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最新の研究成果に基づいて定期的に更新している、
科学的根拠に基づくがん情報の要約です。

小児消化管間質腫瘍の治療(PDQ®)

  • 原文更新日 : 2019-10-22
    翻訳更新日 : 2019-12-25


医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、小児消化管間質腫瘍の治療について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。


本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Pediatric Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

発生率

消化管間質腫瘍(GIST)とは、成人において最も一般的な腸管の間葉性新生物である。 [1] これらの腫瘍が小児でみられることはまれである。 [2] すべてのGISTの約2%が小児および若年成人に生じる。 [3] [4] [5] 1件のシリーズでは、小児に生じるGISTはすべての小児非横紋筋肉腫性軟部肉腫の2.5%を占めていた。 [6] 以前、これらの腫瘍は平滑筋腫、平滑筋肉腫、および平滑筋芽細胞腫と診断されていた。

小児患者におけるGISTは、胃にみられることが最も多く、ほぼ全例が青年女性に発生する。 [5] [7] [8]


参考文献
  1. Corless CL, Fletcher JA, Heinrich MC: Biology of gastrointestinal stromal tumors. J Clin Oncol 22 (18): 3813-25, 2004.[PUBMED Abstract]

  2. Pappo AS, Janeway K, Laquaglia M, et al.: Special considerations in pediatric gastrointestinal tumors. J Surg Oncol 104 (8): 928-32, 2011.[PUBMED Abstract]

  3. Prakash S, Sarran L, Socci N, et al.: Gastrointestinal stromal tumors in children and young adults: a clinicopathologic, molecular, and genomic study of 15 cases and review of the literature. J Pediatr Hematol Oncol 27 (4): 179-87, 2005.[PUBMED Abstract]

  4. Miettinen M, Lasota J, Sobin LH: Gastrointestinal stromal tumors of the stomach in children and young adults: a clinicopathologic, immunohistochemical, and molecular genetic study of 44 cases with long-term follow-up and review of the literature. Am J Surg Pathol 29 (10): 1373-81, 2005.[PUBMED Abstract]

  5. Benesch M, Wardelmann E, Ferrari A, et al.: Gastrointestinal stromal tumors (GIST) in children and adolescents: A comprehensive review of the current literature. Pediatr Blood Cancer 53 (7): 1171-9, 2009.[PUBMED Abstract]

  6. Cypriano MS, Jenkins JJ, Pappo AS, et al.: Pediatric gastrointestinal stromal tumors and leiomyosarcoma. Cancer 101 (1): 39-50, 2004.[PUBMED Abstract]

  7. Pappo AS, Janeway KA: Pediatric gastrointestinal stromal tumors. Hematol Oncol Clin North Am 23 (1): 15-34, vii, 2009.[PUBMED Abstract]

  8. Benesch M, Leuschner I, Wardelmann E, et al.: Gastrointestinal stromal tumours in children and young adults: a clinicopathologic series with long-term follow-up from the database of the Cooperative Weichteilsarkom Studiengruppe (CWS). Eur J Cancer 47 (11): 1692-8, 2011.[PUBMED Abstract]

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組織学と分子的特徴

組織学的に、小児に起こる消化管間質腫瘍(GIST)では類上皮細胞または類上皮細胞/紡錘細胞形態学が優勢で、成人のGISTとは異なり、細胞分裂の割合は臨床像を正確に予測しないようである。 [1] [2] 小児期のGISTの大部分はコハク酸デヒドロゲナーゼ(SDH)複合体の欠乏を示し、その結果、免疫組織化学検査によるSDHB発現を欠く。 [3] [4] さらに、このような腫瘍では大規模な染色体変化がごくわずかであり、インスリン様成長因子1受容体が過剰発現している。 [5] [6]

成人のGISTの90%でみられるKITおよびPDGFAの活性化変異は、小児のGISTではごく一部でしか認められない。 [1] [5] [7] ほとんどの小児GISTでSDHB発現が認められないことは、この疾患の発生機序における細胞呼吸の欠陥を示唆するものであり、この疾患をSDH欠損GISTと分類する方が適切であるという考え方を裏付けている。さらに、SDH欠損GIST患者の約50%はSDH複合体、最も一般的にはSDHAの生殖細胞変異を有しており [3] 、SDH欠損GISTががん素因症候群であり、SDH複合体に対する構成的変異について患者の検査を検討すべきであるという考え方を裏付けている。 [8] SDH欠損GISTのごく一部ではSDH複合体の体細胞または生殖細胞変異が認められず、SDHCプロモーターの高メチル化および遺伝子サイレンシングを特徴とし、SDHエピ変異体GISTとして分類される。 [9]

米国国立がん研究所(National Cancer Institute)により実施された1件の観察研究において、野生型GISTと推定される116人の患者が評価され、これらの患者のうち95人では分子プロファイリングに利用可能な十分な腫瘍標本が得られていた。これら95人の患者について、研究者らは以下の3つの異なる患者サブグループを同定した: [10]


  • グループ1(SDHの機能が正常な[SDH-competent]GIST)

    グループ1はSDHBの染色が陽性で、塩基配列決定法で変異が認められないためにSDHの機能が正常と指定された11人の患者で構成された。これらの患者はすべて成人で、年齢中央値は46歳で、64%が女性であった。腫瘍は主に小腸に発生し(11人中9人)、1人の患者では腹膜への転移がみられ、1人の患者は多発性病変を有した。これらの腫瘍の変異解析により、BRAFNF1CBLKIT、およびARID1A遺伝子における変異が同定された。追跡期間中央値8年で、これらの患者のうち3人(27%)が疾患進行により死亡した。

  • グループ2(SDHX変異GIST):

    グループ2は、SDHに欠損が見られ、SDHA(n = 34)、SDHB(n = 16)、SDHC(n = 12)、およびSDHD(n = 1)複合体に変異が見られる63人の患者で構成された。SDH変異を有するGIST患者38人で、生殖細胞と腫瘍DNAを一致させた場合、31人(82%)で生殖細胞および腫瘍に同じ変異が検出された。このグループの患者は比較的若年(年齢中央値、23歳)で、ほとんどが女性(62%)であり、胃腫瘍(100%)を発症し、多発性病変(42%)を呈した。発症時の転移は、リンパ節(65%)、肝(21%)、および腹膜(10%)に見られた。診断からの追跡期間中央値6年時に死亡していた患者は3人(5%)のみであった。

  • グループ3(SDHCエピ変異体GIST):

    グループ3はSDH欠損腫瘍を有し、SDHCプロモーターのメチル化が認められ、構造的変異は認められない21人の患者で構成された。診断時年齢中央値は比較的若く(15歳)、ほとんどの患者が女性(95%)であった。腫瘍はすべて胃に発生した;72%が多発性であった;診断時の転移は肝(37%)、腹膜(5%)、およびリンパ節(38%)に見られた。追跡期間中央値7年時に腫瘍が原因で死亡していたSDHエピ変異体腫瘍の患者は1人(5%)のみであった。

このクリニックで評価された95人の患者のうち、18人の患者が症候性GIST(すなわち、カーニーの三徴またはカーニー-ストラタキス症候群)を有した。カーニーの三徴が見られる患者のうち、2人が完全な三徴を示し、5人がSDH変異を有し、6人がエピ変異体腫瘍を有した。カーニー-ストラタキス症候群の7人の患者は、SDH変異GIST(n = 6)またはSDHエピ変異体GIST(n = 1)を有した。 [10]


参考文献
  1. Pappo AS, Janeway KA: Pediatric gastrointestinal stromal tumors. Hematol Oncol Clin North Am 23 (1): 15-34, vii, 2009.[PUBMED Abstract]

  2. Miettinen M, Lasota J: Gastrointestinal stromal tumors: review on morphology, molecular pathology, prognosis, and differential diagnosis. Arch Pathol Lab Med 130 (10): 1466-78, 2006.[PUBMED Abstract]

  3. Miettinen M, Lasota J: Succinate dehydrogenase deficient gastrointestinal stromal tumors (GISTs) - a review. Int J Biochem Cell Biol 53: 514-9, 2014.[PUBMED Abstract]

  4. Miettinen M, Wang ZF, Sarlomo-Rikala M, et al.: Succinate dehydrogenase-deficient GISTs: a clinicopathologic, immunohistochemical, and molecular genetic study of 66 gastric GISTs with predilection to young age. Am J Surg Pathol 35 (11): 1712-21, 2011.[PUBMED Abstract]

  5. Janeway KA, Liegl B, Harlow A, et al.: Pediatric KIT wild-type and platelet-derived growth factor receptor alpha-wild-type gastrointestinal stromal tumors share KIT activation but not mechanisms of genetic progression with adult gastrointestinal stromal tumors. Cancer Res 67 (19): 9084-8, 2007.[PUBMED Abstract]

  6. Tarn C, Rink L, Merkel E, et al.: Insulin-like growth factor 1 receptor is a potential therapeutic target for gastrointestinal stromal tumors. Proceedings of the National Academy of Sciences 105 (24): 8387-92, 2008. Also available online. Last accessed June 04, 2019.[PUBMED Abstract]

  7. Agaram NP, Laquaglia MP, Ustun B, et al.: Molecular characterization of pediatric gastrointestinal stromal tumors. Clin Cancer Res 14 (10): 3204-15, 2008.[PUBMED Abstract]

  8. Janeway KA, Kim SY, Lodish M, et al.: Defects in succinate dehydrogenase in gastrointestinal stromal tumors lacking KIT and PDGFRA mutations. Proc Natl Acad Sci U S A 108 (1): 314-8, 2011.[PUBMED Abstract]

  9. Killian JK, Miettinen M, Walker RL, et al.: Recurrent epimutation of SDHC in gastrointestinal stromal tumors. Sci Transl Med 6 (268): 268ra177, 2014.[PUBMED Abstract]

  10. Boikos SA, Pappo AS, Killian JK, et al.: Molecular Subtypes of KIT/PDGFRA Wild-Type Gastrointestinal Stromal Tumors: A Report From the National Institutes of Health Gastrointestinal Stromal Tumor Clinic. JAMA Oncol 2 (7): 922-8, 2016.[PUBMED Abstract]

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臨床的特徴

消化管間質腫瘍(GIST)を有する小児患者のほとんどは10代で診断され、消化管出血に関連する貧血を呈する。さらに、小児GISTは多病巣性(23%)およびリンパ節転移に対する強い傾向を示す。 [1] [2] [3] これらの特徴から、この患者集団でみられる高い局所再発率が説明されるであろう。このような特徴にも関わらず、患者は複数回の再発および長期生存を特徴とする緩徐な経過をたどる。 [2]

コハク酸デヒドロゲナーゼ(SDH)欠損GISTは以下の2つの症候群と関連して発生することがある: [1] [4]


  • カーニーの三徴。

    カーニーの三徴は、GIST、肺軟骨腫、および傍神経節腫の発生を特徴とする症候群である。さらに、患者の約20%は副腎腺腫を有し、10%は食道平滑筋腫を有する。これらの患者では、GISTが最も多くみられる初発病変である(75%)。これまでのところ、これらの患者にKITPDGFR、またはSDH遺伝子のコード配列の変異は発見されていない。 [3] [4] [5]

  • カーニー-ストラタキス症候群。

    カーニー-ストラタキス症候群の特徴は、SDHBSDHC、およびSDHD遺伝子の生殖細胞変異により引き起こされる傍神経節腫およびGISTである。 [6] [7]


参考文献
  1. Pappo AS, Janeway KA: Pediatric gastrointestinal stromal tumors. Hematol Oncol Clin North Am 23 (1): 15-34, vii, 2009.[PUBMED Abstract]

  2. Agaram NP, Laquaglia MP, Ustun B, et al.: Molecular characterization of pediatric gastrointestinal stromal tumors. Clin Cancer Res 14 (10): 3204-15, 2008.[PUBMED Abstract]

  3. Benesch M, Wardelmann E, Ferrari A, et al.: Gastrointestinal stromal tumors (GIST) in children and adolescents: A comprehensive review of the current literature. Pediatr Blood Cancer 53 (7): 1171-9, 2009.[PUBMED Abstract]

  4. Otto C, Agaimy A, Braun A, et al.: Multifocal gastric gastrointestinal stromal tumors (GISTs) with lymph node metastases in children and young adults: a comparative clinical and histomorphological study of three cases including a new case of Carney triad. Diagn Pathol 6: 52, 2011.[PUBMED Abstract]

  5. Carney JA: Carney triad: a syndrome featuring paraganglionic, adrenocortical, and possibly other endocrine tumors. J Clin Endocrinol Metab 94 (10): 3656-62, 2009.[PUBMED Abstract]

  6. Pasini B, McWhinney SR, Bei T, et al.: Clinical and molecular genetics of patients with the Carney-Stratakis syndrome and germline mutations of the genes coding for the succinate dehydrogenase subunits SDHB, SDHC, and SDHD. Eur J Hum Genet 16 (1): 79-88, 2008.[PUBMED Abstract]

  7. Miettinen M, Wang ZF, Sarlomo-Rikala M, et al.: Succinate dehydrogenase-deficient GISTs: a clinicopathologic, immunohistochemical, and molecular genetic study of 66 gastric GISTs with predilection to young age. Am J Surg Pathol 35 (11): 1712-21, 2011.[PUBMED Abstract]

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小児消化管間質腫瘍の治療

小児消化管間質腫瘍(GIST)の診断が確定すれば、GISTの治療における専門知識を有する医療施設への紹介を考慮し、すべての標本をKIT(エクソン9、11、13、17)、PDGFR(エクソン12、14、18)、およびBRAF(V600E)遺伝子の変異の有無について評価すべきである。 [1] [2]

GISTに対する治療法の選択肢は、変異が検出されるかどうかによって、以下のように異なる:

  1. KITまたはPDGFR変異を伴うGIST:

    KITまたはPDGFRの変異を有する小児患者は、成人のガイドラインに従って管理する。
  2. コハク酸デヒドロゲナーゼ(SDH)欠損GIST:

    すべての野生型GIST患者の約半数で、SDH欠損がみられる。 [3] SDH欠損GISTを有するほとんどの小児患者には、この疾患の緩徐な経過から広範な手術および再度の外科的切除を回避しながら、限局性疾患の外科的切除が推奨される。こうした推奨は、新たに診断された病変および再発病変に対して手術を受けた野生型GIST患者76人を対象にした研究により支持されている。 [3] この研究において致死性イベントが発生したのは患者の9%のみであった一方、71%(54人の患者)が中央値で2.5年経過時に再発または増悪した。この集団の1年イベントフリー生存(EFS)率は73%、5年EFS率は24%、および10年EFS率は16%であった。再発リスクの増加に関連する因子としては、転移性疾患および細胞分裂速度の上昇が挙げられた;SDH状態および外科的切除の範囲は再発リスクに影響しなかった。再発病変に対して再手術を受けた33人の患者では、その後の切除ごとにEFS率が低くなった。

    SDH欠損GISTの小児患者では、イマチニブおよびスニチニブへの反応はあまりみられず、主に病態の安定化がみられる。 [4] [5] [6] メシル酸イマチニブによる治療を受けた患者10人のレビューでは、1人の患者が部分奏効を経験し、3人の患者に病態の安定化がみられた。 [4] 第III相SWOG Cancer Research Networkグループ間共同研究試験S0033(NCT00009906)で、野生型と推定される患者からの腫瘍20例について、塩基配列決定法が再実施された。 [6] これらの腫瘍の12例がSDH変異体であることが同定され、イマチニブで部分奏効が得られた患者は1人(8.3%)のみであった。 [7] 別の研究では、スニチニブがより高い活性を示したようであり、イマチニブ抵抗性GISTを有する6人の小児において1人で部分奏効が、5人で病態の安定化が得られた。 [8] 成人での推奨とは異なり、SDH欠損GISTの小児ではイマチニブによる補助療法の使用を推奨することはできない。 [9]


    小児患者の疾患は緩徐な経過をたどるため、閉塞や出血といった症状にのみ対処するために手術が必要な場合を除いて、広範な初回手術を回避し、その後の切除を保留することが合理的である。 [4] [10]


参考文献
  1. Demetri GD, Benjamin RS, Blanke CD, et al.: NCCN Task Force report: management of patients with gastrointestinal stromal tumor (GIST)--update of the NCCN clinical practice guidelines. J Natl Compr Canc Netw 5 (Suppl 2): S1-29; quiz S30, 2007.[PUBMED Abstract]

  2. Janeway KA, Weldon CB: Pediatric gastrointestinal stromal tumor. Semin Pediatr Surg 21 (1): 31-43, 2012.[PUBMED Abstract]

  3. Weldon CB, Madenci AL, Boikos SA, et al.: Surgical Management of Wild-Type Gastrointestinal Stromal Tumors: A Report From the National Institutes of Health Pediatric and Wildtype GIST Clinic. J Clin Oncol 35 (5): 523-528, 2017.[PUBMED Abstract]

  4. Pappo AS, Janeway KA: Pediatric gastrointestinal stromal tumors. Hematol Oncol Clin North Am 23 (1): 15-34, vii, 2009.[PUBMED Abstract]

  5. Demetri GD, van Oosterom AT, Garrett CR, et al.: Efficacy and safety of sunitinib in patients with advanced gastrointestinal stromal tumour after failure of imatinib: a randomised controlled trial. Lancet 368 (9544): 1329-38, 2006.[PUBMED Abstract]

  6. Demetri GD, von Mehren M, Blanke CD, et al.: Efficacy and safety of imatinib mesylate in advanced gastrointestinal stromal tumors. N Engl J Med 347 (7): 472-80, 2002.[PUBMED Abstract]

  7. Heinrich MC, Rankin C, Blanke CD, et al.: Correlation of Long-term Results of Imatinib in Advanced Gastrointestinal Stromal Tumors With Next-Generation Sequencing Results: Analysis of Phase 3 SWOG Intergroup Trial S0033. JAMA Oncol 3 (7): 944-952, 2017.[PUBMED Abstract]

  8. Janeway KA, Albritton KH, Van Den Abbeele AD, et al.: Sunitinib treatment in pediatric patients with advanced GIST following failure of imatinib. Pediatr Blood Cancer 52 (7): 767-71, 2009.[PUBMED Abstract]

  9. Dematteo RP, Ballman KV, Antonescu CR, et al.: Adjuvant imatinib mesylate after resection of localised, primary gastrointestinal stromal tumour: a randomised, double-blind, placebo-controlled trial. Lancet 373 (9669): 1097-104, 2009.[PUBMED Abstract]

  10. Pappo AS, Janeway K, Laquaglia M, et al.: Special considerations in pediatric gastrointestinal tumors. J Surg Oncol 104 (8): 928-32, 2011.[PUBMED Abstract]

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小児消化管間質腫瘍に対して臨床評価段階にある治療法の選択肢

米国国立がん研究所(NCI)が支援している臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトに掲載されている。他の組織がスポンサーの臨床試験に関する情報については、ClinicalTrials.govウェブサイトを参照のこと。

以下は、現在実施されている全米および/または施設の臨床試験の例である:


  • APEC1621(NCT03155620)

    (Pediatric MATCH試験:再発または難治性進行固形腫瘍、非ホジキンリンパ腫、または組織球性疾患を有する小児患者の治療において遺伝子検査の結果に基づいて行う分子標的療法)

    NCI-COG Pediatric Molecular Analysis for Therapeutic Choice(MATCH、Pediatric MATCH試験と呼ばれる)では、難治性および再発固形腫瘍における160以上の遺伝子の4,000以上の変異を標的として次世代シークエンシングで同定された特異的な分子遺伝学的変化と標的薬物が照合される。1~21歳の小児および青年が試験に適格である。

    分子生物学的な検討のために、進行または再発した病変から腫瘍の組織を得る必要がある。この試験で治療の対象とされている分子遺伝学的なvariant(多様体ないしバリアント)が認められる腫瘍を有する患者には、Pediatric MATCHでの治療が提案される。NCIウェブサイトおよびClinicalTrials.govウェブサイトで追加の情報が入手できる。


  • NCT03165721

    (野生型GISTで、コハク酸デヒドロゲナーゼ欠乏と関係する褐色細胞腫および傍神経節腫ならびにHLRCC関連腎がんの小児および成人を対象としたDNAメチルトランスフェラーゼ阻害薬、グアデシタビン[SGI-110]の第II相試験)

    参加者にはSGI-110が5日間にわたり連日皮下投与される。このサイクルが28日ごとに繰り返される。このサイクルは毒性発現または疾患進行まで継続される。

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小児がん治療に関する特別な考慮事項

小児および青年におけるがんはまれであるが、小児がんの全発生率は1975年以降徐々に増加している。 [1] 小児および青年のがん患者については、小児期および青年期に発生するがんの治療経験を有するがん専門家から構成される集学的チームのある医療機関への紹介を検討すべきである。この集学的チームのアプローチとは、至適生存期間および至適QOLを得られるような治療、支持療法、およびリハビリテーションを小児が必ず受けられるようにするため、以下に示す医療専門家の技術を集結したものである:


  • プライマリケア医。

  • 小児外科医。

  • 放射線腫瘍医。

  • 小児内科腫瘍医/血液専門医。

  • リハビリテーション専門家。

  • 小児専門看護師。

  • 社会福祉士。

  • チャイルドライフ専門家。

  • 心理士。

(小児および青年のがんの支持療法に関する具体的な情報については、PDQの支持療法および緩和ケアの要約を参照のこと。)

米国小児科学会によって、小児がん施設とそれらが小児がん患者の治療において担う役割に関するガイドラインが概説されている。 [2] このような小児がん施設では、小児および青年に発症するほとんどの種類のがんに関する臨床試験が行われており、大半の患者およびその家族に参加する機会が与えられている。小児および青年のがんに関する臨床試験は一般に、現在標準とされている治療法と、それより効果的であると思われる治療法とを比較するようデザインされる。小児がんの治癒を目指した治療法の進歩の大部分は、このような臨床試験によって達成されたものである。現在実施中の臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトから入手することができる。

小児および青年のがん患者の生存において、劇的な改善が達成されている。1975年から2010年の間に、小児がんの死亡率は50%以上低下した。 [3] 小児および青年のがん生存者では、治療から数ヵ月または数年経過後もがん療法の副作用が持続または発現することがあるため、綿密なモニタリングが必要である。(小児および青年のがん生存者における晩期合併症(晩期障害)の発生率、種類、およびモニタリングに関する具体的な情報については、小児がん治療の晩期合併症(晩期障害)に関するPDQ要約を参照のこと。)

小児がんはまれな疾患であり、米国において20歳未満で診断される症例は年間約15,000例である。 [4] 米国の2002年希少疾患対策法(Rare Diseases Act of 2002)では、希少疾患を罹患者が20万人未満の疾患と定めている。そのため、小児がんはすべて希少疾患とみなされる。

まれな腫瘍の指定は小児および成人のグループ間で統一されていない。成人のまれながんは、年間発生率が10万人当たり6例未満のがんとして定義され、欧州連合で診断されるすべてのがんの最大24%および米国で診断されるすべてのがんの約20%を占めていると推定される。 [5] [6] また、小児のまれな腫瘍の指定は、以下に示すように国際的グループ間で統一されていない:


  • イタリアの小児にまれな腫瘍に関する共同プロジェクト(Tumori Rari in Eta Pediatrica [TREP])では、小児にまれな腫瘍を年間発生率が100万人当たり2例未満で、他の臨床試験の対象とならない腫瘍と定義している。 [7]

  • 小児腫瘍学グループはまれな小児がんについて、International Classification of Childhood CancerのサブグループXIにリスト化されているものと定義することを選択しており、その中には、甲状腺がん、黒色腫および非黒色腫皮膚がん、および多種類のがん腫(例、副腎皮質がん、上咽頭がん、乳がんおよび大腸がんなどのほとんどの成人型のがん腫)がある。 [8] これらの診断は、0~14歳の小児に診断されるがんの約4%を占めるのに対し、15~19歳の青年に診断されるがんでは約20%を占める。 [9]

    サブグループXI内のがんのほとんどは黒色腫または甲状腺がんのいずれかであり、サブグループXIの残りのがんの種類は、0~14歳の小児がんの1.3%および15~19歳の青年のがんの5.3%を占めるに過ぎない。


このようなまれながんは、個々の診断を受ける患者の発生率が低いこと、青年集団にまれながんが多いこと、およびまれながんの青年についての臨床試験が行われていないことから、研究がきわめて困難である。

これらの腫瘍に関する情報は、成人消化管間質腫瘍の治療に関するPDQ要約など、成人のがんに関連する情報源でも記載されている場合がある。


参考文献
  1. Smith MA, Seibel NL, Altekruse SF, et al.: Outcomes for children and adolescents with cancer: challenges for the twenty-first century. J Clin Oncol 28 (15): 2625-34, 2010.[PUBMED Abstract]

  2. Corrigan JJ, Feig SA; American Academy of Pediatrics: Guidelines for pediatric cancer centers. Pediatrics 113 (6): 1833-5, 2004.[PUBMED Abstract]

  3. Smith MA, Altekruse SF, Adamson PC, et al.: Declining childhood and adolescent cancer mortality. Cancer 120 (16): 2497-506, 2014.[PUBMED Abstract]

  4. Ward E, DeSantis C, Robbins A, et al.: Childhood and adolescent cancer statistics, 2014. CA Cancer J Clin 64 (2): 83-103, 2014 Mar-Apr.[PUBMED Abstract]

  5. Gatta G, Capocaccia R, Botta L, et al.: Burden and centralised treatment in Europe of rare tumours: results of RARECAREnet-a population-based study. Lancet Oncol 18 (8): 1022-1039, 2017.[PUBMED Abstract]

  6. DeSantis CE, Kramer JL, Jemal A: The burden of rare cancers in the United States. CA Cancer J Clin 67 (4): 261-272, 2017.[PUBMED Abstract]

  7. Ferrari A, Bisogno G, De Salvo GL, et al.: The challenge of very rare tumours in childhood: the Italian TREP project. Eur J Cancer 43 (4): 654-9, 2007.[PUBMED Abstract]

  8. Pappo AS, Krailo M, Chen Z, et al.: Infrequent tumor initiative of the Children's Oncology Group: initial lessons learned and their impact on future plans. J Clin Oncol 28 (33): 5011-6, 2010.[PUBMED Abstract]

  9. Howlader N, Noone AM, Krapcho M, et al., eds.: SEER Cancer Statistics Review, 1975-2012. Bethesda, Md: National Cancer Institute, 2015. Also available online. Last accessed June 04, 2019.[PUBMED Abstract]

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本要約の変更点(10/22/2019)

PDQがん情報要約は定期的に見直され、新情報が利用可能になり次第更新される。本セクションでは、上記の日付における本要約最新変更点を記述する。

本要約が新たに追加された。

本要約はPDQ Pediatric Treatment Editorial Boardが作成と内容の更新を行っており、編集に関してはNCIから独立している。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたはNIHの方針声明を示すものではない。PDQ要約の更新におけるPDQ編集委員会の役割および要約の方針に関する詳しい情報については、本PDQ要約についておよびPDQ® - NCI's Comprehensive Cancer Databaseを参照のこと。

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本PDQ要約について

本要約の目的

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、小児消化管間質腫瘍の治療について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

査読者および更新情報

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Pediatric Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

委員会のメンバーは毎月、最近発表された記事を見直し、記事に対して以下を行うべきか決定する:


  • 会議での議論、

  • 本文の引用、または

  • 既に引用されている既存の記事との入れ替え、または既存の記事の更新。

要約の変更は、発表された記事の証拠の強さを委員会のメンバーが評価し、記事を本要約にどのように組み入れるべきかを決定するコンセンサス過程を経て行われる。

小児消化管間質腫瘍の治療に対する主要な査読者は以下の通りである:


    本要約の内容に関するコメントまたは質問は、NCIウェブサイトのEmail UsからCancer.govまで送信のこと。要約に関する質問またはコメントについて委員会のメンバー個人に連絡することを禁じる。委員会のメンバーは個別の問い合わせには対応しない。

    証拠レベル

    本要約で引用される文献の中には証拠レベルの指定が記載されているものがある。これらの指定は、特定の介入やアプローチの使用を支持する証拠の強さを読者が査定する際、助けとなるよう意図されている。PDQ Pediatric Treatment Editorial Boardは、証拠レベルの指定を展開する際に公式順位分類を使用している。

    本要約の使用許可

    PDQは登録商標である。PDQ文書の内容は本文として自由に使用できるが、完全な形で記し定期的に更新しなければ、NCI PDQがん情報要約とすることはできない。しかし、著者は“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks succinctly: 【本要約からの抜粋を含める】.”のような一文を記述してもよい。

    本PDQ要約の好ましい引用は以下の通りである:

    PDQ® Pediatric Treatment Editorial Board.PDQ Childhood Gastrointestinal Stromal Tumors Treatment.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/soft-tissue-sarcoma/hp/child-gist-treatment-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.

    本要約内の画像は、PDQ要約内での使用に限って著者、イラストレーター、および/または出版社の許可を得て使用されている。PDQ情報以外での画像の使用許可は、所有者から得る必要があり、米国国立がん研究所(National Cancer Institute)が付与できるものではない。本要約内のイラストの使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともにVisuals Online(2,000以上の科学画像を収蔵)で入手できる。

    免責条項

    入手可能な証拠の強さに基づき、治療選択肢は「標準」または「臨床評価段階にある」のいずれかで記載される場合がある。これらの分類は、保険払い戻しの決定基準として使用されるべきものではない。保険の適用範囲に関する詳しい情報については、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手できる。

    お問い合わせ

    Cancer.govウェブサイトについての問い合わせまたはヘルプの利用に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載されている。質問はウェブサイトのEmail UsからもCancer.govに送信可能である。

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