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最新の研究成果に基づいて定期的に更新している、
科学的根拠に基づくがん情報の要約です。

小児横紋筋肉腫の治療(PDQ®)

  • 原文更新日 : 2017-05-15
    翻訳更新日 : 2018-03-27

 このPDQがん情報要約では、小児横紋筋肉腫の治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

 PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("最終更新日")は、直近の更新日を表しています。患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Pediatric Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

小児横紋筋肉腫についての一般的な情報

小児横紋筋肉腫は、筋肉組織の中に悪性(がん)細胞ができる疾患です。

横紋筋肉腫肉腫の一種です。肉腫とは、軟部組織(筋肉など)、結合組織軟骨など)、または骨に発生するがんのことです。横紋筋肉腫は通常、骨に付着して体の動きを助けている筋肉から発生してきます。小児の軟部肉腫の中では、横紋筋肉腫が最も多くみられます。体の様々な部分に発生する可能性があります。

横紋筋肉腫の代表的なものには以下の3種類があります:


  • 胎児性:ほとんどの場合、頭頸部か生殖器または泌尿器に発生するものの、あらゆる部位に生じる可能性があります。これは最も一般的な横紋筋肉腫です。

  • 胞巣型:この型が最も多く発生するのは、腕または脚、胸部、腹部、生殖器、肛門部などです。

  • 退形成型:小児での発生はまれな種類の横紋筋肉腫。

他の種類の軟部肉腫に関する情報については、以下のPDQ要約をご覧ください:


特定の遺伝性疾患のある小児では横紋筋肉腫の発生リスクが高くなります。

病気になるリスクを増大させるものは、全てリスク因子と呼ばれます。リスク因子を持っていれば必ずがんになるというわけではありませんし、リスク因子を持っていなければがんにならないというわけでもありません。お子さんのリスクについて不安がある場合は、担当の医師にご相談ください。

横紋筋肉腫のリスク因子となる遺伝性疾患として、以下のものがあります:


出生時に体重が重い場合、または体格が予想より大きい場合は、胎児性横紋筋肉腫のリスクが高い可能性があります。

横紋筋肉腫の原因は、ほとんどの場合不明です。

小児横紋筋肉腫の徴候には、増大し続けるしこりや腫れがあります。

徴候症状が小児横紋筋肉腫により引き起こされることがありますが、その他の病態によって生じることもあります。現れてくる徴候や症状は、がんが発生した部位に応じて異なります。お子さんに以下の症状が1つでも認められた場合は、医師の診察を受けてください:


  • 増大し続ける、あるいは治らないしこりや腫れ。痛みを伴う場合もあります。

  • 眼の腫れ。

  • 頭痛。

  • 尿や排便の問題。

  • 尿中への血液の混入。

  • 鼻、、または直腸からの出血。

小児横紋筋肉腫の検出と診断には、診断検査と生検を行います。

がんが発生した部位に応じて、異なる診断検査が行われます。その場合、以下の検査法や手技を用いることがあります:


  • 身体診察と病歴聴取:しこりなどの通常みられない疾患の徴候に注意しながら、総体的に身体を調べる診察法。患者さんの健康習慣、過去の病歴、治療歴なども調べます。

  • X線検査:胸部などの体内の臓器と骨のX線検査。X線は放射線の一種で、これを人の体を通してフィルム上に照射すると、そのフィルム上に体内領域の画像が映し出されます。

  • CTスキャン(CATスキャン):腹部や骨盤リンパ節などの体内の領域を様々な角度から撮影して、精細な連続画像を作成する検査法。この画像はX線装置に接続されたコンピュータによって作成されます。臓器や組織をより鮮明に映し出すために、造影剤静脈内に注射したり、患者さんに造影剤を飲んでもらったりする場合もあります。この検査法はコンピュータ断層撮影法(CT)やコンピュータ体軸断層撮影法(CAT)とも呼ばれます。

    腹部のコンピュータ断層撮影(CTスキャン):図のように小児は台の上に横たわり、この台がCT装置内を水平に移動するうちに腹部のX線写真が撮影される。
    
    


    腹部のコンピュータ断層撮影(CTスキャン)。小児の患者さんは台の上に横たわり、この台がCTスキャナ内を水平に移動するうちに腹部のX線写真が撮影されます。




  • MRI(磁気共鳴画像法):磁気、電波、コンピュータを用いて、頭蓋、脳、リンパ節など体内領域の精細な連続画像を作成する検査法。この検査法は核磁気共鳴画像法(NMRI)とも呼ばれます。

    腹部の磁気共鳴画像法(MRI):小児は図のように台に横たわり、この台がMRIスキャナ内を水平に移動するうちに体内の画像が撮影される。小児の腹部に置かれたパッドは画像をより鮮明にするためのものです。
    
    


    腹部の磁気共鳴画像法(MRI)。小児の患者さんは台の上に横たわり、この台がMRIスキャナ内を水平に移動するうちに体内の画像が撮影されます。小児の腹部に置かれたパッドは画像をより鮮明にするためのものです。




  • PETスキャン(陽電子放射断層撮影):体内の悪性 腫瘍 細胞を検出するための検査法。まず放射性ブドウ糖の溶液を少量だけ静脈内に注射します。その後、周囲を回転しながら体の内部を調べていくPETスキャナという装置を用いて、ブドウ糖が消費されている体内の領域を示す画像を作成します。悪性腫瘍細胞は、正常な細胞よりも活発でブドウ糖をより多く取り込む性質があるため、画像ではより明るく映し出されます。

    陽電子放射断層撮影(PET)スキャン:図は、小児が横たわった台が水平に移動し、PETスキャナ内に入っていくところを示している。
    
    


    陽電子放射断層撮影(PET)スキャン。小児が横たわっている台が水平に移動して、PETスキャナに入っていきます。ヘッドレストと白いストラップは患者さんの動きを制止するためのものです。少量の放射性ブドウ糖(グルコース)を小児の静脈内に注射し、スキャナを使用して、体内でブドウ糖が消費されている領域の画像を撮影します。がん細胞は正常な細胞よりもブドウ糖を多く取り込むため、画像では腫瘍がより明るく映し出されます。




  • 骨スキャン :骨の内部に活発に分裂している細胞(がん細胞など)が存在していないかを調べる検査法。まずごく少量の放射性物質を静脈内に注入し、血流に乗せて全身に巡らせます。この放射性物質にはがんが生じている骨に集まっていく性質があるため、これをスキャナを用いて検出します。

    骨スキャン:スキャナの下を水平に動く台の上に横たわる患児とスキャナを操作している技師、スキャン中に生成された画像を映し出しているコンピュータのモニターが示されている。
    
    


    骨スキャン。少量の放射性物質を小児の静脈に注入し、血流に乗せて全身に巡らせます。この放射性物質は骨に集まります。小児の乗った台がスキャナの下を水平に移動する間にこの放射性物質が次々と検出され、コンピュータのスクリーン上にその画像が表示されます。




  • 骨髄穿刺と骨髄生検 :腰骨または胸骨に中空の針を挿入して骨髄、血液、骨の小片などを採取する手技。サンプルは両側の腰骨から採取されます。採取された骨髄、血液、骨は、病理医によって顕微鏡で観察され、がんの徴候がないか調べられます。

    骨髄穿刺と骨髄生検:図は、台の上にうつぶせになった小児の右の腰骨に骨髄穿刺針を挿入しているところを示している。拡大図は、皮膚の上から腰骨の骨髄に挿入した骨髄穿刺針を示している。
    
    


    骨髄穿刺と骨髄生検。皮膚の小さな領域に麻酔を施してから、小児の腰骨に骨髄穿刺針を挿入します。そして顕微鏡での検査用に血液、骨、骨髄などのサンプルを採取します。




  • 腰椎穿刺 脊柱内から脳脊髄液(CSF)を採取する際に用いられる手技。脊椎内の2本の骨の間から脊柱内に針を刺し、脊髄周囲を流れるCSFに到達させ、CSFを採取します。採取したCSFのサンプルを顕微鏡で観察し、がん細胞の徴候がないか確認します。この手技はLPまたは脊椎穿刺とも呼ばれます。

これらの検査で横紋筋肉腫が疑われる場合は、生検が行われます。生検は、細胞や組織を採取する手技のことで、採取されたサンプルが病理医によって顕微鏡で観察され、がんの徴候がないか調べられます。横紋筋肉腫の治療法は腫瘍の種類によって異なってくるため、横紋筋肉腫の診断に熟練した病理医が生検材料を調べるべきです。

以下の種類の生検のうち、いずれかが実施される場合があります:


  • 穿刺吸引生検(FNA生検):細い針を用いて組織または体液を採取します。

  • コア針生検 :太い針を用いて組織を採取します。この処置では、組織へ針を進めるために超音波、CTスキャン、またはMRIが用いられる場合があります。

  • 切開生検 :皮膚を切開して組織を切除します。

  • センチネルリンパ節生検 手術中にセンチネルリンパ節を採取する手技。センチネルリンパ節とは、腫瘍からのリンパ液の流れを最初に受けるリンパ節のことです。これは、腫瘍中のがん細胞が最初に転移する可能性の高いリンパ節です。まず、放射性物質や青色の色素を腫瘍の付近に注入します。注入された放射性物質や色素は、リンパ管を通ってリンパ節へと流れ込みます。そうして、放射性物質や色素が最初に到達したリンパ節が切除されます。切除された組織を病理医が顕微鏡で観察して、がん細胞の有無を調べます。そこでがん細胞が発見されなければ、それ以上のリンパ節の切除が不要になる場合もあります。

摘出された組織サンプルについて、以下の検査が実施されることがあります:


  • 光学顕微鏡 :組織サンプル中の細胞を通常の顕微鏡および高解像度顕微鏡で観察して、細胞に特定の変化がみられないかを調べる臨床検査

  • 免疫組織化学検査 抗体を利用して、組織のサンプルに含まれる特定の抗原を調べる臨床検査。この抗体には通常、放射性物質または色素が結合されており、その作用によって顕微鏡で観察したときに組織が明るく見えます。この種の検査法は、様々な種類のがんを判別するのに用いられることがあります。

  • FISH(蛍光in situハイブリダイゼーション):細胞や組織内の遺伝子染色体を調べるために使用される臨床検査。蛍光色素を含有するDNAの断片を実験室で作成しておき、それをスライドグラスの上に載せた細胞や組織のサンプルに添加します。このDNAの断片がスライドグラス上で特定の遺伝子や染色体領域と結合した場合、特殊なライトと顕微鏡を用いて観察すると、結合している部分が光って見えます。この種の検査は、特定の遺伝子変化を発見するために使用されます。

  • 逆転写-ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)検査:特殊な化学物質を用いて、組織サンプル中の細胞内に含まれる遺伝子の構造や機能に特定の変化がないかを調べる臨床検査。

  • 細胞遺伝学的 分析 :組織サンプル中の細胞を顕微鏡で観察して、染色体に特定の変化がないか確認する臨床検査。

特定の要因が予後(回復の見込み)や治療法の選択肢に影響を及ぼします。

予後回復の見込み)と治療の選択を左右する因子には以下のものがあります:


  • 患者さんの年齢。

  • 最初に腫瘍が発生した部位。

  • がん診断時の腫瘍の大きさ。

  • 手術によって腫瘍が完全に取り除かれているかどうか。

  • 横紋筋肉腫の種類(胎児型、胞巣型、退形成型)。

  • 遺伝子に特定の変化がないか。

  • 診断時に、腫瘍が体内の他の部位に転移しているかどうか。

  • 診断時に、リンパ節に腫瘍が存在しているかどうか。

  • 腫瘍が化学療法放射線療法反応を示すかどうか。

再発がんの患者さんの場合、予後と治療は以下の因子によっても左右されます:


  • 腫瘍が再発した(再び現れた)部位。

  • がん治療の終了時からがんの再発時までの経過時間。

  • 腫瘍に対して放射線療法を実施したか。

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小児横紋筋肉腫の病期

小児横紋筋肉腫の診断がついた後に、がんの病期などに基づいて治療法が決定され、ときには手術後に残存している腫瘍の有無が考慮されることもあります。

がん組織内での拡がりや体内の他の部位への転移の有無を調べていくプロセスは、病期分類と呼ばれます。治療計画を立てるためには病期を把握しておくことが重要です。医師は、この疾患の病期を判定するために、診断検査の結果を参考にします。

小児横紋筋肉腫に対する治療法は、がんの病期などに基づいて決定され、ときには腫瘍摘出手術後のがんの残存量が考慮されることもあります。病理医は、手術で切除された組織、例えばがんを切除した領域の断端やリンパ節の組織サンプルを顕微鏡で調べます。これは、手術で全てのがん細胞が摘出されたかどうかを確かめる目的で行われるものです。

体内でのがんの拡がり方は3種類に分けられます。

がんは組織リンパ系血液を介して拡がります:


  • 組織。がんは発生した場所から隣接する領域に拡がります。

  • リンパ系。がんは発生した場所からリンパ系に侵入して拡がります。がんはリンパ管を介して体内の他の部位へ移動します。

  • 血液。がんは発生した場所から血液に侵入して拡がります。がんは血管を介して体内の他の部位へ移動します。

がんは発生した場所から体内の他の部位に拡がることがあります。

がんが体内の他の部位に拡がることを転移と呼びます。がん細胞は発生した場所(原発腫瘍)から分離し、リンパ系や血液を介して移動します。


  • リンパ系。がんがリンパ系に侵入し、リンパ管を通って体内の他の部位へ移動して、そこで腫瘍転移性腫瘍)を形成します。

  • 血液。がんが血液中に侵入し、血管を通って体内の他の部位へ移動して、そこで腫瘍(転移性腫瘍)を形成します。

転移性腫瘍は、原発腫瘍と同じ種類の腫瘍です。例えば、横紋筋肉腫がに転移した場合、肺にできたがん細胞は、実際は横紋筋肉腫の細胞です。この疾患は転移性横紋筋肉腫であり、肺がんではありません。

転移:がんの拡がりかた
多くのがんによる死亡は、がんが元の腫瘍を離れて他の組織や臓器に転移した後に発生します。こうしたがんは転移がんと呼ばれます。このアニメーションでは、がん細胞が最初に発生した部位を離れて、体の別の部位に移動する様子を示します。



小児横紋筋肉腫の病期分類は、3つの部分で行われます。

小児横紋筋肉腫の病期分類には、がんを記述するための3つの異なる方法が用いられます。


病期分類システムは、腫瘍の大きさおよび位置と他の部位への転移の有無に基づく分類です。
病期1

病期1では、腫瘍の大きさは様々で、リンパ節に転移している場合があり、以下の「予後良好」部位の1つだけにがんが認められます:


「予後良好」部位に発生した横紋筋肉腫では、予後が良好です。がんの発生部位が上記の予後良好部位のいずれでもない場合、その部位は「予後不良」部位とされます。



腫瘍の大きさを日常の身近な物と比べた図:様々な腫瘍の大きさと豆、ピーナッツ、クルミ、ライムとを比較している。



豆、ピーナッツ、クルミ、ライムによって腫瘍の大きさを示しています。



病期2

病期2では、がんが「予後不良」部位(病期1の「予後良好」部位以外のいずれか1ヵ所)に認められます。腫瘍の大きさは5cm以下で、リンパ節へは転移していません。

病期3

病期3では、がんが「予後不良」部位(病期1の「予後良好」部位以外のいずれか1ヵ所)に認められ、以下のいずれかに該当します:


  • 腫瘍の大きさは5cm以下で、付近のリンパ節にがんが転移している。

  • 腫瘍の大きさが5cmを超えていて、さらに、付近のリンパ節への転移がみられる場合もある。

病期4

病期4では、腫瘍の大きさは様々で、付近のリンパ節がんの転移がみられる場合もあります。そして、骨髄、または骨など、体内の遠隔部位にがんが転移しています。

グループ分類は、がん転移の有無と摘出手術後のがん残存の有無に基づいています。
グループI

がんが最初に発生した部位にとどまっていて、なおかつ手術によって完全に摘出された場合です。腫瘍が切除された領域の端の部分から組織が採取されます。切除された組織を病理医顕微鏡で観察しても、がん細胞は認められません。

グループII

グループIIはさらにグループIIA、IIB、IICに分けられます。


  • IIA:がん手術で摘出されたが、腫瘍が切除された領域の端の部分から組織を採取し、それを病理医顕微鏡で観察すると、がん細胞が認められる。

  • IIB:がんが付近のリンパ節に転移していたが、がんとそのリンパ節は手術で摘出されている。

  • IIC:がんが付近のリンパ節に転移していたが、がんとそのリンパ節は手術で摘出され、以下の1つ以上に該当する。
    • 腫瘍が切除された領域の端の部分から採取された組織を病理医が顕微鏡で観察すると、がん細胞が認められる。

    • 切除されたリンパ節のうち腫瘍から最も離れたものを病理医が顕微鏡で観察すると、がん細胞が認められる。


グループIII

がん生検または手術により部分的に取り除かれたものの、目視で確認できる腫瘍が残存しています。

グループIV

がん診断時点で、すでに体内の遠隔部位に転移しています。


  • がん細胞が画像検査で認められるか、または

  • 脳、脊髄、またはの周囲に貯まっている体液中や腹部の体液中にがん細胞が認められるか、あるいはこれらの領域に腫瘍が認められます。

リスク群分類は、病期分類システムとグループ分類システムに基づいています。

リスク群は、横紋筋肉腫が再発する(再び現れる)可能性を示します。横紋筋肉腫に対する治療を受けるお子さんは、がんが再発する可能性を減らすために、化学療法を受けるべきです。抗がん剤の種類、その用量、治療実施回数は、お子さんが低リスク、中リスク、高リスクのいずれの横紋筋肉腫であるかによって異なります。

以下のリスク群が用いられます:

低リスクの小児横紋筋肉腫

低リスクの小児横紋筋肉腫には以下のものがあります:


  • 大きさには関係なく「予後良好」部位の1つに存在する胎児性腫瘍(胎児型)。手術後に、顕微鏡または肉眼で確認できる腫瘍が残存している場合もあります。付近のリンパ節がんの転移がみられる場合もあります。以下の部位が「予後良好」部位です:

  • 大きさには関係なく、「予後良好」部位以外の部位に存在する胎児性腫瘍(胎児型)。手術後に顕微鏡でしか見ることのできない量の腫瘍が残存している場合もあります。付近のリンパ節にがんの転移がみられる場合もあります。

中間リスクの小児横紋筋肉腫

中間リスクの小児横紋筋肉腫には以下のものがあります:


  • 大きさには関係なく上記の「予後良好」部位のいずれにも認められない胎児性腫瘍(胎児型)。手術後に、顕微鏡により確認できる量、場合によっては顕微鏡を使用しなくても確認できる量の腫瘍が残存している場合もあります。付近のリンパ節がんの転移がみられる場合もあります。

  • 大きさには関係なく「予後良好」または「予後不良」部位の1つに存在する胞巣状腫瘍(胞巣型)。手術後に肉眼または顕微鏡で観察できる量の腫瘍が残存している場合もあります。付近のリンパ節にがんの転移がみられる場合もあります。

高リスクの小児横紋筋肉腫

高リスクの小児横紋筋肉腫胎児型または胞巣型の場合があります。付近のリンパ節への転移がみられる場合があり、以下の1つ以上に転移しています。


  • 腫瘍が最初に発生した領域から離れた他の部位。

  • 脳または脊髄を取り囲む液体

  • または腹部に貯留した液体。

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再発小児横紋筋肉腫

再発小児横紋筋肉腫とは、治療後に再発した(再び現れた)がんのことをいいます。再発は、同じ部位に起こることもあれば、他の部位に起こることもあります。

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治療選択肢の概要

小児横紋筋肉腫の患者さんには様々な治療法が存在します。

その中には標準治療(現在使用されている治療法)もあれば、臨床試験において検証中のものもあります。治療法の臨床試験とは、既存の治療法を改良したり、がんの患者さんのための新しい治療法について情報を集めたりすることを目的とした調査研究です。複数の臨床試験で現在の標準治療より新しい治療法のほうが良好であることが明らかになった場合は、その新しい治療法が標準治療となります。

小児がんはまれな疾患ですので、臨床試験への参加を検討すべきです。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。

横紋筋肉腫の小児の治療では、小児がんの治療に精通した医療提供者で構成されるチームによって治療計画が作成されるべきです。

横紋筋肉腫は身体の様々な部分に発生する可能性があることから、多くの様々な治療法が用いられます。この疾患の治療は、小児腫瘍医(小児がんの治療を専門とする医師)が統括します。小児腫瘍医は、小児横紋筋肉腫の治療に精通し、特定の医療分野を専門とする他の医療提供者と協力しながら治療に取り組んでいきます。具体的には以下のような専門家が挙げられます:


小児横紋筋肉腫の治療は副作用を引き起こすことがあります。

がんの治療中に発生する副作用に関する詳しい情報については、副作用(英語)のページをご覧ください。

がんの治療の副作用のうち、治療後に始まり、何ヵ月または何年も続くものは、晩期合併症(晩期障害)と呼ばれます。横紋筋肉腫に対するがん治療の晩期合併症(晩期障害)には以下のようなものがあります:


  • 身体的問題。

  • 気分、感情、思考、学習、記憶における変化。

  • 二次がん(新しい種類のがん)。

晩期合併症(晩期障害)には治療や制御することが可能なものもあります。がんの治療によってお子さんに生じうる影響について担当医とよく相談することが重要です。(詳しい情報については、PDQ小児がん治療の晩期合併症(晩期障害)に関する要約をご覧ください。)

標準治療として以下の3種類が用いられています:
手術

小児横紋筋肉腫の治療には手術(がんを除去する手術)が行われます。広範囲局所切除術と呼ばれる種類の手術が多く行われています。広範囲局所切除術とは、腫瘍とその周囲の正常組織の一部をリンパ節を含めて切除する手術です。がんを完全に除去するために2度目の手術が必要になる場合もあります。手術の必要性と手術の方法は以下の要因に左右されます:


  • 最初に腫瘍が発生した部位。

  • 手術が患者さんの外見に及ぼす影響。

  • 手術が患者さんの重要な身体機能に及ぼす影響。

  • 最初に行われた化学療法または放射線療法に対して腫瘍がどのように反応したか。

小児横紋筋肉腫のお子さんのほとんどで、手術により全ての腫瘍を摘出できるわけではありません。

横紋筋肉腫は様々な部位に発生しますが、それぞれの部位に対して異なる手術が行われます。眼または生殖器のある領域の横紋筋肉腫に対する手術は、生検となるのが通常です。大きな腫瘍には、手術前に小さくしておくために化学療法そしてときに放射線療法が行われることもあります。

たとえ医師が手術の際に確認できる全てのがんを切除したとしても、患者さんは、残っているがん細胞を全て死滅させることを目的として、術後に化学療法を受けます。放射線療法が実施される場合もあります。このようにがんの再発リスクを低減させるために手術の後に行われる治療は、術後補助療法と呼ばれます。

放射線療法

放射線療法は、高エネルギーX線などの放射線を利用してがん細胞の死滅や増殖阻止を図る治療法です。放射線療法には2種類のものがあります:


  • 外照射療法は、体外に設置された装置を用いてがんに放射線を照射する方法です。特定の方法で放射線療法を実施すると、周辺の健康な組織の損傷を防ぐことができます。このような外照射療法の種類には以下のものがあります:
    • 三次元原体照射療法:三次元原体照射療法は外照射療法の一種で、コンピュータを用いて腫瘍の三次元(3D)画像を作成し、腫瘍の形状に合わせて放射線を照射します。これにより、周辺の正常組織の損傷を抑えながら、高い線量の放射線を腫瘍に照射することができます。

    • 強度変調放射線療法(IMRT):IMRTは三次元(3D)放射線療法の一種で、コンピュータを使用して腫瘍の大きさと形状を示す映像を作成し、それを利用する方法です。照射幅の小さな放射線ビームが様々な角度から様々な強度で腫瘍に照射されます。

    • 強度変調回転照射法(VMAT):VMATは三次元(3D)放射線療法の一種で、コンピュータを使用して腫瘍の大きさと形状を示す映像を作成し、それを利用する方法です。この照射法では、治療中に放射線装置が患者さんの周囲を一周しながら、細い放射線ビームを様々な強度で腫瘍に照射します。VMATによる治療は、IMRTによる治療より短時間で行われます。

    • 定位放射線療法:定位放射線療法は、外照射療法の一種です。毎回の治療で放射線を同じ位置に照射できるよう、専用の装置を用いて患者さんの姿勢を固定します。数日にわたり、1日1回、放射線照射装置で腫瘍に対して直接、通常より高い線量の放射線を照射します。毎回、患者さんに同じ姿勢をとってもらうことで、周辺の正常な組織に対する損傷を抑えます。この方法は定位体外照射療法または定位放射線治療とも呼ばれています。

    • 陽子線治療:陽子線治療は高エネルギー外照射療法の一種です。放射線療法用の装置を用いて、陽子(正の電荷を帯びた目に見えない微小粒子)の流れをがん細胞に当てて殺傷します。この種の療法により、正常な周辺組織の損傷が抑えられます。


  • 内照射療法は、放射性物質を針やシード、ワイヤー、カテーテルなどの中に封入し、それをがん組織の内部または周辺に直接留置する方法です。この療法は、外陰部子宮膀胱前立腺、頭頸部などにできたがんの治療に使用されます。内照射療法は近接照射療法、組織内照射療法、組織内放射線療法とも呼ばれます。

放射線療法の種類と線量やその実施時期は、お子さんの年齢、横紋筋肉腫の種類、腫瘍の最初の発生部位、手術後の腫瘍の残存量、および周辺のリンパ節における腫瘍の有無に応じて変わってきます。

小児横紋筋肉腫の治療には通常、外照射療法が用いられますが、特定の症例では内照射療法が用いられます。

化学療法

化学療法は、を用いてがん細胞を殺傷したりその細胞分裂を妨害したりすることによって、がんの増殖を阻止する治療法です。化学療法が経口投与や静脈内または筋肉内への注射によって行われる場合、投与された薬は血流に入って全身のがん細胞に到達します(全身化学療法)。脳脊髄液内や臓器内、あるいは腹部などの体内に薬剤を直接注入する化学療法では、その領域にあるがん細胞に薬が集中的に作用します(局所化学療法)。

化学療法は、手術前に腫瘍を小さくして健康な組織をできるだけ多く残すために行われることもあります。こうした療法は術前補助化学療法と呼ばれます。

横紋筋肉腫に対する治療を受ける小児は、がんが再発する可能性を減らすために、全身化学療法を受けるべきです。抗がん剤の種類、その用量、治療実施回数は、小児が低リスク、中リスク、高リスクのいずれの横紋筋肉腫であるかによって異なります。

詳しい情報については、横紋筋肉腫に対する使用が承認されている薬剤(英語)をご覧ください。

この他にも新しい治療法が臨床試験で検証されています。

本項では、臨床試験で研究されている治療について説明しています。現在研究中の新しい治療法の全てが紹介されているわけではありません。臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のウェブサイトから入手することができます。

幹細胞移植を伴う大量化学療法

幹細胞移植を伴う大量化学療法は、高用量の化学療法を実現する手段で、このようながん治療によって破壊された造細胞を外部から補充します。まず患者さん自身またはドナーから採取した血液や骨髄から幹細胞(成熟前の血液細胞)を取り出して、それを凍結保存しておきます。そして化学療法の終了後に、保存していた幹細胞を解凍して、これを点滴によって患者さんの体内に戻します。こうして再注入された幹細胞が血液細胞に成長することにより、血液の機能が回復していきます。

免疫療法

免疫療法とは、患者さん自身の免疫系を利用してがんと戦う治療法です。体内で生産された物質や製造ラボで合成された物質を用いることによって、体が本来もっているがんに対する抵抗力を高めたり、誘導したり、回復させたりします。この種のがんの治療法は生物学的療法あるいは生物療法とも呼ばれます。

免疫療法にはいくつかの種類があります:


  • 免疫チェックポイント阻害薬療法は、患者さん自身の免疫系を利用してがんを殺傷します。治療後に再発した小児横紋筋肉腫の治療薬として、2種類の免疫チェックポイント阻害薬が研究されています。
    • CTLA-4は、免疫反応の抑制に関与するT細胞(免疫細胞の一種)上の蛋白です。CTLA-4ががん細胞上の別の蛋白、B7に結合すると、T細胞はがん細胞を殺傷しなくなります。CTLA-4阻害薬はCTLA-4に結合することで、T細胞ががん細胞を殺傷できるようにします。イピリムマブはCTLA-4阻害薬の一種です。

      免疫チェックポイント阻害薬:左図はB7-1/B7-2(腫瘍細胞上)とCTLA-4(T細胞上)という蛋白間の結合を示しており、この結合によってT細胞が体内の腫瘍細胞を殺傷する働きが抑制されている。腫瘍細胞の抗原とT細胞の受容体も示されている。右図は免疫チェックポイント阻害薬(抗B7-1/B7-2と抗CTLA-4)がB7-1/B7-2とCTLA-4の結合を阻害し、T細胞が腫瘍細胞を殺傷できる状態になっているところを示している。
      
      


      免疫チェックポイント阻害薬。腫瘍細胞上のB7-1/B7-2とT細胞上のCTLA-4などのチェックポイント蛋白は、免疫反応の抑制に関与します。B7-1/B7-2とCTLA-4が結合すると、T細胞による体内の腫瘍細胞の殺傷は抑制されます(左図)。免疫チェックポイント阻害薬(抗B7-1/B7-2または抗CTLA-4)でB7-1/B7-2とCTLA-4の結合を阻害すると、T細胞が腫瘍細胞を殺傷できるようになります(右図)。




    • PD-1はT細胞表面に存在する蛋白で、体の免疫反応を抑制する働きがあります。PD-1ががん細胞上のPD-L1と呼ばれる別の蛋白に結合すると、T細胞はがん細胞を殺傷しなくなります。PD-1阻害薬はPD-L1に結合し、T細胞ががん細胞を殺傷できるようにします。ニボルマブペンブロリズマブはPD-1阻害薬です。

      免疫チェックポイント阻害薬:左図はPD-L1(腫瘍細胞上)とPD-1(T細胞上)という蛋白間の結合を示しており、この結合によってT細胞が体内の腫瘍細胞を殺傷する働きが抑制されている。腫瘍細胞の抗原とT細胞の受容体も示されている。右図は免疫チェックポイント阻害薬(抗PD-L1と抗PD-1)がPD-L1とPD-1の結合を阻害し、T細胞が腫瘍細胞を殺傷できる状態になっているところを示している。
      
      


      免疫チェックポイント阻害薬。腫瘍細胞上のPD-L1とT細胞上のPD-1などのチェックポイント蛋白は、免疫反応の抑制に関与します。PD-L1とPD-1が結合すると、T細胞による体内の腫瘍細胞の殺傷は抑制されます(左図)。免疫チェックポイント阻害薬(抗PD-L1または抗PD-1)でPD-L1とPD-1の結合を阻害すると、T細胞が腫瘍細胞を殺傷できるようになります(右図)。





  • ワクチン療法は免疫療法の一種であり、転移性横紋筋肉腫の治療法として研究されています。

標的療法

標的療法とは、がん細胞を攻撃する性質をもった薬物やその他の物質を用いる治療法です。標的療法は通常、化学療法や放射線療法に比べて、正常な細胞に対する害が少なく抑えられます。標的療法にはいくつかの種類があります:


  • mTOR阻害薬は細胞の分裂と生存に関与する蛋白の働きを阻害します。シロリムスはmTOR阻害薬療法の一種であり、再発横紋筋肉腫の治療法として研究されています。

  • チロシンキナーゼ阻害薬は、細胞を通過してがん細胞の内部で作用し、がん細胞の成長と分裂に必要な信号を阻害する低分子薬です。MK-1775はチロシンキナーゼ阻害薬の一種であり、再発横紋筋肉腫の治療法として研究されています。

  • 抗体薬物複合体は薬物とモノクローナル抗体が結合した物質です。モノクローナル抗体は、がん細胞などの細胞上に存在する特定の蛋白や受容体に結合します。続いて薬物が細胞内に入り、他の細胞には害を与えずに対象の細胞を殺傷します。ロルボツズマブ・メルタンシンは抗体薬物複合体の一種であり、再発横紋筋肉腫の治療法として研究されています。

患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。

患者さんによっては、臨床試験に参加することが治療に関する最良の選択肢となる場合もあります。臨床試験はがんの研究プロセスの一部を構成するものです。臨床試験は、新しいがんの治療法が安全かつ有効であるかどうか、あるいは標準治療よりも優れているかどうかを確かめることを目的に実施されます。

今日のがんの標準治療の多くは以前に行われた臨床試験に基づくものです。臨床試験に参加する患者さんは、標準治療を受けることになる場合もあれば、新しい治療法を初めて受けることになる場合もあります。

患者さんが臨床試験に参加することは、将来のがんの治療法を改善することにもつながります。たとえ臨床試験が効果的な新しい治療法の発見につながらなくても、重要な問題に対する解答が得られる場合も多く、研究を前進させることにつながるのです。

患者さんはがん治療の開始前や開始後にでも臨床試験に参加することができます。

ただし一部には、まだ治療を受けたことのない患者さんだけを対象とする臨床試験もあります。一方、別の治療では状態が改善されなかった患者さんに向けた治療法を検証する試験もあります。がんの再発を阻止したり、がん治療の副作用を軽減したりするための新しい方法を検証する臨床試験もあります。

臨床試験は米国各地で行われています。詳しくは、治療選択肢のセクションにある現在進行中の治療臨床試験へのリンクを参照してください。そこで検索された情報はNCIの臨床試験一覧のものです。

フォローアップ検査が必要となることもあります。

がんの診断病期判定のために実施される検査の中には、繰り返し行われるものがあります。治療の奏効の程度を確かめるために繰り返し行われる検査もあります。治療の継続、変更、中止などの決定はこうした検査の結果に基づいて判断されます。

治療が終わってからも度々受けることになる検査もあります。こうした検査の結果から、お子さんの状態の変化やがんの再発(再び現れること)の有無を知ることができます。こうした検査はフォローアップ検査または定期検査と呼ばれることがあります。

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小児横紋筋肉腫の治療選択肢

以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。

未治療の小児横紋筋肉腫

小児横紋筋肉腫の治療では、しばしば手術放射線療法、および化学療法が行われます。これらの治療の実施順序は、体内で最初に腫瘍が発生した部位、腫瘍の大きさ、腫瘍の種類、およびリンパ節または体内の他の部位への転移の有無に基づいて決められます。小児横紋筋肉腫の治療に使用される手術、放射線療法、および化学療法に関する詳しい情報については、本要約の治療選択肢の概要をご覧ください。

脳および頭頸部の横紋筋肉腫
  • 脳にできた腫瘍:腫瘍を摘出する手術放射線療法化学療法などの治療法があります。

  • 眼球内または眼の周囲にできた頭頸部腫瘍:化学療法や放射線療法などの治療法があります。腫瘍が残存している場合、あるいは化学療法や放射線療法による治療後に再発がみられた場合は、眼球と眼の周囲の組織の一部を切除する手術が必要になることがあります。

  • 耳、鼻、副鼻腔頭蓋骨底部の付近で、眼内または眼付近でない部位に発生した頭頸部腫瘍:放射線療法や化学療法などの治療法があります。

  • 眼内または眼付近でなく、耳、鼻、副鼻腔、頭蓋骨底部の付近でもない部位に発生した頭頸部腫瘍:化学療法、放射線療法、腫瘍を切除する手術などの治療法があります。

  • 手術では摘出できない頭頸部腫瘍:化学療法や定位放射線療法などの放射線療法で治療します。

  • 喉頭(発声器)にできた腫瘍:化学療法や放射線療法などの治療法があります。通常は喉頭を摘出する手術を行わないため、声は損なわれません。

腕または脚の横紋筋肉腫
  • 化学療法とその後の腫瘍を切除する手術。腫瘍を完全に除去できなかった場合は、腫瘍を切除するセカンドルック手術を実施することがあります。放射線療法が実施される場合もあります。

  • 手足に腫瘍がある場合は、放射線療法と化学療法を実施することがあります。手足の機能に影響が及びかねないために、腫瘍を切除しないこともあります。

  • リンパ節郭清(1ヵ所以上のリンパ節を切除し、採取した組織サンプルを顕微鏡で観察して、がん徴候がないか調べます)。
    • 腕にできた腫瘍の場合は、腫瘍の近くおよびわきの下にあるリンパ節を切除します。

    • 脚にできた腫瘍の場合は、腫瘍の近くと鼠径部にあるリンパ節を切除します。


胸部、腹部、骨盤の横紋筋肉腫
  • 胸部または腹部胸壁または壁など)にできた腫瘍手術広範囲局所切除術)が実施されることがあります。腫瘍が大きい場合は、手術前に腫瘍を小さくしておくために、化学療法放射線療法が行われます。

  • 骨盤にできた腫瘍:手術(広範囲局所切除術)を実施することがあります。腫瘍が大きい場合は、手術前に腫瘍を小さくするための化学療法が行われます。手術後に放射線療法が実施されることがあります。

  • 横隔膜にできた腫瘍:腫瘍の生検を実施した後に、化学療法と放射線療法を行って腫瘍を小さくします。その後、残っているがん 細胞を全て切除する手術を実施する場合があります。

  • 胆嚢または胆管にできた腫瘍:腫瘍の生検を行い、その後に化学療法と放射線療法を実施します。

  • 肛門周辺、または外陰部と肛門の間、もしくは陰嚢と肛門の間にある筋肉または組織にできた腫瘍:手術を行って、できるだけ多くの腫瘍と付近のリンパ節の一部を切除した後に、化学療法と放射線療法を実施します。

腎臓の横紋筋肉腫
膀胱および前立腺の横紋筋肉腫
  • 膀胱の上部のみに存在している腫瘍手術広範囲局所切除術)を行います。

  • 前立腺または膀胱(膀胱の上端以外)にできた腫瘍:
    • 腫瘍を小さくするために、最初に化学療法放射線療法が行われます。化学療法と放射線療法の後に、がん 細胞が残存している場合は、腫瘍を摘出する手術を行います。手術としては、前立腺の切除、膀胱の一部の切除、あるいは直腸を切除しない骨盤内臓器摘出術などが考えられます。(この手術には、下部結腸と膀胱の切除を含める場合があります。女児の場合は、子宮頸部卵巣、および付近のリンパ節を切除する場合があります。)

    • 腫瘍を小さくするために、最初に化学療法が行われます。膀胱または前立腺を温存して腫瘍を切除する手術が行われます。手術後に内照射療法または外照射療法が実施されることがあります。


精巣周辺に発生した横紋筋肉腫
  • 精巣精索を切除する手術。特に腹部の後方にあるリンパ節が大きくなっている場合や小児が10歳を過ぎている場合は、そのリンパ節にがんがないか調べられることがあります。

  • 手術を行っても腫瘍を完全に取り除けなかった場合は、放射線療法が実施されることがあります。

外陰部、膣、子宮、子宮頸部、卵巣の横紋筋肉腫
  • 外陰部またはにできた腫瘍化学療法の後に腫瘍を摘出する手術などの治療法があります。手術後に内照射療法または外照射療法が実施されることがあります。

  • 子宮にできた腫瘍:放射線療法を併用した化学療法または併用しない化学療法などの治療法があります。ときには残存するがん 細胞を全て切除する手術が必要になる場合があります。

  • 子宮頸部にできた腫瘍:化学療法の後に残存している腫瘍を全て切除する手術などの治療法があります。

  • 卵巣にできた腫瘍:化学療法の後に残存している腫瘍を全て切除する手術などの治療法があります。

転移性横紋筋肉腫

腫瘍が最初に発生した部位に対して、化学療法放射線療法、または腫瘍を切除する手術などの治療が行われます。脳、脊髄がんが転移している場合は、がんが転移した部位にも放射線療法が行われることがあります。

転移性 横紋筋肉腫では、以下の治療法が研究されています:


NCI支援のがん臨床試験リストから、未治療の小児横紋筋肉腫の患者さんを現在受け入れている臨床試験を調べることができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。試験の場所、治療のタイプ、薬剤の名前など、他の検索要素を用いて絞り込み検索を行うと、より具体的な結果が得られます。お子さんに適した臨床試験については、担当の医師にご相談ください。米国国立がん研究所(NCI)のウェブサイトから臨床試験についての一般的な情報をご覧いただけます。

再発小児横紋筋肉腫

再発した小児横紋筋肉腫に対する治療法は、がんの再発部位、以前に行われた治療法、個々の小児の必要性など、多くの要因に基づいて決定されます。

再発横紋筋肉腫に対しては、以下の治療法の1つ以上が行われることがあります:


NCI支援のがん臨床試験リストから、再発小児横紋筋肉腫の患者さんを現在受け入れている臨床試験を調べることができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。試験の場所、治療のタイプ、薬剤の名前など、他の検索要素を用いて絞り込み検索を行うと、より具体的な結果が得られます。お子さんに適した臨床試験については、担当の医師にご相談ください。米国国立がん研究所(NCI)のウェブサイトから臨床試験についての一般的な情報をご覧いただけます。

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本PDQ要約について

PDQについて

PDQ(Physician Data Query:医師データ照会)は、米国国立がん研究所が提供する総括的ながん情報データベースです。PDQデータベースには、がんの予防や発見、遺伝学的情報、治療、支持療法、補完代替医療に関する最新かつ公表済みの情報を要約して収載しています。ほとんどの要約について、2つのバージョンが利用可能です。専門家向けの要約には、詳細な情報が専門用語で記載されています。患者さん向けの要約は、理解しやすい平易な表現を用いて書かれています。いずれの場合も、がんに関する正確かつ最新の情報を提供しています。また、ほとんどの要約はスペイン語版も利用可能です。

PDQはNCIが提供する1つのサービスです。NCIは、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)の一部であり、NIHは連邦政府における生物医学研究の中心機関です。PDQ要約は独立した医学文献のレビューに基づいて作成されたものであり、NCIまたはNIHの方針声明ではありません。

本要約の目的

このPDQがん情報要約では、小児横紋筋肉腫の治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

査読者および更新情報

PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("最終更新日")は、直近の更新日を表しています。

患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Pediatric Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

臨床試験に関する情報

臨床試験とは、例えば、ある治療法が他の治療法より優れているかどうかなど、科学的疑問への答えを得るために実施される研究のことです。臨床試験は、過去の研究結果やこれまでに実験室で得られた情報に基づき実施されます。各試験では、がんの患者さんを助けるための新しくかつより良い方法を見つけ出すために、具体的な科学的疑問に答えを出していきます。治療臨床試験では、新しい治療法の影響やその効き目に関する情報を収集します。新しい治療法がすでに使用されている治療法よりも優れていることが臨床試験で示された場合、その新しい治療法が「標準」となる可能性があります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。

PDQには臨床試験のリストが掲載されており、NCIのウェブサイトから臨床試験を検索することができます。また、PDQには、臨床試験に参加している多数のがん専門医のリストも掲載されています。より詳細な情報については、Cancer Information Service(+1-800-4-CANCER [+1-800-422-6237])にお問い合わせください。

本要約の使用許可について

PDQは登録商標です。PDQ文書の内容は本文として自由に使用することができますが、要約全体を示し、かつ定期的に更新を行わなければ、NCIのPDQがん情報要約としては認められません。しかしながら、“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks in the following way:【ここに本要約からの抜粋を記載する】.”のような一文を書くことは許可されます。

本PDQ要約を引用する最善の方法は以下の通りです:

PDQ® Pediatric Treatment Editorial Board.PDQ Childhood Rhabdomyosarcoma Treatment.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/soft-tissue-sarcoma/patient/rhabdomyosarcoma-treatment-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389279]

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