研究はほとんどない;これらの知見に基づいて個別化した用量調節を行うことで転帰が改善するかどうかは不明である。

(小児ALLの治療に関する情報については、小児急性リンパ芽球性白血病の治療のPDQ要約を参照のこと。)

急性骨髄性白血病(AML)

小児AMLは、典型的に反復性の染色体変異の疾患であり、従来の細胞遺伝学的検査によりAML小児の70~80%で構造的および数量的な細胞遺伝学的異常が認められるが、その他の症例の多くで、最近確認された分かりにくい転座(例、NUP98/NSD1CBFA2T3/GLIS2、およびNUP98/KDM5A)および変異(例、CEBPAおよびNPM1)がみられる。 [116] [117]

小児および成人の症例におけるAMLの包括的分子プロファイリングにより、年齢層間で共通性および明確な差の両方を示す疾患としてAMLが特徴付けられている。 [117] [118] [119] 図3(A)は、成人および小児AMLで反復性の遺伝子変異の頻度を表し、一部の変異は小児と成人の症例間で異なっていることを示している(例、IDH1およびDNMT3A変異は成人の方が小児よりはるかに多い)。 [117] 図3(B)は、成人AMLで一般的なゲノム変化(FLT3-ITDNPM1、およびCEBPA変異)が5歳未満の小児でまれであるが、年齢とともに頻度が増加することを示している。 [117] 図3.(A)小児 vs 成人AMLにおけるAML関連変異の有病率で、小児AMLで変異の発生率が低いことを示している。端にある2つのグラフは、成人で新たに発見され、小児AMLでは認められていない変異を示す。(B)一般的なAML関連変異の年齢ベース有病率。Elsevierから許諾を得て転載:Pediatric Clinics of North America, Volume 62, Katherine Tarlock, Soheil Meshinchi, Pediatric Acute Myeloid Leukemia: Biology and Therapeutic Implications of Genomic Variants, Pages 75-93, Copyright (2015).

図4(A)は、MLLKMT2A)再構成AMLにおける年齢による著しい変動を示し、乳児では年長の小児および成人と比較して頻度がはるかに高い。 [117] 核型が正常なAMLおよびコア結合因子が正常なAMLは、対照的なパターンを示し、乳児では発生率が低く、20歳までに発生率が増加する。図4(B)は、主に小児に発生する特有な潜在性転座(NUP98/NSD1CBFA2T3/GLIS2、およびNUP98/KDM5A)および年齢による違いを示す。 [117] 図4.AMLで特有な核型(A)または潜在性(B)転座の年齢ベース有病率。Elsevierから許諾を得て転載:Pediatric Clinics of North America, Volume 62, Katherine Tarlock, Soheil Meshinchi, Pediatric Acute Myeloid Leukemia: Biology and Therapeutic Implications of Genomic Variants, Pages 75-93, Copyright (2015).

小児AML症例におけるゲノムの全体像は、診断から再燃までに変化し、診断時に検出可能な変異が再燃時に減少して、逆に再燃時に新たな変異が現れることがある。診断時および再燃時に塩基配列データが得られた20症例の研究における重要な知見は、診断時の多様体アレル頻度が再燃時の変異の持続と強く相関することであった。 [120] 多様体アレル頻度が0.4を超える診断時変異の約90%は再燃まで持続するのに対して、多様体アレル頻度が0.2未満ではわずか28%である(P < 0.001)。この観察結果は、FLT3-ITD変異が存在すると、FLT3-ITDアレル比が高い場合にのみ不良な予後が予想されたことを示す過去の結果と一致している。

白血病の染色体分析(従来の細胞遺伝学的方法および/または分子的方法のいずれかを使用)は、染色体異常が重要な診断的または予後的マーカーであることから、AML患児では必ず実施すべきである。 [121] [122] [123] [124] [125] [126] クローン性の染色体異常は、約75%のAML患児の芽球に認められており、特定の特徴(例えば、t(8;21)、t(15;17)、inv(16)、11q23染色体異常、t(1;22))を示す亜型を明らかにする上で有用である。t(8;21)およびinv(16)の染色体異常を伴う白血病は、コア結合因子白血病と呼ばれる;これらの各異常によってコア結合因子(造血幹細胞の分化に関連する転写因子)が妨害される。

AMLに特異的な変異の役割に関して統一された概念は、造血幹細胞/前駆細胞が悪性細胞へ完全転換するには、増殖を促進する変異(タイプI)および正常な骨髄の発達を妨げる変異(タイプII)が必要なことである。 [127] [128] この概念を構築する裏付けは、各症例で単一のタイプIの変異および単一のタイプIIの変異が認められるといったように、一般に変異の各タイプでは相互に排他性があるという観察からもたらされた。さらなる裏付けが、AMLの遺伝子操作モデルで、白血病の進行には単一の変異ではなく連携したイベントが必要となることからもたらされた。タイプIの変異は、増殖因子のシグナル伝達に関与する遺伝子に多くみられ、FLT3KITNRASKRAS、およびPTNP11における変異が含まれる。 [129] タイプIIのゲノムの変化には、一般的な転座および予後良好な関係がみられる変異(t(8;21)、inv(16)、t(16;16)、t(15;17)、CEBPA、およびNPM1)が含まれる。MLLKMT2A)再構成(転座および部分的な縦列重複)もタイプIIの変異に分類される。

特定の反復性の細胞遺伝学的および分子的異常について、以下に簡潔に示す。これらの異常は、臨床用途で患者が予後良好か予後不良かを特定できる異常別に記載しており、それ以外の異常はその後に記載している。

予後良好な関係にある分子的異常には以下のものがある:
  • t(8;21)(RUNX1-RUNX1T1):

    t(8;21)を伴う白血病では、21番染色体上のRUNX1AML1)遺伝子が8番染色体上のRUNX1T1ETO)遺伝子と融合している。t(8;21)の転座は、FAB M2の亜型および顆粒球肉腫と関連している。 [130] [131] t(8;21)を認める成人は、他のタイプのAMLの成人より予後良好である。 [121] [132] これらの小児は、正常または複雑な核型という特徴がみられるAMLの小児と比べて転帰が良好で [121] [133] [134] [135] 、5年全生存(OS)率が80~90%である。 [124] [125] t(8;21)の転座は、AML小児の約12%にみられる。 [124] [125]

    RUNX1-RUNX1T1およびCBFB-MYH11融合遺伝子は、RUNX1およびCBFBを含むコア結合因子の活性をいずれも妨げるが、これらのゲノム変化を伴う症例では, 特有な二次変異がみられる。 [136] いずれの亜型も一般的に受容体チロシンキナーゼ(例、FLT3およびKIT)の活性化変異を示すが、RUNX1-RUNX1T1の症例は、さらにクロマチンの立体配置を調節している遺伝子(例、ASXL1およびASXL2)およびコヒーシン複合体のメンバーをコードしている遺伝子における頻発性変異を有する(それぞれ症例の40%および20%)。ASXL1およびASXL2における変異ならびにコヒーシン複合体メンバーにおける変異は、CBFB-MYH11の白血病でまれである。これらの二次変異に予後的意義があるというデータが(主に成人から)得られているが [136] 、小児におけるこれらの予後的意義を解明するには、さらに研究が必要である。


  • inv(16)(CBFB-MYH11):

    inv(16)を伴う白血病では、染色体バンド16q22でのCBFβ遺伝子(CBFB)が染色体バンド16p13でのMYH11遺伝子と融合している。inv(16)の転座は、FAB M4Eoの亜型と関連している。 [137] inv(16)は、AMLの成人と小児の両方で予後良好に関与しており [121] [133] [134] [135] 、その5年OSは約85%である。 [124] [125] AMLの小児の7~9%にinv(16)がみられる。 [124] [125] 前述したように、CBFB-MYH11を伴う症例およびRUNX1-RUNX1T1を伴う症例では、特有な二次変異がみられ [136] 、小児におけるこれらの予後的意義を解明するには、さらに研究が必要である。

  • t(15;17)(PML-RARA):

    t(15;17)を伴うAMLは常にオールトランスレチノイン酸(all-trans retinoic acid)の分化促進作用に対する感受性が顕著であるために、他のタイプのAMLとは異なる方法で治療されるAMLの異なる亜型であるAPLと関連している。t(15;17)の転座により、レチノイン酸受容体αおよびPMLを含む融合蛋白が産生される。 [138] その他のはるかにまれなレチノイン酸受容体αと関連する転座によっても、APLが発生する可能性がある(例えば、PLZF遺伝子を含むt(11;17)(q23;q21))。 [139] t(11;17)(q23;q21)を伴う場合、オールトランス(all-trans)レチノイン酸に対する感受性が低いため、この症例の特定が重要である。 [138] [139] APLは小児AMLの約7%を占める。 [125] [140]

  • ヌクレオフォスミン(NPM1)変異:

    NPM1は、核小体における蛋白凝集の防止に関与する分子シャペロンであるだけでなく、リボソーム蛋白の集合と輸送に関係している蛋白である。免疫組織化学法を用いてNPMの細胞質内局在を明らかにすることで、NPM1変異を有する患者を正確に同定可能である。 [141] 核移行を減少させるNPM1蛋白における変異は、主に核型が正常で、CD34の発現がみられないAMLのサブセットと関連し [142] 、成人および若年成人においてFLT3遺伝子内縦列重複(ITD)変異がみられない場合は予後の改善と関連する。 [142] [143] [144] [145] [146] [147]

    小児AMLの研究により、細胞遺伝学的に正常な成人と比較した場合、小児ではNPM1変異の発生率が低いことが示唆される。NPM1変異は、AMLの小児患者の約8%にみられ、2歳未満の小児ではまれである。 [128] [148] [149] [150] NPM1変異では、核型が正常な特徴があるAML患者では予後良好であるという関係がみられる。 [128] [149] [150] 小児集団では、NPM1変異の予後的意義に関して、FLT3-ITD変異もみられる場合は矛盾する報告が公表されており、ある研究では、NPM1変異があっても、FLT3-ITD変異を有することに関連した不良な予後が完全に改善するわけではないことが報告されているが [149] [151] 、逆に別の複数の研究では、FLT3-ITD変異は、NPM1変異に関連する良好な予後に影響を及ぼさないことが示されている。 [128] [150]


  • CEBPA変異:

    CCAAT/Enhancer Binding Protein Alpha遺伝子(CEBPA)における変異は、細胞遺伝学的に正常なAMLの小児および成人のサブセットにみられる。 [152] 60歳未満の成人では、細胞遺伝学的に正常なAML症例の約15%がCEBPA変異を有する。 [146] CEBPA変異を有するAMLの成人の転帰は、比較的良好で、コア結合因子白血病の患者と同程度であると考えられている。 [146] [153] AMLの成人を対象とした研究により、CEBPAの単一アレル変異体ではなく、その二重変異体を有するAMLでは、独立して予後良好に関係していたことが実証されている。 [154] [155] [156] [157]

    CEBPA変異は、AML小児の5~8%にみられ、FAB M1またはM2の細胞遺伝学的に正常なAML亜型に選択的に認められている;小児患者の70~80%が二重変異体アレルを有し、このことは生存の有意な改善を予言しており、成人を対象とした研究で観察された効果に類似している。 [158] [159] ある大規模な研究では、CEBPAの二重変異体アレルと単一変異体アレルのいずれもAML患児の良好な予後と関連していたが [158] 、別の研究によると、単一のCEBPA変異を有する患者では不良な転帰が観察された。 [159] しかしながら、これらの2件の研究に含まれていた単一アレル変異体を有する小児はきわめて少数(全体で13人のみ)であり、小児における単一アレルのCEBPA変異の予後的意義に関して結論を出すのは時期尚早である。 [158] 新たにCEBPAの二重変異AMLと診断された患者では、5~10%にCEBPA生殖細胞変異が認められることが報告されているため、通常の家族歴の問診に加え、生殖細胞スクリーニングを考慮すべきである。 [152]


予後不良に関連している分子的異常には以下のものがある:
  • 5番および7番染色体:

    AMLの成人における予後不良と関連する染色体異常には、5番染色体(5モノソミーおよびdel(5q))および7番染色体(7モノソミー)に発生するものがある。 [121] [132] [160] これらの細胞遺伝学的なサブグループは、小児AML症例のそれぞれ約2%および4%を占め、小児における予後不良にも関係している。 [124] [132] [160] [161] [162] [163]

    以前は、del(7q)を有する患者も治療失敗のリスクが高いとみなされ、AMLの成人から得られたデータにより、del(7q)および7モノソミーでの予後不良が裏付けられていた。 [126] しかしながら、del(7q)を有するが7モノソミーではない小児の転帰は、他のAML患児と同程度であると考えられている。 [125] [163] del(7q)の存在は、予後良好な細胞遺伝学的特徴(例えば、inv(16)およびt(8;21))の予後的意義を妨げない。 [121] [163] [164]


    4歳以下のダウン症候群を伴うAML患者では、5番および7番染色体の異常に予後的な意義はないとみられる。 [165]


  • 3番染色体(inv(3)(q21;q26)またはt(3;3)(q21;q26))およびEVI1過剰発現:

    染色体3q26に位置するEVI1遺伝子を巻き込んだinv(3)およびt(3;3)の異常は、成人のAMLでは予後不良に関係しているが [121] [132] [166] 、小児ではきわめてまれである(小児AML症例で1%未満)。 [124] [134] [167]

  • FLT3変異:

    成人のAMLにおいて、FLT3-ITD変異の存在は予後不良に関係していると考えられており [168] 、特に両アレルが変異している場合、または正常アレルに対して変異アレルの割合が高い場合に顕著である。 [169] [170] また、AML患児においてもFLT3-ITD変異は不良な予後をもたらす。 [151] [171] [172] [173] [174] [175] 小児におけるFLT3-ITD変異の頻度は、特に10歳未満の小児で成人に観察される頻度より低く、その場合、この変異が認められる症例は5~10%である(これに対して、成人では約30%に認められる)。 [173] [174] [176] FLT3-ITDの保有率は、80~90%にFLT3-ITDが認められるNUP98-NSD1融合遺伝子を有する患児など、小児AMLの特定のゲノムサブタイプで高い。 [177] [178] FLT3-ITDが認められる患児の約15%がNUP98-NSD1を有し、FLT3-ITDNUP98-NSD1の両方を有する患児は、FLT3-ITDを有し、NUP98-NSD1が認められない患児よりも予後不良である。 [178]

    APLでは、FLT3-ITDおよび点変異が小児および成人の30~40%にみられる。 [169] [172] [173] [179] [180] [181] [182] FLT3-ITD変異の存在は、APLの微小顆粒性多様体(M3v)および白血球増加と強い相関を示す。 [172] [181] [183] [184] FLT3変異が、オールトランス(all-trans)レチノイン酸および三酸化ヒ素を含む最新の治療を受けるAPL患者で、より不良な予後と関連するかどうかは依然として不明である。 [179] [180] [183] [185] [186]


    FLT3の活性化点変異もAMLの成人と小児の両方で同定されているが、これらの変異の臨床的意義は明確に定義されていない。


小児AMLに認められる他の分子的異常には以下のものがある:
  • MLL(KMT2A)遺伝子再構成:

    エピポドフィロトキシンによる二次性AMLのほとんどにみられるMLL遺伝子を巻き込んだ染色体バンド11q23の転座 [187] は、単球系の分化(FAB M4およびM5)と関連している。MLL遺伝子再構成は、FAB M7(AMKL)患者でも5~10%に報告されている。 [188] 小児AML集団においてMLL遺伝子再構成を認める症例の約50%を占める最も一般的な転座は、MLL遺伝子がMLLT3(AF9)遺伝子と融合しているt(9;11)(p22;q23)である。 [189] MLL遺伝子再構成は、AML小児の約20%にみられる。 [124] [125] しかしながら、AML患者ではMLL遺伝子に対して50以上の異なる融合パートナーが同定されている。小児AMLの設定において、11q23/MLL遺伝子再構成を有する症例の年齢中央値は約2歳であり、転座を有するほとんどのサブグループの発症時年齢中央値は5歳未満である。 [189] ただし、t(6;11)(q27;q23)およびt(11;17)(q23;q21)を有する小児の症例については、発症時年齢中央値が有意に高い(それぞれ、12歳および9歳)。 [189]

    MLLKMT2A)遺伝子再構成を伴うde novo AML患者では、一般に転帰が他のAML患者とほぼ同じであると報告されている。 [121] [124] [189] [190] しかしながら、MLL遺伝子は多くの異なった融合パートナーとの転座に関与している可能性があり、11q23再構成またはMLL再構成を伴うAMLの小児756人の転帰を評価した大規模な国際レトロスペクティブ研究によって示されているように、特定の融合パートナーが予後に影響していると考えられている。 [189] 例えば、11q23/MLL再構成を伴うAML全体の3%を占めるt(1;11)(q21;q23)を有する症例は、5年イベントフリー生存(EFS)率が92%という非常に良好な転帰を示した。個々の臨床試験グループからの報告によると、MLL遺伝子がAF9遺伝子と融合しているt(9;11)を有する症例では、予後が比較的良好なことがときによって示されているが、国際レトロスペクティブ研究では、t(9;11)(p22;q23)のサブグループの良好な予後は確認されなかった。 [121] [124] [189] [191] [192] [193] 小児AMKLについて評価した1件の国際共同研究で、t(9;11)の存在(AMKL症例の約5%に認められる)は、他のAMKL症例と比較して不良な転帰に関連していることが観察された。 [188]


    11q23/MLLKMT2A)再構成を伴うAMLのいくつかのサブグループは、転帰不良に関係していると考えられている。例えば、t(10;11)の転座を有する症例は、骨髄およびCNSにおける再燃リスクが高いグループである。 [121] [125] [194] t(10;11)の転座を有する一部の症例では、MLL遺伝子と10p12のAF10-MLLT10遺伝子との融合が認められている一方、他の症例では、MLL遺伝子と10p11.2のABI1遺伝子との融合が認められている。 [195] [196] 国際レトロスペクティブ研究により、これらの症例は年齢中央値約1歳で発症し、5年EFSは20~30%であることが明らかにされた。 [189] t(6;11)(q27;q23)およびt(4;11)(q21;q23)を有する患者も不良な転帰を示し、国際レトロスペクティブ研究では、5年EFSがそれぞれ11%および29%であった。 [189] 国際共同研究グループによる追跡研究により、別の細胞遺伝学的異常がMLL転座を有する小児の転帰にさらに影響を及ぼすことが明らかにされ、複雑な核型および19トリソミーにより不良な転帰、8トリソミーにより通常より良好な転帰が予測される。 [197]


  • t(6;9)(DEK-NUP214):

    t(6;9)により、白血病関連融合蛋白DEK-NUP214が形成される。 [198] [199] このAMLのサブグループは、成人AMLでは予後不良と関係していたが [198] [200] [201] 、小児にみられる頻度は低い(AML症例の1%未満)。DEK-NUP214を認めるAML小児の年齢中央値は10~11歳で、小児患者の約40%にFLT3-ITDがみられる。 [202] [203] 小児、特に同種幹細胞移植を受けていない患児がt(6;9)AMLである場合は、治療失敗リスクが高くなると考えられる。 [124] [199] [202] [203]

  • t(1;22)(RBM15-MKL1):

    t(1;22)(p13;q13)の転座はまれ(小児AMLの1%未満)で、急性巨核芽球性白血病(AMKL)に限定される。 [124] [204] [205] [206] 諸研究により、細胞遺伝学的検査 [188] または分子遺伝学的検査 [207] で評価可能なAMKL小児の12~14%にt(1;22)(p13;q13)が観察されることが明らかにされている。t(1;22)を伴うAMKL症例のほとんどが乳児にみられ、初診時の年齢中央値(生後4~7ヵ月)は他のAMKLの患児より若い。 [188] [208] [209] ダウン症候群でAMKLを発症する小児では、転座がまれにみられる。 [204] [206] t(1;22)を伴う白血病では、1番染色体上のRBM15OTT)遺伝子が22番染色体上のMKL1MAL)遺伝子に融合している。 [210] [211] また、t(1;22)を伴わずにRBM15-MKL1融合の転写産物が検出可能な症例も報告されている。 [206]

    小児AMKLにおけるt(1;22)の予後的意義に関しては、意見の相違がある。Berlin-Frankfurt-Münster(BFM)研究グループからの報告によると、ダウン症候群ではないAMKL患者97人で、t(1;22)の存在(n = 8)は有意に劣った転帰(5年EFS率、38% vs. 他のAMKL患者で53%)と関係していたが、t(1;22)を認める患者で観察された事象はすべて治療関連死亡に関係していた。 [212] t(1;22)の症例数がより多い国際共同レトロスペクティブ研究では、この異常を有する患者の5年EFS率が54.5%、OS率が58.2%で、他のAMKLの小児における割合と同程度であることが報告された。 [188] ダウン症候群ではないAMKLで分子解析用のサンプルが利用可能な153症例を対象とした別の国際レトロスペクティブ解析では、t(1;22)を有する患者の4年EFS率が59%、OS率が70%であり、他の特定のゲノム変化(CBFA2T3/GUS2NUP98/KDM5AKMT2A再構成、7モノソミー)を有するAMKL患者より有意に良好であった。 [207]


  • t(8;16)(MYST3-CREBBP):

    t(8;16)の転座は、染色体8p11上のMYST3遺伝子が染色体16p13上のCREBBPに融合している。t(8;16)を伴うAMLが小児にみられるのはまれで、小児62人を対象とした国際BFM AML研究では、この転座の存在は、若い診断時年齢(中央値1.2歳)、FAB M4/M5表現型、赤血球食細胞増加症、皮膚白血病、および播種性血管内凝固症候群と関係していた。 [213] t(8;16)を伴うAMLの小児の転帰は、他のタイプのAMLと同程度とみられる。生後1ヵ月でt(8;16)を伴うAMLと診断された乳児の相当な割合が自然寛解を示すが、数ヵ月から数年後にAMLが再発することがある。 [213] [214] [215] [216] [217] [218] [219] これらの観察から、新生児期にt(8;16)を伴うAMLと診断された症例では、長期にわたり綿密なモニタリングが確実に実施できるのであれば、観察と待機の方針が検討可能なことが示唆される。 [213]

  • t(7;12)(q36;p13):

    t(7;12)(q36;p13)の転座は、染色体12p13上のETV6と染色体7q36上のMNX1HLXB9)領域におけるさまざまな切断点を巻き込んだ転座である。 [220] この転座は、従来の核型分析では陰性となる可能性があり、一部の症例では、FISHでやっと確認できることがある。 [221] [222] [223] この変化は、実質的に2歳未満の小児に限定され、MLLKMT2A)再構成と相互に排他的で、治療失敗リスクが高いことに関係する。 [124] [125] [128] [221] [222] [224]

  • NUP98遺伝子融合:

    NUP98は、20を超えるパートナーと融合して白血病誘発遺伝子となることが報告されている。 [225] 小児AMLの場合、最も多くみられる2つの融合遺伝子は、NUP98-NSD1NUP98-JARID1Aであり、前者は細胞遺伝学的検査で正常な小児AMLの約15%にみられ、後者は小児AMKLの約10%にみられることがそれぞれ1件の報告で示された。 [177] [208] いずれかのNUP98融合遺伝子を伴うAML症例は、HOXAおよびHOXB遺伝子の発現量が多く、幹細胞の表現型を示している。 [199] [208]

      NUP98-NSD1:

      このNUP98-NSD1融合遺伝子は、細胞遺伝学的検査で発見されないことが多く、NUP98(染色体11p15)とNSD1(染色体5q35)の融合から生じる。 [177] [178] [199] [226] [227] [228] [229] この変異は、小児AML症例の約4~5%にみられる。 [177] [199] [228] 小児集団では5~9歳の年齢グループで最も頻度が高く(約8%)、より年齢の低い小児では頻度が比較的低い(2歳未満の小児で約2%)。NUP98-NSD1の症例では、WBC数が高値を示す(1件の研究によると、中央値で147×109/L)。 [177] [178] NUP98-NSD1を伴うAML症例は、ほとんどが細胞遺伝学的異常を示さない。 [177] [199] [226] NUP98-NSD1症例では、FLT3-ITDが認められる割合が高い(80~90%)。 [177] [178] NUP98-NSD1を伴うAML患児12人を含む研究では、すべての患児がCRを達成したものの、NUP98-NSD1の存在により独立して予後不良が予測され、NUP98-NSD1を伴うAML患児は再燃リスクが高く、4年EFS率は約10%となることが報告された。 [177] NUP98-NSD1を伴うAMLの患児(n = 38)および成人(n = 7)を含む別の研究では、NUP98-NSD1FLT3-ITDの両方の存在により独立して予後不良が予測された;両方の異常を有する患者はCR率が低く(約30%)、3年EFS率も低かった(約15%)。 [178]

      NUP98-JARID1A(NUP98/KDM5Aとも呼ばれる):

      NUP98-JARID1Aは、小児AMKLで反復性の潜在性転座であり、AMKL症例の約9~10%を占め、初診時の年齢中央値は約2歳である。この転座は、再燃リスクが高く(36%±14%)、EFSおよびOSが不良なこと(それぞれ36%±13%)に関与すると考えられる。 [207] [208]

  • CBFA2T3-GLIS2:

    CBFA2T3-GLIS2は、潜在性16番染色体逆位(inv(16)(p13.3q24.3))により生じる融合であり [230] [231] 、小児AMLの約2%に認められる。 [208] [230] [232] [233] これは非ダウン症候群AMKLで最も発生頻度が高い(患者の約15%)が [208] 、他の細胞遺伝学的に正常な小児AMLの亜型でも認められている(患者の約4%)。 [232] これは転帰不良と関連している。 [207] [230] [233]

  • RAS変異:

    RAS変異は、AML患者の20~25%で同定されているが、これらの変異の明確な予後的意義は示されていない。 [128] [234] [235] [236] 小児AML症例では、NRASにおける変異がKRAS変異より多く観察される。 [128] [129] RAS変異は、APLを除くすべてのタイプII変化の亜型で高頻度に認められ、APLでRAS変異はほとんど観察されない。 [128]

  • KIT変異:

    KITにおける変異は、AMLの約5%にみられるが、コア結合因子の異常を伴うAMLでは10~40%に認められる。 [128] [129] [237] [238] このAML亜型を有する成人における活性化KIT変異の存在は、KIT変異を認めないコア結合因子AMLと比較した場合、より不良な予後に関係していると考えられている。 [237] [239] [240] 小児コア結合因子AMLにみられるKIT変異の予後的意義は、依然として明らかではないものの [241] [242] [243] [244] 、これまでに報告されている小児を対象とした最大規模の研究では、KIT変異に予後的意義は認められていない。 [245]

  • GATA1変異:

    GATA1変異は、すべてではないものの、一過性の骨髄増殖性疾患またはAMKLのいずれかを有するほとんどのダウン症候群の小児で認められる。 [246] [247] [248] [249] GATA1変異は、非ダウン症候群のAMKL小児またはダウン症候群で他のタイプの白血病の小児のいずれにも観察されていない。 [248] [249] GATA1は、赤血球系細胞、巨核球、好酸球、および肥満細胞の正常な発達に必要な転写因子である。 [250] GATA1変異は、シチジンデアミナーゼの発現を減少させることによりシタラビンへの感受性を高めるが、このことがシタラビンを含むレジメンによる治療を受けたダウン症候群およびM7 AMLの小児の治療成績が優れている説明になると考えられる。 [251]

  • WT1変異:

    WT1は、遺伝子転写を制御するジンクフィンガー蛋白で、成人AMLの細胞遺伝学的に正常な症例の約10%で変異している。 [252] [253] [254] [255] WT1変異は、成人における無病生存、イベントフリー生存、およびOSが不良なことを示す独立した予測因子であることが、一部の研究 [252] [253] [255] で示されているが、すべてではなく例外 [254] もある。AML患児では、WT1変異が症例の約10%に認められる。 [256] [257] WT1変異の症例は、細胞遺伝学的所見で正常な小児およびFLT3-ITD変異を認める小児で多く認められるが、3歳未満の小児ではまれである。 [256] [257] NUP98-NSD1を伴うAML症例は、FLT3-ITDおよびWT1変異の両方で多くみられる。 [177] 単変量解析によると、WT1変異は、小児患者における不良な転帰の予測因子であるが、WT1変異の状態は、FLT3-ITDと強く相関するとともに、NUP98-NSD1とも相関しているため、その独立した予後的意義については明らかではない。 [177] [256] [257] AML患児を対象にWT1変異を検討した最大規模の研究では、WT1変異を認めるが、FLT3-ITDは認められない小児の転帰は、WT1変異を認めない小児と同程度であったのに対して、WT1変異とFLT3-ITDの両方が認められる小児の生存率は20%を下回っていた。 [256]

  • DNMT3A変異:

    DNAシトシン・メチルトランスフェラーゼ遺伝子(DNMT3A)の変異は、成人AML患者の約20%に確認されており、細胞遺伝学的に予後良好な患者ではほぼみられないが、細胞遺伝学的に中リスクの成人患者では3分の1に認められる。 [258] この遺伝子の変異は、独立して不良な転帰と関係している。 [258] [259] [260] DNMT3A変異は、小児ではきわめてまれであると考えられている。 [119]

  • IDH1およびIDH2変異:

    イソクエン酸脱水素酵素をコードするIDH1およびIDH2における変異は、AML成人の約20%にみられ [261] [262] [263] [264] [265] 、NPM1変異を有する患者に多く認められる。 [262] [263] [266] IDH1およびIDH2に特異的に発生する変異により、αケトグルタル酸の2-ヒドロキシグルタル酸への変化を促進する新たな酵素活性が生じる。 [267] [268] この新たな酵素活性により、TET2における機能喪失変異を有するAML症例に観察されるものと同様なDNA高メチル化発現型を生じると考えられている。 [266] IDH1およびIDH2変異は小児AMLにおいてまれで、症例の0~4%にみられる。 [119] [269] [270] [271] [272] [273] AML患児では、IDH1およびIDH2変異に関して予後的に不良な影響の徴候はみられない。 [269]

  • CSF3R変異:

    CSF3Rは、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)受容体をコードしている遺伝子で、CSF3Rにおける活性化変異は、小児AML症例の2~3%にみられる。 [274] これらの変異は、G-CSF受容体を介したシグナル伝達の活性化につながり、CEBPA変異またはコア結合因子異常(RUNX1/RUNX1T1および16番染色体逆位)のいずれかを有するAMLで主に観察される。 [274] CSF3R変異を有する患者の臨床的特徴および予後は、CSF3R変異を認めない患者とそれほど差がないと考えられる。

    CSF3Rの活性化変異は、重度の先天性好中球減少症患者にも観察される。これらの変異は、重度の先天性好中球減少症の原因ではないが、むしろ体細胞変異として現れ、AMLへの進行過程の早い段階でみられることがある。 [275] 重度の先天性好中球減少症患者の研究によると、骨髄悪性腫瘍を発症しなかった患者で末梢血の好中球および単球にCSF3R変異が検出できるのは34%であるが、骨髄悪性腫瘍を発症した患者では、78%がCSF3R変異を示した。 [275] AMLまたはMDSを発症した重度の先天性好中球減少症患者31人の研究では、約80%でCSF3R変異が観察され、RUNX1変異も高い頻度(約60%)で観察されることから、重度の先天性好中球減少症では、白血病発症にCSF3RRUNX1の変異が共同で働くことが示唆される。 [276]


  • miR-155発現:

    miR-155は、正常状態で造血細胞および骨髄前駆細胞において炎症反応の一部として上方制御されているが、異常に制御不全および高発現となった場合、PU.1の抑制を介して独立して生存および増殖因子の独立性を強める。 [277] 細胞遺伝学的に正常なAMLの成人363人を対象とした研究では、 miR-155が寛解導入失敗、無病生存およびOSと強く関係していることが明らかにされた。 [278] 細胞遺伝学的に正常なAMLの小児(N = 198)を対象として独立して実施された研究でも、同様にmiR-155が有害な因子であることが明らかにされた。寛解導入失敗(54% vs 17%;P < 0.001)、3年OS率(51% vs 75%;P = 0.002)、および3年EFS率(32% vs 59%;P < 0.001)は、すべてmiR-155発現量が多い患者で不良であった。成人と同様に、この試験でmiR-155発現量が多い小児では、FLT3-ITD変異(69%;P < 0.001)を認める傾向が高かった。多変量解析で、年齢、白血球数、およびFLT3-ITDCEBPA、およびNPM1の変異で調整した場合、miR-155は前述の転帰パラメータに対する独立した有害な影響を保持していることが明らかになった。 [279]

(小児AMLの治療に関する情報については、小児急性骨髄性白血病とその他の骨髄性悪性疾患の治療のPDQ要約を参照のこと。)

若年性骨髄単球性白血病(JMML)

JMMLにおけるゲノムの全体像は、Ras経路の次の5つの遺伝子のいずれかにおける変異を特徴とする: [280] [281] NF1NRASKRASPTPN11、およびCBL。Ras経路の活性化変異を伴うJMMLと診断された連続登録症例118人のシリーズで、変異した遺伝子としてPTPN11が最も多く、症例の51%を占めていた(生殖細胞系が19%および体細胞系が32%)(図5を参照のこと)。 [280] NRAS変異を有する患者が症例の19%を、KRAS変異を有する患者が症例の15%を占めていた。NF1およびCBL変異はそれぞれ症例の8%および11%を占めていた。これら5つの遺伝子の変異は一般的に相互排他的であるが、症例の10~17%はこのようなRas経路の遺伝子の2つに変異を有しており [280] [281] 、これは予後不良と関連する所見である。 [280]

JMMLにおける白血病細胞の変異率は非常に低いが、前述の5つのRas経路遺伝子以外に他の変異が認められている。 [280] [281] 転写抑制因子複合体PRC2の遺伝子に二次的なゲノム変化が認められている(例、ASXL1が症例の7~8%で変異を生じていた)。成人の骨髄増殖性腫瘍に関連するいくつかの遺伝子も、JMMLにおいては低率で変異を生じている(例、SETBP1が症例の7~9%で変異を生じていた)。 [280] [281] [282] JAK3変異もJMML症例のわずかな割合(4~12%)で認められている。 [280] [281] [282] PTPN11生殖細胞変異およびCBL生殖細胞変異を有する症例では、その他の変異が低率でみられた(図5を参照のこと)。 [280]

図5.個別のJMML症例における変異プロファイル。詳細な遺伝子解析を実施したJMML患者118人で、RAS経路およびPRC2ネットワークにおいて反復するヒットにより生じた生殖細胞変異および体細胞変異が示されている。芽球過剰は、診断時の骨髄内における有核細胞のうち芽球数が10%以上から20%未満として定義された。急性転化は、骨髄内における有核細胞のうち芽球数が20%以上として定義された。NS、ヌーナン症候群。Macmillan Publishers Ltdから許諾を得て転載:Nature Genetics (Caye A, Strullu M, Guidez F, et al.: Juvenile myelomonocytic leukemia displays mutations in components of the RAS pathway and the PRC2 network.Nat Genet 47 [11]: 1334-40, 2015), copyright (2015).

臨床的意義

以下の白血病細胞の一般的特性から、JMMLの予後情報および治療機会に関するガイダンスの両方が得られる:


  • 非RAS経路の変異数。

    JMMLの小児における予後の強い予測因子は、疾患を規定するRAS経路の変異以外の変異数である。 [280] [281] 診断時に患者64人(65.3%)で0または1個の体細胞変異(病原性変異または7モノソミー)が同定されたのに対し、34人(34.7%)で2個以上の変異が同定された。 [281] 多変量解析で、変異数(2個以上 vs 0~1個)は、不良なイベントフリー生存および全生存の予測因子としての意義を維持した。2個以上の変異を有すると診断された患者では、比較的年長および男児の割合が高く、これらの患者では7モノソミーまたは体細胞NF1変異の割合が高いことも示された。 [281] RAS経路の二重変異を有する患者(患者96人中15人)は治療失敗のリスクが最も高いという同様の知見および観察結果が報告された。 [280]

  • RAS-MAPK経路阻害薬。

    JMMLは、RAS-MAPK経路における変異により定義される疾患であるため、この経路の阻害薬(例、MEK阻害薬)がJMMLの治療で臨床的に有用ではないかと推測される。しかしながら、この仮説を裏付ける非臨床データは一貫しておらず [283] [284] 、利用可能な臨床データはない。


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非ホジキンリンパ腫

成熟B細胞リンパ腫

成熟B細胞リンパ腫には、バーキットおよびバーキット様リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、および原発性縦隔B細胞リンパ腫がある。

バーキットおよびバーキット様リンパ腫

この悪性細胞は、成熟B細胞の表現型を示し、酵素末端デオキシヌクレオチド転移酵素陰性である。これらの悪性細胞は、一般に表面免疫グロブリンを発現し、ほとんどがカッパ型またはラムダ型のいずれかの軽鎖を伴うクローン性のM型表面免疫グロブリンを有している。他にさまざまなB細胞マーカー(例、CD19、CD20、CD22)を通常発現しており、ほとんどの小児バーキットおよびバーキット様リンパ腫/白血病でCALLA(CD10)が発現している。 [1]

バーキットリンパ腫/白血病は、一般にt(8;14)および比較的まれにt(8;22)またはt(2;8)といった特徴的な染色体転座を発現している。これらの各転座では、c-mycがん遺伝子と免疫グロブリン遺伝子座の調節因子が並置することになるため、細胞増殖に関与する遺伝子であるc-mycが異常に発現することになる。 [2] [3] [4] t(2;8)またはt(8;22)のいずれかの多様体転座が存在しても、奏効または転帰に影響しないと考えられる。 [5]

バーキットおよびバーキット様リンパ腫/白血病の区別については意見が分かれている。バーキットリンパ腫/白血病は、核に切れ込みのない小型で均一な細胞で構成されるが、バーキット様リンパ腫/白血病の診断は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫と一致した特徴を示すため、病理医間で大きな意見の相違がある。 [6]

バーキットリンパ腫/白血病の診断では、c-myc再構成の細胞遺伝学的証拠がゴールドスタンダードである。細胞遺伝学的分析が利用できない場合、世界保健機関(WHO)では、バーキットリンパ腫/白血病に酷似しているリンパ腫、またはより多形性で大細胞を認め、増殖率(すなわち、MIB-1またはKi-67免疫染色)が99%以上のリンパ腫に対してのみバーキット様リンパ腫/白血病の診断を下すように推奨している。 [1] 免疫組織化学検査によるBCL2染色の結果はさまざまである。BCL2遺伝子が関与する転座が認められないからといって、バーキットリンパ腫/白血病の診断が除外されるわけではなく、そのような転座がないことに臨床的意義はない。 [7]

大多数のバーキット様または非定型バーキットリンパ腫/白血病では、バーキットリンパ腫/白血病と同様な遺伝子発現署名が認められることが数件の研究により明らかにされている。 [8] [9] さらに、小児びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の30%もの症例で、バーキットリンパ腫/白血病と同様な遺伝子署名が認められる。 [8] [10]

(小児非ホジキンリンパ腫の治療に関する情報については、小児非ホジキンリンパ腫の治療のPDQ要約を参照のこと。)

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫

世界保健機関(WHO)分類システムでは、形態学的多様体(例、免疫芽球性、中心芽細胞性)に基づくびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の下位分類を推奨していない。 [11]

小児および青年におけるびまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、生物学的に以下の点で成人におけるびまん性大細胞型B細胞リンパ腫と異なる:


  • BCL6遺伝子産物およびCD10など、正常な胚中心B細胞にみられる蛋白を選択した免疫組織化学的分析により評価されるように、小児びまん性大細胞型B細胞リンパ腫症例の大多数に胚中心B細胞の表現型が認められる。 [5] [12] [13] 予後良好な胚中心亜型が予後不良な非胚中心亜型へ変化する年齢は連続変数であることが示された。 [14]

  • 小児びまん性大細胞型B細胞リンパ腫では、成人にみられる免疫グロブリン重鎖遺伝子およびBCL2遺伝子を巻き込んだt(14;18)の転座がまれに明らかになる。 [12]

  • びまん性大細胞型B細胞リンパ腫では、14歳未満の30%もの患者がバーキットリンパ腫/白血病と同様な遺伝子署名を示す。 [8] [10]

  • 成人のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫とは異なり、小児症例では、MYC座(染色体8q24)の異常が高い頻度でみられ、小児症例の約3分の1がMYC再構成を示し、この再構成がみられない症例の約半数がMYC増幅を示す。 [10] [15]

  • 小児びまん性大細胞型B細胞リンパ腫症例のサブセットでは、IRF4がん遺伝子が免疫グロブリン遺伝子座の1つに隣接して並置する転座がみられることが明らかになった。IRF4転座を有するびまん性大細胞型B細胞リンパ腫症例は、小児の方が成人より発生頻度が有意に高く(15% vs 2%)、胚中心由来のB細胞リンパ腫であるとともに、この異常がないびまん性大細胞型B細胞リンパ腫症例と比較して予後良好なことに関係していた。 [16]

(小児非ホジキンリンパ腫の治療に関する情報については、小児非ホジキンリンパ腫の治療のPDQ要約を参照のこと。)

原発性縦隔B細胞リンパ腫

原発性縦隔B細胞リンパ腫は、以前にびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の亜型とみなされていたが、現在、最新の世界保健機関(WHO)分類では異なった疾患である。 [17] これらの腫瘍は縦隔の胸腺B細胞から発生し、硬化を伴うびまん性大細胞の増殖を示し、それにより腫瘍細胞が区別される。

原発性縦隔B細胞リンパ腫は、以下の病型のリンパ腫と形態学的に鑑別することが非常に困難なことがある:


  • びまん性大細胞型B細胞リンパ腫:細胞表面マーカーは、CD19、CD20、CD22、CD79a、PAX-5など、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫にみられるものとほぼ同じである。原発性縦隔B細胞リンパ腫では、細胞表面免疫グロブリン発現が欠失していることが多いが、細胞質内免疫グロブリンが認められる。CD30発現は多くが陽性である。 [17]

  • ホジキンリンパ腫:原発性縦隔B細胞リンパ腫は、特に広範な硬化および壊死のために縦隔生検が小さいと、ホジキンリンパ腫と臨床的にも形態学的にも鑑別が困難な場合がある。

原発性縦隔B細胞リンパ腫は、特徴的な染色体異常(染色体9pおよび2pにおいて、それぞれJAK2およびc-relが関与する領域の増加)と関連し [18] [19] 、一般的に変異または遺伝子欠失によるSOCS1の不活性化を示す。 [20] [21] 原発性縦隔B細胞リンパ腫は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫と明確に異なった遺伝子発現プロファイルを示すが、その遺伝子発現プロファイルの特徴は、ホジキンリンパ腫でみられるものとほぼ同じである。 [22] [23]

(小児非ホジキンリンパ腫の治療に関する情報については、小児非ホジキンリンパ腫の治療のPDQ要約を参照のこと。)

リンパ芽球性リンパ腫

リンパ芽球性リンパ腫は、通常、酵素末端デオキシヌクレオチド転移酵素陽性で、T細胞の免疫表現型が75%を超えており、残りは前駆B細胞の表現型である。 [2] [24]

小児急性リンパ芽球性白血病とは対照的に、小児リンパ芽球性リンパ腫の染色体異常および分子生物学的特徴は、ほとんど明らかになっていない。ベルリン-フランクフルト-ミュンスターグループの報告によると、染色体6qのヘテロ接合性の消失が患者の12%に観察され、NOTCH1変異が患者の60%にみられたが、6q16のヘテロ接合性の消失を認める患者で、NOTCH1変異がみられることはまれである。 [25] [26]

(小児非ホジキンリンパ腫の治療に関する情報については、小児非ホジキンリンパ腫の治療のPDQ要約を参照のこと。)

未分化大細胞型リンパ腫

未分化大細胞型リンパ腫の主な免疫表現型は、成熟T細胞型であるが、ヌル細胞型(すなわち、T細胞、B細胞、またはナチュラルキラー細胞の表面抗原を発現していない細胞)もみられる。世界保健機関(WHO)分類システムでは、未分化大細胞型リンパ腫を末梢性T細胞リンパ腫として分類している。 [27]

未分化大細胞型リンパ腫のすべての症例がCD30陽性である。小児未分化大細胞型リンパ腫の90%を超える症例でALK遺伝子を巻き込んだ染色体再構成がみられる。これらの染色体再構成の約85%が染色体転座t(2;5)(p23;q35)であり、これにより融合蛋白NPM-ALKが発現する;残りの15%の症例は、多様体のALK転座で構成されている。 [28] 抗ALK免疫組織化学的染色パターンは、ALK転座型に完全に特異的である。ALKの細胞質および核の染色は、NPM-ALK融合蛋白と関連している一方で、ALKの細胞質のみの染色は、多様体のALK転座と関連している。 [28]

成人において、ALK陽性の未分化大細胞型リンパ腫は、予後が良好な傾向を示すことから、他の末梢性T細胞リンパ腫と異なるとみなされている。 [29] また、成人のALK陰性の未分化大細胞型リンパ腫患者は、ALK陽性の患者と比較して転帰が不良である。 [30] しかしながら、小児では、このALK陽性とALK陰性の転帰における差が明らかになっていない。さらに、転帰との間に相関が認められた特定のALK転座型は確認されていない。 [31] [32] [33]

全身性ALK陽性未分化大細胞型リンパ腫の小児および青年の375人を対象とした欧州のシリーズでは、小細胞またはリンパ組織球成分の存在が患者の32%に認められ、多変量解析で臨床的特徴について調整した場合、その存在は高い失敗リスクと有意に関係していた(ハザード比、2.0;P = 0.002)。 [32] 化学療法骨格に違いはあるが、未分化大細胞型リンパ腫の小細胞多様体の予後的意義についてもCOG-ANHL0131(NCT00059839)研究で示された。 [33]

(小児非ホジキンリンパ腫の治療に関する情報については、小児非ホジキンリンパ腫の治療のPDQ要約を参照のこと。)


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中枢神経系腫瘍

中枢神経系(CNS)腫瘍には、毛様細胞性星細胞腫をはじめとする星細胞腫、びまん性星細胞腫、脳幹グリオーマ、CNS非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍、髄芽腫、髄芽腫以外の胚芽腫、および上衣腫がある。

中枢神経系腫瘍に関する2016年の世界保健機関(WHO)分類の用語体系が以下に用いられている。2016 WHO CNS分類では、組織像に加えてゲノムの特徴が組み込まれており、以前の2007 WHO分類から複数の変更が含まれている。 [1] 小児脳腫瘍に特に関連があるのは、新たな疾患実体のびまん性中心性グリオーマ H3 K27M変異型であり、これにはH3 K27M変異を伴うびまん性内在性橋グリオーマ(DIPG)およびH3 K27M変異を伴う他の高悪性度中心性グリオーマが含まれる。後述の分子的に定義された疾患実体の他の例は、上衣腫 RELA融合があるもの、WNT活性化およびSHH活性化髄芽腫、および多層性ロゼットを有する胎児性腫瘍 C19MC変異型である。

毛様細胞性星細胞腫をはじめとする星細胞腫

低悪性度グリオーマの一種である毛様細胞性星細胞腫の小児症例では、BRAFおよびERK/MAPK経路の活性化に関与するゲノム変化が非常に多くみられる。

毛様細胞性星細胞腫におけるBRAF活性化は、BRAF-KIAA1549遺伝子融合を介して最も多くみられ、これによりBRAFの調節領域を欠く融合蛋白が産生される。 [2] [3] [4] [5] [6] この遺伝子融合は、テント下および正中線上の毛様細胞性星細胞腫のほとんどでみられるが、テント上(大脳半球)腫瘍で認められる頻度は低い。 [2] [3] [7] [8] [9] [10] [11] [12]

低悪性度グリオーマを不完全切除した小児について著した1件の報告では、BRAF-KIAA1549融合の存在により、良好な臨床転帰(無増悪生存[PFS]および全生存[OS])が予測された。 [11] しかしながら、CDKN2Aの欠失、7番染色体全体の増加、および腫瘍の位置などの他の因子によって、転帰に対するBRAF変異の影響が変わる可能性がある。 [13] ; [14] [証拠レベル:3iiiDiii]BRAF-KIAA1549融合が認められる小児低悪性度グリオーマが高悪性度グリオーマに進行することはまれである。 [15]

BRAF-KIAA1549融合によるBRAFの活性化は、他の小児低悪性度グリオーマ(例、毛様類粘液性星細胞腫)でも報告されている。 [10] [11]

毛様細胞性星細胞腫では、ERK/MAPK経路を活性化する可能性もある他のゲノム変化(例、代替BRAF遺伝子融合、RAF1遺伝子再構成、RAS変異、およびBRAF V600Eの点変異)がまれに観察される。 [3] [5] [6] [16] BRAF V600Eの点変異は、神経節膠腫などの非毛様細胞性の小児低悪性度グリオーマ、線維形成性乳児神経節膠腫、約3分の2の多形黄色星細胞腫でも観察されている。 [17] [18] [19] 神経節膠腫の小児53人を対象とした1件のレトロスペクティブ研究により、約40%の腫瘍でBRAF V600E染色が示された。5年無再発生存率は、V600E変異腫瘍(約60%)の方がV600E染色を示さなかった腫瘍(約80%)よりも不良であった。 [20] 同様に、BRAF V600E変異を認める間脳の低悪性度星細胞腫の小児では、5年PFS率が22%であったのに対して、BRAF野生型の小児では5年PFS率が52%であった。 [21] [証拠レベル:3iiiDiii]BRAF V600E変異の頻度は、高悪性度グリオーマに形質転換した小児低悪性度グリオーマ(18例中8例)の方が形質転換しなかった症例における変異の頻度(167例中10例)よりも有意に高かった。 [15]

血管中心性グリオーマでは、この比較的まれな種類のグリオーマの原因変異と推定されるMYB-QKI融合がほとんどに認められることが確認されている。 [22]

神経線維腫症1型(NF1)のERK/MAPK経路活性化不足と同様に、NF1を伴う毛様細胞性星細胞腫でBRAFのゲノム変化の活性化はまれである。 [9]

小脳以外の毛様細胞性星細胞腫では、FGFR1PTPN11、およびNTRK2融合遺伝子における活性化変異も特定されている。 [23] 小児の悪性度IIのびまん性星細胞腫で最も多く報告されている変化(腫瘍の最大53%)は、転写因子のMYBファミリーにおける再構成である。 [24] [25]

結節性硬化症患児の大半では、2つの結節性硬化症遺伝子(TSC1/ハマルチンまたはTSC2/ツベリン)のどちらかに変異が認められる。これらの変異は、いずれも哺乳類ラパマイシン標的蛋白(mTOR)複合体1の活性化を引き起こす。これらの小児では、上衣下巨細胞星細胞腫、皮質結節、および上衣下結節が発現するリスクがある。上衣下巨細胞星細胞腫はmTOR活性化により推進されるため、mTOR阻害薬はこれらの腫瘍を有する小児における腫瘍退縮を誘発できる活性のある薬物である。 [26]

(低悪性度小児星細胞腫の治療に関する情報については、小児星細胞腫の治療に関するPDQ要約を参照のこと。)

びまん性星細胞腫

このカテゴリーには、数ある診断の中でも特に、びまん性星細胞腫(悪性度II)および小児高悪性度グリオーマ(退形成性星細胞腫[悪性度III]、膠芽腫[悪性度IV]、およびびまん性中心性グリオーマ H3 K27M変異型[悪性度IV])が含まれる。

びまん性星細胞腫

小児のびまん性星細胞腫(悪性度II)については、転写因子のMYBファミリー(MYBMYBL1)における再構成が最も一般的に報告されているゲノム変化である。 [24] [25] [27] この他の観察されている変化としては、FGFR1変化(主にチロシンキナーゼ領域に関与する重複) [25] [27] 、BRAF変化、NF1変異、およびRASファミリーの変異が挙げられる。 [24] [25] 成人のびまん性星細胞腫で最も一般的なゲノム変化であるIDH1変異は、びまん性星細胞腫の小児ではまれであり、認められる場合はほぼ例外なく、年齢の高い青年において観察される。 [24] [28]

退形成性星細胞腫および膠芽腫

小児の高悪性度グリオーマで、特に多形性膠芽腫は、生物学的に成人に発生する腫瘍と異なっている。 [28] [29] [30] [31] 小児の高悪性度グリオーマでは、成人腫瘍の場合よりもPTENおよびEGFRのゲノム変化の頻度が低く、PDGF/PDGFRのゲノム変化およびヒストン遺伝子変異(主にヒストン3.3[H3F3A]であるが、ヒストン3.1[HIST1H3B]もみられる)の頻度が高い。小児の多形性膠芽腫の腫瘍は、低悪性度から高悪性度のグリオーマに段階的に変化し、ほとんどの腫瘍にIDH1およびIDH2の変異がみられる成人の続発性多形性膠芽腫の腫瘍ときわめて密接に関係していると考えられていたが、高悪性度のグリオーマを有する15歳未満の小児では、後者の変異が観察されることはまれである。 [32] [33] [34] IDH1の変異は高悪性度グリオーマの比較的年齢の高い青年において観察される。 [28] [34] [35]

小児の多形性膠芽腫の腫瘍は、エピジェネティックパターン(DNAメチル化)に基づいて独特な染色体コピー数増加/減少および遺伝子変異により相対的に異なったサブグループに分類される。 [34] [35]

2つのサブグループでは、H3F3A(ヒストン3.3をコードする遺伝子)における反復性変異が特定可能なことから、エピジェネティックな調節機構の崩壊が示唆され、最も認識されるサブグループにはK27(リジン27)で変異がみられ、他のグループにはG34(グリシン34)で変異がみられる。これらのサブグループには以下のものがある:


  • H3F3AのK27での変異:K27クラスターは、多くが小児期中期(年齢中央値が約10歳)に現れ、主に正中線構造(視床、脳幹、および脊髄)にみられるもので、きわめて不良な予後をもたらす。これらの腫瘍にはまたTP53変異も頻繁にみられる。青年の高年齢層および成人の若年齢層における視床の高悪性度グリオーマでもH3F3A K27変異の割合が高い。 [36] 2016 WHO分類では、これらのがんを単一の疾患実体であるびまん性中心性グリオーマ H3 K27M変異型に分類している。 [1]

  • H3F3AのG34での変異:2つ目のG34グループに属するH3F3A変異腫瘍クラスターは、少し年長の小児および若年成人(年齢中央値、14~18歳)にみられ、発生は大脳皮質に限局しており、いくぶん良好な予後をもたらす。 [34] [35] このG34クラスターでは、TP53変異および全ゲノムにわたる広範な低メチル化もみられる。H3F3A変異を有する患者は治療失敗のリスクが高いが、予後はK27M変異を有する患者ほど不良ではない。 [35]

H3F3AのK27およびG34での変異は、高悪性度グリオーマに特有であると考えられ、他の小児脳腫瘍で観察されたことはない。 [37] いずれの変異でも、若年成人に発生するIDH変異腫瘍に観察されるパターンと比較して独特なDNAメチル化パターンを生じる。 [32] [33] [34] [37] [38]

腫瘍にIDH1変異が認められる小児多形性膠芽腫患者は、ほとんど例外なく大脳半球腫瘍を有する年齢の高い青年(小児集団における年齢中央値、16歳)である。IDH1変異症例はしばしば、TP53変異、MGMTプロモーターメチル化、およびグリオーマ-CpG island methylator phenotype(G-CIMP)を示す。 [34] [35] IDH1変異を有する小児患者は、他の小児多形性膠芽腫患者よりも良好な予後を示す。

DNAメチル化解析により確認される小児多形性膠芽腫患者の4つ目のグループは、ヒストン変異もIDH1変異も認められないグループである。これは、他の小児多形性膠芽腫サブタイプよりも遺伝子増幅率が高い不均一な集団である。最も一般的に増幅が認められる遺伝子は、PDGFRAEGFRCCND/CDK、およびMYC/MYCNである。 [34] [35]

腫瘍組織のDNAメチル化解析により、多形性膠芽腫の組織学的診断を伴う小児腫瘍が確認されるが、他の小児グリオーマの分子的特徴を伴うことがある。例えば、1件の研究では、多形性膠芽腫が診断された患者の約14%に多形黄色星細胞腫と関連する分子的特徴(例、高いBRAF V600E変異率)がみられたことが明らかにされた。 [35]

多形性膠芽腫が診断された乳児および幼児は、より年齢の高い小児の腫瘍と比較して腫瘍の分子的特徴が異なるようである。多形性膠芽腫に対してDNAメチル化解析を実施した1件の報告では、腫瘍の分子的特徴が低悪性度グリオーマと一致した患者のグループ(多形性膠芽腫が組織学的に診断された小児患者の約7%を占めた)が観察された。この患者集団の年齢中央値は1歳で、患者は良好な予後(3年全生存率、約90%)を示した。 [35] 2つ目の報告では、生後36ヵ月未満の小児からの多形性膠芽腫について遺伝子コピー数の増加と減少、および選択された遺伝子の変異状態が調査された。 [39] 年齢の高い小児では測定可能な割合で観察された分子的変化(例、K27M、CDKN2A喪失、PDGFRA増幅、およびTERTプロモーター変異)は、これらの幼児の腫瘍ではまれであり、新たな異常(例、染色体14q32におけるSNORDの喪失)が一部の症例で観察された。

小児続発性高悪性度グリオーマ(低悪性度グリオーマが先行する高悪性度グリオーマ)はまれである(886人を対象にした研究で2.9%)。BRAF-KIAA1549融合が認められる小児低悪性度グリオーマが高悪性度グリオーマに形質転換した例はないが、BRAF V600E変異が認められる低悪性度グリオーマは形質転換するリスクが高い。続発性高悪性度グリオーマ患者の18人中7人(約40%)にBRAF V600E変異が認められ、症例14人中8人(57%)にCDKN2Aの変化が認められた。 [15]

(高悪性度小児星細胞腫の治療に関する情報については、小児星細胞腫の治療のPDQ要約を参照のこと。)

脳幹グリオーマ(びまん性内在性橋グリオーマ[DIPG])

DIPGゲノムの特徴は、他のほとんどの小児高悪性度グリオーマおよび成人高悪性度グリオーマと異なると考えられる。DIPGでは、以下を含めて、いくつかの染色体およびゲノム異常が報告されている:


  • ヒストンH3遺伝子:

    DIPG腫瘍の約80%には、ヒストンH3.1(H3F3A)またはH3.3(HIST1H3B)の特定のアミノ酸に変異がみられる。 [33] [40] [41] [42] [43] これらの同様な変異は、小児高悪性度グリオーマの他の正中線部位で観察されるが、皮質の小児高悪性度グリオーマおよび成人高悪性度グリオーマではまれである。 [32] [33] [40] [41] [42] [43]

  • アクチビンA受容体I型(ACVR1)遺伝子:

    DIPGの約20%の症例では、ACVR1遺伝子における活性化変異がみられ、ほとんどがH3.3変異と同時に発生する。 [40] [41] [42] [43] ACVR1における生殖細胞変異は、常染色体優性症候群である進行性骨化性線維異形成症(FOP)を引き起こすが、FOPにがんの素因はない。 [44]

  • 受容体チロシンキナーゼ増幅:

    PDGFRA増幅は、約30%の症例にみられ、他のいくつかの受容体チロシンキナーゼ(例、METおよびIGF1R)で増幅が確認される割合は低い。 [45] [46]

  • TP53欠失:

    DIPG腫瘍では、染色体17p上のTP53遺伝子の欠失が多くみられる。 [46] その上、DIPG腫瘍で特にヒストンH3遺伝子変異を伴う場合、TP53変異が多くみられる。 [38] [40] [41] [42] [43] TP53変異を有する症例で、異数性がよく観察される。 [43]

DIPGの遺伝子発現プロファイルは、非脳幹性の小児高悪性度グリオーマと異なっていることから、この小児グリオーマのサブセットは生物学的に異なっていることがさらに裏付けられる。 [46]

(小児脳幹グリオーマの治療に関する情報については、小児脳幹グリオーマの治療のPDQ要約を参照のこと。)

中枢神経系(CNS)非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍(AT/RT)

SMARCB1遺伝子

AT/RTは、腫瘍抑制遺伝子候補のSMARCB1INI1およびhSNF5としても知られる)が同定された初めての原発性小児脳腫瘍である。 [47] SMARCB1は、CNS、腎、および腎外のラブドイド悪性腫瘍を含む大多数のラブドイド腫瘍でゲノムが変化している。 [47] SMARCB1関連AT/RTの患者で、他の遺伝子における追加のゲノム変化(変異および増加/喪失)はきわめてまれであり、他に反復性の変異遺伝子はない。 [48] [49] [50]

SMARCB1は、Switch(SWI)型およびSucrose non-fermenting(SNF)型のアデノシン三リン酸依存性クロマチン再構築因子複合体の成分である。 [51] SMARCB1を発現しているが、SMARCB1変異を認めない、まれなラブドイド腫瘍の家族性症例では、SWI/SNFクロマチン再構築因子複合体の別のメンバーであるSMARCA4/BRG1の生殖細胞変異との関連も認められている。 [52] [53]

SMARCB1(およびはるかにまれであるが他のSWI/SNF複合体メンバー)以外に反復性のゲノム変化が認められないにもかかわらず、生物学的に異なるAT/RTのサブセットが特定されている。 [54] [55] 150のAT/RT腫瘍のDNAメチル化アレイおよび67のAT/RT腫瘍の遺伝子発現アレイを用いて、以下の3つの異なるAT/RTのサブセットが特定された。 [55]


  • AT/RT TYR:

    このサブセットは、症例の約3分の1を占めており、TYR(チロシナーゼをコードしている遺伝子)などのメラノソームのマーカーの発現亢進を特徴としていた。このサブセットの症例は、主にテント下であり、0~1歳の小児に最も多くみられ、染色体22q欠失を示す。

  • AT/RT SHH:

    このサブセットは、症例の約40%を占め、ソニック・ヘッジホッグ(SHH)経路における遺伝子(例、GLI2およびMYCN)の発現亢進を特徴としていた。このサブセットの症例は、テント上およびテント下に同様な頻度でみられた。ほとんどが2歳未満にみられるが、約3分の1の症例は、2~5歳に認められた。

  • AT/RT MYC:

    このサブセットは、症例の約4分の1を占めており、MYC.の発現亢進を特徴としていた。AT/RT MYCの症例は、テント上部に発生する傾向がある。ほとんどのAT/RT MYC症例は5歳までにみられるが、AT/RT MYCは、6歳以上で診断される最も多いサブセットであった。SMARCB1の限局的な欠失がこのサブセットで最も多くみられるSMARCB1欠失の機序であった。

体細胞変異に加え、SMARCB1の生殖細胞変異がAT/RT患者の相当数のサブセットで報告されている。 [47] [56] ラブドイド腫瘍の小児65人を対象とした研究では、23人(35%)に生殖細胞変異および/またはSMARCB1欠失が認められたことが明らかにされた。 [57] SMARCB1に生殖細胞変異を認める小児は、散発例より若い年齢で発症し(中央値で生後約5ヵ月 vs 18ヵ月)、多発性腫瘍を呈する可能性が高かった。 [57] 生殖細胞変異を示す評価可能症例22人中7人は、片親がSMARCB1生殖細胞系異常のキャリアであり、そのキャリアの親のうち4人は、SMARCB1関連がんに罹患していなかったことが明らかにされた。 [57] これは、AT/RTが不完全浸透の常染色体優性遺伝パターンを示すことを意味している。

性腺モザイク現象も観察されており、これは複数の同胞がAT/RTに罹患しており、同一のSMARCB1変異が認められるが、両親ともSMARCB1の変異/欠失が認められない家系があることから明らかである。 [57] [58] AT/RTと診断された小児をSMARCB1の生殖細胞変異についてスクリーニングすることで、その子のAT/RT診断の遺伝的意味合いに関する家族のカウンセリングに有用な情報が得られる場合がある。 [57]

(小児CNS非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍の治療に関する情報については、小児中枢神経系非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍の治療のPDQ要約を参照のこと。)

髄芽腫

統合的分子解析によって複数の髄芽腫のサブタイプが同定されている。 [59] [60] [61] [62] [63] [64] [65] [66] [67] [68] [69] [70] [71] [72] [73] [74] 2012年以降、髄芽腫は分子的に少なくとも4つの中心となるサブタイプに分類が可能であるという一般的なコンセンサスが得られている。これらのサブタイプは原発部位と転移部位で安定したままである。 [75] さらなる下位分類が定められる可能性が高い。 [72] [73] [76] 2016年の世界保健機関(WHO)分類では、遺伝的に定義された髄芽腫について以下のカテゴリーを追加することでこのコンセンサスを承認している: [1]


  • 髄芽腫、WNT活性化。

  • 髄芽腫、ソニック・ヘッジホッグ(SHH)活性化およびTP53変異。

  • 髄芽腫、SHH活性化およびTP53野生型。

  • 髄芽腫、非WNT/非SHH

髄芽腫には分子的に定義された中心となるサブタイプとして以下の4つが同定されている: [72] [73] [77] [78]


  • WNT髄芽腫:

    WNT腫瘍は、WNT信号経路の異常を伴う髄芽腫である。WNT髄芽腫は、WNTシグナル伝達遺伝子発現署名およびβ-カテニン核染色を示す。通常、組織学的に古典的髄芽腫の腫瘍と分類され、大細胞型/退形成性の所見はまれである。診断時に転移していることはまれである。遺伝的に、これらの腫瘍には、6q欠失(6モノソミー)、CTNNB1変異、およびWNTシグナル伝達活性化がみられる;たまにMYC過剰発現がみられることがある。 [79]

    WNT亜型は、主に年長児、青年、および成人にみられ、男性が多いとはいえない。一部は胚性菱脳唇領域からの脳幹由来であると考えられている。WNT髄芽腫では、特にβ-カテニン核染色陽性で、6q欠失および/またはCTNNB1変異が証明された人で、非常に良好な転帰を伴っている。 [74] [80]


  • SHH髄芽腫:

    SHH腫瘍は、SHH経路の異常を伴う髄芽腫である。SHH髄芽腫は、染色体9q欠失;線維形成性/結節性組織型;ならびにPTCH1PTCH2SMOSUFU、およびGLI2を含むSHH経路遺伝子の変異を特徴とする。

    SHH髄芽腫では、発症年齢が二峰性分布を示し、主に3歳未満の小児および青年の高年齢層/成人にピークがみられる。この腫瘍は、小脳外顆粒層から発生すると考えられている。


    SHH髄芽腫患者の予後は、染色体17p欠失、染色体3q増幅、染色体の粉砕現象(chromothripsis)、p53増幅、TP53変異、および大細胞型/退形成性組織型の所見のような他の分子遺伝学的変化によって悪影響を受けると考えられる。 [73] [81] SHH髄芽腫患者の転帰は、主に3歳未満の小児および成人で比較的良好である。SHH経路上流のPTCH1PTCH2、およびSUFUなどに変異が認められる患者は、下流のGLI2およびMYCN増幅などのゲノム変化が認められる患者よりも予後が良好であることを考慮すると、この転帰はSHH経路に存在する変異のタイプに起因している可能性が高い。 [82] [83] SHH髄芽腫の青年および若年成人における全体的な転帰は、TP53変異およびSHH経路下流の変異が認められる患者を除いて、WNT経路活性化を伴わない腫瘍の患者でみられる転帰と差がない。予後不良な分子所見を示す患者の予後は悪く、従来の治療後に生存する患者は50%未満である。 [77] [81] [82] [83] [84]


    2016 WHO分類では、別個の疾患実体としてTP53変異を伴うSHH髄芽腫(髄芽腫、SHH活性化およびTP53変異)が同定されている。 [1] SHH活性化髄芽腫症例の約25%にTP53変異が認められ、これらの症例ではまたTP53生殖細胞変異が高い割合で示されている(1件の研究では20例中9例)。これらの患者の年齢は一般的に5~18歳で、転帰不良である(5年全生存率、50%未満)。 [81] この腫瘍はしばしば大細胞型/退形成性の組織像を示す。 [81]


  • グループ3髄芽腫:

    グループ3髄芽腫の組織型は古典的または大細胞型/退形成性のいずれかである;これらの腫瘍は診断時に転移している頻度が高い。これらの腫瘍では、i17qの存在に加え、最も特徴的なものとしてMYC増幅など、さまざまな異なるゲノム異常が認められている。

    グループ3髄芽腫は、小児期を通して発生し、乳児にみられることもある。この髄芽腫の亜型では、2:1の比率で男性の方が女性より多い。グループ3髄芽腫の患者で、予後はさまざまである。MYC増幅またはMYC過剰発現が認められる患者は予後不良で、これらの患者で診断から5年後まで生存するのは50%未満である。この不良な予後は、特に診断時に4歳未満の小児に当てはまる。 [77] しかしながら、MYC増幅またはMYC過剰発現が認められないグループ3髄芽腫の3歳を超える患者の予後は、髄芽腫のほとんどの患者とほぼ同じであり、5年無増悪生存(PFS)率は70%を超える。 [84]


  • グループ4髄芽腫:

    グループ4髄芽腫は、古典的または大細胞型/退形成性腫瘍のいずれかである。診断時の転移はよくみられるが、グループ3髄芽腫でみられるほど頻度は高くない。分子的に、グループ4髄芽腫では、CDK6増幅およびMYCN増幅に加え、最も特徴的なものとしてi17qの異常がみられることがある。

    グループ4髄芽腫は、乳児から小児期を通して、成人期まで発生する。グループ4髄芽腫も男性に多い。予後は、グループ3髄芽腫より良好であるが、WNT髄芽腫ほど良好ではない。グループ4髄芽腫患者の予後は、転移病変および染色体17p欠失の存在など、その他の因子により影響を受ける。 [72] [73]


臨床的用途で4つの中心となる髄芽腫の亜型を識別する最適な方法については、活発な研究がなされており、免疫組織化学的手法および遺伝子発現解析を基にした手法の両方が開発段階にある。 [80] [85] 髄芽腫を4つの主要な亜型に分ける分類法は、近い将来に変更が予定されている。 [86] [87] 各サブグループは分子的にさらに分けられるため、分子的特徴に基づいてサブグループ内でさらに細分される可能性が高いが、代替の分類法に関するコンセンサスは得られていない。 [72] [76] [83]

髄芽腫の成人に対する分類が小児において同様な予測能力を有するかどうかは不明である。 [73] [77] 成人の髄芽腫に関する1件の研究では、MYCがん遺伝子増幅の観察はまれであり、6q欠失およびWNT活性化(β-カテニン核染色により識別)を示す腫瘍は、小児の髄芽腫でみられる非常に優れた予後を共有しなかったが、別の研究では、成人におけるWNT活性化腫瘍で非常に優れた予後が確認された。 [73] [77]

(小児髄芽腫に治療に関する情報については、小児中枢神経系胚芽腫の治療のPDQ要約を参照のこと。)

髄芽腫以外の胚芽腫

このセクションでは、髄芽腫および非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍以外の胚芽腫のゲノムの特徴について記述している。2016 WHO分類では診断用語から原始神経外胚葉性腫瘍(PNET)という用語が削除された。 [1] この変更は、以前にCNS PNETに分類されていた多くの腫瘍が19番染色体上のC19MC領域の増幅という共通する所見を有しているという認識に起因した。これらの疾患実体には、上衣芽腫、神経網および真性ロゼットに富む胎児性腫瘍(ETANTR)、および一部の髄上皮腫症例が含まれた。2016 WHO分類では現在、C19MC増幅が認められる腫瘍を、多層性ロゼットを有する胎児性腫瘍(ETMR)C19MC -変異型として分類している。以前にCNS PNETに分類されていた腫瘍は現在、CNS胚芽腫、NOSと呼ばれており、このカテゴリーの腫瘍はWHO分類の将来の版ではゲノム病変を決定することで分類される可能性が高いと認識されている。

323の髄芽腫以外の胚芽腫を対象にDNAメチル化パターンの教師なしクラスタリング(unsupervised clustering)を適用した研究で、髄芽腫以外の胚芽腫と診断されたこれらの腫瘍の約半数は、他の既知の小児脳腫瘍(例、高悪性度グリオーマ、非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍)の分子プロファイルの特徴を示したことが明らかになった。 [88] この観察結果は、このクラスの腫瘍をその適切な生物学ベースの診断に割り当てる分子的特性解析の有用性を強調している。

髄芽腫以外の胚芽腫と診断された323の腫瘍の同一群で、分子的特性解析により、以下のようなゲノム的および生物学的に異なる亜型が特定された:


  • 多層性ロゼットを有する胎児性腫瘍(ETMR):

    この亜型は、323症例の11%にみられ、以前に神経網と真正ロゼットに富む胎児性腫瘍(ETANTR)、上衣芽腫、または髄上皮腫のいずれかに分類されていた胚性ロゼット形成性神経上皮脳腫瘍にまとめられる。 [88] [89] ETMRは、低年齢小児(診断時年齢中央値が2~3歳)にみられ、高度に侵攻性の臨床経過を示し、PFS中央値は1年未満で、長期生存はほとんどみられない。 [89]

    ETMRは、microRNAクラスターC19MCの高レベル増幅、およびTTYH1C19MC間の遺伝子融合により、分子レベルで定義される。 [89] [90] [91] この遺伝子融合により、C19MCの発現がTTYH1プロモーターで制御されるようになるため、このクラスター内でmicroRNAの高レベルの異常発現がもたらされる。世界保健機関(WHO)は、C19MCの変化が認められない組織学的に類似した腫瘍のETMRとしての分類を認めている。


  • FOXR2活性化を伴うCNS神経芽腫(CNS NB-FOXR2):

    この亜型は、323症例の14%にみられ、転写因子FOXR2の発現亢進に至るゲノム変化を特徴とする。 [88] CNS NB-FOXR2は、主に10歳未満の小児に観察され、これらの腫瘍の組織型は、典型的にCNS神経芽腫またはCNS神経節芽細胞腫のものである。 [88] CNS NB-FOXR2腫瘍でFOXR2過剰発現に至る単一のゲノム変化は認められておらず、複数のFOXR2パートナーを巻き込んだ遺伝子融合が特定されている。 [88] このサブタイプはWHO分類の診断用語に追加されていない。

  • CIC変異を伴うCNSユーイング肉腫ファミリー腫瘍(CNS EFT-CIC):

    この亜型は、323症例の4%にみられ、CIC(染色体19q13.2に位置する)に影響を及ぼすゲノム変化を特徴とし、検討したいくつかの症例でNUTM1への融合が特定されている。 [88] CIC遺伝子融合は、CNS外ユーイング様肉腫でも特定され、CNS EFT-CIC腫瘍の遺伝子発現署名は、これらの肉腫と類似している。 [88] CNS EFT-CIC腫瘍は、一般に10歳未満の小児にみられ、小細胞表現型を特徴とするが、組織型はさまざまである。 [88] このサブタイプはWHO分類の診断用語に追加されていない。

  • MN1変異を伴うCNS高悪性度神経上皮腫瘍(CNS HGNET-MN1):

    この亜型は、323症例の3%にみられ、MN1(染色体22q12.3に位置する)を巻き込んだ遺伝子融合を特徴とし、融合パートナーにはBEND2およびCXXC5がある。 [88] この亜型は、女性で著しく多くみられ、10代に発生する傾向がある。 [88] この亜型は、2007年WHO分類スキームに従い星状芽細胞腫の診断を受けているほとんどの症例を含んでいた。 [88] このサブタイプはWHO分類の診断用語に追加されていない。

  • BCOR変異を伴うCNS高悪性度神経上皮腫瘍(CNS HGNET-BCOR):

    この亜型は、323症例の3%にみられ、BCOR遺伝子内縦列重複を特徴とし [88] 、このゲノム変化は腎明細胞肉腫でも認められている。 [92] [93] 診断時の年齢中央値は10歳未満であるが、10代およびそれ以降に発生する症例もある。 [88] このサブタイプはWHO分類の診断用語に追加されていない。

髄上皮腫

髄上皮腫はWHO分類システム内で、組織学的に別個の腫瘍として識別されている。 [94] [95] 髄上皮腫腫瘍はまれで、乳児および幼児に最も一般的に発生する傾向がみられる。組織学的に胚神経管を再現する髄上皮腫は、主に脳室内のテント上に発生する傾向があるが、神経根に沿ってテント下、馬尾、および神経外でも発生する場合がある。 [94] [95] 古典的な分子的変化を伴う髄上皮腫はETMRと考えられる。

松果体芽腫

松果体芽腫は、以前に慣習的に胚芽腫に含めて分類されていたが、現在はWHOにより松果体実質細胞腫瘍として分類されている。松果体芽腫に対する治療法が胚芽腫に用いられている治療法に非常に類似していることを考慮して、本要約でも松果体芽腫をCNS胚芽腫とともに含める以前の慣習に従う。松果体芽腫は、以下に示すように、網膜芽細胞腫RB1)遺伝子およびDICER1の両方における生殖細胞変異を伴う:


  • 松果体芽腫は、RB1における生殖細胞変異を伴い、一般に松果体または他の正中線構造に発生する組織学的に類似した脳腫瘍を合併する眼球網膜芽細胞腫を表すために三側性網膜芽細胞腫という用語が用いられる。歴史的に、遺伝性網膜芽細胞腫の小児の5~15%に頭蓋内腫瘍が報告されている。 [96] 遺伝性網膜芽細胞腫で現在の治療プログラムを受ける小児における松果体芽腫の割合は、こうした歴史的な推定値よりも低い可能性がある。 [97] [98] [99]

  • DICER1の生殖細胞変異も松果体芽腫の患者で報告されている。 [100] 松果体芽腫患者18人のうち、DICER1の生殖細胞変異を有する3人が確認され、DICER1生殖細胞変異のキャリアであることが確認された別の3人が松果体芽腫を発症した。 [100] 松果体芽腫患者におけるDICER1変異は、胸膜肺芽腫などのDICER1症候群関連腫瘍で観察される変異と異なると考えられる機能喪失型変異である。 [100]

(小児PNETに治療に関する情報については、小児中枢神経系胚芽腫の治療のPDQ要約を参照のこと。)

上衣腫

分子的特徴の解析研究により、特有なDNAメチル化および遺伝子発現プロファイルに加え、独特な広範囲のゲノム変化を基に、上衣腫の生物学的亜型がいくつか特定されている。 [101] [102] [103]


  • テント下腫瘍。
    • EPN-PFAと呼ばれる後頭蓋窩A、CpG island methylator phenotype(CIMP)陽性の上衣腫。

    • EPN-PFBと呼ばれる後頭蓋窩B、CIMP陰性の上衣腫。


  • テント上腫瘍。
    • C11orf95-RELA陽性の上衣腫。

    • C11orf95-RELA陰性で、YAP1融合陽性の上衣腫。


  • 脊髄腫瘍。

図6.上衣腫瘍亜型の主要な分子的および臨床的特徴の図示による要約。メチル化プロファイリングにより同定された上衣腫瘍の9つの分子的亜型における主要なジェネティックおよびエピジェネティック所見の略図。CIN、染色体不安定性。Elsevieから許諾を得て転載:Cancer Cell, Volume 27, Kristian W. Pajtler, Hendrik Witt, Martin Sill, David T.W. Jones, Volker Hovestadt, Fabian Kratochwil, Khalida Wani, Ruth Tatevossian, Chandanamali Punchihewa, Pascal Johann, Juri Reimand, Hans-Jorg Warnatz, Marina Ryzhova, Steve Mack, Vijay Ramaswamy, David Capper, Leonille Schweizer, Laura Sieber, Andrea Wittmann, Zhiqin Huang, Peter van Sluis, Richard Volckmann, Jan Koster, Rogier Versteeg, Daniel Fults, Helen Toledano, Smadar Avigad, Lindsey M. Hoffman, Andrew M. Donson, Nicholas Foreman, Ekkehard Hewer, Karel Zitterbart, Mark Gilbert, Terri S. Armstrong, Nalin Gupta, Jeffrey C. Allen, Matthias A. Karajannis, David Zagzag, Martin Hasselblatt, Andreas E. Kulozik, Olaf Witt, V. Peter Collins, Katja von Hoff, Stefan Rutkowski, Torsten Pietsch, Gary Bader, Marie-Laure Yaspo, Andreas von Deimling, Peter Lichter, Michael D. Taylor, Richard Gilbertson, David W. Ellison, Kenneth Aldape, Andrey Korshunov, Marcel Kool, and Stefan M. Pfister, Molecular Classification of Ependymal Tumors across All CNS Compartments, Histopathological Grades, and Age Groups, Pages 728-743, Copyright (2015).

小児上衣腫の約3分の2は後頭蓋窩に発生し、後頭蓋窩腫瘍のゲノム的に定義される主要な亜型が2つ認識されている。同様に、ほとんどの小児テント上腫瘍は、2つのゲノム的亜型のいずれかに分類できる。これらの亜型およびそれに伴う臨床的特徴を以下に説明する。 [101]

最も一般的な後頭蓋窩上衣種の亜型はEPN-PFAで、以下を特徴とする:


  • 幼児に発生(年齢中央値、3歳)。 [101]

  • 蛋白構造に影響を及ぼす変異の発生率は低く(ゲノム当たり約5)、反復性変異はみられない。 [102]

  • 均衡型染色体プロファイル(図7を参照)で、染色体の増加または欠失は少ない。 [101] [102]

    図7.後頭蓋窩上衣種ゲノムにおける亜型特異的コピー数変化の識別。(A)10Kアレイ-CGHを用いた75の後頭蓋窩上衣種のコピー数プロファイリングにより、グループAとグループBの腫瘍間で異なるゲノムの全体像が特定される。TorontoとHeidelbergのコピー数データセットを組み合わせて、ヒートマップで要約されている。このヒートマップでは、細胞遺伝学的リスクグループ1、2、および3と腫瘍との関係も示している(Korshunov et al., 2010)。両サブグループ間でFisher's exact検定により判定した統計的に有意な染色体異常(黒色ボックス)も表示されている。Witt H, Mack SC, Ryzhova M, et al.: Delineation of two clinically and molecularly distinct subgroups of posterior fossa ependymoma.Cancer Cell 20 (2): 143-57, 2011, doi:10.1016/j.ccr.2011.07.007.Copyright © 2011 Elsevier Inc.All rights reserved.


  • 1q染色体増加:上衣種の不良な予後因子として知られており [104] 、症例の約25%にみられる。 [101] [103]

  • CIMPの存在(すなわち、CIMP陽性)。 [103]

  • 他の亜型と比較して疾患再発の割合が高く(5年無増悪生存[PFS]率が33%)、生存率が低い(5年で68%)。 [101]

小児におけるEPN-PFB亜型は、EPN-PFA亜型よりまれで、以下を特徴とする:


  • 主に青年および若年成人(年齢中央値、30歳)に発生。 [101]

  • 蛋白構造に影響を及ぼす変異の発生率は低く(ゲノム当たり約5)、反復性変異はみられない。 [103]

  • 細胞遺伝学的異常が数多くみられ(図7を参照)、主に染色体全体の増幅/欠失が関与する。 [101] [103]

  • CIMPが存在しない(すなわち、CIMP陰性)。 [103]

  • EPN-PFAと比較して良好な転帰で、5年PFS率が73%、全生存(OS)率が100%。 [101]

小児テント上(ST)上衣腫の最大のサブセットは、NF-κB経路活性化に重要な転写因子であるRELAが関与する遺伝子融合を特徴とする。 [105] [106] この亜型はST-EPN-RELAと呼ばれ、以下を特徴とする:


  • テント上上衣腫の約70%が小児にみられ [105] [106] 、年齢中央値は8歳で発生。 [101]

  • 染色体11q13.1が関与する染色体の粉砕現象(chromothripsis)に起因するC11orf95-RELA融合の存在。 [105]

  • 蛋白およびRNAのレベルでNF-κB経路活性化の証拠。 [105]

  • 蛋白構造に影響を及ぼす変異の割合が低く、C11orf95-RELA融合以外に反復性変異がみられない。 [105]

  • CDKN2Aのホモ接合性欠失の存在:上衣種の不良な予後因子として知られており [104] 、症例の約15%にみられる。 [101]

  • 1q染色体増加:上衣種の不良な予後因子として知られており、症例の約4分の1にみられる。 [101]

  • 他の上衣種亜型と比較して不良な転帰で、5年PFS率が29%、OS率が75%。 [101]

  • 毛細血管の分岐を伴うテント上明細胞性上衣腫は、C11orf95-RELA融合を示すことが多く [107] 、年齢中央値10.4歳の患者20人を対象とした1件のシリーズでは、比較的好ましい予後(5年PFS率が68%、OS率が72%)が示された。 [107]

2つ目のまれなテント上上衣腫のサブセットは、ST-EPN-YAP1と呼ばれ、YAP1が関与する融合がみられ、以下を特徴とする:


  • 診断時年齢中央値が1.4歳。 [101]

  • YAP1が関与する遺伝子融合がみられ、最も一般的な融合パートナーはMAMLD1。 [101] [105]

  • ゲノムが比較的安定しており、YAP1融合以外の染色体変化は少ない。 [101]

  • 比較的予後が良好で、5年PFS率が66%、OS率が100%(ただし少数例を基にしたデータ)。 [101]

ゲノム変化の臨床的意義

EPN-PFAおよびEPN-PFBの亜型では診断時に反復性変異がみられないことから、治療の指針となるゲノムプロファイルが利用できない。テント上上衣腫に存在するRELAYAP1の融合遺伝子は、臨床で用いる薬物により直接標的とされることはないが、今後の研究への糸口となる可能性がある。

(小児上衣腫の治療に関する情報については、小児上衣腫の治療のPDQ要約を参照のこと。)


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肝芽腫および肝細胞がん

肝芽腫に関連するゲノム異常には以下のものがある:


  • 全エクソーム配列決定法を用いて3つのグループにより決定された肝芽腫の変異頻度は、5歳未満の小児で非常に低かった(1腫瘍当たり約3つの多様体)。 [1] [2] [3]

  • 肝芽腫は、主としてWNT経路活性化の疾患である。WNT経路活性化の基本的機序は、エクソン3が関与するCTNNB1の活性化変異/欠失である。CTNNB1変異は、症例の70%で報告されている。 [1] WNT経路活性化のまれな原因としては、AXIN1AXIN2、およびAPC(家族性大腸腺腫症に関連した症例のみにみられるAPC)の変異がある。 [4]

  • 肝芽腫標本中のNFE2L2変異の頻度は、1件の研究で腫瘍62例中4例(7%) [2] 、別の研究で標本51例中5例(10%)と報告された。 [1] 同様の変異が肝細胞がんを含む多くの種類のがんで認められている。これらの変異によって、NFE2L2がKEAP1媒介性分解に反応しなくなることで、NFE2L2-KEAP1経路が活性化し、これにより酸化ストレスに対する抵抗性が活性化し、化学療法抵抗性を獲得すると考えられる。

  • チオレドキシン領域を含む遺伝子であるTXNDC15およびTXNDC16の不活性化変異など、酸化ストレスの制御に関係した他の遺伝子で、体細胞変異が同定されている。 [2]

  • 図8は、肝芽腫でのCTNNB1NFE2L2、およびTERTの変異の分布を示している。 [1] 図8.肝芽腫におけるNFE2L2の変異状態および機能的意義。臨床病理学的特徴ならびにCTNNB1APC、およびNFE2L2遺伝子に加え、TERTのプロモーター領域の変異状態を色分けし、肝芽腫(HB)患者43人および肝移行上皮腫瘍(TLCT)患者4人のコホートの各腫瘍ならびにHB細胞株4例を横列に示している。出典:Journal of Hepatology, Volume 61 (Issue 6), Melanie Eichenmüller, Franziska Trippel, Michaela Kreuder, Alexander Beck, Thomas Schwarzmayr, Beate Häberle, Stefano Cairo, Ivo Leuschner, Dietrich von Schweinitz, Tim M. Strom, Roland Kappler, The genomic landscape of hepatoblastoma and their progenies with HCC-like features, Pages 1312-1320, Copyright 2014, with permission from Elsevier.

肝細胞がんに関係するゲノム異常には以下のものがある:


  • 小児肝細胞がんの最初の症例が全エクソーム配列決定法により解析され、変異率が比較的高く(多様体が53)、CTNNB1およびNFE2L2変異が併存していることが示された。 [5]

  • 年長の小児に観察された肝細胞がんのまれな亜型であるfibrolamellar型肝細胞がんは、19番染色体における約400kBの欠失を特徴とし、これにより、プロテインキナーゼAの触媒ドメインであるPRKACAとインフレームで融合する分子シャペロンDNAJのホモログであるDNAJB1のアミノ末端領域を含む蛋白をコードするキメラRNAが産生される。 [6]

  • 小児肝がんのより侵攻性のまれな亜型(肝細胞がんNOS[他に特定されない]、肝移行上皮腫瘍とも呼ばれる)は、年長の小児に発生し、肝芽腫および肝細胞がんの両方の臨床的および病理組織学的所見が得られる。TERT変異は、検査した4例中2例に観察された。 [1] TERT変異は、肝細胞がんの成人でも一般的に観察される。 [7]

(肝がんの治療に関する情報については、小児肝がんの治療のPDQ要約を参照のこと。)


参考文献
  1. Eichenmüller M, Trippel F, Kreuder M, et al.: The genomic landscape of hepatoblastoma and their progenies with HCC-like features. J Hepatol 61 (6): 1312-20, 2014.[PUBMED Abstract]

  2. Trevino LR, Wheeler DA, Finegold MJ, et al.: Exome sequencing of hepatoblastoma reveals recurrent mutations in NFE2L2. [Abstract] Cancer Res 73 (8 Suppl): A-4592, 2013. Also available online. Last accessed February 03, 2017.[PUBMED Abstract]

  3. Jia D, Dong R, Jing Y, et al.: Exome sequencing of hepatoblastoma reveals novel mutations and cancer genes in the Wnt pathway and ubiquitin ligase complex. Hepatology 60 (5): 1686-96, 2014.[PUBMED Abstract]

  4. Hiyama E, Kurihara S, Onitake Y: Integrated exome analysis in childhood hepatoblastoma: Biological approach for next clinical trial designs. [Abstract] Cancer Res 74 (19 Suppl): A-5188, 2014.[PUBMED Abstract]

  5. Vilarinho S, Erson-Omay EZ, Harmanci AS, et al.: Paediatric hepatocellular carcinoma due to somatic CTNNB1 and NFE2L2 mutations in the setting of inherited bi-allelic ABCB11 mutations. J Hepatol 61 (5): 1178-83, 2014.[PUBMED Abstract]

  6. Honeyman JN, Simon EP, Robine N, et al.: Detection of a recurrent DNAJB1-PRKACA chimeric transcript in fibrolamellar hepatocellular carcinoma. Science 343 (6174): 1010-4, 2014.[PUBMED Abstract]

  7. Nault JC, Mallet M, Pilati C, et al.: High frequency of telomerase reverse-transcriptase promoter somatic mutations in hepatocellular carcinoma and preneoplastic lesions. Nat Commun 4: 2218, 2013.[PUBMED Abstract]

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肉腫

骨肉腫

骨肉腫におけるゲノムの全体像は、他の小児がんと異なっている。多くの成人のがんと比較すると、構造的多様体の数が例外的に多く、単一ヌクレオチド多様体の数が相対的に少ないことを特徴とする。 [1] [2]

骨肉腫におけるゲノムの全体像に関する主要な観察結果を以下に要約する:


  • 骨肉腫で観察される構造的多様体の数は非常に多く、ゲノム当たりの構造的多様体は200を超えており [1] [2] 、骨肉腫のゲノムは小児がんのなかで最も混沌としている。図9に示すCircos図は、骨肉腫のゲノムで典型的な染色体内および染色体間の転座の数が例外的に多いことを表している。

    図9.米国国立がん研究所のTherapeutically Applicable Research to Generate Effective Treatments(TARGET)プロジェクトからの骨肉腫症例のCircos図。内円における赤線は、染色体内および染色体間のいずれかの転座に関与する染色体領域と接続している。骨肉腫は、転座の数が多いことから、他の小児がんと異なっている。Credit: National Cancer Institute.


  • 蛋白の塩基配列に影響を及ぼす骨肉腫のゲノム当たりの変異の数(ゲノム当たり約25)は、他の一部の小児がん(例、ユーイング肉腫およびラブドイド腫瘍)よりも多いが、黒色腫および非小細胞肺がんなどの成人がんよりはるかに少ない。 [1] [2]

  • TP53におけるゲノム変化は、ほとんどの骨肉腫症例にみられ、TP53の最初のイントロンにおける構造多様体によってTP53不活性化の特有な変化が生じ、TP53遺伝子の機能喪失につながる。 [1] TP53不活性化の他の機序も観察され、TP53遺伝子のミスセンスおよびノンセンス変異ならびに欠失などがみられる。 [1] [2] 骨肉腫のほとんどの症例で、これらのさまざまなTP53機能喪失機序が複合して両アレル性不活性化につながる。

  • 少数の骨肉腫症例(約5%)で、MDM2増幅が観察され、これはTP53機能喪失の別の機序である。 [1] [2]

  • 骨肉腫では一般的にRB1が不活性化されており、ときには変異に起因することもあるが、欠失による場合が多い。 [1] [2]

  • その他に骨肉腫で反復性のゲノム変化として、ATRXおよびDLG2がある。 [1] その上、経路解析では、患者の約4分の1でPI3K/哺乳類ラパマイシン標的蛋白(mTOR)経路が変異/欠失/増幅によって変化しており、PTENの変異/欠失が最も一般的な変化であることが示された。 [2]

  • 診断時の骨肉腫の腫瘍で報告される変異の範囲は、標的可能ながん遺伝子の活性化ではなく、主に腫瘍抑制遺伝子(TP53RB1PTEN)の欠失を反映しているため、明確な治療標的は得られない。

生殖細胞変異の多くが骨肉腫への感受性に関係している;表1にその症候群と各疾患に関連する遺伝子を要約する。TP53の変異は、骨肉腫と関係している最も一般的な生殖細胞変化である。この遺伝子の変異は、リー-フラウメニ症候群(LFS)患者の約70%にみられ、骨肉腫、乳がん、さまざまな脳のがん、軟部肉腫、およびその他のがんのリスク増加と関係している。横紋筋肉腫は、5歳以下のTP53関連LFSの患者に発生する最も一般的な肉腫であるが、骨肉腫は、6~19歳の小児および青年で最も一般的な肉腫である。 [3] ある研究で、確認されたLFSまたは可能性の高いLFSに関連したTP53変異(3.8%)またはまれなエクソンのTP53多様体(5.7%)を有する若い(30歳未満の)骨肉腫症例の頻度が高いことが観察され、全体のTP53変異頻度は9.5%であった。 [4] 別の研究で、全エクソーム配列解析の対象となった骨肉腫症例59人中7人(12%)にTP53の生殖細胞変異 が観察された。 [2] 他のグループは、骨肉腫患者でTP53生殖細胞変異の頻度が低い(3~7%)ことを報告している。 [5] [6]

表1.骨肉腫の素因となる遺伝性疾患a

症候群 説明 位置 遺伝子 機能
AML = 急性骨髄性白血病;IL-1 = インターロイキン-1;MDS = 骨髄異形成症候群;RANK = 核因子κβ活性化受容体リガンド;TNF = 腫瘍壊死因子。
a表の出典:Kansara et al. [7]
ブルーム症候群 [8] まれな遺伝性疾患で、低身長および太陽光に過敏な皮膚変化を特徴とする。細長い顔、小さい下顎、大きな鼻、および立ち耳を呈することが多い。 15q26.1 BLMRecQL3 DNAヘリカーゼ
ダイアモンド-ブラックファン貧血 [9] 遺伝性赤芽球癆。患者にはMDSおよびAMLのリスクがある。異常な顔面の特徴(鞍鼻、遠心顔)などの骨格異常を伴う。   リボソーム蛋白 リボソーム生成 [9] [10]
リー-フラウメニ症候群 [11] TP53遺伝子の遺伝性変異。罹患した家系員は、骨腫瘍、乳がん、白血病、脳腫瘍、および肉腫のリスクが高い。 17p13.1 P53 DNA損傷応答
パジェット病 [12] 骨形成および骨リモデリングの異常を伴う過剰な骨破壊で、その結果もろく変形した骨により痛みを生じる。 18q21-qa22 LOH18CR1 IL-1/TNFシグナル伝達;RANKシグナル伝達経路
5q31
5q35-qter
網膜芽細胞腫 [13] 網膜の悪性腫瘍。2歳までに診断された患者で約66%、3歳までに診断された患者で95%。胚細胞に遺伝性変異を有する患者は二次腫瘍のリスクが高い。 13q14.2 RB1 細胞周期チェックポイント
Rothmund-Thomson症候群(先天性多形皮膚萎縮症とも呼ばれる) [14] [15] 常染色体劣性疾患。皮膚所見(萎縮、末梢血管拡張、色素沈着)、まばらな毛髪、白内障、低身長、および骨格異常を伴う。比較的若年での骨肉腫の発生率が高い。 8q24.3 RTSRecQL4 DNAヘリカーゼ
ウェルナー症候群 [16] 患者は低身長で20代初めであり、白髪や皮膚の硬化などの老化の徴候がみられることが多い。白内障、皮膚潰瘍、アテローム性動脈硬化症といった他の老化問題が後で現れる。 8p12-p11.2 WRNRecQL2 DNAヘリカーゼ;エキソヌクレアーゼ活性


これらの遺伝的症候群に関する詳しい情報については、以下の要約を参照のこと:


(骨肉腫の治療に関する情報については、骨肉腫および骨悪性線維性組織球腫の治療のPDQ要約を参照のこと。)

ユーイング肉腫

22番染色体のバンドq12にあるEWSR1遺伝子といくつかのパートナー染色体のいずれか2つが関与する転座の検出は、ユーイング肉腫診断において重要な特徴である(表1を参照)。 [17] EWSR1遺伝子は、RNA結合蛋白のTETファミリーのメンバー[TLS/EWS/TAF15]である。 [18] FLI1遺伝子は、DNA結合遺伝子のETSファミリーのメンバーである。特徴的な点として、EWSR1遺伝子のアミノ末端がSTSファミリー遺伝子のカルボキシル末端に接している。ほとんどの患者(90%)で、こうしたカルボキシル末端は、その転写因子遺伝子ファミリーのメンバーであり11番染色体のバンドq24に位置するFLI1のものである。EWSR1遺伝子と結合する可能性のある他のファミリーメンバーには、ERGETV1ETV4E1AFとも呼ばれる)、FEVがある。 [19] まれに、他のTETファミリーメンバーであるTLSEWSR1に代わることがある。 [20] 最後に、EWSR1ががん遺伝子のETSファミリーのメンバーではないパートナーと転座しているごく少数の症例がある。これらの代替パートナーの意義は不明である。

22q12のEWSR1遺伝子に必ず起こる染色体異常のほか、2番、5番、8番、9番、12番、および15番染色体の増加、t(1;16)(q12;q11.2)の非相互転座、6番染色体の短腕欠失などの染色体数異常ならびに染色体構造異常がユーイング肉腫に観察されている。20トリソミーは、ユーイング肉腫のより侵攻性のサブセットと関連している可能性がある。 [21]

3件の文献でユーイング肉腫におけるゲノムの全体像が報告されており、いずれの報告でも、これらの腫瘍は、相対的にサイレント状態のゲノムを有し、新たな分子標的療法による治療ができるような経路内の変異が少ないことを示している。 [22] [23] [24] これらの文献でも、症例の約15~20%にコヒーシン複合体のメンバーであるSTAG2に変異が確認され、これらの変異が存在すると、進行した病期の疾患を伴っていた。CDKN2A欠失は症例の12~22%に認められた。最後に、TP53変異は、症例の約6~7%で同定され、STAG2TP53の変異が併存すると、不良な臨床的転帰を伴う。 [22] [23] [24]

発見コホート(n = 99)からの以下の図10は、ユーイング肉腫での8番染色体増幅、染色体1q増幅と染色体16q欠失の同時発生、CDKN2A欠失とSTAG2変異の相互排他性、および比較的少ない反復性の単一ヌクレオチド多様体の頻度を示している。 [22]

図10.ユーイング肉腫におけるゲノム異常の包括的プロファイルおよびそれに関連する臨床情報。診断時、追跡時、および最終調査時の原発部位、組織の種類、および転移状態を含めて、重要な臨床的特徴が示されている。表の下は、RT-PCRおよび全ゲノム配列決定法(WGS)による遺伝子融合の検出の一貫性である。挿入欠失とともに、構造多様体(SV)および単一ヌクレオチド多様体(SNV)がグレースケールで報告されている。主要コピー数変化、染色体1q増幅、16番染色体欠失、8番染色体増幅、12番染色体増幅、および CDKN2A中間部欠失の存在が示されている。最後の一覧は、最も重要な変異およびそのタイプである。遺伝子変異で「その他(others)」は、フレームシフトにつながるエクソン22の重複(STAG2)、エクソン2~11の欠失(BCOR)、およびエクソン1~6の欠失(ZMYM3)である。出典:Cancer Discovery, Copyright 2014, 4 (11), 1342-53, Tirode F, Surdez D, Ma X, et al., Genomic Landscape of Ewing Sarcoma Defines an Aggressive Subtype with Co-Association of STAG2 and TP53 mutations, with permission from AACR.

ユーイング肉腫の転座は、いずれも標準の細胞遺伝学的分析により確認できる。現在では、ユーイング肉腫の診断を分子的に確定するために、より迅速にEWS遺伝子の断片を検出する分析が頻繁に行われている。 [25] しかし、これらの検査結果は注意して検討しなければならない。TLS転座を利用するユーイング肉腫は、これらの症例でEWSR1遺伝子が転座していないため、検査結果は陰性になる。その上、線維形成性小円形細胞腫瘍、明細胞肉腫、骨外性粘液型軟骨肉腫、および粘液型脂肪肉腫など、その他の小円形細胞腫瘍にも、別のETSファミリーメンバーとEWSR1の転座が認められ、いずれの腫瘍もEWS蛍光in situハイブリダイゼーション分離プローブで陽性となる可能性がある

組織学的にユーイング肉腫と類似しているが、EWSR1遺伝子の再構成がみられない骨と軟部組織の青色小型円形細胞腫瘍が分析され、複数の転座が同定されている。この中には、BCOR-CCNB3CIC-DUX4、およびCIC-FOX4がある。 [26] [27] [28] [29] これらの腫瘍の分子プロファイルは、EWS-FLI1の転座を認めるユーイング肉腫のプロファイルと異なり、限られた証拠から、これらの臨床的挙動が異なることが示唆される。ほとんどすべての症例で、ユーイング肉腫との組織学的および免疫組織的な類似性に基づいて、ユーイング肉腫に対して計画された治療法を患者に施行した。それぞれの転座を伴う症例の数がきわめて少ないため、これらの青色小型円形細胞腫瘍の予後が、病期および部位が類似しているユーイング肉腫の予後と異なるかどうか判断できない。 [26] [27] [28] [29]

ゲノムワイド関連解析により、ユーイング肉腫のリスク増加に関連する染色体10q21.3における領域が同定された。 [30] この領域の詳しい塩基配列決定により、EGR2遺伝子における多型が同定され、これはユーイング肉腫患者のほとんどに見られるEWSR1-FLI1融合の遺伝子産物と協同で作用すると考えられる。 [31] リスク増加に関連するこの多型は、白人の方が黒人またはアジア人よりはるかに高い頻度に検出されることから、後者の集団でユーイング肉腫の頻度が比較的低いという疫学に関与している可能性がある。

表2.ユーイング肉腫におけるEWSおよびTLSの融合と転座

TETファミリーのパートナー ETS様がん遺伝子パートナーとの融合 転座 コメント
a これらのパートナーは、がん遺伝子のETSファミリーのメンバーではない。
EWS EWSR1-FLI1 t(11;22)(q24;q12) 最も多い:症例の約85~90%
EWSR1-ERG t(21;22)(q22;q12) 二番目に多い:症例の約10%
EWSR1-ETV1 t(7;22)(p22;q12) まれ
EWSR1-ETV4 t(17;22)(q12;q12) まれ
EWSR1-FEV t(2;22)(q35;q12) まれ
EWSR1-NFATc2a t(20;22)(q13;q12) まれ
EWSR1-POU5F1a t(6;22)(p21;q12)  
EWSR1-SMARCA5a t(4;22)(q31;q12) まれ
EWSR1-ZSGa t(6;22)(p21;q12)  
EWSR1-SP3a t(2;22)(q31;q12) まれ
TLSFUSとも呼ばれる) TLS-ERG t(16;21)(p11;q22) まれ
TLS-FEV t(2;16)(q35;p11) まれ


(ユーイング肉腫の治療に関する情報については、ユーイング肉腫の治療のPDQ要約を参照のこと。)

横紋筋肉腫

胎児型および胞巣型の組織型診断では、診断確定に用いられている特有な分子的特徴が認められ、リスク群の割り当て、治療法の決定、および治療中の残存病変のモニタリングに有用な可能性がある。 [32] [33] [34] [35] [36]

  1. 胎児型:

    胎児型腫瘍では、11p15におけるヘテロ接合性の消失および8番染色体上の増加がみられることが多い。 [37] [38] [39] 胎児型腫瘍は胞巣型腫瘍よりも背景変異率および一塩基多様体の割合が高く、体細胞変異の数は診断時年齢が高くなるにつれて増加する。 [40] [41] 反復性の変異がみられる遺伝子には、RAS経路の遺伝子(例、NRASKRASHRAS、およびNF1)が含まれており、これらは合わせて症例の約3分の1で観察される。反復性の変異がみられる他の遺伝子として、FGFR4PIK3CACTNNB1FBXW7、およびBCORがあり、これらはいずれも症例の10%未満でみられる。 [40] [41]

    退形成を伴う胎児型:

    退形成は、横紋筋肉腫の少数の小児で報告されており、主に10歳未満の胎児型の小児にみられる。 [42] [43] TP53の生殖細胞変異を認めるリー-フラウメニ症候群の小児では、非胞巣型で退形成形態の横紋筋肉腫が初診時の特徴となる場合がある。 [44] TP53の生殖細胞変異を認める横紋筋肉腫の8連続の初診例では、すべての小児に退形成形態がみられた。TP53の生殖細胞変異状態が確認された退形成横紋筋肉腫の別の小児7人では、7人中3人の小児で機能的に意味のあるTP53の生殖細胞変異が認められた。TP53の生殖細胞変異状態が確認された小児11人の診断時年齢中央値は、生後40ヵ月(範囲、19~67ヵ月)であった。

  2. 胞巣型:

    胞巣型腫瘍の約70~80%は、13番染色体上のFOXO1遺伝子と2番染色体上のPAX3遺伝子との転座(t(2;13)(q35;q14))または1番染色体上のPAX7遺伝子との転座(t(1;13)(p36;q14))のいずれかを特徴とする。 [32] [37] [45] 他のまれな融合として、PAX3-NCOA1およびPAX3-INO80Dが挙げられる。 [40] PAX3遺伝子が関与する転座は、胞巣型横紋筋肉腫症例の約59%に発生するのに対し、PAX7遺伝子は、症例の約19%に関与するとみられている。 [32] 組織型が固形多様体の胞巣型である患者では、組織型が古典的な胞巣型を示す患者より、PAX-FOXO1遺伝子融合の発生率が低い。 [46] 胞巣型横紋筋肉腫の診断では、蛍光in situハイブリダイゼーションまたは逆転写-ポリメラーゼ連鎖反応のいずれかを用いて、FOXO1遺伝子の再構成が良好な感度および特異度で検出される可能性がある。 [47]

    転移巣の有無にかかわらず、PAX7遺伝子と関連する胞巣型は、より若い年齢の患者に発生すると考えられ、PAX3遺伝子再構成と関連するものよりもイベントフリー生存率が高い可能性がある。 [48] [49] [50] [51] [52] [53] PAX3遺伝子と関連する胞巣型の患者はより年齢が高く、浸潤性腫瘍(T2)の発生率が高い。胞巣型を示す症例の約22%では、PAX遺伝子再構成が検出されない。 [36] [46] FOXO1遺伝子再構成に加えて、胞巣型腫瘍は、融合が認められない腫瘍よりも変異量が少なく、反復性の変異がみられる遺伝子がほとんどないことを特徴とする。 [40] [41] BCORおよびPIK3CAの変異、ならびにMYCNMIR17HG、およびCDK4の増幅も報告されている。

  3. 紡錘細胞型/硬化型の組織像:

    紡錘細胞型/硬化型横紋筋肉腫は、軟部組織および骨の腫瘍に関する世界保健機関分類において、別の疾患単位として提案されている。 [54] 先天性/乳児性紡錘細胞型横紋筋肉腫では、患者の11人中10人に反復性融合遺伝子がみられることがある研究で報告された。これらの症例のほとんどが躯幹の原発腫瘍で、傍精巣腫瘍は認められなかった。新たなVGLL2遺伝子再構成は、7人(63%)の患者で観察され、そのうち4人がVGLL2-CITED2融合、2人がVGLL2-NCOA2融合であった。 [55] 3人(27%)の患者では、異なるNCOA2遺伝子融合がみられ、そのうち2人がTEAD1-NCOA2、1人がSRF-NCOA2であった。長期の追跡結果が得られた融合陽性の先天性/乳児性紡錘細胞型横紋筋肉腫患者はすべて生存しており、健康状態良好で、遠隔転移を認めた患者はいなかった。 [55] 紡錘細胞型横紋筋肉腫の幼児におけるこれらの遺伝子再構成の保有率および予後的意義をうまく定義するには、さらに研究が必要である。

    紡錘細胞型/硬化型横紋筋肉腫の年長の小児および成人では、患者の大きな集団内で特異的なMYOD1変異(p.L122R)が観察されている。 [55] [56] [57] [58] PIK3CA活性化変異は、MYOD1が変異した症例で多くみられる(10人中4人);この変異があると、硬化型の組織型を伴う。 [55] MYOD1変異の存在は、治療失敗のリスク増加と関係している。 [55] [56] [57] 紡錘細胞型/硬化型の組織像およびMYOD1変異を認める1歳以上の小児9人を含むある研究では、積極的な集学的治療にもかかわらず、7人の転帰が死亡であった。 [55]

これらの知見は、胎児型と胞巣型の腫瘍に重要な違いがあることを際立たせている。PAX-FOX01融合陽性の胞巣型腫瘍は、融合陰性の胞巣型腫瘍および胎児型腫瘍と生物学的にも臨床的にも異なることがデータにより実証される。 [36] [59] [60] [61] [62] Intergroup Rhabdomyosarcoma Study Groupの症例研究では、単一のプロスペクティブ臨床試験からの全コホートを対象に調査したところ、転座陰性の胞巣型横紋筋肉腫患者の転帰は、転座陽性の症例で観察されたものより良好であった。この転帰は、胎児型横紋筋肉腫患者でみられたものとほぼ同じであり、小児横紋筋肉腫におけるリスク層別化に融合状態がきわめて重要な因子であることが実証された。

(小児横紋筋肉腫の治療に関する情報については、小児横紋筋肉腫の治療のPDQ要約を参照のこと。)


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ランゲルハンス細胞組織球症

1994年に、ヒトアンドロゲン受容体、DXS255、PGK、およびHPRTをコードするX染色体領域のメチル化特異的制限酵素部位の多型を用いて、ランゲルハンス細胞組織球症(LCH)におけるクローン性を明らかにする研究が発表された。 [1] [2] 単一系統型または多系統型の患者における病変部の生検により、単一クローンからのLCH細胞の増殖が認められることが明らかにされた。LCHで反復性のゲノム変化(主にBRAF V600E)の発見(以下を参照)により、小児におけるLCHのクローン性が確認された。成人における肺LCHは、通常非クローン性で、この集団が喫煙に対する反応過程を象徴している可能性がある。 [3] しかしながら、BRAF変異の解析により、かなりの割合の患者(25~30%)でBRAF V600E変異の証拠が認められることが示されたことから、一部のサブセットはクローン性と考えられる。 [4]

図11. Rikhia Chakraborty(Ph.D)により無償提供された。どのような形であれ、本図を再使用する許可は、直接 Dr. Chakrabortyから得なければならない。

LCHのゲノムの基礎は、61症例中35例(57%)で検出されたBRAFのがん遺伝子(V600E)の活性化変異に関する2010年の報告により進展した。 [5] その後の複数の報告により、小児のLCH症例の50%以上でBRAF V600E変異の存在が確認されている。 [6] [7] [8] 他のBRAF変異(BRAF 600DLAT)が特定され、これにより4つアミノ酸が挿入され、シグナル伝達も活性化されると考えられる。 [7] LCHでARAF変異はまれであるが、変異が存在する場合、RAS-MAPK経路活性化に至ることもある。 [9] BRAF V600E変異に関連する臨床上の特徴は特定されていない。 [5] [6] [7]

RAS-MAPKシグナル伝達経路(図11)では、細胞表面受容体(例、増殖因子)からRAS経路を通して(RAF蛋白[A、B、またはC]の1つを介して)シグナルが伝達され、MEKからさらに細胞外シグナル調節キナーゼ(ERK)がリン酸化されて、細胞周期および転写調節に影響を与える核シグナルにつながる。BRAFのV600E変異により、外部シグナルを必要とせずに、MEKおよびERKが連続的にリン酸化され、それにより活性化される。ERKの活性化は、リン酸化により生じ、LCH病変のほぼすべてにおいてリン酸化されたERKが検出できる。 [5] [10]

すべてのLCH症例でRAS-MAPK経路の活性化が検出できるが、すべての症例でBRAF変異が認められるわけではないため、この経路の他の部分におけるゲノム変化の存在が疑われた。BRAF変異型 vs BRAF野生型のLCH生検標本の全エクソーム配列決定法により、BRAF野生型標本21個中7個にMAP2K1変異が認められたが、BRAF変異型標本でMAP2K1変異は認められなかったことが明らかにされた。 [10] そのERKリン酸化の誘導により示されたように、MAP2K1(MEKをコード)の変異は活性化されていた。 [10] 別の研究で、BRAF野生型の22症例中11症例に限定してMAP2K1変異が示された。 [11] これまでの研究で、LCHにおけるERKの普遍的な活性化が裏付けられ、ほとんどの症例の活性化がBRAFおよびMAP2K1変異によって説明される。 [5] [10]

血液および骨髄でのBRAF V600E変異の存在は、100人の患者を対象としたシリーズで検討され、高感度の定量的ポリメラーゼ連鎖反応法による検査で、そのうち65%がBRAF V600E変異陽性であった。 [6] 高リスクのすべての患者および低リスクの一部の多系統型患者で、BRAF V600E変異を有する循環細胞が検出可能であった。この変異を認める循環細胞の存在は、2倍高い再燃リスクをもたらした。高リスク患者の骨髄で変異を有するCD34+幹細胞が発見されたことにより、LCHの骨髄樹状細胞の起源が確認された。低リスク疾患の患者では、変異を有する骨髄樹状細胞がより成熟していたことから、LCHの臨床上の特徴を確定する際に細胞の成長段階がきわめて重要なことが示唆され、現在LCHは、ほとんどの症例において骨髄腫瘍の1つとみなすことができる。

BRAF V600E変異を認める患者173人およびこの変異を認めない患者142人を対象とした研究で、高リスクの患者の88%、低リスクの多系統型LCH患者の69%、および低リスクの単一系統型LCH患者の44%でこの変異がみられることが明らかになった。 [12] この変異は、神経変性症候群患者の75%および下垂体に病変がある患者の73%でも認められた。初回治療への抵抗性および再燃の割合は、この変異を有する患者で高かった。 [12]

臨床的意義

報告されたゲノム所見の臨床的意義には以下のものがある:


  • LCHは、他の活性化BRAF変異を認める小児疾患群に属し、これらには一部の非悪性疾患(例、良性母斑) [13] および低悪性度の悪性腫瘍(例、毛様細胞性星細胞腫)などがある。 [14] [15] これらの疾患はいずれも一般に緩慢な経過をたどり、一部の症例では自然消退もみられる。この特有な臨床経過は、発がん遺伝子により誘発された老化を示している可能性がある。 [13] [16]

  • BRAF V600E変異は、BRAF阻害薬(例、ベムラフェニブおよびダブラフェニブ)またはBRAF 阻害薬とMEK阻害薬の併用(例、ダブラフェニブ/トラメチニブおよびベムラフェニブ/cobimetinib)の標的となる。これらの薬物および併用薬は、黒色腫の成人に対して承認されている。BRAF阻害薬とMEK阻害薬の併用による成人の治療では、BRAF阻害薬による単剤治療と比較して無増悪生存転帰の著しい改善が示された。 [17] [18] BRAF阻害薬のほとんどの重篤な副作用は、皮膚扁平上皮がんの誘発であり [17] [18] 、このような二次がんの発生率は加齢とともに増加する [19] ;この副作用の低減は、BRAF阻害薬とMEK阻害薬の併用療法により可能である。 [17] [18] LCH に対するBRAF阻害薬の効果に関する症例報告が成人 [20] [21] [22] [23] [24] および小児 [25] の患者で公表されているが、LCHの小児の治療におけるこれらの薬物の役割を評価するには、データが不十分である。

  • 今後の研究に伴い、循環細胞中におけるBRAF V600E(または変異の可能性のあるMAP2K1)の観察が高リスク vs 低リスクの疾患を定義する有用な診断ツールになる可能性がある。 [6] さらに、体細胞変異を有する患者で、変異を有する循環細胞の持続は、残存病変のマーカーとして有用な可能性がある。 [6]

(小児LCHの治療に関する情報については、ランゲルハンス細胞組織球症の治療のPDQ要約を参照のこと。)


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神経芽腫

神経芽腫は、予後が非常に良好な生物学的に定義されるサブセット(つまり、低リスク神経芽腫)とそれ以外の予後には慎重な監視を要する集団(つまり、高リスク神経芽腫)に細分できる。腫瘍が生物学的に予後良好な乳児の神経芽腫は治癒の可能性が高いが、高リスク神経芽腫では診断からよくて5年生存できる小児はわずか50%である。

低リスク神経芽腫は、腫瘍の範囲が限定された生後18ヵ月未満の小児に通常みられる;その腫瘍では、神経芽腫細胞の染色体全体の数に変化がみられ、通常は増加である。低リスク腫瘍は、フローサイトメトリーで測定すると、高二倍体である。 [1] [2] 対照的に高リスク神経芽腫は、一般に生後18ヵ月を超える小児にみられ、骨転移が多く、通常は染色体セグメントの異常である。高リスク腫瘍は、フローサイトメトリーで測定すると、近二倍体または近四倍体である。 [1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] 高リスク腫瘍もエクソン変異(詳細な情報については、本要約の神経芽腫におけるエクソン変異のセクションを参照)を示すが、ほとんどの高リスク腫瘍で反復性の変異を示す遺伝子に変異が認められない。成人がんと比較すると、神経芽腫では、蛋白の塩基配列に影響を及ぼすゲノム当たりの変異の数が少ない(ゲノム当たり10~20)。 [8]

以下で考察する高リスク神経芽腫の主なゲノム的特徴には以下のものがある:


  • MYCN遺伝子増幅などの染色体セグメントの異常。

  • エクソン変異の割合が低く、ALKにおける活性化変異が最も一般的な反復性変化である。

  • テロメア長を延長するゲノム変化。

染色体セグメントの異常(MYCN遺伝子増幅など)

1p、1q、3p、11q、14q、および17pで最も高い頻度でみられる染色体セグメントの異常(およびMYCN増幅)は、比較ゲノムハイブリダイゼーションにより最もよく検出され、ほぼすべての高リスクおよび/またはステージ4の神経芽腫でみられる。 [3] [4] [5] [6] [7] 神経芽腫のすべての患者で、MYCN増幅を考慮したかどうかにかかわらず、染色体切断点の数が多いことは、以下と関係する: [3] [4] [5] [6] [7] [証拠レベル:3iiD]


  • 診断時年齢が高い。

  • 病期が進行。

  • 再燃リスクが高い。

  • 転帰不良。

生後12ヵ月を超える小児を対象とした転移を伴わない切除不能な原発性神経芽腫の研究では、ほとんどで染色体セグメントの異常が確認され、年長の小児は、この異常を有する可能性が高く、この異常の腫瘍細胞当たりの数も多い傾向がみられた。生後12~18ヵ月の小児で、染色体セグメントの異常の存在は、イベントフリー生存(EFS)に有意な影響を及ぼしたが、全生存(OS)への影響はみられなかった。しかしながら、生後18ヵ月を超える小児で、染色体セグメントの異常を認める小児と染色体セグメントの異常を認めない小児では、組織学的予後にかかわらず、OSに有意な差(67% vs. 100%)が認められた。 [7]

MYCN遺伝子増幅を認めない限局性で切除不能または転移性の神経芽腫の乳児で、染色体セグメントの異常は再発の予測因子でもある。 [1] [2]

MYCN増幅(二倍体ゲノム当たり10コピーを超えることで定義)は、最も多くみられる染色体セグメントの異常の1つであり、腫瘍の16~25%で検出される。 [9] 高リスク神経芽腫では、症例の40~50%にMYCN増幅がみられる。 [10] 病期にかかわらず、予後因子に関するほぼすべての多変量回帰分析で、MYCN遺伝子増幅があると、腫瘍進行までの時間およびOSのいずれにおいてもより不良な予後が強く予測される。 [1] [2] 限局性のMYCN増幅コホート内では、倍数性の状態によりさらに転帰が予測される。 [11] しかしながら、染色体セグメントの異常を認める腫瘍が高二倍体の患者は、相対的に状態が良くない。 [3]

最も好ましくない臨床的および病理生物学的特徴は、MYCN増幅にある程度関連している;International Neuroblastoma Risk Groupの患者7,102人のロジスティック回帰分析で、併合した染色体セグメントの異常および17q増加は、MYCN増幅と関連しない唯一の予後不良の特徴であった。しかしながら、11qでの染色体セグメントの異常は、MYCN増幅とほとんど相互排他的である。

神経芽腫におけるエクソン変異

少数の高リスク神経芽腫では、発生率が低い反復性変異遺伝子の数が少ないことが多数の報告で明らかにされている。最も一般的な変異遺伝子はALKで、患者の約10%で変異している(以下を参照)。変異頻度がさらに低い遺伝子には、他にATRXPTPN11ARID1A、およびARID1Bがある。 [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] 図12に示すように、ほとんどの神経芽腫症例では、反復性変異遺伝子に変異がみられない。

図12.神経芽腫の症例(列)で臨床およびゲノムデータの比較を容易にするデータトラック(行)。本データのソースおよび用いた配列決定方法は、全ゲノム増幅(WGA)からの全エクソーム配列解析(WES)(明るい紫色)、未変異DNAからのWES(暗い紫色)、Illumina WGS(緑色)、およびComplete Genomics WGS(黄色)であった。縞模様のブロックは、2つのアプローチで解析した症例を示している。解析に含めた臨床変数は、性(男性が青色;女性がピンク色)および年齢(茶色のスペクトル)であった。コピー数変化は、フローサイトメトリーにより測定した倍数性を示し(高二倍体はDNA指数が1を超えることを意味する)、臨床的に重要なコピー数の変化は塩基配列データから得た。背景変異率、遺伝子サイズ、および神経芽腫における発現を考慮すると、有意な変異遺伝子は、変異数が統計的に有意な遺伝子である。生殖細胞系は、我々のコホートで有意な数の生殖細胞ClinVar多様体または機能喪失がん遺伝子多様体を伴う遺伝子を意味する。DNA修復は、見かけ上高変異の2つの腫瘍において変異頻度増加に関連する可能性のある遺伝子を意味する。体細胞変異で予測される影響は、その説明文に従って色分けしている。Macmillan Publishers Ltdから許諾を得て転載:Nature Genetics (Pugh TJ, Morozova O, Attiyeh EF, et al.: The genetic landscape of high-risk neuroblastoma.Nat Genet 45 (3): 279-84, 2013), copyright (2013).

神経芽腫でエクソン変異が最も一般的にみられるALKは、細胞表面受容体のチロシンキナーゼで、発育段階の胚脳および新生児脳のみで有意な量が発現している。ALKの生殖細胞変異は遺伝性神経芽腫の主要原因として特定されている。体細胞の後天性ALK活性化変異も神経芽腫の発がん因子であることが明らかになっている。 [17]

ALK変異の存在は、高リスクおよび中リスクの神経芽腫患者における著しく不良な生存と関係している。1,596の神経芽腫診断サンプルでALK変異が調査された。 [17] ALKチロシンキナーゼ領域の変異は、サンプルの8%(ホットスポットが3およびマイナーサイトが13)で認められ、高リスクおよび中リスクの神経芽腫患者における不良な生存と有意に関係していた。ALK変異は、MYCN増幅を認める腫瘍の10.9%に認められたのに対して、MYCN増幅を認めない腫瘍では7.2%であった。ALK変異は、10歳を超える患者に最も高い頻度(11%)で認められた。 [17] ALK変異の頻度は、高リスク神経芽腫群で14%、中リスク神経芽腫群で6%、低リスク神経芽腫群で8%であった。

クリゾチニブなどの小分子のALKキナーゼ阻害薬が開発されており、再発および不応性の神経芽腫患者で検討されている。 [17] (クリゾチニブの臨床試験に関する詳しい情報については、神経芽腫の治療に関するPDQ要約の再発または不応性の神経芽腫に対して臨床評価段階にある治療法の選択肢のセクションを参照のこと。)

エクソン変異のゲノム進化

神経芽腫の診断から再燃までのエクソン変異のゲノム進化に関するデータは限られている。再燃に伴う体細胞遺伝子変異を確定するために、診断時と再燃時の神経芽腫の23ペアに対して全ゲノム配列決定が適用された一方で [19] 、2つ目の研究では、診断時と再燃時の検体の16ペアが評価された。 [20] 両研究で、診断時のサンプルと比較して再燃サンプルに変異の数が多いことが特定された。


  • 最初の研究では、診断時よりも再燃時にRAS-MAPKシグナル伝達に関連する遺伝子における変異の発生率が高く、この経路に関与する遺伝子に体細胞変異が含まれている再燃時サンプルは23検体中15検体で、各変異は経路活性化と一致していたことが明らかになった。 [19]

    さらに、3つの再燃時サンプルで、経路活性化と一致するMAPK経路遺伝子が関与する構造的変異が示され、この経路の異常は、再燃時サンプルの23検体中18検体(78%)で検出された。ALK(n = 10)、NF1(n = 2)、ならびにNRASKRASHRASBRAFPTPN11、およびFGFR1で各1つ異常が発見された。詳しい塩基配列決定を行った場合でも、18の異常のうち7つが原発腫瘍で検出できなかったことから、変異の進化が再燃につながったと推定されること、および再燃時に採取した組織のゲノム進化の重要性が強調される。


  • 2件目の研究では、診断時または再燃時検体のいずれにもALK変異が認められなかったが、染色体1p36に位置する推定上のCHD5神経芽腫腫瘍抑制遺伝子を含む11遺伝子で、再燃時に特異的な反復性一塩基多様体が観察された。 [20]

テロメア延長を促すゲノム変化

染色体の先端にあるテロメアの延長は細胞生存を促す。延長されない場合、細胞の複製ごとにテロメアが短くなり、最終的に細胞の複製能がなくなる。低リスクの神経芽腫では、テロメア延長活性がほとんどない。高リスクの神経芽腫でテロメア延長の異常な遺伝機構が特定されている。 [12] [13] [21] これまで相互排他的とみられる以下の3つの機構が報告されている:


  • テロメラーゼの触媒ユニットをコードしているTERT遺伝子の近位にある5p15.33の染色体領域が関与する染色体再構成が高リスクの神経芽腫症例の約25%にみられ、MYCN増幅およびATRX変異と相互排他的である。 [12] [13] この再構成により、強いエンハンサー要素を有する塩基配列をコードしているTERTと並置されることによって、TERTの転写がアップレギュレーションされる。

  • TERT過剰発現を促す別の機構は、MYCN増幅であり [22] 、高リスクの神経芽腫の約40~50%に関係している。

  • ATRX変異または欠失は、ほぼ例外なく年長の小児で、高リスクの神経芽腫の10~20%に認められ [14] 、テロメア延長の代替的機構と呼ばれる異なる機構によるテロメア延長に関係している。 [14] [21]

予後に関連するその他の生物学的因子

MYCおよびMYCN発現

未分化型/低分化型神経芽腫357例を対象としたMYCおよびMYCN蛋白の免疫染色により、MYC/MYCN蛋白の発現増加は予後的に重要であることが実証されている。 [23] 68腫瘍でMYCN蛋白の発現量が多く、81腫瘍でMYCNが増幅されていた。39腫瘍でMYC発現量が多く、MYCN発現量が多いことと相互排他的であった。この研究で染色体セグメント異常は、MYCN増幅を除いて調査されなかった。 [23]


  • 予後良好な組織型(FH)の腫瘍でMYC/MYCN発現量が多くない患者は、良好な生存を示した(3年EFS率、89.7%±5.5%、3年OS率、97%±3.2%)。

  • 腫瘍の組織型が未分化型または低分化型で、MYC/MYCN発現を認めない患者は、3年EFS率が63.1%±13.6%、3年OS率が83.5%±9.4%であった。

  • MYCN増幅、MYCN発現量高値、およびMYC発現量高値を認める患者の3年EFS率は、それぞれ48.1%±11.5%、46.2%±12%、および43.4%±23.1%で、OS率はそれぞれ65.8%±11.1%、63.2%±12.1%、および63.5%±19.2%であった。

  • さらに、MYCおよびMYCN蛋白の発現量高値について、MYC/MYCN遺伝子増幅を含む他の予後因子とともに解析したところ、MYCおよびMYCN蛋白の発現量高値は、他の予後マーカーと独立していた。

International Neuroblastoma Pathology Classificationシステムで、MYCN増幅を認めるほとんどの神経芽腫は、予後不良な組織型であるが、約7%は予後良好な組織型である。MYCN増幅を認め、予後良好な組織型の患者では、遺伝子増幅があるにもかかわらず、ほとんどにMYCNの発現がみられず、MYCNの発現を認める患者よりも予後良好である。 [24] 11qの染色体セグメント異常は、MYCN増幅とほぼ相互排他的である。

ニューロトロフィン受容体キナーゼ

ニューロトロフィン受容体キナーゼおよびそのリガンドの発現は、高リスクと低リスクの腫瘍間で異なる。TrkAは低リスク腫瘍にみられ、そのリガンドのNGFの消失は自然腫瘍退縮につながると想定されている。対照的に、TrkBは高リスク腫瘍にみられ、そのリガンドのBDNFも発現しており、神経芽腫細胞の増殖および生存が促進される。 [25]

免疫系の阻害

抗GD2抗体は、抗神経芽腫活性を増強する免疫系の調節と併せて、神経芽腫の治療補助にしばしば使用される。抗GD2抗体(3F8)は、神経芽腫の治療として独占的に1つの医療施設で使用され、神経芽腫細胞を殺すためにナチュラルキラー細胞を利用している。しかしながら、ナチュラルキラー細胞は、HLA抗原とキラー免疫グロブリン受容体サブタイプの相互作用により阻害される怖れがある。そのため、神経芽腫に対する免疫療法への反応を判断するのに患者の免疫系遺伝子が役立つ可能性がある。 [26] [27] 市販されている抗GD2抗体のdinutuximabへの反応に対する免疫系遺伝子の影響に関する報告の公表が待たれる。

(神経芽腫の治療に関する情報については、神経芽腫の治療のPDQ要約を参照のこと。)


参考文献
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網膜芽細胞腫

網膜芽細胞腫は、遺伝型(25~30%)と非遺伝型(70~75%)で発生する腫瘍である。遺伝型疾患は、RB1遺伝子の生殖細胞変異の存在によって定義される。この生殖細胞変異には、罹患した祖先から遺伝した場合(症例の25%)、または散発性疾患の患者で受胎前の胚細胞または胚形成早期に子宮内で発生している場合(症例の75%)がある。家族歴陽性または両眼性もしくは多巣性病変が存在すると、遺伝型疾患が示唆される。

遺伝性網膜芽細胞腫は、片眼性または両眼性病変として現れることがある。RB1変異の浸透度(側性、診断時の年齢、腫瘍の数)は、MDM2およびMDM4の多形のような同時発生の遺伝子修飾因子によって異なる可能性がある。 [1] [2] 両眼性病変を有するすべての小児および片眼性病変を有する患者の約15%は遺伝型であると推定されるが、それでも罹患した親がいるのは25%に過ぎない。

遺伝性網膜芽細胞腫では、本疾患の非遺伝型より低い年齢で腫瘍が診断される傾向にある。1歳未満の小児における片眼性網膜芽細胞腫では、遺伝性の懸念が生じるが、片眼性腫瘍を有する1歳以上の小児では、本疾患の非遺伝型である可能性が高い。 [3]

網膜芽細胞腫におけるゲノムの全体像は、両アレル性不活性化に至るRB1の変化により得られる。 [4] [5] RB1不活性化のまれな原因として染色体の粉砕現象(chromothripsis)があり、これを従来の方法で検出するのは困難な可能性がある。 [6] ごく少数の腫瘍で反復性の他のゲノム変化には、BCORの変異/欠失、MYCN増幅、およびOTX2増幅がある。 [4] [5] [6] 非家族性の片眼性網膜芽細胞腫の腫瘍1,068検体を対象とした研究で、RB1欠失の証拠が認められない症例の割合がわずか(約3%)であったことが報告された。これらのRB1欠失の証拠が認められない症例の約半数(非家族性の片眼性網膜芽細胞腫全体の約1.5%を占める)では、MYCN増幅が認められた。 [5]

(網膜芽細胞腫の治療に関する情報については、網膜芽細胞腫の治療のPDQ要約を参照のこと。)


参考文献
  1. Castéra L, Sabbagh A, Dehainault C, et al.: MDM2 as a modifier gene in retinoblastoma. J Natl Cancer Inst 102 (23): 1805-8, 2010.[PUBMED Abstract]

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  3. Zajaczek S, Jakubowska A, Kurzawski G, et al.: Age at diagnosis to discriminate those patients for whom constitutional DNA sequencing is appropriate in sporadic unilateral retinoblastoma. Eur J Cancer 34 (12): 1919-21, 1998.[PUBMED Abstract]

  4. Zhang J, Benavente CA, McEvoy J, et al.: A novel retinoblastoma therapy from genomic and epigenetic analyses. Nature 481 (7381): 329-34, 2012.[PUBMED Abstract]

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  6. McEvoy J, Nagahawatte P, Finkelstein D, et al.: RB1 gene inactivation by chromothripsis in human retinoblastoma. Oncotarget 5 (2): 438-50, 2014.[PUBMED Abstract]

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腎腫瘍

ウィルムス腫瘍

ウィルムス腫瘍は、nephrogenic rest(造腎組織遺残)のクローン性増殖から発生すると考えられている。多くの遺伝子における変異が腎発生を混乱させ、がんに至る。これは、例えば網膜芽細胞腫と対照的で、網膜芽細胞腫では、単一遺伝子(RB1)の変異が発がん因子である。ウィルムス腫瘍症例の約3分の1で、WT1CTNNB1、またはWTXの変異が関与している。 [1] [2] ウィルムス腫瘍症例のその他のサブセットは、DROSHADGCR8DICER1、およびXPO5などのmiRNAプロセッシング遺伝子(miRNAPG)における変異に起因している。 [3] [4] [5] [6] ウィルムス腫瘍で他の反復性の変異遺伝子には、SIX1およびSIX2(腎発生初期に重要な役割を果たす転写因子) [3] [4] ならびにMLLT1(発生初期における転写伸長に関与する遺伝子)がある。 [7] 退形成型ウィルムス腫瘍は、TP53変異の存在を特徴とする。

WAGR (ウィルムス腫瘍、無虹彩症、泌尿生殖器奇形、および精神遅滞)症候群、ベックウィズ-ヴィーデマン症候群、片側肥大症、Denys-Drash症候群、およびパールマン症候群など、多くの遺伝性疾患でウィルムス腫瘍の発生率上昇が観察される。 [8] 家族性ウィルムス腫瘍の症例で観察されている他の遺伝的原因には、RESTおよびCTR9における生殖細胞変異がある。 [9] [10]

ウィルムス腫瘍のゲノム的および遺伝的特徴を以下に要約する。

ウィルムス腫瘍1遺伝子(WT1)

WT1遺伝子は、11番染色体単腕(11q13)に位置する。WT1 は、正常な泌尿生殖器の発生に必要な転写因子であり、腎芽体の分化に重要である。 [11] WT1変異は、散発性ウィルムス腫瘍の10~20%の症例で観察される。 [1] [11] [12]

WT1変異を有するウィルムス腫瘍は、以下を特徴とする:


  • β-カテニン遺伝子(CTNNB1)における活性化変異によるWNT経路活性化の証拠が多くある。 [12] [13] [14]

  • 11番染色体での父方の片親性ダイソミーが残りの正常なWT1アレルを喪失する共通機序であるため、11p15でヘテロ接合性の消失が多く観察される。 [12] [15]

  • nephrogenic restは、出生後の生命に異常に存続する胚性腎細胞の良性巣である。腎葉内のnephrogenic restは、ウィルムス腫瘍症例の約20%にみられる。WAGRおよびDenys-Drash症候群のようなWT1変異を有する遺伝的症候群の症例で高い発生率が観察される。 [16] 腎葉内のnephrogenic restは、散発性のWT1およびMLLT1変異の症例でも観察される。 [7] [17]

  • 非症候性のウィルムス腫瘍におけるWT1の生殖細胞変異はまれ(2~4%)である。 [18] [19]

  • WT1変異および11p15のヘテロ接合性の消失は、化学療法を受けていない患者56人を対象とした1件の研究で非常に低いリスクのウィルムス腫瘍の患者における再燃と関係していた。 [20] これらの所見は検証が必要であるが、将来に患者を層別化するバイオマーカーとなる可能性がある。

WT1の生殖細胞変異は、ウィルムス腫瘍の小児で多くみられ、

さらに

以下のいずれかの小児にも多くみられる:


  • WAGR症候群、Denys-Drash症候群 [21] 、またはFrasie症候群。 [22]

  • 尿道下裂および停留精巣を含む泌尿生殖器奇形。

  • 両側性ウィルムス腫瘍。

  • 対側腎にnephrogenic restのある片側性ウィルムス腫瘍。

  • 間質および横紋筋腫分化。

WT1の生殖細胞変異を伴う症候性疾患には、WAGR症候群、Denys-Drash症候群 [21] 、およびFrasie症候群 [22] がある。


  • WAGR症候群。

    WAGR症候群(ウィルムス腫瘍、無虹彩症、泌尿生殖器奇形、および精神遅滞)の小児は、ウィルムス腫瘍の発症リスクが高い(30%超)。WAGR症候群は、WT1およびPAX6遺伝子を含む一連の隣接遺伝子がある染色体11p13での欠失に起因する。

    PAX6遺伝子における不活性化変異または欠失は、無虹彩症を引き起こす一方で、WT1の欠失は、ウィルムス腫瘍のリスクを高める。WT1が欠失していない散発性無虹彩症は、ウィルムス腫瘍のリスク上昇を伴わない。したがって、一般に多くの世代にわたりみられ、腎異常のない家族性無虹彩症の小児は、WT1遺伝子が正常で、ウィルムス腫瘍のリスク上昇を認めない。 [23] [24]


    WAGR症候群の小児におけるウィルムス腫瘍は、過度の両側性病変、混合細胞型の腎葉内のnephrogenic restに関連する予後良好な組織型(FH)腫瘍、および若い診断時年齢を特徴とする。 [25] WAGR症候群における精神遅滞は、SLC1A2またはBDNFなどの他の遺伝子の欠失に続発することがある。 [26]


WT1の生殖細胞点変異は、腎症、46XYの性発達障害、およびさまざまなリスクのウィルムス腫瘍を特徴とする遺伝的症候群をもたらす。 [27] [28]


  • Denys-DrashおよびFrasier症候群。

    Denys-Drash症候群は、びまん性メサンギウム硬化症に起因するネフローゼ症候群、XY偽半陰陽、およびウィルムス腫瘍のリスク上昇を特徴とする。Frasier症候群は、巣状分節性糸球体硬化症に起因する進行性腎症、性腺芽細胞腫、およびXY偽半陰陽を特徴とする。

    Denys-Drash症候群におけるWT1変異では、WT1のDNA結合領域をコードしているエクソン8および9のミスセンス変異の頻度が最も高い。 [21] 対照的に、Frasier症候群におけるWT1変異は、典型的にKTS部位のイントロン9に発生し、選択的スプライシングに影響を及ぼすため、通常はかなり豊富に存在するWT1 +KTSアイソフォームの産生が妨げられる。 [29]


    WT1変異の遺伝子型と表現型の相関を評価した研究で、ウィルムス腫瘍のリスクは、切断型変異で最も高く(17症例中14例、 82%)、ミスセンス変異で低い(67症例中27例、42%)ことが示されている。このリスクは、KTSスプライス部位の変異で最も低い(27症例中1例、4%)。 [27] [28] WT1切断型変異の症例における両側性ウィルムス腫瘍(14症例中9例)は、WT1ミスセンス変異の症例(27症例中3例)よりもはるかに多い。 [27] [28] これらのゲノム研究によって、Denys-Drash症候群の小児でウィルムス腫瘍のリスクが高く、Frasier症候群の小児でウィルムス腫瘍のリスクが低いという以前の推定が確認される。


WAGR症候群およびウィルムス腫瘍に伴う晩期障害には以下のものがある:


  • WAGR症候群または他のWT1の生殖細胞変異を有する小児は、 高血圧、腎症、および腎不全の発症リスクが高いため、生涯にわたり経過を観察する。 [30]

  • 泌尿生殖器奇形を伴わず、ウィルムス腫瘍および無虹彩症を認める患者は、リスクが低いが、腎症または腎不全について経過を観察する。 [31]

  • ウィルムス腫瘍および何らかの泌尿生殖器奇形を認める小児は、晩期腎不全のリスクも高く、経過を観察する。腎不全の発症リスクを高めるWT1生殖細胞変異と関連する特徴として、以下のものがある: [30]
    • 間質優勢の組織。

    • 両側性病変。

    • 腎葉内のnephrogenic rest。

    • 2歳以前のウィルムス腫瘍の診断。


(ウィルムス腫瘍に伴う晩期障害に関する詳細情報については、小児ウィルムス腫瘍およびその他の腎腫瘍の治療に関するPDQ要約のウィルムス腫瘍治療後の晩期障害のセクションを参照のこと。)

β-カテニン遺伝子(CTNNB1)

CTNNB1遺伝子の体細胞活性化変異は、ウィルムス腫瘍患者の15%にみられることが報告されている。 [2] [12] [14] [32] これらのCTNNB1変異により、WNT経路の活性化がもたらされ、腎発生で重要な役割を果たす。 [33] CTNNB1変異は、WT1変異を伴って多くみられ、WT1変異を認めるウィルムス腫瘍のほとんどの症例は、同時にCTNNB1変異を伴っている。 [12] [14] [32] WT1またはWTX変異がみられないと、MLLT1変異を伴う場合を除き、CTNNB1変異が検出されるのはまれなため、損傷していないWT1蛋白の存在下でβ-カテニンが活性化しても、腫瘍発生を促すには不十分と考えられる。 [2] [34] CTNNB1変異は、腫瘍で検出されるが、nephrogenic restでは検出されないため、ウィルムス腫瘍の発生における後期の事象と考えられる。 [17]

X染色体上のウィルムス腫瘍遺伝子(WTX)

WTXは、FAM123Bとも呼ばれ、X染色体のXq11.1に位置する。この遺伝子は、ウィルムス腫瘍症例の15~20%で変異している。 [35] [1] [2] [12] [36] WTXの生殖細胞変異は、X連鎖性の硬化性骨異形成、つまり頭蓋硬化症を伴う先天性骨線条症(MIM300373)を引き起こす。 [37] 先天性骨線条症の患者は、WTXの生殖細胞変異があるにもかかわらず、腫瘍発生の素因を有しない。 [37] WTX蛋白は、β-カテニンの分解およびAPC蛋白の細胞内分布の両方に関与していると考えられる。 [34] [38] WTXは、WTX遺伝子の一部または全部を含む欠失によって最も多く変異しており、有害な点変異の発生頻度は高くない。 [1] [12] [35] WTX変異を伴うウィルムス腫瘍のほとんどの症例で、エピジェネティックな11p15異常がみられる。 [12]

WTX変異は、男女間で等しく分布しており、WTX不活性化は、臨床症状または予後に影響しないと考えられる。 [1]

染色体11p15(WT2)上のインプリンティングクラスター領域(ICR)とベックウィズ-ヴィーデマン症候群

ウィルムス腫瘍の第2の遺伝子座であるWT2は、染色体11p15.5のインプリンティングドメイン領域に位置している;この遺伝子が生殖細胞変異すると、ベックウィズ-ヴィーデマン症候群が発生する。ウィルムス腫瘍の小児の約3%では、過成長の臨床症状を伴わずに、11p15.5の増殖調節遺伝子座で生殖細胞のエピジェネティック変化または遺伝子変化がみられる。ベックウィズ-ヴィーデマン症候群の小児のように、これらの小児では、両側性ウィルムス腫瘍または家族性ウィルムス腫瘍の発生率が高い。 [26]

ベックウィズ-ヴィーデマン症候群患者の約80%では、11p15ドメインの分子欠損がみられる。 [39] ベックウィズ-ヴィーデマン症候群の基礎をなすさまざまな分子機構が同定されている。これらの異常の一部は、遺伝子変化(CDKN1Cの母方アレルの生殖細胞変異、11p15の父方片親性イソダイソミー、または11p15ドメインの部分重複)であるが、エピジェネティック変化(母方ICR2/KvDMR1のメチル化喪失または母方ICR1のメチル化増強)の頻度が高い。 [26] [40]

WT2遺伝子座に位置するいくつかの候補遺伝子がIGF2/H19およびKIP2/LIT1という独立した2つのインプリンティングドメインを構成している。 [40] ヘテロ接合性の消失は、母方染色体のみに影響を与え、父方の活性遺伝子の発現を促し、母方の活性遺伝子の発現を抑制する作用がある。この領域における遺伝子のインプリントの消失またはスイッチ(メチル化状態の変化)も高い頻度で観察されており、同様の機能異常をもたらす。 [26] [39] [40]

エピジェノタイプと表現型との関係は、ベックウィズ-ヴィーデマン症候群で明らかにされており、ベックウィズ-ヴィーデマン症候群では11p15領域の変異の種類に応じてがんの発生率が異なっている。 [41] ベックウィズ-ヴィーデマン症候群の患者における全体的な腫瘍リスクは5~10%と推定されており、個別のリスクは1%(ICR2におけるインプリンティング消失)から30%(ICR1におけるメチル化の増加および父方の11p15イソダイソミー)である。ウィルムス腫瘍の発生は、ICR1のメチル化が増幅した患者で報告されているが、11p15イソダイソミーを有する患者で神経芽腫または肝芽腫などの他の腫瘍が報告された。 [42] [43] [44]

インプリンティングの消失または遺伝子のメチル化が他の遺伝子座で検出されるのはまれであることから、11p15.5でのインプリンティングの消失の特異性が裏付けられる。 [45] 興味深いことに、アジア系の小児におけるウィルムス腫瘍は、nephrogenic restまたはIGF2のインプリンティング消失のいずれとも関連していない。 [46]

ベックウィズ-ヴィーデマン症候群の患者でウィルムス腫瘍を発症する患者の約5分の1で両側性病変がみられ、異時性の両側性病変も観察される。 [23] [47] [48] ベックウィズ-ヴィーデマン症候群の有病率は、National Wilms Tumor Study(NWTS)に報告されたウィルムス腫瘍の小児で約1%である。 [48] [49]

その他の遺伝子変異および染色体変化

ウィルムス腫瘍の発生機序および生物学に関与しているその他の遺伝子および染色体変異には以下のものがある:


  • 1q。

    染色体1q増加は、不良な転帰と関係しており、最も強力な単一の転帰予測因子である。1q増加が存在すると、1pおよび16qのいずれの欠失も重要ではない。 [50] [51] 染色体1q増加は、ウィルムス腫瘍で最も一般的な細胞遺伝学的異常の1つであり、腫瘍の約30%に観察される。

    NWTS-5(COG-Q9401/NCT00002611)に参加した患者1,114人から採取した予後良好な組織型のウィルムス腫瘍の解析で、腫瘍の28%が1q増加を示した。 [50]


    • 8年イベントフリー生存(EFS)率は、1q増加を認める患者で77%、1q増加を認めない患者で90%であった(P < 0.001)。各病期内で、1q増加は不良なEFSと関係していた。

    • 8年全生存(OS)率は、1q増加を認める患者で88%、1q増加を認めない患者で96%であった(P < 0.001)。OSは、病期がI期P < 0.0015)およびIV期(P = 0.011)の症例で有意に劣っていた。


  • 16qおよび1p。

    その他の腫瘍抑制または腫瘍促進遺伝子が染色体16qおよび1pに存在する可能性があり、これらの領域ではヘテロ接合性の消失がウィルムス腫瘍症例のそれぞれ17%および11%でみられることから明らかである。 [52]
      大規模なNWTS研究で、これらの遺伝子座に腫瘍特異的な喪失を認める患者は、無再燃生存およびOS率が著しく不良であった。最新の小児腫瘍学グループ(COG)の研究では、1pおよび16qの重複欠失を用いて、より積極的な治療の対象となる予後良好な組織型のウィルムス腫瘍患者を選択している。ただし、400人を超える患者を対象とした英国の研究で、1p欠失と予後不良の間に有意な関係はないことが示されたが、予後不良と16qのヘテロ接合性の欠失との関係が認められた。 [53]
      患者125人を対象としたイタリアの研究では、COGの研究と非常に類似した治療を用いて、1p欠失を示すが16q欠失を示さない患者で予後が有意に不良なことが明らかになった。 [54]

    これらの対立する結果は、前述した1q増加のより大きな予後的意義から生じている可能性がある。1q増加が存在する状況で、16qおよび1pのヘテロ接合性の消失は、独立した予後マーカーとしての重要性を失っている。しかしながら、1q増加がみられない状況で、16qおよび1pのヘテロ接合性の消失は、その有害な予後への影響を保持している。 [50] 16qおよび1pのヘテロ接合性の消失は、1qのヘテロ接合性の消失または1q増加をもたらす複合的な染色体イベントから生じていると考えられる。1qにおける変化は、きわめて重要な腫瘍原性の遺伝的イベントとみられる。 [55]


  • miRNAPG。

    選択したmiRNAPGの変異は、ウィルムス腫瘍症例の約20%に観察される。 [3] [4] [5] [6] これらの遺伝子の産物は、最初のpri-miRNA転写から機能性の細胞質miRNAまでのmiRNAの成熟を方向付ける(図13参照)。 [56] 最も多く変異がみられるmiRNAPGはDROSHAで、反復性の変異(E1147K)は、RNase IIIbドメインの金属結合残基に影響を及ぼし、DROSHAが変異した腫瘍の約80%に認められる。その他のウィルムス腫瘍で変異しているmiRNAPGには、DGCR8DICER1TARBP2DIS3L2、およびXPO5がある。これらの変異は一般に相互排他的であり、有害であると考えられ、腫瘍抑制miRNAの発現抑制をもたらす。DGCR8(染色体22q11に位置する)の変異には著しい性差が認められ、43例中38例(88%)は女児に発生する。 [3] [4]

    miRNAPGの生殖細胞変異は、DICER1およびDIS3L2で観察され、前者の変異はDICER1症候群を引き起こし、後者の変異はパールマン症候群を引き起こす。


    • DICER1症候群は、典型的にDICER1における遺伝性の切断型変異により引き起こされ、pre-miRNAの5p腕に由来するmiRNAのプロセッシングに関与するDICER1の残りのアレルのドメイン(RNase IIIbドメイン)におけるミスセンス変異の獲得後に腫瘍が形成される。 [57] DICER1症候群と関連する腫瘍には、胸膜肺芽腫、嚢胞性腎腫、卵巣の性索間質性腫瘍、多結節性甲状腺腫、および胎児性横紋筋肉腫がある。 [57] ウィルムス腫瘍は、DICER1症候群のまれな形態である。ある研究で、DICER1症候群の3家系にはウィルムス腫瘍の小児が含まれ、ウィルムス腫瘍の2症例は、RNase IIIbドメインにおける典型的な二次性DICER1変異を示した。 [58] その他の研究で、家族性ウィルムス腫瘍の48家系中2家系でDICER1変異が確認された。 [59] 大規模なウィルムス腫瘍コホートの塩基配列決定研究でも、DICER1変異を認める偶発症例が観察されている。 [4] [5]

    • パールマン症候群は、pre-let-7 miRNAの分解に関与するリボヌクレアーゼをコードするDIS3L2の変異によって引き起こされるまれな過成長疾患である。 [60] [61] パールマン症候群の予後は不良で、新生児死亡率が高い。パールマン症候群で公表された症例(N = 28)の調査によると、新生児期を超えて生存した乳児では、約3分の2がウィルムス腫瘍を発症し、すべての患者が発達遅滞を示した。胎児性巨大児、腹水、および羊水過多が頻度の高い症状である。 [62]

      図13.ウィルムス腫瘍で一般的に変異しているmiRNAプロセッシング経路。成熟miRNAの発現は、DNAコード塩基配列のRNAポリメラーゼ媒介性転写により開始され、pri-miRNAが産生されて、長い二本鎖のヘアピンが形成される。この構造は、次にDroshaおよびDGCR8の複合体により切断され、より小さなpre-miRNAヘアピンに変換されて核外へ輸送された後、Dicer(RNaseの一種)およびTRBP(dsRNAに特異性を示す)により分解され、ヘアピンループが除去されて2つの単鎖miRNAになる。一方の機能性の鎖がアルゴノート(Ago2)蛋白に結合し、RNA誘導型サイレンシング複合体(RISC)になり、そこで、その標的mRNAに導かれるが、他方の非機能性の鎖は分解される。この方法によるmRNAの標的化で、mRNAの分解、翻訳抑制、または脱アデニル化によるmRNAのサイレンシングがもたらされる。Let-7 miRNAは、腫瘍抑制因子の特性を有するESCに高度に発現しているmiRNAファミリーの1つである。LIN28が過剰発現している場合、LIN28はpre-Let-7 miRNAに結合することで、DICERの結合を妨げ、TUT4またはTUT7によるLIN28活性化ポリウリジル化を促し、Let-7 pre-miRNAの相互DIS3L2媒介性分解を引き起こす。ウィルムス腫瘍との関連が認められているmiRNAプロセッシングに関与する遺伝子は、青色(不活性)および緑色(活性)で識別しており、DROSHA、DGCR8、XPO5(exportin-5をコード)、DICER1、TARBP2、DIS3L2、およびLIN28が含まれる。Copyright © 2015 Hohenstein et al.; Published by Cold Spring Harbor Laboratory Press.Genes Dev.2015 Mar 1; 29(5): 467-482. doi: 10.1101/gad.256396.114.この論文は、http://creativecommons.org/licenses/by-nc/4.0/で記載されているように、Cold Spring Harbor Laboratory PressによりCreative Commons License(Attribution-NonCommercial 4.0 International)下で独占的に配布されている。



  • SIX1およびSIX2。

    SIX1およびSIX2は、高度の相同性を示す転写因子で、腎発生初期に重要な役割を果たし、後腎間充織で発現しており、そこで間葉系前駆細胞集団を維持している。ウィルムス腫瘍におけるSIX1変異の頻度は3~4%で、SIX2変異の頻度は1~3%である。 [3] [4] 実質的にすべてのSIX1およびSIX2変異がエクソン1にあり、177位でのグルタミンからアルギニンへの変異をもたらす。WT1WTX、およびCTNNB1の変異は、SIX1/SIX2またはmiRNAPG変異の場合、まれである。逆に、SIX1/SIX2変異およびmiRNAPG変異は同時にみられる傾向にある。

  • MLLT1。

    ウィルムス腫瘍症例の約4%では、発生初期のRNAポリメラーゼIIによる転写伸長に関与していることが知られている遺伝子であるMLLT1の高度に保存されたYEATSドメイン(ENL)に変異がみられる。 [7] 変異MLLT1蛋白では、アセチル化ヒストン尾部への結合に変化がみられる。MLLT1が変異した腫瘍を有する患者は、若年で発症し、前駆細胞の腎葉内のnephrogenic restの有病率が高いことから、腎発生初期に活性化したMLLT1変異により、ウィルムス腫瘍の発生を来すモデルが支持される。

  • TP53(腫瘍抑制遺伝子)。

    退形成型ウィルムス腫瘍症例のほとんどがTP53腫瘍抑制遺伝子の変異を示す。 [63] [64] [65] TP53は、不良な予後マーカーとして有用な可能性がある。 [63] [64] びまん性退形成型ウィルムス腫瘍の患者40人を対象とした研究で、TP53変異を認める患者25人が特定された(17p欠失を伴うかどうかを問わず、TP53変異が22人、17p欠失のみが3例)。TP53変異を認める25症例では、TP53変異を認めない症例よりもEFSおよびOSが著しく短かった。 [65] 限局的な退形成型ウィルムス腫瘍の顕微解剖により、腫瘍の退形成領域にTP53変異が認められたが、非退形成領域には認められなかったことから、TP53変異の発生は退形成型となる過程に固有のものである可能性が示唆される。 [66]

  • FBXW7。

    FBXW7は、ユビキチンリガーゼの構成要素の1つで、ウィルムス腫瘍において低い発生率で反復性の変異が確認されている遺伝子である。この遺伝子の変異は、上皮型腫瘍の組織型との関連が認められている。 [67]

  • 9q22.3微小欠失症候群。

    9q22.3微小欠失症候群の患者は、ウィルムス腫瘍のリスクが高い。 [68] [69] 生殖細胞欠失を認める染色体領域には、ゴーリン症候群(骨肉腫に伴う母斑基底細胞がん症候群)で変異している遺伝子PTCH1が含まれる。9q22.3微小欠失症候群は、ゴーリン症候群の臨床所見に加え、発達遅滞および/または知的能力障害、前頭縫合早期癒合症、閉塞性水頭症、出生前および出生後巨大児、および痙攣発作を特徴とする。 [68] 構成的な9q22.3微小欠失との関連でウィルムス腫瘍を呈した5人の患者が報告されている。 [69] [70] [71]

  • MYCN。

    ウィルムス腫瘍症例の約13%でMYCNコピー数増加が観察され、退形成型症例(23症例中7例、30%)では、非退形成型症例(11.2%)より多くみられた。 [72] コドン44での活性化変異(p.P44L)は、ウィルムス腫瘍症例の約4%で確認された。 [72] MYCNでの生殖細胞コピー数増加は、両側性ウィルムス腫瘍症例で報告されており、生殖細胞MYCN重複も出生前の両側性腎芽腫症を認め、腎芽腫症の家族歴を有する小児で報告された。 [73]

  • CTR9。

    CTR9不活性化の生殖細胞変異は、家族性ウィルムス腫瘍の35家系中3家系で確認された。 [10] CTR9は、染色体11p15.3に位置し、ポリメラーゼ結合因子1複合体(PAF1c)の主要な構成要素であり、RNAポリメラーゼII制御で複数の役割を果たすとともに、胚発生における器官形成および胚性幹細胞の維持に関与している。

  • REST。

    REST(RE1サイレンシング転写因子をコード)の不活性化生殖細胞変異は、家族性ウィルムス腫瘍の4家系で確認された。 [9] RESTは、細胞分化および胚発生で機能する転写レプレッサーである。ほとんどのREST変異は、DNA結合ドメインをコードしているREST部分内に集中しており、機能解析でこれらの変異がRESTの転写抑制を妨げていることが示された。REST変異についてスクリーニングを行った場合、ウィルムス腫瘍の血縁者歴がないウィルムス腫瘍患者519人中9人の変異検査結果が陽性であった;一部には親が検査陽性の患者もみられた。 [9] これらの観察は、RESTがウィルムス腫瘍の素因遺伝子で、ウィルムス腫瘍の約2%に関係していることを示している。

図14では、予後良好な組織型を示すにもかかわらず、再燃が認められたことから抽出したウィルムス腫瘍患者の選択コホートにおけるゲノムの全体像を要約している。 [7] 予後良好な組織型のウィルムス腫瘍75症例が遺伝子発現データの教師なし解析により6つのクラスターに分類された。遺伝子発現データが得られたMLLT1変異腫瘍の6個中5個がクラスター3に含まれ、2個がCTNNB1変異を伴っていた。このクラスターには、WT1の変異または小区画欠失を伴う腫瘍も4個含まれており、そのいずれにもCTNNB1変異またはWTXの小区画欠失もしくは変異のいずれかが認められた。また、11p15のインプリンティングを保持しているかなりの数の腫瘍も含まれていた(MLLT1変異腫瘍はすべて含まれていた)。miRNAPG変異例は一緒にクラスター分類され、MLLT1およびWT1/WTX/CTNNB1変異例の両方と相互排他的であった。

図14.遺伝子発現データの教師なし解析。予後良好な組織型のウィルムス腫瘍75症例の非負値行列因子分解(Non-negative Matrix Factorization、NMF)による解析で6つのクラスターが認められた。遺伝子発現データが得られたMLLT1変異腫瘍の6個中5個がNMFによるクラスター3に含まれ、2個がCTNNB1変異を伴っていた。このクラスターには、11p15のインプリンティングを保持しているかなりの数の腫瘍も含まれおり(MLLT1変異腫瘍はすべて含まれていた)、他のクラスターとは対照的に、ほとんどの症例が11p15のヘテロ接合性の消失またはインプリンティングの保持を示した。miRNAPG変異を認めるほぼすべての症例はNMFによるクラスター2に分類され、WT1WTX、およびCTNNB1変異のほとんどがNMFによるクラスター3および4であった。Copyright © 2015 Perlman, E. J. et al.MLLT1 YEATS domain mutations in clinically distinctive Favourable Histology wilms tumours. Nat. Commun. 6:10013 doi: 10.1038/ncomms10013 (2015).この論文は、http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/で記載されているように、Nature Publishing Group(Macmillan Publishers Limitedの1部門)によりCreative Commons Attribution 4.0 International License下で配布されている。

腎細胞がん

腎臓の転座陽性がんは、腎細胞がん(RCC)の別の病態として認識されており、小児におけるRCCで最も多くみられる病態と考えられ、小児RCCの40~50%を占めている。 [74] 小児および青年のRCC患者120人を対象とした小児腫瘍学グループ(COG)のプロスペクティブ臨床試験で、半数近くの患者が転座陽性のRCCであった。 [75] これらのがんは、Xp11.2に位置する転写因子E3遺伝子(TFE3)を巻き込んだ転座を特徴とする。TFE3遺伝子は、以下のいずれかの遺伝子をパートナーとする場合がある:


  • t(X;17)(p11.2;q25)でASPSCR

  • t(X;1)(p11.2;q21)でPRCC

  • t(X;1)(p11.2;p34)でSFPQ

  • inv(X;p11.2;q12)でNONO

  • t(X;17)(p11;q23)でクラスリン重鎖(CLTC)

他のまれな転座の亜型であるt(6;11)(p21;q12)は、Alpha-転写因子EBTFEB)の遺伝子融合を含み、TFEBの過剰発現を生じる。TFE3およびTFEBを巻き込んだ転座は、これらの蛋白の過剰発現を引き起こし、免疫組織化学検査により同定可能である。 [76]

Xp11転座型RCCを発症する危険因子として唯一知られているのは、過去の化学療法への曝露である。1件の研究で、化学療法後から発症までの期間は、4~13年の範囲であった。報告されているすべての患者に対して、DNAトポイソメラーゼII阻害薬および/またはアルキル化剤が投与された。 [77] [78]

小児および若年成人における転座型RCCの生物学的挙動に関しては見解が分かれている。数件のシリーズによると、TFE-RCCより進行した病期(III期/IV期)で発見されたにもかかわらず、RCCの治療に手術単独を用いた場合でも予後良好であることが示唆されているが、あるメタアナリシスによると、このような患者は転帰がより不良であることが報告された。 [79] [80] [81] これらの患者の転帰は、進行中のCOGのAREN03B2(NCT00898365)の生物学および分類研究で検討されている。血管内皮増殖因子受容体標的療法および哺乳類ラパマイシン標的蛋白(mTOR)阻害薬は、Xp11転座型の転移性RCCで活性があるとみられている。 [82] 転座を伴ったRCCの初回切除から20~30年後でも、再発が報告されている。 [83]

Xp11転座を有するRCCの診断には、TFE3の免疫組織化学検査単独で報告された症例でこの転座が認められないことから、むしろ分子遺伝学的アプローチによる確認が必要である。RCC症例には、TFE3が陽性で、TFE3転座が認められず、代わりにALK転座を示すまれなサブセットが存在する。このサブセットの症例は、RCC内で新たに認識されたサブグループであり、未分類の小児RCCの15~20%を含むと推定される。6~16歳の小児で報告された8症例において、以下が観察された: [84] [85] [86] [87]


  • t(2;10)(p23;q22)の転座でALKVCLビンキュリン)と融合していた(n = 3)。VCL転座の症例は、すべて鎌状赤血球形成傾向の小児に発生したが、TMP3転座の症例はみられなかった。

  • ALKTPM3トロポミオシン3)と融合していた(n = 3)。

  • ALKが1p32上のHOOK-1と融合していた(n = 1)。

  • t(1;2)転座でALKTMP3が融合していた(n = 1)。

(腎細胞がんの治療に関する情報については、小児ウィルムス腫瘍およびその他の腎腫瘍の治療のPDQ要約を参照のこと。)

腎臓ラブドイド腫瘍

ラブドイド腫瘍では、解剖学的な部位を問わず、染色体22q11.2に位置するSMARCB1/INI1/SNF5/BAF47遺伝子の機能喪失という一般的な遺伝子異常が認められる。以下の記述では、原発部位を問わずにラブドイド腫瘍に言及している。SMARCB1は、遺伝子の転写制御に重要な役割を果たすSWI/SNF(SWItch/Sucrose NonFermentable)クロマチンリモデリング複合体を構成する蛋白をコードする。 [88] [89] 機能喪失は、SMARCB1遺伝子の一部または全部の喪失に至る欠失およびSMARCB1蛋白のpremature truncationに至る一般的にフレームシフトまたはノンセンス変異である変異により生じる。 [89] [90] ラブドイド腫瘍のうち割合は小さいが、SWI/SNF複合体における主要ATPaseであるSMARCA4の変異により生じるものがある。 [91] [92] ラブドイド腫瘍の35症例を対象としたエクソーム配列決定では、ごく低い変異率が確認され、腫瘍形成に関与していると考えられていたSMARCB1以外に、反復性の変異遺伝子はみられなかった。 [93]

脳および/または腎臓に原発腫瘍が1つまたは複数認められる患者においてSMARCB1の生殖細胞変異が確認されており、ラブドイド腫瘍発症の遺伝的素因と一致している。 [94] [95] ラブドイド腫瘍患者の約3分の1にSMARCB1の生殖細胞変異が認められる。 [89] [96] ほとんどの症例において変異はde novoであり、遺伝ではない。ラブドイド腫瘍で生殖細胞変異または欠失を認める小児の診断時年齢中央値(6ヵ月)は、明らかな散発性疾患の小児(18ヵ月)より若い。 [97] 生殖細胞のモザイク現象は、複数の罹患した同胞を有するいくつかの家系で提唱されている。生殖細胞変異がある患者は、最も予後不良の可能性があるとみられている。 [98] [99] SMARCA4の生殖細胞変異もラブドイド腫瘍患者で報告されている。 [91] [100]

(腎臓ラブドイド腫瘍の治療に関する情報については、小児ウィルムス腫瘍およびその他の腎腫瘍の治療のPDQ要約を参照のこと。)

腎明細胞肉腫

腎明細胞肉腫は、まれな腎腫瘍で、小児におけるすべての原発性腎臓悪性腫瘍の約5%を占め、3歳前に最も多くみられる。腎明細胞肉腫はまれであり、実験モデルがないため、その分子的背景はほとんど解明されていない。

腎明細胞肉腫の生物学的特徴は、以下を含めていくつか報告されている:


  • BCOR遺伝子(BCL6コリプレッサー)のエクソン15における遺伝子内縦列重複は、腎明細胞肉腫症例の100%(20症例中20例)で報告されているが、評価した他の小児腎腫瘍では認められなかった。 [101] 他の報告で、腎明細胞肉腫におけるBCOR遺伝子内縦列重複の所見が確認されている。 [102] [103] [104] したがって、BCOR遺伝子内縦列重複は、腎明細胞肉腫の腫瘍形成に重要な役割を果たしていると考えられ、その同定は、腎腫瘍の鑑別診断に役立つはずである。 [101]

  • YWHAE-NUTM2融合(NUTM2BまたはNUTM2Eのいずれかを含む)は、t(10;17)に起因し、 腎明細胞肉腫症例の12%で報告された。 [105] YWHAE-NUTM2融合の存在は、BCOR遺伝子内縦列重複の存在と相互排他的であると考えられる;この観察は、YWHAE-NUTM2融合の2症例およびBCOR遺伝子内縦列重複の20症例を含む腎明細胞肉腫の22症例を対象とした研究に基づいている。 [102] YWHAE-NUTM2融合を認める症例の遺伝子発現プロファイルは、BCOR遺伝子内縦列重複の症例と異なっていた。

  • 染色体コピー数の変化、変異、および再構成について腎明細胞肉腫の13腫瘍を評価したところ、YWHAE-NUTM2融合の1例およびBCOR遺伝子内縦列重複の12例が確認された。 [104] [106] その他に反復性の染色体セグメントのコピー数変化または体細胞多様体(単一ヌクレオチドまたは小さな挿入/欠失)は特定されなかったことから、腎明細胞肉腫の主要発がん因子としてのBCOR遺伝子内縦列重複の役割がさらに裏付けられる。 [106]

(腎明細胞肉腫の治療に関する情報については、小児ウィルムス腫瘍およびその他の腎腫瘍の治療のPDQ要約を参照のこと。)


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  103. Astolfi A, Melchionda F, Perotti D, et al.: Whole transcriptome sequencing identifies BCOR internal tandem duplication as a common feature of clear cell sarcoma of the kidney. Oncotarget 6 (38): 40934-9, 2015.[PUBMED Abstract]

  104. Roy A, Kumar V, Zorman B, et al.: Recurrent internal tandem duplications of BCOR in clear cell sarcoma of the kidney. Nat Commun 6: 8891, 2015.[PUBMED Abstract]

  105. O'Meara E, Stack D, Lee CH, et al.: Characterization of the chromosomal translocation t(10;17)(q22;p13) in clear cell sarcoma of kidney. J Pathol 227 (1): 72-80, 2012.[PUBMED Abstract]

  106. Gooskens SL, Gadd S, Guidry Auvil JM, et al.: TCF21 hypermethylation in genetically quiescent clear cell sarcoma of the kidney. Oncotarget 6 (18): 15828-41, 2015.[PUBMED Abstract]

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黒色腫

小児集団で発生し、悪性化の可能性を有する黒色腫関連疾患は、以下の3つの一般的グループに分類できる: [1]


  • 大きい/巨大な先天性色素性母斑。

  • 非定型スピッツ腫瘍からスピッツ様黒色腫に及ぶスピッツ様メラニン細胞性腫瘍。

  • 成人の黒色腫(つまり従来型黒色腫)と特徴を共有する青年の高年齢層に生じる黒色腫。

各腫瘍のゲノム的特徴を表3に要約する。

小児の従来型黒色腫におけるゲノムの全体像は、黒色腫の成人にみられる多くのゲノム変化により表される。 [1] Pediatric Cancer Genome Projectからの報告によると、従来型黒色腫の15症例では、体細胞単一ヌクレオチド変異、TERTプロモーター変異、(13例中12例)、およびBRAF V600の活性化変異(15例中13例)に加え、紫外線損傷と一致する変異スペクトル署名の負担が高いことが観察された。さらに、3分の2の症例で、黒色腫の感受性増加を伴うMC1R多様体がみられた。

スピッツ様黒色腫におけるゲノムの全体像は、RETROS1NTRK1ALKMET、およびBRAFを含むさまざまな遺伝子が関与するキナーゼ遺伝子融合を特徴とする。 [2] [3] [4] これらの融合遺伝子は、症例の約50%で報告されており、相互排他的に発生する。 [1] [3] スピッツ様メラニン細胞性病変でTERTプロモーター変異はまれであり、1件のシリーズで評価した患者56人中4人のみに観察された。しかしながら、TERTプロモーター変異を認める4例のいずれにも血行性転移およびその疾患による死亡が認められた。この知見は、スピッツ母斑様メラニン細胞性腫瘍の小児で侵攻性の臨床的挙動を予測する際のTERTプロモーター変異の可能性を裏付けるが、原発部位スピッツ母斑様腫瘍の患者で臨床的挙動を予測する際の野生型TERTプロモーター状態の役割を確定するには、さらに研究が必要である。

先天性の大きな色素性母斑では、NRAS Q61の活性化変異がみられることが報告されており、他の反復性の変異は認められていない。 [5] 複数の先天性の色素性母斑および神経黒色症(neuromelanosis)を認める患者で、NRAS Q61変異の体細胞モザイク現象も報告されている。 [6]

表3.メラニン細胞性病変の特徴

腫瘍 異常遺伝子
黒色腫 BRAFNRASKIT、NF1
スピッツ様黒色腫 キナーゼ融合(RETROSMETALKBRAFNTRK1
スピッツ母斑 HRASBRAFおよびNRAS(まれ)
後天性母斑 BRAF
異形成母斑 BRAFNRAS
青色母斑 GNAQ
眼内黒色腫 GNAQ
先天性母斑 NRAS


(小児黒色腫の治療に関する情報については、小児にまれながんの治療のPDQ要約を参照のこと。)


参考文献
  1. Lu C, Zhang J, Nagahawatte P, et al.: The genomic landscape of childhood and adolescent melanoma. J Invest Dermatol 135 (3): 816-23, 2015.[PUBMED Abstract]

  2. Wiesner T, He J, Yelensky R, et al.: Kinase fusions are frequent in Spitz tumours and spitzoid melanomas. Nat Commun 5: 3116, 2014.[PUBMED Abstract]

  3. Lee S, Barnhill RL, Dummer R, et al.: TERT Promoter Mutations Are Predictive of Aggressive Clinical Behavior in Patients with Spitzoid Melanocytic Neoplasms. Sci Rep 5: 11200, 2015.[PUBMED Abstract]

  4. Yeh I, Botton T, Talevich E, et al.: Activating MET kinase rearrangements in melanoma and Spitz tumours. Nat Commun 6: 7174, 2015.[PUBMED Abstract]

  5. Charbel C, Fontaine RH, Malouf GG, et al.: NRAS mutation is the sole recurrent somatic mutation in large congenital melanocytic nevi. J Invest Dermatol 134 (4): 1067-74, 2014.[PUBMED Abstract]

  6. Kinsler VA, Thomas AC, Ishida M, et al.: Multiple congenital melanocytic nevi and neurocutaneous melanosis are caused by postzygotic mutations in codon 61 of NRAS. J Invest Dermatol 133 (9): 2229-36, 2013.[PUBMED Abstract]

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甲状腺がん

諸研究から、小児の分化型甲状腺がんの遺伝的プロファイルと成人の腫瘍の遺伝的プロファイル間でわずかな差がみられることが示されている。1件の研究において、小児の乳頭がんではRET/PTC再構成の保有率が比較的高い(小児では45~65% vs 成人では3~34%)ことが報告された。 [1] 甲状腺乳頭がんの成人では50%超にBRAF V600E変異が認められる [2] ;小児患者でも同様の頻度で発生する可能性が高いが、諸研究からこの変異の頻度には大きな差があることが明らかにされている。 [1] [2] [3] [4] 小児では、ゲノム変化と病期または予後との相関は十分に定義されていない。2件の研究で相関が示されなかった一方 [3] [4] 、小児甲状腺がん症例55例を対象にした1件の研究では、BRAF V600E変異の存在と再発リスク増加との有意な相関が実証された。 [5] 分化型甲状腺がんはDICER1の生殖細胞変異と関連付けられており、DICER1症候群の一部と考えられている。 [6]

表4.小児および青年または成人における甲状腺がんの特徴の比較a

特徴 小児および青年(%) 成人(%)
a出典:Yamashita et al., [7] Nikita et al., [4] and Alzahrani et al. [5]

組織学的亜型:

   
乳頭状 67–98 85–90
濾胞性 4–23 <10
髄様 2–8 3
低分化型 <0.1 2–7
 

遺伝子再構成:

   
RET/PTC 21–87 0–35
NTRK 1 5–11 5–13
AKAP9-BRAF 11 1
PAX8-PPARG 不明 0–50
 

点変異:

   
BRAF 0–63 0–43
RASファミリー 0–16 25–69
GNAS 0 11
TP53 0–23 0–20
TERT 0 16
 

その他:

   
多中心性 30–50 40–56
リンパ節転移 30–90 5–55
甲状腺外浸潤 24–51 16–46
脈管浸潤 <31 14–37
遠隔転移 10–20 5–10


(小児甲状腺がんの治療に関連する情報については、小児にまれながんの治療のPDQ要約を参照のこと。)


参考文献
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  3. Henke LE, Perkins SM, Pfeifer JD, et al.: BRAF V600E mutational status in pediatric thyroid cancer. Pediatr Blood Cancer 61 (7): 1168-72, 2014.[PUBMED Abstract]

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  5. Alzahrani AS, Qasem E, Murugan AK, et al.: Uncommon TERT Promoter Mutations in Pediatric Thyroid Cancer. Thyroid 26 (2): 235-41, 2016.[PUBMED Abstract]

  6. Slade I, Bacchelli C, Davies H, et al.: DICER1 syndrome: clarifying the diagnosis, clinical features and management implications of a pleiotropic tumour predisposition syndrome. J Med Genet 48 (4): 273-8, 2011.[PUBMED Abstract]

  7. Yamashita S, Saenko V: Mechanisms of Disease: molecular genetics of childhood thyroid cancers. Nat Clin Pract Endocrinol Metab 3 (5): 422-9, 2007.[PUBMED Abstract]

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多発性内分泌腫瘍症候群

多発性内分泌腫瘍(MEN)症候群の最も顕著な臨床的および遺伝的変化を表5に示す。

表5.多発性内分泌腫瘍(MEN)症候群とそれに関連する臨床的および遺伝的変化

症候群 臨床的特徴/腫瘍 遺伝子の変化

MEN1型:ウェルナー症候群

[1]

副甲状腺

11q13(MEN1遺伝子)

膵島:

ガストリノーマ 11q13(MEN1遺伝子)
インスリノーマ
グルカゴノーマ
VIP産生腫瘍

下垂体:

プロラクチノーマ 11q13(MEN1遺伝子)
ソマトトロピノーマ(somatotrophinoma)
コルチコトロピノーマ(corticotropinoma)

この他の関連する腫瘍(あまり多くない):

カルチノイド:気管支および胸腺 11q13(MEN1遺伝子)
副腎皮質性
脂肪腫
血管線維腫
コラゲノーマ(collagenoma)

MEN2A型:シップル症候群

甲状腺髄様がん

10q11.2(RET遺伝子)

褐色細胞腫

副甲状腺

MEN2B型

甲状腺髄様がん

10q11.2(RET遺伝子)

褐色細胞腫

粘膜神経腫

腸管神経節神経腫症

マルファン症候群




  • 多発性内分泌腫瘍1型(MEN1)症候群(ウェルナー症候群):

    MEN1症候群は、副甲状腺、膵島細胞、および下垂体前葉における腫瘍の存在を特徴とする常染色体優性疾患である。表5に挙げられた内分泌腫瘍の2つが認められる場合に、この症候群の診断を検討すべきである。

    1件の研究により、160人の患者において21歳前に発症したMEN1症候群の初期症状の記録が報告された。 [2] 注目すべきこととして、ほとんどの患者が家族性MEN1症候群を有し、国際的なスクリーニングプロトコルを用いて追跡された。

    1. 原発性副甲状腺機能亢進症。

      最も一般的な症状の原発性副甲状腺機能亢進症は、75%の患者に認められ、通常は生物学的異常を有する患者のみであった。スクリーニングプログラム以外で診断された原発性副甲状腺機能亢進症はきわめてまれであり、腎結石が最も頻繁にみられるため、臨床医はMEN1を疑うべきである。 [2] [3]
    2. 下垂体腺腫。

      下垂体腺腫は患者の34%に検出され、主として10歳以上の女性に発生し、しばしば症候性であった。 [2]
    3. 膵神経内分泌腫瘍。

      膵神経内分泌腫瘍は患者の23%に検出された。特異的診断には、インスリノーマ、非分泌性膵腫瘍、およびゾリンジャー・エリソン症候群があった。インスリノーマの最初の症例は5歳前に発症した。 [2]
    4. 悪性腫瘍。

      4人の患者で悪性腫瘍(2人が副腎がん、1人がガストリノーマ、および1人が胸腺がん)が認められた。胸腺がんの患者は、急速に進行する疾患により21歳前に死亡した。

    染色体11q13に位置するMEN1遺伝子の生殖細胞変異が患者の70~90%で検出される;しかしながら、この遺伝子は、散発性腫瘍において頻繁に不活性化されていることも示されている。 [4] 変異原性試験は、ハイリスクが証明されているMEN1症候群患者および家系員への臨床スクリーニングと併用すべきである。 [5]


    MEN1症候群患者に対するスクリーニングは5歳までに開始し、生涯にわたり継続することが推奨されている。検査または生化学的スクリーニングの数は年齢特異的であり、年1回の血清カルシウム、副甲状腺ホルモン、ガストリン、グルカゴン、セクレチン、プロインスリン、クロモグラニンA、プロラクチン、IGF-1などがある。放射線学的スクリーニングには、1~3年ごとの脳の磁気共鳴画像法および腹部コンピュータ断層撮影を含めるべきである。 [6]


  • 多発性内分泌腫瘍2A型(MEN2A)および多発性内分泌腫瘍2B型(MEN2B)症候群:


    染色体10q11.2のRETがん遺伝子(チロシンキナーゼ受容体)における生殖細胞系の活性化変異は、MEN2AおよびMEN2B症候群と関連する甲状腺髄様がんにおける制御不能な細胞増殖の原因となっている。 [7] [8] [9]


      MEN2A:

      MEN2Aは、個人または近親者における2つ以上の内分泌腫瘍(表5を参照のこと)の存在を特徴とする。 [10] これらの患者におけるRET変異は通常、エクソン10および11に限局している。

      MEN2B:

      MEN2Bは、甲状腺髄様がん、副甲状腺の過形成、腺腫、褐色細胞腫、粘膜神経腫、および神経節神経腫を特徴とする。 [10] [11] [12] これらの患者に発生する甲状腺髄様がんはきわめて侵攻性が高い。これらの患者における変異の95%以上がエクソン16のコドン918に限局しており、これにより受容体の自己リン酸化および活性化が引き起こされる。 [13] 患者には、有髄角膜神経線維、口唇肥大を伴う独特の顔貌、マルファン症候群様の細長い体型も認められる。

      このような患者では、主にRET変異に関する遺伝子解析の結果によって患者の管理が進められるが、甲状腺髄様がんの存在を検出するためにペンタガストリン刺激試験が使用できる。 [13] [14]



    MEN2症候群が疑われる患者に対する遺伝子検査のガイドライン、および変異のタイプと甲状腺髄様がんの侵攻性リスクレベルとの相関が発表されている。 [14] [15]


  • 家族性甲状腺髄様がん:

    家族性甲状腺髄様がんは、褐色細胞腫または副甲状腺腺腫/過形成が認められない甲状腺髄様がんの家系で診断される。エクソン10、11、13、および14におけるRET変異が症例のほとんどを占める。

    最近の文献から、この疾患実体はMEN2AおよびMEN2Bと異なる遺伝性甲状腺髄様がんの一形態として同定すべきではないことが示唆されている。家族性甲状腺髄様がんはMEN2Aの多様体として認識し、甲状腺髄様がんのみが認められ、家族性疾患の最初の基準を満たす家族を含めるべきである。最初の基準には、2世代以上にわたり、2人以上(ただし10人未満)のRET生殖細胞変異を有する患者がいる家族;RET生殖細胞変異を有する家系員が1世代に2人以下である小規模家族;RET生殖細胞変異を有する1個人が含まれる。 [14] [16]


表6.多発性内分泌腫瘍2型(MEN2)症候群の臨床的特徴

MEN2亜型 甲状腺髄様がん 褐色細胞腫 副甲状腺疾患
MEN2A 95% 50% 20~30%
MEN2B 100% 50% まれ


(小児MEN症候群の治療に関する情報については、小児にまれながんの治療のPDQ要約を参照のこと。)


参考文献
  1. Thakker RV: Multiple endocrine neoplasia--syndromes of the twentieth century. J Clin Endocrinol Metab 83 (8): 2617-20, 1998.[PUBMED Abstract]

  2. Goudet P, Dalac A, Le Bras M, et al.: MEN1 disease occurring before 21 years old: a 160-patient cohort study from the Groupe d'étude des Tumeurs Endocrines. J Clin Endocrinol Metab 100 (4): 1568-77, 2015.[PUBMED Abstract]

  3. Romero Arenas MA, Morris LF, Rich TA, et al.: Preoperative multiple endocrine neoplasia type 1 diagnosis improves the surgical outcomes of pediatric patients with primary hyperparathyroidism. J Pediatr Surg 49 (4): 546-50, 2014.[PUBMED Abstract]

  4. Farnebo F, Teh BT, Kytölä S, et al.: Alterations of the MEN1 gene in sporadic parathyroid tumors. J Clin Endocrinol Metab 83 (8): 2627-30, 1998.[PUBMED Abstract]

  5. Field M, Shanley S, Kirk J: Inherited cancer susceptibility syndromes in paediatric practice. J Paediatr Child Health 43 (4): 219-29, 2007.[PUBMED Abstract]

  6. Thakker RV: Multiple endocrine neoplasia type 1 (MEN1). Best Pract Res Clin Endocrinol Metab 24 (3): 355-70, 2010.[PUBMED Abstract]

  7. Sanso GE, Domene HM, Garcia R, et al.: Very early detection of RET proto-oncogene mutation is crucial for preventive thyroidectomy in multiple endocrine neoplasia type 2 children: presence of C-cell malignant disease in asymptomatic carriers. Cancer 94 (2): 323-30, 2002.[PUBMED Abstract]

  8. Alsanea O, Clark OH: Familial thyroid cancer. Curr Opin Oncol 13 (1): 44-51, 2001.[PUBMED Abstract]

  9. Fitze G: Management of patients with hereditary medullary thyroid carcinoma. Eur J Pediatr Surg 14 (6): 375-83, 2004.[PUBMED Abstract]

  10. Puñales MK, da Rocha AP, Meotti C, et al.: Clinical and oncological features of children and young adults with multiple endocrine neoplasia type 2A. Thyroid 18 (12): 1261-8, 2008.[PUBMED Abstract]

  11. Skinner MA, DeBenedetti MK, Moley JF, et al.: Medullary thyroid carcinoma in children with multiple endocrine neoplasia types 2A and 2B. J Pediatr Surg 31 (1): 177-81; discussion 181-2, 1996.[PUBMED Abstract]

  12. Brauckhoff M, Gimm O, Weiss CL, et al.: Multiple endocrine neoplasia 2B syndrome due to codon 918 mutation: clinical manifestation and course in early and late onset disease. World J Surg 28 (12): 1305-11, 2004.[PUBMED Abstract]

  13. Sakorafas GH, Friess H, Peros G: The genetic basis of hereditary medullary thyroid cancer: clinical implications for the surgeon, with a particular emphasis on the role of prophylactic thyroidectomy. Endocr Relat Cancer 15 (4): 871-84, 2008.[PUBMED Abstract]

  14. Waguespack SG, Rich TA, Perrier ND, et al.: Management of medullary thyroid carcinoma and MEN2 syndromes in childhood. Nat Rev Endocrinol 7 (10): 596-607, 2011.[PUBMED Abstract]

  15. Kloos RT, Eng C, Evans DB, et al.: Medullary thyroid cancer: management guidelines of the American Thyroid Association. Thyroid 19 (6): 565-612, 2009.[PUBMED Abstract]

  16. Wells SA Jr, Asa SL, Dralle H, et al.: Revised American Thyroid Association guidelines for the management of medullary thyroid carcinoma. Thyroid 25 (6): 567-610, 2015.[PUBMED Abstract]

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本要約の変更点(02/03/2017)

PDQがん情報要約は定期的に見直され、新情報が利用可能になり次第更新される。本セクションでは、上記の日付における本要約最新変更点を記述する。

白血病

急性リンパ芽球性白血病(ALL)のセクションに以下の記述が追加された;近一倍体または低度の低二倍体のALL患者20人を対象にした1件の研究により、低二倍体集団におけるMRDは予後的意義を有しうることが示された(引用、参考文献33としてMullighan et al)。

急性リンパ芽球性白血病(ALL)セクション内で、DUX4再構成ALLおよび関連する遺伝子の欠失に関する記述が改訂された(引用、参考文献73としてZhang et al.)。

急性リンパ芽球性白血病(ALL)セクションに以下の記述が追加された;TPMT遺伝子変異がヘテロ接合体である患者は、一般に重篤な毒性作用なしにメルカプトプリンに耐えられるが、実際には正常アレルがホモ接合体である患者よりも造血毒性に対する用量減量が頻繁に必要となる(引用、参考文献106としてRelling et al.)。

中枢神経系腫瘍

毛様細胞性星細胞腫をはじめとする星細胞腫セクション内の参考文献12としてBecker et al.が追加された。

毛様細胞性星細胞腫をはじめとする星細胞腫セクションに以下の記述が追加された;上衣下巨細胞星細胞腫は哺乳類ラパマイシン標的蛋白(mTOR)活性化により導かれるため、mTOR阻害薬はこれらの腫瘍を有する小児における腫瘍退縮を誘発できる活性のある薬物である(引用、参考文献26としてFranz et al.)。

びまん性星細胞腫のセクションは広範囲にわたって改訂された。

髄芽腫のセクションは広範囲にわたって改訂された。

髄芽腫以外の胚芽腫のセクションは広範囲にわたって改訂された。

甲状腺がん

甲状腺がんセクションに以下の記述が追加された;小児では、ゲノム変化と病期または予後との相関は十分に定義されていない。2件の研究で相関が示されなかった一方、小児甲状腺がん症例55例を対象にした1件の研究では、BRAF V600E変異の存在と再発リスク増加との有意な相関が実証された(引用、参考文献4および5として、それぞれNikita et al.およびAlzahrani et al.)。

甲状腺がんセクションの表4の記述が以下のように改訂された;RET/PTC遺伝子再構成は、甲状腺がんを有する小児および青年の21~87%にみられる。また甲状腺がんの成人の16%にみられる点変異としてTERTが追加された。

本要約はPDQ Pediatric Treatment Editorial Boardが作成と内容の更新を行っており、編集に関してはNCIから独立している。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたはNIHの方針声明を示すものではない。PDQ要約の更新におけるPDQ編集委員会の役割および要約の方針に関する詳しい情報については、本PDQ要約についておよびPDQ® - NCI's Comprehensive Cancer Databaseを参照のこと。

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本PDQ要約について

本要約の目的

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、小児がんのゲノミクスについて、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

査読者および更新情報

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Pediatric Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

委員会のメンバーは毎月、最近発表された記事を見直し、記事に対して以下を行うべきか決定する:


  • 会議での議論、

  • 本文の引用、または

  • 既に引用されている既存の記事との入れ替え、または既存の記事の更新。

要約の変更は、発表された記事の証拠の強さを委員会のメンバーが評価し、記事を本要約にどのように組み入れるべきかを決定するコンセンサス過程を経て行われる。

小児がんのゲノミクスに対する主要な査読者は以下の通りである:


    本要約の内容に関するコメントまたは質問は、NCIウェブサイトのEmail UsからCancer.govまで送信のこと。要約に関する質問またはコメントについて委員会のメンバー個人に連絡することを禁じる。委員会のメンバーは個別の問い合わせには対応しない。

    証拠レベル

    本要約で引用される文献の中には証拠レベルの指定が記載されているものがある。これらの指定は、特定の介入やアプローチの使用を支持する証拠の強さを読者が査定する際、助けとなるよう意図されている。PDQ Pediatric Treatment Editorial Boardは、証拠レベルの指定を展開する際に公式順位分類を使用している。

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    PDQ® Pediatric Treatment Editorial Board.PDQ Childhood Cancer Genomics.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: http://www.cancer.gov/types/childhood-cancers/pediatric-genomics-hp-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.

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